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第2章 改革と戦争の足音編
第14話 傭兵組合で二人は語る
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10の月14の日
アルネセイラ・旧市街地北部区画
アルネシア連合王国傭兵組合本部
アカツキ考案によるA号改革が若干の進捗遅延はあるもののほぼ順調に進んでいる、秋も深まりつつあるこの日の午後。改革には関係が深くないある施設では二人の人物が話をしていた。
ある施設とは連合王国傭兵組合、通称ギルドと呼ばれている団体の本部である。
ギルドの任務は、近年は時代を経るにつれて減少しつつあるが連合王国内にある未だ謎の多い地下空間遺跡いわゆる『ダンジョン』内に存在する召喚武器に必須の召喚石の発見や、稀に見つかるこちらも謎の塊で製作不可能な武器類の発見である。他にも魔物発生の際は軍と共に討伐任務を行ったりもする。
つまりギルドというのは、アカツキの世界でいう民間軍事機構のような存在だ。
傭兵組合の登録人員はおよそ二万人。その頂点におり組合を率いている四十代半ばの男性である組合長と四十代初頭の右腕の副組合長は、組合長室にて話し合いの最中だった。二人の様子からして、内容はどうやら緊迫感漂うものではなく日常の一環という感じであった。
「ラスク組合長、こちらが先月の組合活動報告になります」
「おう、いつもわりいな」
背が高く切れ長の瞳で知的な印象を持たれそうな副組合長は、荒っぽくいかつい容姿のラスクと呼ばれた組合長に書類を手渡す。
組合長はごつごつとした大きな手で、しかしその容姿とは正反対に細やかに文章を読んでいく。
「ロイド、ちいと気になる点があるんだけどよ」
「なんでしょうか」
ロイドと呼ばれている副組合長は隣で起立の姿勢のまま、ラスク組合長からの言葉を短く返す。組合長は外見の割に些細な部分も見逃さずに副組合長に聞いてくるのは日常なので、副組合長も慣れたものである。無論、小さな何かを逃さず見つけられなければ組合長などという地位には付けぬのではあるが。
「この先月の魔物発生数だがよ、先々月に比べて増えてねえか? 先々月も三ヶ月前に比べて増えてたしよ」
「組合長の疑問には肯定と返します。先月は先々月より二パルセント、先々月は三ヶ月前より一パルセント増加しています。よってそれに比例して組合員の動員もされております。なお、今月は五日前の報告ではありますがこのまま推移すれば前月比より三パルセント増加です」
「やっぱりか。この数字を見てよ、ちいと気になったんだよな」
ラスク組合長は書類を睨みながら親指と人差し指で顎を触りながら言う。
ちなみにパルセントというのは、アカツキの前世地球においてのパーセントと同義である。
「気になるとは、何がですか?」
「そうだなぁ、あえて言及すんなら増加率だな」
「増加率ですか。それほど大きい数字には思えませんが」
ラスク組合長の発言に対して、ロイド副組合長は最もな指摘をする。魔物の発生数はそう多くはなく、ここ十年はダンジョン内に現れるものを除いて大体月に二百体から三百体程度で落ち着いていた。ところがこの数値は三ヶ月前からじわじわと増加してきているのだ。それも、不自然な程にキリのいい数字で。
豪快な性格をしているが、組織を運営する者として目ざといラスク組合長はその点に気付いた訳である。
「よーく考えてみな。これまでの魔物出現数と前月比はプラスもありゃマイナスもあった。数値も小数点以下含めてバラバラだ。ところがよ、この三ヶ月の推移はどれもぴったしなパルセントになってねえか?」
「ええ、確かになっていると肯定しますがそれが?」
「まー、結論から言うとだ。ちーとばかし妖魔の野郎共の意図を感じると思ってな」
「意図とは、また随分と物騒な話ですね……。これが妖魔帝国側による故意の行為であれば、と仮定するとして」
「だろ? けどよ、その意図が読めねえんだよなあ……。なんつーかよ、やり方が回りくどいっつーか」
「組合長の意見に賛同します。仰る通り先の大戦では妖魔帝国は突如として宣戦布告をし、侵攻を開始しました。そのような所業をする者が嫌がらせのように、こうも分かりやすく行ってくる理由が掴めませんね……」
ロイド副組合長が眉をひそめて言うように、かつて妖魔帝国はアルネシア連合王国をはじめとする人類諸国に宣戦布告。直後に大侵攻をしている。これが今や文献でしか諸記録の残っていない妖魔大戦のきっかけである。
「そこなんだよなあ……。しかも問題提起しようにも数が大して増えてなくちゃ説得力を持てねえ」
「魔物の出現数だけを見れば大騒ぎする程ではありませんからね。恐らくこの報告を軍等にしたところで――」
「だからどうした? だろうよ」
「そういう事です」
「まあ、俺が軍の偉いさんなら同じ事言うだろうさ。何せ、軍も首脳陣も今は大改革で大忙しだからな。些細な問題なんざ気にしてる場合じゃねえ」
「A号改革ですね」
「おうとも。二十歳とちょっとの若僧が提案したとは思えねえ、この国をとんでもねえ位に変化させる改革案を国王に納得させるたぁ、大したヤツだぜ」
「改革案から察するに、彼は召喚武器に依存しない軍を目指すと同時に民間の経済を活発化させようとしているみたいですね」
「これで俺らが割を食うようなやり方をしやがるようならケチ付けるんだがよ、上手いこと根回ししやがってな。こっちの仕事は減っちゃいねえし、物流活発化で護送任務が増えたからこっちも仕事にゃ困らねえ。ダンジョン探索の仕事は頭打ちしてんの知ってか知らずか、国境警備依頼の任務も回してきてっから文句も言えねえぜ」
けっ、と言い放ちつつも傭兵組合の任務は国から順調に斡旋されており安定した経営が可能になっているからか、ラスク組合長は満更でも無い顔付きをしていた。どうやらA号改革に関係の無い傭兵組合は不遇という訳では無いようだ。
実際はアカツキが出した提案書などを各省庁の者が調整、財務大臣率いる財務官僚達による不断の努力によって成し得た結果であるのだが。財務大臣と財務官僚。彼等こそが改革の真の功労者なのかもしれない。
「アカツキ・ノースロード。どうやらただならぬ頭脳の持ち主だと私は推測します」
「ところがどっこい。頭だけじゃねえらしいぜ。魔法能力はA-ランクなのによ、A+のリイナ嬢に勝ったって話はお前も知ってるだろ?」
「ええ。五の月五の日に行われた模擬戦ですよね。なんでも魔法能力者にも関わらず近接戦で決着を付けたとか」
「それもただの近接戦じゃねえ。肉弾戦だ。あの野郎、自分の嫁を躊躇なくぶん殴って蹴って、最後にゃ投げ飛ばしたってな」
「婚約発表はその二週間後ですから、あの時にはとっくに決定していたでしょうね。容赦無いの一言に尽きますね」
「もし戦争になったらそれぐらい冷酷じゃなきゃ死んじまうがな。で、だ。模擬戦の後に流布された二つ名は面白かったぜ」
「確か、『冷血の二丁拳銃』でしたね」
「可愛い顔して末恐ろしいもんだぜ。リイナ嬢との模擬戦の後にちょくちょく模擬戦を希望する奴らがいたんだが、どいつこいつもプライドへし折られるぐらいボッコボコにしたって噂だぜ。けどよ、だからこそ――」
「その先は言わないよう進言致します」
凶暴な笑みを浮かべるラスク組合長に、ロイド副組合長はため息をつきながら制止するように言葉を遮った。
「ちっ、先を越されたぜ」
「組合長は未だに血の気が多すぎます。特に好敵手のような存在には」
「仕方ねえだろ。A-でA+に勝つヤツなんざそうそういねえんだからな。だが、戦ってみてえとかどうかは別として、直に会ってみてえな」
「会うだけなら、止めはしませんが……」
「アカツキ・ノースロード。俺はよ、てめえの今後が楽しみだぜ」
10の月14の日
アルネセイラ・旧市街地北部区画
アルネシア連合王国傭兵組合本部
アカツキ考案によるA号改革が若干の進捗遅延はあるもののほぼ順調に進んでいる、秋も深まりつつあるこの日の午後。改革には関係が深くないある施設では二人の人物が話をしていた。
ある施設とは連合王国傭兵組合、通称ギルドと呼ばれている団体の本部である。
ギルドの任務は、近年は時代を経るにつれて減少しつつあるが連合王国内にある未だ謎の多い地下空間遺跡いわゆる『ダンジョン』内に存在する召喚武器に必須の召喚石の発見や、稀に見つかるこちらも謎の塊で製作不可能な武器類の発見である。他にも魔物発生の際は軍と共に討伐任務を行ったりもする。
つまりギルドというのは、アカツキの世界でいう民間軍事機構のような存在だ。
傭兵組合の登録人員はおよそ二万人。その頂点におり組合を率いている四十代半ばの男性である組合長と四十代初頭の右腕の副組合長は、組合長室にて話し合いの最中だった。二人の様子からして、内容はどうやら緊迫感漂うものではなく日常の一環という感じであった。
「ラスク組合長、こちらが先月の組合活動報告になります」
「おう、いつもわりいな」
背が高く切れ長の瞳で知的な印象を持たれそうな副組合長は、荒っぽくいかつい容姿のラスクと呼ばれた組合長に書類を手渡す。
組合長はごつごつとした大きな手で、しかしその容姿とは正反対に細やかに文章を読んでいく。
「ロイド、ちいと気になる点があるんだけどよ」
「なんでしょうか」
ロイドと呼ばれている副組合長は隣で起立の姿勢のまま、ラスク組合長からの言葉を短く返す。組合長は外見の割に些細な部分も見逃さずに副組合長に聞いてくるのは日常なので、副組合長も慣れたものである。無論、小さな何かを逃さず見つけられなければ組合長などという地位には付けぬのではあるが。
「この先月の魔物発生数だがよ、先々月に比べて増えてねえか? 先々月も三ヶ月前に比べて増えてたしよ」
「組合長の疑問には肯定と返します。先月は先々月より二パルセント、先々月は三ヶ月前より一パルセント増加しています。よってそれに比例して組合員の動員もされております。なお、今月は五日前の報告ではありますがこのまま推移すれば前月比より三パルセント増加です」
「やっぱりか。この数字を見てよ、ちいと気になったんだよな」
ラスク組合長は書類を睨みながら親指と人差し指で顎を触りながら言う。
ちなみにパルセントというのは、アカツキの前世地球においてのパーセントと同義である。
「気になるとは、何がですか?」
「そうだなぁ、あえて言及すんなら増加率だな」
「増加率ですか。それほど大きい数字には思えませんが」
ラスク組合長の発言に対して、ロイド副組合長は最もな指摘をする。魔物の発生数はそう多くはなく、ここ十年はダンジョン内に現れるものを除いて大体月に二百体から三百体程度で落ち着いていた。ところがこの数値は三ヶ月前からじわじわと増加してきているのだ。それも、不自然な程にキリのいい数字で。
豪快な性格をしているが、組織を運営する者として目ざといラスク組合長はその点に気付いた訳である。
「よーく考えてみな。これまでの魔物出現数と前月比はプラスもありゃマイナスもあった。数値も小数点以下含めてバラバラだ。ところがよ、この三ヶ月の推移はどれもぴったしなパルセントになってねえか?」
「ええ、確かになっていると肯定しますがそれが?」
「まー、結論から言うとだ。ちーとばかし妖魔の野郎共の意図を感じると思ってな」
「意図とは、また随分と物騒な話ですね……。これが妖魔帝国側による故意の行為であれば、と仮定するとして」
「だろ? けどよ、その意図が読めねえんだよなあ……。なんつーかよ、やり方が回りくどいっつーか」
「組合長の意見に賛同します。仰る通り先の大戦では妖魔帝国は突如として宣戦布告をし、侵攻を開始しました。そのような所業をする者が嫌がらせのように、こうも分かりやすく行ってくる理由が掴めませんね……」
ロイド副組合長が眉をひそめて言うように、かつて妖魔帝国はアルネシア連合王国をはじめとする人類諸国に宣戦布告。直後に大侵攻をしている。これが今や文献でしか諸記録の残っていない妖魔大戦のきっかけである。
「そこなんだよなあ……。しかも問題提起しようにも数が大して増えてなくちゃ説得力を持てねえ」
「魔物の出現数だけを見れば大騒ぎする程ではありませんからね。恐らくこの報告を軍等にしたところで――」
「だからどうした? だろうよ」
「そういう事です」
「まあ、俺が軍の偉いさんなら同じ事言うだろうさ。何せ、軍も首脳陣も今は大改革で大忙しだからな。些細な問題なんざ気にしてる場合じゃねえ」
「A号改革ですね」
「おうとも。二十歳とちょっとの若僧が提案したとは思えねえ、この国をとんでもねえ位に変化させる改革案を国王に納得させるたぁ、大したヤツだぜ」
「改革案から察するに、彼は召喚武器に依存しない軍を目指すと同時に民間の経済を活発化させようとしているみたいですね」
「これで俺らが割を食うようなやり方をしやがるようならケチ付けるんだがよ、上手いこと根回ししやがってな。こっちの仕事は減っちゃいねえし、物流活発化で護送任務が増えたからこっちも仕事にゃ困らねえ。ダンジョン探索の仕事は頭打ちしてんの知ってか知らずか、国境警備依頼の任務も回してきてっから文句も言えねえぜ」
けっ、と言い放ちつつも傭兵組合の任務は国から順調に斡旋されており安定した経営が可能になっているからか、ラスク組合長は満更でも無い顔付きをしていた。どうやらA号改革に関係の無い傭兵組合は不遇という訳では無いようだ。
実際はアカツキが出した提案書などを各省庁の者が調整、財務大臣率いる財務官僚達による不断の努力によって成し得た結果であるのだが。財務大臣と財務官僚。彼等こそが改革の真の功労者なのかもしれない。
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「ところがどっこい。頭だけじゃねえらしいぜ。魔法能力はA-ランクなのによ、A+のリイナ嬢に勝ったって話はお前も知ってるだろ?」
「ええ。五の月五の日に行われた模擬戦ですよね。なんでも魔法能力者にも関わらず近接戦で決着を付けたとか」
「それもただの近接戦じゃねえ。肉弾戦だ。あの野郎、自分の嫁を躊躇なくぶん殴って蹴って、最後にゃ投げ飛ばしたってな」
「婚約発表はその二週間後ですから、あの時にはとっくに決定していたでしょうね。容赦無いの一言に尽きますね」
「もし戦争になったらそれぐらい冷酷じゃなきゃ死んじまうがな。で、だ。模擬戦の後に流布された二つ名は面白かったぜ」
「確か、『冷血の二丁拳銃』でしたね」
「可愛い顔して末恐ろしいもんだぜ。リイナ嬢との模擬戦の後にちょくちょく模擬戦を希望する奴らがいたんだが、どいつこいつもプライドへし折られるぐらいボッコボコにしたって噂だぜ。けどよ、だからこそ――」
「その先は言わないよう進言致します」
凶暴な笑みを浮かべるラスク組合長に、ロイド副組合長はため息をつきながら制止するように言葉を遮った。
「ちっ、先を越されたぜ」
「組合長は未だに血の気が多すぎます。特に好敵手のような存在には」
「仕方ねえだろ。A-でA+に勝つヤツなんざそうそういねえんだからな。だが、戦ってみてえとかどうかは別として、直に会ってみてえな」
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