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第4章 4-2
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第4章 4-2
第七因子、解放──初めての“戦闘”
砂漠の風が竜巻のように巻き上がり、
巨大生命体の咆哮が大気を震わせた。
ユウはまるで心臓を掴まれたような圧迫感に、
息を呑みながらも構えを取った。
「……これが……敵……!」
60メートル級の巨獣。
黒い外殻は脈動し、
骨の刃が背中から無数に伸びている。
赤い眼孔が、
まるで“獲物を見つけた”かのように
ユウだけを見つめていた。
(完全に……俺を狙ってる……!)
その瞬間、
ユウの全身を何かが走り抜けた。
《敵性因子との共鳴反応──“標的認識”。
第七因子保有者を優先捕食対象に設定》
ユリアがユウの背後から叫ぶ。
「ユウ! あれは……あなたを捕食するために造られている!
第七因子を取り込めば、あれは“進化”する……!」
「進化!?
そんなのさせられるかよ!」
巨獣が咆哮し、
砂漠を抉りながら突進してくる。
地響きが鼓膜を破りそうだった。
「ユウ、来るわ!!」
「わかってる!」
ユウは地面を強く蹴った。
◆
巨獣の前脚が大地を叩き割る。
同時に衝撃波が発生し、
砂の壁が迫り来る。
「くっ──!!」
ユウは咄嗟に腕をクロスした。
次の瞬間、
腕にまとわりつくような光が広がり、
衝撃を吸収した。
《攻撃因子の余波を利用──防御因子を上乗せし、
物理衝撃を最適化します》
(すげぇ……!
あの攻撃……受け止められた……!?)
ユリアが叫ぶ。
「ユウ! シンクロ率が上昇してるわ!
このまま押し返して!!」
「わかった!!」
ユウは腕を振り払うように前へ踏み込んだ。
巨獣が二撃目の足を振り下ろす。
しかし。
「うおおおおおッ!!」
ユウは全力で跳躍した。
巨獣の前脚が地面に突き刺さり、
砂煙が爆発した。
(今だ!!)
ユウは拳を固め、
胸の奥の因子を解放する。
「はあああっ!」
拳から迸る光が衝撃波となり、
脈動する巨獣の外殻に叩き込まれる。
着弾した瞬間、
外殻が大きく割れ──
“黒い血”が飛び散った。
「やった……!!」
ユリアが喜びかけた、その直後。
巨獣の割れた外殻が、
ドロリと波打つように盛り上がり──
次の瞬間には元通りになっていた。
「えっ……再生した……!?」
ユリアの顔が青ざめる。
「ユウ……あれは“自己再生型”!
攻撃因子の出力が足りない……!
もっと力を高めなきゃ!」
「もっとって……どうすれば……!」
ユリアは迷わずユウの手を握る。
「ユウ。
あなたを信じてる。
あなたの“恐怖”まで……全部受け止めるわ!」
「ユリア……!」
ユウの胸の中で因子が震える。
《シンクロ率──86%……87%》
巨獣が再び咆哮し、
ユウへ一直線に突進してくる。
「来るぞ……!」
「ユウ、左脚の関節が弱点!
さっきの攻撃で反応が鈍ったわ!」
(弱点……!)
ユウは即座に標準を合わせる。
(いける……!
ユリアとなら……いける!!)
巨獣の脚が振り上げられ──
ユウを潰さんと迫る。
「うおおおっ!!」
ユウは地面を蹴って横へ跳び、
巨獣の左脚へ拳を叩き込む。
衝撃が骨まで響き、
巨獣の脚が大きくぐらついた。
「効いてる!!」
「ユウ、もう一度!!」
「わかった!!」
ユウは続けて拳を二撃、三撃と叩き込む。
外殻が砕け、黒い血が噴き出す。
巨獣がよろめき、
身体を支えきれずにわずかに沈んだ。
「これで──!」
ユウが最後の一撃を込めた、その瞬間。
巨獣の背中の刃が、
突然しなるように伸び──
ユウへと襲い掛かってきた。
「っ!!」
「ユウ!!」
ユウは避けきれず、
刃が肩を掠めた。
熱い痛みが走り、
地面に転がり落ちる。
「う……あぁぁ……!!」
「ユウ!!」
ユリアが駆け寄ろうとするが──
巨獣が彼女の行く手を遮る。
ユウは血を流しながら、
震える手で立ち上がった。
(痛い……!
でも……ユリアを……守らなきゃ……!!)
巨獣がユウに向けて骨刃を構える。
「来るな……!
ユリアには……指一本触れさせない!!」
ユウが叫んだ瞬間──
《シンクロ率──89%……90%》
胸の内側から光が溢れ出し、
ユウの身体を包み込む。
「……熱い……でも……怖くない……!」
ユリアが叫ぶ。
「ユウ! “攻撃因子・第一式”が使える!!
イメージして!
“貫く”でも“壊す”でもいい、
あなたの意思を形にして!!」
「意思を……形に……!」
ユウは巨獣を睨みつけた。
「俺は……
ユリアを……守るために戦う!!」
拳を握りしめた瞬間──
ユウの腕に光が集まり、
槍のような形へ伸びていった。
「これが……俺の力……!」
ユリアが涙を流しながら叫ぶ。
「ユウ……綺麗……!」
巨獣が跳び上がり、
ユウめがけて爪を振り下ろす。
ユウは一歩踏み込み、
光の槍を水平に構え──
「うおおおおおっ!!」
巨獣の腕を貫いた。
巨獣の咆哮が砂漠全体に響き渡る。
黒い血が噴き出し、
巨獣は大きくバランスを崩した。
「いける!!」
「ユウ!!
そのまま──!!」
ユウは渾身の力を込め、
槍を巨獣の脚へ叩き込み、
さらに胸部へ向けて突き上げる。
巨獣は後退し、
砂漠に膝をついた。
(このまま……決める……!!)
ユウが最後の一撃を構えた、その時。
巨獣の口腔内部に集まる赤黒い光。
「……まずい……!!
溜めてる……!」
ユリアが叫んだ。
「ユウ──避けて!!
それは……“因子破壊砲”よ!!」
「ここで避けたら……
街が……吹き飛ぶ……!!」
ユウは迷わず、
巨獣のとどめの一撃に踏み込んだ。
「ユウ!!!」
巨獣の咆哮、
爆発する光、
そしてユウの拳が──
同時にぶつかり合った。
大地が割れ、
砂嵐が天へと昇る。
◆
光が収まったとき、
ユウは砂の中に膝をついていた。
巨獣は……まだ完全には倒れていない。
「……まだ……動くのかよ……」
巨獣の外殻が再び脈動する。
しかしその再生速度は
明らかに鈍っていた。
ユリアが駆け寄り、
ユウの体を支えながら叫ぶ。
「ユウ! もう一撃よ!!
あなたなら……倒せる!!」
ユウは苦笑し、
立ち上がる。
「当然だろ……
俺は……まだ終わってない……!」
巨獣との決戦は、
いよいよ最終局面へ突入する。
第七因子、解放──初めての“戦闘”
砂漠の風が竜巻のように巻き上がり、
巨大生命体の咆哮が大気を震わせた。
ユウはまるで心臓を掴まれたような圧迫感に、
息を呑みながらも構えを取った。
「……これが……敵……!」
60メートル級の巨獣。
黒い外殻は脈動し、
骨の刃が背中から無数に伸びている。
赤い眼孔が、
まるで“獲物を見つけた”かのように
ユウだけを見つめていた。
(完全に……俺を狙ってる……!)
その瞬間、
ユウの全身を何かが走り抜けた。
《敵性因子との共鳴反応──“標的認識”。
第七因子保有者を優先捕食対象に設定》
ユリアがユウの背後から叫ぶ。
「ユウ! あれは……あなたを捕食するために造られている!
第七因子を取り込めば、あれは“進化”する……!」
「進化!?
そんなのさせられるかよ!」
巨獣が咆哮し、
砂漠を抉りながら突進してくる。
地響きが鼓膜を破りそうだった。
「ユウ、来るわ!!」
「わかってる!」
ユウは地面を強く蹴った。
◆
巨獣の前脚が大地を叩き割る。
同時に衝撃波が発生し、
砂の壁が迫り来る。
「くっ──!!」
ユウは咄嗟に腕をクロスした。
次の瞬間、
腕にまとわりつくような光が広がり、
衝撃を吸収した。
《攻撃因子の余波を利用──防御因子を上乗せし、
物理衝撃を最適化します》
(すげぇ……!
あの攻撃……受け止められた……!?)
ユリアが叫ぶ。
「ユウ! シンクロ率が上昇してるわ!
このまま押し返して!!」
「わかった!!」
ユウは腕を振り払うように前へ踏み込んだ。
巨獣が二撃目の足を振り下ろす。
しかし。
「うおおおおおッ!!」
ユウは全力で跳躍した。
巨獣の前脚が地面に突き刺さり、
砂煙が爆発した。
(今だ!!)
ユウは拳を固め、
胸の奥の因子を解放する。
「はあああっ!」
拳から迸る光が衝撃波となり、
脈動する巨獣の外殻に叩き込まれる。
着弾した瞬間、
外殻が大きく割れ──
“黒い血”が飛び散った。
「やった……!!」
ユリアが喜びかけた、その直後。
巨獣の割れた外殻が、
ドロリと波打つように盛り上がり──
次の瞬間には元通りになっていた。
「えっ……再生した……!?」
ユリアの顔が青ざめる。
「ユウ……あれは“自己再生型”!
攻撃因子の出力が足りない……!
もっと力を高めなきゃ!」
「もっとって……どうすれば……!」
ユリアは迷わずユウの手を握る。
「ユウ。
あなたを信じてる。
あなたの“恐怖”まで……全部受け止めるわ!」
「ユリア……!」
ユウの胸の中で因子が震える。
《シンクロ率──86%……87%》
巨獣が再び咆哮し、
ユウへ一直線に突進してくる。
「来るぞ……!」
「ユウ、左脚の関節が弱点!
さっきの攻撃で反応が鈍ったわ!」
(弱点……!)
ユウは即座に標準を合わせる。
(いける……!
ユリアとなら……いける!!)
巨獣の脚が振り上げられ──
ユウを潰さんと迫る。
「うおおおっ!!」
ユウは地面を蹴って横へ跳び、
巨獣の左脚へ拳を叩き込む。
衝撃が骨まで響き、
巨獣の脚が大きくぐらついた。
「効いてる!!」
「ユウ、もう一度!!」
「わかった!!」
ユウは続けて拳を二撃、三撃と叩き込む。
外殻が砕け、黒い血が噴き出す。
巨獣がよろめき、
身体を支えきれずにわずかに沈んだ。
「これで──!」
ユウが最後の一撃を込めた、その瞬間。
巨獣の背中の刃が、
突然しなるように伸び──
ユウへと襲い掛かってきた。
「っ!!」
「ユウ!!」
ユウは避けきれず、
刃が肩を掠めた。
熱い痛みが走り、
地面に転がり落ちる。
「う……あぁぁ……!!」
「ユウ!!」
ユリアが駆け寄ろうとするが──
巨獣が彼女の行く手を遮る。
ユウは血を流しながら、
震える手で立ち上がった。
(痛い……!
でも……ユリアを……守らなきゃ……!!)
巨獣がユウに向けて骨刃を構える。
「来るな……!
ユリアには……指一本触れさせない!!」
ユウが叫んだ瞬間──
《シンクロ率──89%……90%》
胸の内側から光が溢れ出し、
ユウの身体を包み込む。
「……熱い……でも……怖くない……!」
ユリアが叫ぶ。
「ユウ! “攻撃因子・第一式”が使える!!
イメージして!
“貫く”でも“壊す”でもいい、
あなたの意思を形にして!!」
「意思を……形に……!」
ユウは巨獣を睨みつけた。
「俺は……
ユリアを……守るために戦う!!」
拳を握りしめた瞬間──
ユウの腕に光が集まり、
槍のような形へ伸びていった。
「これが……俺の力……!」
ユリアが涙を流しながら叫ぶ。
「ユウ……綺麗……!」
巨獣が跳び上がり、
ユウめがけて爪を振り下ろす。
ユウは一歩踏み込み、
光の槍を水平に構え──
「うおおおおおっ!!」
巨獣の腕を貫いた。
巨獣の咆哮が砂漠全体に響き渡る。
黒い血が噴き出し、
巨獣は大きくバランスを崩した。
「いける!!」
「ユウ!!
そのまま──!!」
ユウは渾身の力を込め、
槍を巨獣の脚へ叩き込み、
さらに胸部へ向けて突き上げる。
巨獣は後退し、
砂漠に膝をついた。
(このまま……決める……!!)
ユウが最後の一撃を構えた、その時。
巨獣の口腔内部に集まる赤黒い光。
「……まずい……!!
溜めてる……!」
ユリアが叫んだ。
「ユウ──避けて!!
それは……“因子破壊砲”よ!!」
「ここで避けたら……
街が……吹き飛ぶ……!!」
ユウは迷わず、
巨獣のとどめの一撃に踏み込んだ。
「ユウ!!!」
巨獣の咆哮、
爆発する光、
そしてユウの拳が──
同時にぶつかり合った。
大地が割れ、
砂嵐が天へと昇る。
◆
光が収まったとき、
ユウは砂の中に膝をついていた。
巨獣は……まだ完全には倒れていない。
「……まだ……動くのかよ……」
巨獣の外殻が再び脈動する。
しかしその再生速度は
明らかに鈍っていた。
ユリアが駆け寄り、
ユウの体を支えながら叫ぶ。
「ユウ! もう一撃よ!!
あなたなら……倒せる!!」
ユウは苦笑し、
立ち上がる。
「当然だろ……
俺は……まだ終わってない……!」
巨獣との決戦は、
いよいよ最終局面へ突入する。
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