異世界妖魔大戦〜転生者は戦争に備え改革を実行し、戦勝の為に身を投ずる〜

金華高乃

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第20章 絶望の帝国冬季大攻勢編

第8話 リシュカを前に立ち塞がるは主の盾であり主の剣

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・・8・・
「そん、な……。なん、で……」

 余りにも残酷な現実。
 敬愛していたかつて前世の上官が、今や敵国の人間として目の前にいる。
 しかも向けられているのは侮蔑、憎悪。明らかな殺意と敵意。表情には嘲笑。ニタニタと笑っている。
 リシュカは視線の先にいるのが前世の部下だったことは当然知っている。だからこそ、あえて真相は何も語らなかった。

「……マスター。声は届きそうにありませんね」

「ええ、エイジス。明らかに旦那様の様子がおかしいわ」

 長年アカツキの傍にいたリイナとエイジスはアカツキの異常事態にすぐさま気付くが、今は問う余裕は無い。彼女達の目線に映る少女が放つオーラは、とてつもない。殺意の向かう先は誰かを察知し、アカツキを守るかの如く二人はアカツキの前に立った。

「へぇ、見上げた忠誠だこと。それともそこの女は愛情かな?」

「黙りなさい。誰か知らないけれど、旦那様には指一本触れさせないわよ」

「くひひひひ!! 旦那様だってぇ? ひひひ、あー、笑っちゃう!」

「なんですって?」

 明確に馬鹿にされたリイナは既に抜剣した『アブソリュート』のグリップを強く握る。だが安い挑発に乗りはしない。

「そのご立派な姿の褒美として教えてあげるよ、リイナ・ノースロード。エイジス。私はリシュカ・フィブラ。レオニード・ヨマニエフ皇帝陛下の特別相談役にして、人類諸国を滅亡に追いやる存在」

「アナタがリシュカ・フィブラでしたか」

「随分と小さい姿とは思わなかったわね」

 最も、あの残虐姉妹なんて比較にならないほど尋常じゃない魔力を持ってそうだけど。とリイナは心中で思う。頬に伝う冷や汗はその証拠だ。

「そそ。お前達が探ろうとしていたけれど、辿り着けなかったのが私だよ。ネズミをこっちに放ったみたいだけど、残念だったね? まあ今更そんな事はどうでもいいよ。あ、そうそう。一つだけ伝えてあげるね? 手始めにブリックを殺してやったよ。瞬殺だったけどさ。ひひひひひっ」

「アンタがブリック大将閣下を……」

「リイナ様。著しく高い可能性で真実です。当該、リシュカ・フィブラであれば容易いかと。ブリック大将閣下には申し訳ないですが、太刀打ち出来なかったでしょう」

「とんでもない人物と対敵してしまったわね……。旦那様は……」

「ありえない……。ありえない……」

 リイナはすぐ後ろにいるアカツキに振り返るがブツブツと何かを呟くばかりで、平時では考えられないような錯乱状態に陥っていた。

「ダメです。とても戦える状態ではありません。精神変調が失神の限界スレスレを示しています。それともう一つ、周辺に魔力反応があります。誰かを潜ませているかと。」

「良くない話ね。旦那様については後で理由を聞きましょう……。でもその前に。――リシュカと言ったわね。アンタ、仮にも皇帝の特別相談役なのにどうしてわざわざこんな所まで出向いているのかしら? 首狩り戦術をするとなれば、特殊部隊の投入が必須。もしかして、指揮官として来たのかしら?」

「すごぉーい。やっぱりそこのクソ英雄に作戦面でも鍛えられているだけあるじゃん。お前の言う通り指揮官としてここにいるよ。でもね、半分不正解」

「もう半分は……?」

「クソ英雄の心を砕きに来たって言えば満足?」

 まさかそこまでバッキバキになるとは思わなかったけど。とリシュカは嘲笑しながら答える。

「私としては今の状態になってくれちゃってるのは目論見通りなわけ。でもさぁ、私ねぇ、ちょっと期待していたの。ブリックを殺したと言った辺りで少しは殺意を向けてきたり、襲い掛かってくるかと思ってた。でもさぁ、そのザマでしょ。――失望した」

 リシュカは心底軽蔑した視線をアカツキに送ると、リイナは怒りで歯ぎしりをする。

「ま、でもこのまま何もせずに帰るのもつまらないからちょっと遊ばせて貰うね?」

 リシュカが言い終えた瞬間、帯刀していた光龍刀を抜剣したと同時にもうエイジスの眼前にいた。

(早い!)

 エイジスは驚愕するも、彼女は人間ではなく至極の兵器。反応出来ていた。すぐさま魔法障壁を集中多重展開。その数は十五枚。

「マジかよー! 流石はクソ英雄の兵器じゃんか!」

「くっ!」

 だがリシュカも人間を辞めたような存在である。エイジスが展開した魔法障壁を一挙に十枚破壊してみせる。エイジスはさらに迎撃術式として風魔法を展開するも、その全てをバックステップや乱数機動で回避した踊るかのように華麗に着地した。

「すごいすごーい! やっぱりSSランクは伊達じゃないってわけかー!」

「アレを避けますか……」

「ちょっと洒落にならないわね……。エイジス、旦那様を守りながら戦えるかしら?」

「今のままでは厳しいかと。ただ、首狩り戦術をしてきた点から長くはここに留まれません。なので――」

 エイジスは即時に判断。通常のモードでは防戦一方になると判断して術式を詠唱。彼女は光に包まれ、リイナが瞬きを終えた頃には第一解放の姿になっていた。第二解放にならなかったのはここで切り札を見せるのは好ましくないとの判断からであり、目標人物の殺害が目的ではないからでもある。

「おー、それが第一解放ってやつね。可愛いじゃん」

「口を開かないでくださいリシュカ・フィブラ。ワタクシは貴女に感想を求めていません」

「こわっ。ま、そっちがそこそこに本気なら応えてあげよっか」

「リイナ様、来ます。後ろに下がってください」

「了解。ただし援護はするわよ」

「お願いします」

 エイジスがリイナに依頼をし終えた時には、リシュカのいる上空には多数の魔法陣が現れた。

(炎と闇の複合術式。それも上級。底無しの魔力という訳ですか……)

 アカツキと出会ってから今日に至るまで、感情が豊かになったエイジス。彼女は舌打ちしたい気分になった。肝心の主が戦闘不能に等しい状況でリイナに任せている以上、自分だけでこの場をどうにかするしかない。相手のタイムリミットまで耐えればいいという条件が唯一の救いかと考えながら、ディフェンス・モードに変更。半分をアカツキとリイナに、もう半分を自身にリソースをまわした。

「『闇の炎よ、焼き払いなさい』」

「迎撃開始。撃ち落とします」

 リシュカが術式を起動し、並の能力者では瞬殺されるようは上級魔法を降り注がさせる。
 エイジスは火属性初級魔法でそれらを迎撃。打ち消すか、撃ち漏らし分を魔法障壁でカバー。破壊された魔法障壁もすぐさま展開させていく。
 常識を凌駕した戦闘が繰り広げられていた。

「なにこれやっばーい! 撃っても撃っても当てられる気がしないんだけど!」

「当てさせるつもりはありませんから」

「だろうねぇ! どうしよ、年甲斐にも無く興奮しっぱなしだよ!」

「戯言を」

「んふふふ、じゃあこれはどう?」

 リシュカはひたすらに術式を連発しながら、新たな術式を起動する。これまでに比べて一際大きい魔法陣がエイジスの真上に展開される。

「『消却爆破ロストエア・エクスプロージョン』」

「くぅぅ!! ですがこの程度っ!!」

 リシュカはかつて自分が食らった術式、『消却爆破』を発動。エイジスは表情を歪めながらも魔法障壁のリソースを瞬時に直上へ振り分けて防ぎきってみせた。エイジスは無傷である。
 だが、僅かばかりの穴が生じた。

「正面がガラ空きになってるよ?」

「私を忘れないでくれるかしら? ――『アブソリュート・ソロ』!!」

 リシュカが刃をエイジスへ向けて突っ込もうとした瞬間、彼女の視界に青白い光が映る。次に放たれるのはリイナの必殺技が一つ、『アブソリュート・ソロ』。エイジスの隙を埋める絶妙な瞬間での発動に、リシュカは回避不可能な状況になる。

「ちっ。易々とは近づけさせてくれないってか」

 リシュカは悪態はつくものの、顔つきには余裕があった。『アブソリュート・ソロ』を前にして彼女は回避を選択しなかった。選んだのは魔法障壁の集中展開。
『アブソリュート・ソロ』がリシュカの魔法障壁に衝突すると、凄まじい爆音と魔法障壁の破壊音が聞こえる。

「…………ほんっっと、どんな魔法障壁強度してんのよ」

「ワタクシと同等、もしくはそれ以上の強度かと……」

「化け物ね……」

 リイナとエイジスは唖然とする。
 リイナの『アブソリュート・ソロ』はリシュカを貫かなかった。そればかりかまだ三枚の魔法障壁を残しており、リシュカは感心したように口笛を吹いているのだから。
 このままだと相手のタイムリミットを待つにしてもラチが明かない。僅かな隙を見せた瞬間自分達の、アカツキの命が危ういと感じた二人だったが、状況に変化が起きた。

「リイナ准将閣下、エイジス特務官!」

「アレン大佐! 助かったわ!」

 リイナの背後に現れたのはアレンと十数名の彼の部下達。リシュカによってこちらへ向かうのを妨害された彼等だったが、ようやくの到着だった。

「アカツキ中将閣下は……、これは……」

「説明は後! 旦那様を連れてすぐに下がりなさい!」

「あそこにいるのはリシュカ・フィブラです。アレン大佐方には失礼かもしれませんが、とても対抗出来ませんからすぐにマスターを保護して退却してください」

「しかし……、了解しました。アカツキ中将閣下、失礼致します」

「アレがアレン大佐ねえ。でも残念。そう簡単にここから逃がすわけないじゃん」

 アレンが未だに正気に戻らないアカツキを抱えるが、リシュカは嘲笑うかのように言うと指をパチンと弾く。

「総員魔法障壁!!」

 リシュカが指を弾いたと同時に予兆を感じ取ったアレンは部下に命じて魔法障壁を展開。
 すると直後、彼等が展開した魔法障壁に法撃が着弾する。森の中に隠れていたリシュカの部下達による攻撃だった。
 相手を殺傷出来なかった以上は姿を隠す必要もない。リシュカの部下達は姿を現した。

「やるじゃん。けどさぁ、どうやって逃げんの?」

 リシュカはトン、と小さくつま先で地面を叩くと猛烈な速度で突撃する。

「させませんっっ!!」

「またお前かよ」

「く、ぐぅぅぅ!!」

 立ち塞がったのはエイジス。リシュカの光龍刀の刃はエイジスが展開した魔法障壁を全て破壊したものの彼女には届かない。エイジスが持つ黒剣と衝突し激しい鍔迫り合いが起きる。

「やっぱお前厄介だよ。今すぐ殺しちゃいたいくらいにね」

「やれるものやってみなさい。ワタクシが立つ限り、マスターには触れさせませんよ」

「あっそ。もっと楽しくなりそうなことを言ってくれるけど、ざぁんねん」

 エイジスの目の前でニヤニヤと笑うリシュカだが、突然ため息をついて最後にそう言った。
 上空に信号弾が打ち上げられたからだ。

「リシュカ閣下。時間です」

「だろうね。派手に暴れ周り過ぎたかなぁ」

「単純に時間切れですよ。退きましょう」

「はいはーい。もっと遊びたかったけれど時間切れなら仕方ないね」

 リシュカは力を抜いて後ろに跳ぶ。

「クソ英雄の奥様と、クソ英雄の守護者。それに部下だっけか。そういうわけだから帰るね。ばいばーい」

「待ちなさい!!」

「待たねえよばーか」

 リシュカは馬鹿にしたような笑みをすると、法撃を放つ。
 殺傷の為ではない。退却する為の、派手なだけの術式だ。
 リイナやアレン達が目を塞ぐと、既にリシュカ達の姿はもう無かった。

「クソっ!! 追跡をさせてください!!」

「駄目だ。今から追っても仕方ない」

「ですが!」

「許可出来ないわ。貴方が行った所で勝てると思う? せいぜい瞬殺されて終わりよ。さっきのを見てれば分かるでしょう?」

「ぐ……!! 了解、しました……」

 アレンの部下の一人が追跡しようとするが、アレンにリイナが引き止める。彼と彼女が言う通り、一介の能力者が勝てる相手ではない。追跡しようとしていた部下は歯を強く軋ませて悔しさを滲ませていた。

「エイジス、感謝するわ。私達を、旦那様を守ってくれて」

「お気になさらず、リイナ様。ワタクシの使命はマスターを守ることですから」

「そう、ね……」

 リイナは声を小さくして言う。
 どうやらリシュカが退却した時点で襲撃してきた帝国軍の特殊部隊は早々に退却していったらしい。消火作業も進んでいるのか、騒ぎもかなり収まってきており静けさを取り戻しつつあった。
 だが、リイナはアレンからアカツキを預かると彼に視線を向けた。目を伏せたようにも見える。

「…………ありえない。ありえ、ないんだ……。どうして、どうして……」

 冷静沈着にして勇猛果敢。誰と対敵しても一歩も退かない英雄の姿はそこには無かった。何かに怯え、何かを恐れる。絶望に飲み込まれてぼそぼそとうわ言のように同じ言葉を繰り返すアカツキがいた。

「大丈夫。大丈夫よ、旦那様……。もういなくなったから……」

 リイナはアカツキを落ち着かせるように、優しく頭を撫でて抱きしめてそう言った。
 しかしアカツキに声は届かない。

「…………アレン大佐。野営地に戻りましょう。あとお父様、マーチス元帥閣下に至急連絡を。アカツキ中将は心身故障につき指揮不能。副官たる私が指揮権を引き継いで退却させる。参謀達と協同でどうにかする。って」

「了解しました。本件は幕僚方にもお伝えします。中将閣下の御身はどうされますか……?」

「ムィトゥーラウ到着までまだ二、三日はかかるわ。でもこの様子じゃどうなるか分からないわ。少なくともここにいては危険よ。…………そうね。ココノエ陛下達に搬送して貰いましょう」

「はっ。すぐに手配します」

「よろしく頼むわ」

 アレン大佐は敬礼すると、部下達と共にすぐに司令部のある方へ走っていった。

「エイジス……」

「はい、リイナ様」

「旦那様は……」

「理由は不明ですが、精神崩壊寸前です。…………いえ、一つだけ心当たりがあります」

「そう……。心当たりについては後で聞くわ。その前に旦那様に、鎮静術式を。このままにするのは、余りにも可哀想だもの」

「肯定。鎮静術式を施します」

 エイジスがそっとアカツキの頭に触れると、彼は静かに眠り始めた。リイナはそれを見て、ひとまずはと安心する。

「…………行きましょう。私達にはまだ仕事が残っているわ。貴女には悪いけど、旦那様ではなく私の傍にいてちょうだい。ムィトゥーラウまでは戦力があるに越したことはないもの」

「サー、リイナ様」

 脅威は去った。だが、いいようにしてやられたのも事実。後に残った結果がアカツキの精神崩壊寸前では敗北に等しいと言えるだろう。
 リイナはアカツキの身を案じているし、叶うならばエイジスが心当たりがあると言っていた理由も聞きたい。
 しかし、その前にやるべきことがある。
 アカツキを無事ムィトゥーラウまで届け、自身は指揮権を受け継いで三個軍を退却させること。
 雪夜は冷たく、寒かった。
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