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第416章『砲口』
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第416章『砲口』
『ボスぅ?あんたが腹巻きにした指向性地雷のバックブラスト、どうするつもりだったのかなぁ?』
『水で濡らしたバラクラバ被って防ぎました!鼻毛がちょろっと焦げただけで済んだよ!!あ、後睫毛も!!でもタカコさん元々睫毛短くて疎らだからあんまし目立たない!!』
『そっかー。じゃあ爆圧はどうするつもりだったのかなぁ?』
『爆発の勢いは下方向にはあんまり行かないからイケるかなって。プレートキャリアを戦闘服の下に着込んでたし!偽装がバレない様に限界迄プレート抜いたけど!!』
『……うん、美味しく食べ頃になる迄生かしておこうと思ってたけど、あんたの事今殺して良いかな』
『痛い!痛いし!!』
『うるさい、じっとしてて。もうさ、臭くてしょうがないから先ずは水洗いするよ、全部脱いで』
敵の目を避けて民家へと入り、湯船に水が張られたままなのを確認したジュリアーニはタカコの言葉と態度に若干苛立ちながら、クイ、とタカコへと向けて顎をしゃくり、着ている物を全部脱げと示して見せる。タカコも肉片や体液や消化器の内容物を浴びたままの状態は酷く不快なのか、特に抗議をする事も無く素直にボロボロになった戦闘服の上着を脱ぎ、その下に装着していた防弾衣を外し、続けてその下のシャツと下着、そしてズボンも下着も全て脱ぎ捨てた。
『まったくさぁ……そんなドロドロにしちゃって、この後どうすんのさ?』
『洗って着るしか無いだろ、素っ裸で走り回るわけにもいかんし』
『……今物凄い画を想像したよ、俺。博多の街を銃持って全裸で疾走する特殊部隊の司令官』
『すんな馬鹿。うおっ、冷てぇ』
軽口を叩きながら頭から水を被り付着した汚れを洗い流すタカコ、身体をさっぱりとさせた後は湯船に残った水に靴と靴下と下着以外に身に着けていたものを突っ込み、少しでも綺麗にしようと水中でざぶざぶとそれ等を揺する。
『取り敢えず臭いと汚れが薄まれば良いんじゃない?ほら、今度はこっちに来て、腹見せて』
『はいはい……頼むよ』
風呂場の外の廊下で壁に背中を預けて声を掛ければ、タカコが全身ずぶ濡れのまま廊下へと出て来る。ジュリアーニはその彼女を近くに放置された服を拾い上げてそれで拭いてやり、
『座って』
と、背嚢の中から取り出した懐中電灯を点灯させながら自らも床へと腰を下ろした。
続いて目の前に腰を下ろすタカコ、指向性地雷が置かれていたであろう腹部の中央辺りを照らせば、瞬間的に掛かった圧と衝撃は相当なものだったのか、地雷を押し当てて形を写し取ったが如く肌が四角く変色しているのが見て取れる。内臓に関してはこの場では診様が無いが、骨だけは診ておかなければと脇腹へと手を触れ、皮膚の下の肋骨の感触を確かめながら指先を少しずつ胸部、上へと移動させて行く。
衝撃は強かったものの骨に影響を与える事は無かったらしく、少し強く押してもタカコが痛がる様子は無い。人体どころか車両にも深刻な被害を与える地雷を、幾ら破片が飛散しない方向にいたとは言えゼロ距離で起爆したというのに、強靭なのは精神だけではなく肉体もかとジュリアーニはため息を吐きながら肩を竦め、
『はい、オーケー。あんまりゆっくりもしてられないから、戦闘服の水絞って着たらもう出るよ』
と、そう言ってタカコの頭へと腕を伸ばし、濡れた髪をくしゃりと一撫でした。
『ああ、そうだな』
言葉を返し立ち上がり、再度風呂場へと入ったタカコにジュリアーニも続き、湯船の中から引き揚げた服を絞るのを手伝い、タカコがそれを着用した後は直ぐにその場を後にし再び博多の街の中へと動き出す。
『じゃあボス、もうマジでああいうの止めてね?万が一の事が有っても碌な処置出来ないんだからさ』
『はいはい、確かにな。この後はもう新しいのをやるのは止めておくよ、そんな事やってられる様な穏やかな状況じゃないしな』
『穏やかな状況でもああいうのは止めて欲しいんだけどねー、俺は……それじゃ、また、後で』
『ああ、死ぬなよ』
『あんたこそ……じゃあね』
そんな遣り取りの後、どちらともなく掲げた右の掌を打ち付け合い、ジュリアーニは街並みへと消えて行く。タカコはその彼の姿が見えなくなる迄その場へと留まり、気配すらも空気の中に完全に溶け込んでしまってから別の方向へと向かって走り出した。
ヨシユキの狙いは大和軍の背後を叩く事だけではないだろうと、それよりも優先させる勢いで自分の確保に動くだろうと思っていたが、その読みはどうやら正しかった様だ。被害が大和軍へと及ぶ前に博多から離脱しヨシユキの部隊を郊外へと誘導する事も考えたが、そうなったらなったで即反転し大和軍を叩きに出るだろう。
ヨシユキとしても郊外の山間部よりは市街地の方が部隊の展開はし易い筈、確保する為にもPを博多市街地に引き付けておきたいと考えるのは確実だから、留め置く為に大和軍をその餌と使う事は間違い無い。
さて、そんな状況で今後どう動いたものかとタカコは物陰で歩みを止め、その場で棒立ちになり今後の動きを頭の中で算段する。
博多からヨシユキ達を引き離す事は恐らくは不可能、このまま市街地で戦う他は無い。それも海兵隊基地からあまり離れ過ぎれば自分達を引き戻す為に反転し大和軍への攻撃を開始する筈だから、出来るだけ近くに留まる必要が有る。基地と市街地の間には軍用幹線道路が走り一定の距離を空けているとは言えど、随分と加減が難しいな、と、タカコがそんな事を考えた時だった。
不意に背後に現れた殺気、迂闊だった、後ろを獲られるとはと吐き捨てて走り出せば、直後、たった今迄自分が立っていた地面とその周囲の壁や塀が大きく爆ぜた。
『ロケットランチャーか!基地の至近距離であんなもんブッ放しやがってクソが……!!』
爆発と破壊の規模から携行砲だと即座に判断し、飛来時の音が殆ど聞こえなかった事から至近距離からの発射だと見当を付け身を隠す場所を探し疾走する。携行しているのは拳銃とナイフと小銃だけ、集中砲火を食らっては堪らないと思いつつ更に速度を上げるが、射手はまるでタカコの意図を読んでいるかの様に携行砲の連射を浴びせる。そして遂には至近距離に着弾し、その衝撃に弾き飛ばされたタカコは地面へと転がりながら、何とか路地へと転がり込んだ。
相当腕の良い人間に狙いを付けられた様だ、さてどうやって逃げ出すか、射手は何処にいるのか場所だけでも確認出来ると良いのだが、そう思いつつ路地からそっと顔を出せば、何時の間に直ぐ近く迄距離を詰められていたのか、大柄な体躯の男が肩に担いだ携行砲の砲口をこちらへと向けているのが目に入る。
『クソ!いつの間に……!!』
引き金が絞られる気配を感じて路地から飛び出れば、その直後に今迄いた場所がまた弾け飛び、こうも正確に狙って来るとはどんな相手なのか、タカコはそんな事を考えつつ地面を転がりながら、身体を捻り顔を射手の方へと向けて見た。
大きく逞しい体躯、短く刈り込んだ黒髪、纏っているのはつい最近迄自分も身に着けていた、大和海兵隊の戦闘服。
そして、担いでいた砲が下ろされれば、その向こうから現れたのは、真っ直ぐな眉と鋭い眼差し、真一文字に引き結ばれた唇。
大和海兵隊史上最強と謳われる最先任上級曹長――敦賀貴之が、感情の読み取れない真っ直ぐで鋭い眼差しを、こちらへと向けていた。
『ボスぅ?あんたが腹巻きにした指向性地雷のバックブラスト、どうするつもりだったのかなぁ?』
『水で濡らしたバラクラバ被って防ぎました!鼻毛がちょろっと焦げただけで済んだよ!!あ、後睫毛も!!でもタカコさん元々睫毛短くて疎らだからあんまし目立たない!!』
『そっかー。じゃあ爆圧はどうするつもりだったのかなぁ?』
『爆発の勢いは下方向にはあんまり行かないからイケるかなって。プレートキャリアを戦闘服の下に着込んでたし!偽装がバレない様に限界迄プレート抜いたけど!!』
『……うん、美味しく食べ頃になる迄生かしておこうと思ってたけど、あんたの事今殺して良いかな』
『痛い!痛いし!!』
『うるさい、じっとしてて。もうさ、臭くてしょうがないから先ずは水洗いするよ、全部脱いで』
敵の目を避けて民家へと入り、湯船に水が張られたままなのを確認したジュリアーニはタカコの言葉と態度に若干苛立ちながら、クイ、とタカコへと向けて顎をしゃくり、着ている物を全部脱げと示して見せる。タカコも肉片や体液や消化器の内容物を浴びたままの状態は酷く不快なのか、特に抗議をする事も無く素直にボロボロになった戦闘服の上着を脱ぎ、その下に装着していた防弾衣を外し、続けてその下のシャツと下着、そしてズボンも下着も全て脱ぎ捨てた。
『まったくさぁ……そんなドロドロにしちゃって、この後どうすんのさ?』
『洗って着るしか無いだろ、素っ裸で走り回るわけにもいかんし』
『……今物凄い画を想像したよ、俺。博多の街を銃持って全裸で疾走する特殊部隊の司令官』
『すんな馬鹿。うおっ、冷てぇ』
軽口を叩きながら頭から水を被り付着した汚れを洗い流すタカコ、身体をさっぱりとさせた後は湯船に残った水に靴と靴下と下着以外に身に着けていたものを突っ込み、少しでも綺麗にしようと水中でざぶざぶとそれ等を揺する。
『取り敢えず臭いと汚れが薄まれば良いんじゃない?ほら、今度はこっちに来て、腹見せて』
『はいはい……頼むよ』
風呂場の外の廊下で壁に背中を預けて声を掛ければ、タカコが全身ずぶ濡れのまま廊下へと出て来る。ジュリアーニはその彼女を近くに放置された服を拾い上げてそれで拭いてやり、
『座って』
と、背嚢の中から取り出した懐中電灯を点灯させながら自らも床へと腰を下ろした。
続いて目の前に腰を下ろすタカコ、指向性地雷が置かれていたであろう腹部の中央辺りを照らせば、瞬間的に掛かった圧と衝撃は相当なものだったのか、地雷を押し当てて形を写し取ったが如く肌が四角く変色しているのが見て取れる。内臓に関してはこの場では診様が無いが、骨だけは診ておかなければと脇腹へと手を触れ、皮膚の下の肋骨の感触を確かめながら指先を少しずつ胸部、上へと移動させて行く。
衝撃は強かったものの骨に影響を与える事は無かったらしく、少し強く押してもタカコが痛がる様子は無い。人体どころか車両にも深刻な被害を与える地雷を、幾ら破片が飛散しない方向にいたとは言えゼロ距離で起爆したというのに、強靭なのは精神だけではなく肉体もかとジュリアーニはため息を吐きながら肩を竦め、
『はい、オーケー。あんまりゆっくりもしてられないから、戦闘服の水絞って着たらもう出るよ』
と、そう言ってタカコの頭へと腕を伸ばし、濡れた髪をくしゃりと一撫でした。
『ああ、そうだな』
言葉を返し立ち上がり、再度風呂場へと入ったタカコにジュリアーニも続き、湯船の中から引き揚げた服を絞るのを手伝い、タカコがそれを着用した後は直ぐにその場を後にし再び博多の街の中へと動き出す。
『じゃあボス、もうマジでああいうの止めてね?万が一の事が有っても碌な処置出来ないんだからさ』
『はいはい、確かにな。この後はもう新しいのをやるのは止めておくよ、そんな事やってられる様な穏やかな状況じゃないしな』
『穏やかな状況でもああいうのは止めて欲しいんだけどねー、俺は……それじゃ、また、後で』
『ああ、死ぬなよ』
『あんたこそ……じゃあね』
そんな遣り取りの後、どちらともなく掲げた右の掌を打ち付け合い、ジュリアーニは街並みへと消えて行く。タカコはその彼の姿が見えなくなる迄その場へと留まり、気配すらも空気の中に完全に溶け込んでしまってから別の方向へと向かって走り出した。
ヨシユキの狙いは大和軍の背後を叩く事だけではないだろうと、それよりも優先させる勢いで自分の確保に動くだろうと思っていたが、その読みはどうやら正しかった様だ。被害が大和軍へと及ぶ前に博多から離脱しヨシユキの部隊を郊外へと誘導する事も考えたが、そうなったらなったで即反転し大和軍を叩きに出るだろう。
ヨシユキとしても郊外の山間部よりは市街地の方が部隊の展開はし易い筈、確保する為にもPを博多市街地に引き付けておきたいと考えるのは確実だから、留め置く為に大和軍をその餌と使う事は間違い無い。
さて、そんな状況で今後どう動いたものかとタカコは物陰で歩みを止め、その場で棒立ちになり今後の動きを頭の中で算段する。
博多からヨシユキ達を引き離す事は恐らくは不可能、このまま市街地で戦う他は無い。それも海兵隊基地からあまり離れ過ぎれば自分達を引き戻す為に反転し大和軍への攻撃を開始する筈だから、出来るだけ近くに留まる必要が有る。基地と市街地の間には軍用幹線道路が走り一定の距離を空けているとは言えど、随分と加減が難しいな、と、タカコがそんな事を考えた時だった。
不意に背後に現れた殺気、迂闊だった、後ろを獲られるとはと吐き捨てて走り出せば、直後、たった今迄自分が立っていた地面とその周囲の壁や塀が大きく爆ぜた。
『ロケットランチャーか!基地の至近距離であんなもんブッ放しやがってクソが……!!』
爆発と破壊の規模から携行砲だと即座に判断し、飛来時の音が殆ど聞こえなかった事から至近距離からの発射だと見当を付け身を隠す場所を探し疾走する。携行しているのは拳銃とナイフと小銃だけ、集中砲火を食らっては堪らないと思いつつ更に速度を上げるが、射手はまるでタカコの意図を読んでいるかの様に携行砲の連射を浴びせる。そして遂には至近距離に着弾し、その衝撃に弾き飛ばされたタカコは地面へと転がりながら、何とか路地へと転がり込んだ。
相当腕の良い人間に狙いを付けられた様だ、さてどうやって逃げ出すか、射手は何処にいるのか場所だけでも確認出来ると良いのだが、そう思いつつ路地からそっと顔を出せば、何時の間に直ぐ近く迄距離を詰められていたのか、大柄な体躯の男が肩に担いだ携行砲の砲口をこちらへと向けているのが目に入る。
『クソ!いつの間に……!!』
引き金が絞られる気配を感じて路地から飛び出れば、その直後に今迄いた場所がまた弾け飛び、こうも正確に狙って来るとはどんな相手なのか、タカコはそんな事を考えつつ地面を転がりながら、身体を捻り顔を射手の方へと向けて見た。
大きく逞しい体躯、短く刈り込んだ黒髪、纏っているのはつい最近迄自分も身に着けていた、大和海兵隊の戦闘服。
そして、担いでいた砲が下ろされれば、その向こうから現れたのは、真っ直ぐな眉と鋭い眼差し、真一文字に引き結ばれた唇。
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