Think about you

05

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玄関先で朝っぱらから。

みのりさんにキスする尊さん。

俺達がいるの、まったく気にしてねえな。

いや、仲が良いのはわかってるし。別にいいんだが。

バカは真っ赤なるし。俺もみのりさんと眼合わせらんねえし。

みのりさんがそそくさと仕事部屋に行った。

「あはは…あそこまで仲良いと羨ましいんだかわかんなくなるね」

バカが赤い顔して言った。

尊さんはいつでもみのりさんに触ってたくて。

結婚してもものすげえみのりさんが好きでたまんねえんだろな。

俺はあんなベタ甘とか苦手だが。

好きでたまんねえとか思ったら。

やっぱ自分の側から離したくなくなるのかな。

そんな事考えながら。

「なっ、なに兵藤くんっ！あたしなにもしてないよっ」

つい、両手グーしてしまった。

意味不明だ。

みのりさんの車借りて。

二人で弁護士のとこ。

よくよく考えたら俺が一緒来る必要もねえんだが。

バカ一人だとな。

ちゃんと話出来るか不安だしな。

弁護士に借金を整理する話聞きながら。

「兄には迷惑かからないですか？」

まだバカ兄貴の事言うバカ。

自分の状況考えろ。

尊さんが話通してくれてたおかげで、費用もかからなかった。

とにかくこれで。

バカの生活は落ち着くワケだ。

ちゃんと新しい家探して。

コイツは水商売向いてねえからちゃんと仕事探して。

そしたら俺とも。一緒いる必要なんて。

「…せっかく車借りたし。どっか行くか」

なんとなく。まっすぐ帰る気分なんなくて。

バカがすげえ嬉しそうに。

「うんっ！」

俺見て笑った。