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しおりを挟む「た…尊さんが…ケーキ…」
尊さん家行ったら。
尊さんが作ったケーキでティータイム中。
しかも旨えし。
「先輩凄いんだよ、ご飯も美味しいんだよ」
バカが小声で言う。
普通に声出すのが憚られる雰囲気。
俺らの向かい側。
「みのりさん、あーんして」
激甘の尊さん。
もぐもぐするみのりさんが小動物みてえで可愛いから。
気持ちはわかるんだが、しかし。
しまいには。
「クリームついてるよ」
尊さんがみのりさんの唇舐めた。
「ひゃっ」
変な声出すな、バカ。
そう言う俺も顔赤くなる。
仲が良いのは充分知ってんだが。
「メシ食ってけよ」
晩メシ作り出す尊さん。
「お前、手伝え」
バカを連れてった。大丈夫かな。
「家事に関しては使える子認定したみたいだよ」
みのりさんが笑って言った。
なんつうか。新婚生活ってのは、奥さんがダンナの為に一所懸命料理したりとかのイメージあんだが。
「だってさ、あたしがちょっと包丁持っただけで、危ないから止めてっ、とか言うんだよ」
みのりさんがぶつぶつ言う。
メシ食わせてもらって。
しかも旨えし。
「龍二、久々だから付き合え」
メシの後尊さんと飲んだ。
仕事以外で尊さんと飲むのもかなり久々だし。
「相変わらず仲良いっすね」
言ったら。
「当たり前だ。俺は全力でみのりさん愛してっから。みのりさんの為ならなんでもする」
事もなげにあっさり言われた。
「お前だって石倉大事なんだろ?」
「いや、アイツはただの同級生だし」
「お前、なに言ってんだ」
は?
「惚れてっからここまで心配してやんだろ?どうでもいい様なヤツに構うタマじゃねえだろ、お前」
惚れてる?俺が?
バカに?
いや、でも。
俺はアイツを抱きたいとか。
そんなのはねえし。
「泊まってけ」
いや、布団が。
「みのりさあん、もう寝ようね」
一組しか無いから。
「兵藤くん、泊まってくの?」
嬉しそうにすんな、バカ。
俺はまた、バカを抱き締めて寝るハメなって。
「兵藤くん、心臓ドキドキなってるよ?飲み過ぎ?」
「煩せえ。早く寝ろ」
酒のせいだ。
別にコイツに欲情するワケねえ。
尊さんが変な事言うから。
腕の中。寝息がする。
少し開いた唇が可愛く見えてしまう。
「ん…」
ちょっとだけ。
自分の唇重ねる。
なにしてんだ。唇離して笑ってしまう。
酒のせいだよな。
多分。そうだよな。
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