復讐の天使 〜盲目の心理捜査官〜

心符

文字の大きさ
4 / 8

4. 第47部隊

しおりを挟む
~ロス市警本部~

マーガレットから託された、アメリカ軍アフガン派遣、第47部隊の謎。
メールには、部隊の写真が添付されていた。

これで捜査は大きく前進するかと思ったが、そうはならなかった。

死んだ6人は、確かに写真にいた。
残りは9人。

「国防総省は、こんな状況にあっても、47部隊の隊員情報は明かせないってのかよ」

「ああ、それどころか、47部隊の存在すら否定している」

事態の深刻さを考慮し、FBIでの紗夜の相棒、ジョイス・ニールセンが参画していた。

「ジョイス、あなたは海兵隊出身よね?軍の中で犯す重大な過ちって、何が考えられる?」

「色々な過ちはあるが…一般人や、降伏した敵を意図的に殺害することが、実例としてはある。知ってる限りでは、軍法会議にかけられて終わりだがな」

「戦時下では、意図的かどうかは微妙ね」

「顔認証で現役軍人にはヒットなし。退役軍人は各州法でも守られてるしな、彼女が命と引き換えにくれた写真も、役に立たないか。参りましたな」

唇を噛み締める紗夜に気づくボブ。

「しかし、今犯行を続けているヤツらは、47部隊の情報を完全に掴んでるんだよな?何か方法はあるんだろう」

ボスのニールは、明日に迫った追悼式に焦っていた。

「軍のシステムにハッキングするか、或いは軍の中に、それも上層部に協力者がいるか…」

「今回の手口は、全てあの地雷によるもの。その執着心から見て、動機は怨恨と見て間違いない」

プロファイリングも手掛けるジョイス。
その冷静な分析と推察力はFBIでも有名である。

「わざわざ現物を盗み出してまでやるんだ、よほどの執着心だよな」

(ん?)ジョイスが何かを掴んだ。

「アレン刑事、つまり…あの地雷で殺された事への恨み。つまり、アフガンの現地で死んだ者。さらに、その恨みを抱いているのは、あの地の者ではなく、おそらくアメリカにいる者」

「ジョイス、それよ!マーガレットが無意味なものを渡すはずはないわ!」

紗夜は、ずっとあの写真の意味するもの、それを考えていたのである。

「どうゆうことだね、紗夜?」

「ボブ…もしかしたらだけど、既に亡くなっている隊員はいないかしら?」

「なるほど、殉職なら公開されてるはずだな」

「アレン!」

「ちょっと待ってくださいよ…」
アレンはシステム関係に強く、許されるなら、ハッキングさえできる程の能力を持っていた。

「紗夜、1人ヒットしました❗️」

モニターに映し出す。

「モリス・ターナー、新任でアフガンへ行き、作戦中に戦死となっています。…おかしいな」

「なにが?」

「紗夜、戦死の場合は普通、爆撃でとか銃撃によりなどの理由が記録されるんだよ。それに、この時期の東部パンジシール州は、唯一タリバンに制圧されなかった地域だ」

「確か、対ソ連時代に設置したあの数十万個の地雷に守られていたとか…だったな」

ボブは、アフガン戦争について、歴史を含め調べていた。



全く見えなかった謎の影が、見え始めていた。

「アレン、モリス・ターナーの情報を!」

「今やってます」

(まさか…な)

「ジョイス、いいから話してみて」

「君に隠し事は無理だったな。まさか…だが、戦地であの地雷で殉職したとして、その部隊を恨むとしたら…」

に、殺された」

「何ッ⁉️」

紗夜の言葉の響きは、それ程にショッキングなものであった。

「そんなことが、あの結束の固い部隊で?」

「部隊の結束は、共に助け合い戦う中で生まれるもの。それは、新しいメンバーでも、戦地経験がある者なら最初から無意識にできる絆だ。だが…新任者にはキツイ現実が待っている。海兵隊でも同じだ。それをみんな乗り越えて、初めて真の仲間になれる」

「俺たちが、新人をオモチャにしたり、邪魔者扱いしてふざける様なものか」

「大きく違うのは…それが、生死を懸けた戦地だと言うことだ」

「命を左右する戦場だからこそ、新人は邪魔になる。硬い絆に入るのは、楽じゃないわね」

見えない目で、写真を見つめる紗夜には、いたぶられる彼の姿が想像できた。

「モリスの両親は、ケンタッキーの田舎だな。彼の住所はシスコだが、3年前だからもうないだろう。おっと、彼には当時大学生の妹がいるな。メリル・ターナー…か、国内にいて結婚でもしてなければ…っと、いたぜ。ワシントンD.C.だ。」

「ジョイス、両親の方をお願い。私はここに残って、やり遂げるわ」

「了解。紗夜を頼みます」

「こちらこそ」

出て行くジョイスを見送りながら、紗夜にはまだ、マーガレットの真意が分からないでいた。

「よし、アレン、紗夜さんとD.C.へ。ボブは念の為、シスコのアパートへ行ってくれ」

「了解、ボス。何とか今夜には戻ります」

国内線で、片道5時間のフライトであった。

「明日の追悼式は、サンタモニカの退役軍人記念碑がある、オーシャンアベニューでしたね」

「ああ、市警を総動員して、地雷の調査と監視をしているところだ、こっちは任せてさっさと行って来い」

2人が出て行く。

「では、私も」

「あ、ボブ、お前に何か届いてたぞ。ロス市警にボブって名は多いからな、各分署を巡ってやっとここの番らしい」

小包を受け取る。

「送信者は…と、グリフィスパークG.C.…あぁ、最初の現場か。そう言えば、名刺を渡して無かったな💧」

中には、駐車場の監視カメラ映像と書いたビデオテープが入っていた。

(そう言えば…)


こうして、捜査の筋道はほぼ決まった。
未だ見えない敵を相手に。



~ワシントンD.C.~

14:30
荷物待ちをする紗夜とアレン。
紗夜の携帯のアラームが鳴った。
サッと手を出し、触れた手提げバッグを掴む。

「なるほどね、そう言う仕組みか…」

何の目印もない紗夜のバッグ。
忘れないように、必死で覚えていたアレンであった💧

直ぐに彼のバッグも来た。

「よっと!」
キャスター付の中型ケース。

「日帰りよアレン。何を持って来たのよ」

「色々必要かもって…こんなになりました💦」

到着ロビーへ向かう。
すると…

「紗夜さん、アレンさん!」

2人を見て、叫ぶ男性がいた。
彼のもとへ行く2人。

「ご苦労様です。市警のマット・スポークマンです。ロス市警から連絡があり、迎えに来ました。こちらへ」

「助かります」

(あのボスが?珍しい…紗夜がいるからか?)
おじきする横で、アレンが心の中でボヤく。

駐車場に停めてある車に乗り込む。

「パトカーではないのね?」

「あ、ええ。目立たない方が良いかと」

「確かに。容疑者を捕まえに行く訳じゃないから、パトカーじゃ迷惑だよな」

空港を出て、ワシントンD.C.の街へと向かう。

「メリル・ターナーのマンションですね?」

マットが確認する。

「よしっと。ああ、アーリントンの553だ。まだ引っ越してはないようだな」

アレンがノートPCを開き、D.C.のアドレスサイトで確認した。
固定の電話は登録されていない。

「ロスは大変そうですね?」

「ほんとだよ。西海岸は退役軍人が多く集まっているからな」

「酷い話だ。国に忠実な元兵士を狙うなんて」

(この車…)

「どうした、紗夜?」

「いえ、運転がお上手だと思って」

「おいおい、それは俺への当て付けか?」

「着きましたよ」
脇道から、高層マンションの駐車場へ停めた。

運転手側の後部座席にいた紗夜。
マットより少し早く降りて、態勢を崩す。

「おっとっと。大丈夫ですか?紗夜捜査官」

思わずマットの体に抱きついて、転ばずにすんだ紗夜。

「ごめんなさい。フライトの後はバランス感覚がおかしくなるんです」

(ほんとに見えないんだな…)

「シッカリしてくださいよ紗夜」

(……)

「確か…10階の107号室だったな」

エレベーターで10階に着く。
マットが扉を押さえ、最後に続いた。

「ここかぁ」

アレンが呼び鈴を押す。

(鳴ってはいる…でも気配はない)

「まだ表札は付いたままだが…」

「留守ね」
二度目の呼び鈴より早く、紗夜が告げる。

紗夜のステッキが、ドアの前の廊下とドアポストを探る。

「郵便物がないから、住んではいる様だな」

アレンがドアノブに手を掛けた。

(あれ?空いてるぞ)
それをいた紗夜。

携帯を取り出す。
「ごめんなさい、シスコへ行ったボブからよ」

少し離れようとして、ドアノブを回したアレンにぶつかる。

「おいおい紗夜、何やってんだ」

そのまま押し出す様にドアから離す。

「電話するから、ボスだと思って出て」
小声で伝えた。
直ぐにアレンにかける。

「ボブ、こっちは今着いたとこよ」

アレンの携帯が鳴る。
もちろん紗夜からである。

「あ、ボス。今着きました」
マットに、すまなそうな仕草をする。

「彼は市警じゃない、殺し屋よ」
押し殺した紗夜の声。

「なんだ、そんな心配いらないっすよボス」
息の合った名演技である。

「分かったわ、ボブ。私は今から入るけど、歳なんだから、もうしないでよ。では」

電話を切り、ステッキで探りながらドアノブを見つける。

バッグを肩に掛けながら、留め金を外す。

「アレン、入るわよ」

(無意識か…さすがね)
このドタバタの状況に、無感情のマット。

「おじゃましま~す」
バッグを抱え、前屈みになりながら、右手は中の銃を掴んでいた。

携帯をしまい、アレンが続く。

「何これ⁉️」

部屋の中は酷く荒らされていた。
叫んだ紗夜に、見えるはずはない。
驚く振りをして、バッグを落とし奥へ入る。

「キュ…」

金属が擦れる微かな音。
紗夜の聴覚は聞き逃さない。

「いてッ!」
バッグにつまづいてアレンが転ぶ。

その不意の動作に、一瞬彼が遅れた。
「パンッ❗️」

マットのその乱れた思念を、紗夜の銃弾が撃ち抜いていた。

サイレンサー付の銃を構えたまま、後ろに倒れるマット。

「アレン!私を連れて直ぐに逃げて❗️」

バッグを拾って起き上がり、紗夜の手を掴み、外へ出る。

(…!)
「エレベーターが来る、押して!」

丁度、空のエレベーターが降りて来て開いた。
直ぐに乗り込み、1階を押す。

「ふぅ!危なかったぁ~」

「信じてくれて助かったわ、アレン」

「俺もおかしいとは思ってたんだよな。あのボスが、そんな気を遣うわけないし」

エレベーターが開く。
(何よ、この女💦)

買い物帰りの女性の目が驚く。
軽く会釈して、表通りへ急ぐ2人。
直ぐにタクシーを捕まえて、乗り込んだ。

「ハァ~殺られるかと思ったわ💦」

「紗夜のおかげで助かったよ。FBIっていつもこんなのか?」

「まさか。…まぁ…たまにはあるけど💧」

「なぜ気付いた?心の声が聞こえたのか?」

「逆よ。エレベーターからは全く無意識。ありえないくらい。それに、警察があんな高級車は使わない」

恐るべし紗夜、と思ったアレン。

「まてよ…あのヨロめいたのもわざとか?」

「当たり前じゃない。彼の銃を確認しただけ。あのグリップの特徴はベレッタ」

「殺し屋の定番だな。しかし…凄いな紗夜」

「運転手さん、ダラスへ急いで」
そう言って、タクシー代の倍額を渡す。

「えっ?おい紗夜、ナショナル空港で往復買ってるぜ」

「私達の動きは読まれてる。狙われたいの?」

(はいはい。わかりました!)
ふてくされた気分でノートPCを開くアレン。

「パタン」
それを閉じる紗夜。

「キャンセルしたら、バレてしまうわ」

「分かったよ、全く。しかしD.C.まで来て、メリルの部屋は調べなくてもいいのか?」

「プロがあれだけ探した後に、何か見つかると思うの?」

「……💧」

(しかし…どうして?)
凹むアレンより、その方が気がかりであった。




~ロサンゼルス~

23:00
カリフォルニア、サンタモニカの夜は長い。
特にオーシャンアベニュー地区は、人気の観光地であり、遅くまで賑やかである。

その一角。
退役軍人記念碑を中心に、厳重な警備体制が敷かれていた。

「ボス、戻りました」

「お、ご苦労。その様子じゃ、収穫なしか」

「はい、残念ながら。彼女のマンションは、何者かに荒らされてました」

「それより、ボス…」

「あら、ボブ。そっちもやはりもう…」
アレンの言葉を遮る紗夜。

「あ…あぁ、とっくに別の住人がいたよ」

(…動揺?何かあった?)
紗夜がその心理に集中する。

「ところで、グリフィスからのプレゼントはどうだったんだ、ボブ?」

(グリフィス?あの地雷の…)

「手掛かりになるものは何も。ただのゴミだったよ、全く。今頃になって」

「ニール警部、今日は疲れたので、帰ります」

「ああ、明日は大変な1日になるからな、ゆっくり休んでくれ」

「でね…」
「アレン、送ってくれる?」
また、露骨に遮る紗夜。

2人には見えない様にウィンクを送った。

「し、仕方ないなぁ。じゃあボス、無理しないでくださいよ。本番前に倒れない様に」

紗夜に急かされ、車へと向かう。
そして、アレンが喋るより早く携帯を見せる。

「ジョイスが送って来たわ。サラマンダーって呼ばれてる凄腕の殺し屋よ。D.C.じゃ、警察沙汰にもならなかったみたい」

「なんだって!真っ昼間にマンションで人が撃たれて死んだんだぜ?D.C.ってそんな街か?」

「分かるでしょ」

車に乗り込みながら、紗夜は気になっていた。

「上層部が動いてるってことか」

「ヤツを雇うってことは、そうゆうことね。報酬は少なくとも数百万ドルって噂よ」

「マジかよ💦」
血の気が引くアレン。

「それよりアレン、グリフィスからのプレゼントって何?」

「グリフィス?ん……あっ!そう言えば、ボブがゴルフ場の奴に、駐車場の監視カメラ映像を頼んでた様な…」

「直ぐに署に戻って❗️」

こういう時の紗夜は絶対である。
だいぶ彼女に慣れて来たアレンであった。


飛ばして、30分でロス市警本部へ着いた。

「今日のゴミは?」

「ごみ?…はいはい。こっちですよ、全く」

署の裏にあるゴミ収集場所へ案内した。
何色かのゴミ袋が積んである。

「この色は?」

「最近分別がうるさくて、どの部署が出したか分かる様になってるんです」
(色…見えてるのか?)

「殺人課は?」

「黒です。何を探すんですか?」

(2人はグルではない様ね)
「グリフィスの設備は新しい?」

「いや、かなり錆れてますね。広すぎて資金が回らないんじゃないかな」

(とすると…)
「監視カメラは…ビデオテープね、探して!」

「ボブさんが、何も無かったって…」

「あれは嘘よ…見てないか、或いは…」

「隠したって言うんですか⁉️ボブさんが?」

「それを確かめるのよ!」

紗夜も彼の誠実で優しい人柄は分かっていた。
それは間違いない。
だが、あれが嘘である事も間違いなかった。



渋々探すアレン。
暫くして…

「ありました!」
アレンが、1本のビデオテープをかざす。

「アレン、あなたデッキ持ってる?」

「えっ?…あ、はい。ありますけど…」

「行きましょ!」

「えぇ~⁉️今からですか?」

「彼女がいるわけでもないし、散らかっててもいいから、いくわよ!」

「そ…そこは読まないで下さいよ💦」

「…ごめんなさい、つい…💧」


マシンガンの様な、アレンの愚痴を聞きながら、マンションに着いた。

鍵を開けるなり、まっしぐらにテレビへ向かう紗夜。

「ちょ、ちょっと、紗夜~💦」

「大丈夫、脱いだ下着ぐらい片付けなさいなんて思ってないから」

「思ってるじゃないですか~❗️」

「それより、リモコンは?」

「はい…」(ブツブツ…)

「確か、キャディーは雇ってなくて、キャディーバッグは無くなっていたのよね?」

「はい…」(ブツブツ…)

「ブツブツうるさい❗️悪かったわよ、ごめんなさい。でも重要なのよ!時間は?」

「もう0時過ぎました」

「あのね…💧」

「冗談ですよ、爆発は12:30頃です」

「駐車場まで、歩くと何分?」

「多分…20分くらいかな」

「この辺りか…」

無言で寄り添って、テレビ画面に集中する。
0時過ぎの静けさに2人っきり。
さすがの紗夜も気にはなる。

アレンの激しい鼓動を感じる。
(マズいかも…?)

と、その時。
「紗夜、あれ❗️」

少し巻き戻して、止める。
紗夜がいつもとは違う携帯で写真を撮った。

バッグから、薄いノートPCを出し、携帯のメモリーカードを差し込んで読み込ます。

「画像処理ソフトですか!凄い」

「NASAが開発し、FBIでも使っているものよ」

鮮明になった画像で、キャリーバッグのある部分を拡大する。

「これは…血ね」

「それに、パターだけありません」

「プレートNo.の称号をお願い」
テープを16倍で早送りする紗夜。

「ありました!これって…」

夜になり、駐車場からは車は全て消えた。

「紗夜…」

画面を見せるアレン。

「ロナウド・ジョンソン❗️」

2人共に驚きは隠せない。
アメリカTOP 10に入る大富豪。
それと共に、悪い噂もある危険人物であった。
その正体は謎のままである。

「ボブが隠したのは彼!」

(しかし…なぜ?)

徐々に見えて来る意外な影。
だが、まだ一つとして真相と目的には辿り着けてはいない。

大きな策略が、その裏で着実に進められていることなど、知る由《よし》も無かった。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

まなの秘密日記

到冠
大衆娯楽
胸の大きな〇学生の一日を描いた物語です。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

処理中です...