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第4章法国遠征編
第5話 戦争は明日に迫る中で、備えは
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カレル准将との意見交換を経て、必要な交流を法国各師団長や師団参謀と行った翌日。現状の整理や問題点などがかなり見えてきた。
まず一つ目はあのルラージ中将と各師団長との意識と認識の差だ。
中央出身のルラージ中将は進軍しているのが魔物だからと戦況を甘く認識している所があるらしい。ウィディーネが陥落したのはあくまで二倍の敵に双子の魔人というイレギュラーが出現したから敗北したのであり、今回はSランク武器所有者が三人で兵数も向こうと同等。ここまで揃えれば勝てるだろうし連合王国軍も援軍に来たんだからという甘い考えでいるようだ。陥落したのもあくまで一地方都市であったことも事態の深刻さを鑑みない一因になっているのだとか。
対して各師団長は非常に現実的だ。彼我の戦力差はほとんど無いものの双子の魔人がどう出るかによって戦況が左右されかねない。万全を期すべきという至極真っ当な思考でいた。また、連合王国軍に比べて火力に劣る以上は魔物に対して僕達のようにゴリ押しが取れないとも思っているらしく、そちらの様に兵器開発を提言するべきだったと今更考えるようになったよとも愚痴っていた。
このようにマトモな頭をしている師団長が揃っているのは助かったし、戦場では緊密な連携を取って戦うべしと決定したのでまあいいかなとは思う。最悪中将を介さなくても動けるようにもしておいたしね。
けれど、問題はもう一つあった。それはこの戦いにおいて要の一つになっている、個人で戦術級になり得るSランク武器所有者だった。
「肝心のSランク持ちがこれなのは厳しいなあ……」
参謀長である僕用に設営された野戦執務テントで、昨日今日と話し合った内容を箇条書きでまとめたメモを読みながら僕は独りごちる。
「随分とお悩みの様子ね、旦那様。休憩のコーヒーよ。少し息でも抜いたらどうかしら?」
「ありがとリイナ。助かるよ」
テントに入ってきたのは副官でもあるリイナ。彼女が持ってきてくれたコーヒーを僕は口につけて一息つく。
「参謀長も大変よね。特にこの戦いは頭の痛い点が多いもの」
「本当にね……。まだ現場がマシだからいいけれど、法国との連携は取りづらそうだよ」
「それはあの中将のせいかしら?」
「無いわけじゃないけど、兵器の質の差もあるね。あちらは後装式単発銃でこっちは連発銃。さらにはガトリング砲の師団配置量も段違いだから、ルブリフのように濃密な火線ははれないからね」
「初撃はともかく、次がというところかしら」
「そうだね。となると、魔物軍団は僕達のいる濃密な火力の南側を避けて中央から北に集中する可能性が高い。そこをまたどう対応するかってのあるけれど、魔法兵科は連携が可能だから師団長達とは話済み。けど、ドクトリンが違う軍隊と行動するのは難しいね……」
「そもそも法国軍は魔法兵が多い軍隊だもの。もう少しすり合わせの時間が欲しかったわね」
「普段から定期的に訓練の交流とかあったら良かったんだけどね。まあ今更言っても後の祭りさ。でも、問題はそこじゃなくてね……」
「法国のSランク三人よね……。一人はいいけれど、あとの二人がかしら」
「うん。Sランクの三人には魔人対策として練度の高い魔法兵科小隊がいて、それぞれが遊撃任務を与えられているんだ。神出鬼没の上に推定Aランク以上ともなればマトモに戦えるのはSランクの彼等や例えば僕等で言うとリイナかルークス少将かな」
「あら、私を随分とかってくれるのね」
「模擬戦でさんざん味わったからね……。ルークス少将閣下はSランク武器所有者の一人で魔法ランクもリイナと同じ」
「けれど私はアナタの副官で、お兄様は師団長よ。目の前に現れたとか緊急でもない限りは動けないわ。それは魔法能力者ランクがAに昇格してAランク召喚武器所有者のアナタも同じね」
「僕はリイナ達程じゃないけど……、まあそういう事だね。で、だ。法国Sランクの三人の遊撃任務。これが厄介でね……」
「指揮権があの中将にある上に、各武器持ちに自由性の高い判断が許されているものね……」
僕が頭を悩ませているのは今リイナが言っている点にある。
実は法国のSランク持ち三人とは昨日時間を作って会いに行っている。一人はルーガ大佐で杖型召喚武器の三十代初頭の男性。もう一人がリーフ大佐でこちらも杖型召喚武器持ち。性別は女性で三十代初頭。この二人は夫婦で共同で行動する事も多く、共にSランク持ちだけあって相当な自信家だ。最後の一人はウィディーネで行方不明になりほぼ戦死が確定したジェラルド准将の一番弟子の男性、まだ二十代半ばと若いサージ中佐。召喚武器はオーソドックスな片手剣タイプだ。
この三人なんだけれども、僕が要請した法国軍の火力不足を補う戦法をうち二人が拒否した。ルーガ大佐とリーフ大佐だ。
二人曰く、理由はこうだった。
「俺には二人の魔人を成敗する役目がある。中将閣下からもそう命令されているから、いくら連合王国の英雄で智謀に長けた貴方の要請と言えども聞けません。最上位は中将閣下ですから」
「あたしも同感です。魔物共なんて他の兵達が相手をすればいいし、連合王国は強力無比の軍なのでしょう? 其方で屠れば問題ないはずです。ダンナもあたしも、与えられているのは双子の魔人とやらの征伐なのですから」
こう言われてしまっては、僕も引き下がるしか無かった。彼等の言い分は正しく、僕がお願いする立場だったからだ。
でも、意外な事に僕の要請を聞いてくれたのは仇討ちをしたいであろうサージ中佐だった。
夫婦Sランクがいなくなってからの会話はよく覚えている。
「オレはアカツキ准将閣下の要請に応えます」
「強制はしないよ。いいのかい?」
「はい。ジェラルドさんからはオレ達の召喚武器は国民を、兵達を守る為にあると耳がタコになるくらい言われていたので。確かに双子の魔人は憎いですし仇だって討ちたいです。でも、憎悪で視野狭窄になってはいけません。戦場ではいずれあの魔人達とも遭遇するでしょう。それまでは法国軍の兵士を鼓舞し共に戦う所存です」
「立派な考えだね。けど、本音は?」
「ルラージ中将のクソ野郎が気に入らないだけです。あの二人ともソリが合わないですし。武勲を上げるだけがオレ達の存在じゃありませんよ。それに」
「それに?」
「遊撃任務なんてしなくても、双子の魔人とは相見える気がします。これはオレの勘なだけなんすけどね」
「はははっ……。僕は目の前に現れて欲しくないけどね」
ともあれ、僕のお願いを聞いてくれたサージ中佐には法国軍の火力不足を補うべく市街戦の恐れがあり、一番戦闘が激しくなりそうな中央に向かってくれた。ルラージ中将には適当な理由付けをしておくらしい。
「まあでも、とりあえずサージ中佐だけでも動いてくれて助かったよ。後は僕等連合王国軍がやる事を準備しておけばいいさ」
「魔物軍団との衝突は明日。前向きに捉えておきましょう」
「アレン大尉達の方も形には出来たし、準備は万端って言っていたからなんとかなるよ」
「ええ、きっと大丈夫よ。何せアナタが参謀長だもの。今回も勝てるわ」
自信を持って言うリイナに僕は頷く。
備えは不完全ながらも、法国の地での対妖魔軍団との戦いはいよいよ明日に迫るのだった。
カレル准将との意見交換を経て、必要な交流を法国各師団長や師団参謀と行った翌日。現状の整理や問題点などがかなり見えてきた。
まず一つ目はあのルラージ中将と各師団長との意識と認識の差だ。
中央出身のルラージ中将は進軍しているのが魔物だからと戦況を甘く認識している所があるらしい。ウィディーネが陥落したのはあくまで二倍の敵に双子の魔人というイレギュラーが出現したから敗北したのであり、今回はSランク武器所有者が三人で兵数も向こうと同等。ここまで揃えれば勝てるだろうし連合王国軍も援軍に来たんだからという甘い考えでいるようだ。陥落したのもあくまで一地方都市であったことも事態の深刻さを鑑みない一因になっているのだとか。
対して各師団長は非常に現実的だ。彼我の戦力差はほとんど無いものの双子の魔人がどう出るかによって戦況が左右されかねない。万全を期すべきという至極真っ当な思考でいた。また、連合王国軍に比べて火力に劣る以上は魔物に対して僕達のようにゴリ押しが取れないとも思っているらしく、そちらの様に兵器開発を提言するべきだったと今更考えるようになったよとも愚痴っていた。
このようにマトモな頭をしている師団長が揃っているのは助かったし、戦場では緊密な連携を取って戦うべしと決定したのでまあいいかなとは思う。最悪中将を介さなくても動けるようにもしておいたしね。
けれど、問題はもう一つあった。それはこの戦いにおいて要の一つになっている、個人で戦術級になり得るSランク武器所有者だった。
「肝心のSランク持ちがこれなのは厳しいなあ……」
参謀長である僕用に設営された野戦執務テントで、昨日今日と話し合った内容を箇条書きでまとめたメモを読みながら僕は独りごちる。
「随分とお悩みの様子ね、旦那様。休憩のコーヒーよ。少し息でも抜いたらどうかしら?」
「ありがとリイナ。助かるよ」
テントに入ってきたのは副官でもあるリイナ。彼女が持ってきてくれたコーヒーを僕は口につけて一息つく。
「参謀長も大変よね。特にこの戦いは頭の痛い点が多いもの」
「本当にね……。まだ現場がマシだからいいけれど、法国との連携は取りづらそうだよ」
「それはあの中将のせいかしら?」
「無いわけじゃないけど、兵器の質の差もあるね。あちらは後装式単発銃でこっちは連発銃。さらにはガトリング砲の師団配置量も段違いだから、ルブリフのように濃密な火線ははれないからね」
「初撃はともかく、次がというところかしら」
「そうだね。となると、魔物軍団は僕達のいる濃密な火力の南側を避けて中央から北に集中する可能性が高い。そこをまたどう対応するかってのあるけれど、魔法兵科は連携が可能だから師団長達とは話済み。けど、ドクトリンが違う軍隊と行動するのは難しいね……」
「そもそも法国軍は魔法兵が多い軍隊だもの。もう少しすり合わせの時間が欲しかったわね」
「普段から定期的に訓練の交流とかあったら良かったんだけどね。まあ今更言っても後の祭りさ。でも、問題はそこじゃなくてね……」
「法国のSランク三人よね……。一人はいいけれど、あとの二人がかしら」
「うん。Sランクの三人には魔人対策として練度の高い魔法兵科小隊がいて、それぞれが遊撃任務を与えられているんだ。神出鬼没の上に推定Aランク以上ともなればマトモに戦えるのはSランクの彼等や例えば僕等で言うとリイナかルークス少将かな」
「あら、私を随分とかってくれるのね」
「模擬戦でさんざん味わったからね……。ルークス少将閣下はSランク武器所有者の一人で魔法ランクもリイナと同じ」
「けれど私はアナタの副官で、お兄様は師団長よ。目の前に現れたとか緊急でもない限りは動けないわ。それは魔法能力者ランクがAに昇格してAランク召喚武器所有者のアナタも同じね」
「僕はリイナ達程じゃないけど……、まあそういう事だね。で、だ。法国Sランクの三人の遊撃任務。これが厄介でね……」
「指揮権があの中将にある上に、各武器持ちに自由性の高い判断が許されているものね……」
僕が頭を悩ませているのは今リイナが言っている点にある。
実は法国のSランク持ち三人とは昨日時間を作って会いに行っている。一人はルーガ大佐で杖型召喚武器の三十代初頭の男性。もう一人がリーフ大佐でこちらも杖型召喚武器持ち。性別は女性で三十代初頭。この二人は夫婦で共同で行動する事も多く、共にSランク持ちだけあって相当な自信家だ。最後の一人はウィディーネで行方不明になりほぼ戦死が確定したジェラルド准将の一番弟子の男性、まだ二十代半ばと若いサージ中佐。召喚武器はオーソドックスな片手剣タイプだ。
この三人なんだけれども、僕が要請した法国軍の火力不足を補う戦法をうち二人が拒否した。ルーガ大佐とリーフ大佐だ。
二人曰く、理由はこうだった。
「俺には二人の魔人を成敗する役目がある。中将閣下からもそう命令されているから、いくら連合王国の英雄で智謀に長けた貴方の要請と言えども聞けません。最上位は中将閣下ですから」
「あたしも同感です。魔物共なんて他の兵達が相手をすればいいし、連合王国は強力無比の軍なのでしょう? 其方で屠れば問題ないはずです。ダンナもあたしも、与えられているのは双子の魔人とやらの征伐なのですから」
こう言われてしまっては、僕も引き下がるしか無かった。彼等の言い分は正しく、僕がお願いする立場だったからだ。
でも、意外な事に僕の要請を聞いてくれたのは仇討ちをしたいであろうサージ中佐だった。
夫婦Sランクがいなくなってからの会話はよく覚えている。
「オレはアカツキ准将閣下の要請に応えます」
「強制はしないよ。いいのかい?」
「はい。ジェラルドさんからはオレ達の召喚武器は国民を、兵達を守る為にあると耳がタコになるくらい言われていたので。確かに双子の魔人は憎いですし仇だって討ちたいです。でも、憎悪で視野狭窄になってはいけません。戦場ではいずれあの魔人達とも遭遇するでしょう。それまでは法国軍の兵士を鼓舞し共に戦う所存です」
「立派な考えだね。けど、本音は?」
「ルラージ中将のクソ野郎が気に入らないだけです。あの二人ともソリが合わないですし。武勲を上げるだけがオレ達の存在じゃありませんよ。それに」
「それに?」
「遊撃任務なんてしなくても、双子の魔人とは相見える気がします。これはオレの勘なだけなんすけどね」
「はははっ……。僕は目の前に現れて欲しくないけどね」
ともあれ、僕のお願いを聞いてくれたサージ中佐には法国軍の火力不足を補うべく市街戦の恐れがあり、一番戦闘が激しくなりそうな中央に向かってくれた。ルラージ中将には適当な理由付けをしておくらしい。
「まあでも、とりあえずサージ中佐だけでも動いてくれて助かったよ。後は僕等連合王国軍がやる事を準備しておけばいいさ」
「魔物軍団との衝突は明日。前向きに捉えておきましょう」
「アレン大尉達の方も形には出来たし、準備は万端って言っていたからなんとかなるよ」
「ええ、きっと大丈夫よ。何せアナタが参謀長だもの。今回も勝てるわ」
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