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しおりを挟む尊さん家から戻って。
ちょっと営業。
とりあえず同伴と指命確保。
バカのおかげで仕事なんなかったからな。
ああ、アイツ携帯止まってたな。
なんとかしとかないとな。
なんで俺がそこまで。
考えて自分でおかしくなる。
意味わかんね。
仕事行って。いつも通りアフターこなして自分の家帰って。
朝方の薄暗い部屋。
ソファーの上、クマの布団は畳んである。
でもアイツは尊さん家だから。
心配ねえ。
ちゃんと大人しくしてっかな。
今頃。寝てんだろな。
なぜかバカの寝顔。
頭に浮かぶ。
明日つうか今日、バカの着替え持ってってやらねえとな。
まったく。俺が女の下着やらなんやらいじらねえとなんねえなんてな。
バッグあさくって持ってくもんまとめる。
バッグん中に小さいアルバム。
写真持ち歩いてんのか。
なんとなく開いてみる。
何枚か。男と二人笑ってる写真。
顔似てっから。バカ兄貴か。
捲ると。
ああ、高校の卒業式だな。
隣のはあの真田ってヤツだな。
何気無く気付く。
バカの後ろ、少し離れたとこに。
俺。
仲間とつるんでなんか笑ってる、俺。
バカはなんで。いや、違うよな。
ただの偶然。
そうだよな。
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