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54話 真夜中のコヨーテ狩り①
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そこにいたのは大量のお腹を空かせたコヨーテたち。
僕たちを格好の獲物と見ているのか、目がとろけている。
黄色い目。
生々しい血の臭い。これは、ヴァンプコヨーテだ。
僕はそれを悟ると、すぐにナイフを抜いた。
それからリーファさんにチェリムさんを任せる。適材適所というやつで、リーファさんの風の魔法はヴァンプコヨーテとは相性が最悪だからだ。
「リーファさん、ここは僕に任せてよ」
「しかし、この数を一人は無理です。私も手伝います」
「いや、逆にやめてほしいな。リーファさんは、ヴァンプコヨーテの特徴、知ってる?」
「い、いえ。知りませんが」
「じゃあ、退避を勧めるよ。ヴァンプコヨーテはね……」
そうこう言っている内に、ヴァンプコヨーテたちは、群れを成して襲ってきた。
遠吠えで連絡を取り合い、集団で襲い掛かる。その数は十匹以上にものぼっていた。
「マズいね、先に攻められた」
「私も前線に」
「だから下がっててよ。危ないよ?」
リーファさんは、それでも前線に立とうと尽力してくれた。
その気持ちはありがたいし、カチャ! と剣を抜こうとする音もした。
しかしそれじゃあ駄目なんだ。だって、
シュアッ!ーー
ヴァンプコヨーテの下が伸びた。真っ赤な舌だった。
血のように濡れていて、先が吸盤のようになっている。気持ち悪い。
「その舌で、あの子を襲ったんですね。吹き荒べ!」
リーファさんは、風の魔法を発動させた。木々の合間を柔らかい風が、心地よく吹き抜けて、まるで天然の壁を形成する。
これがリーファさんの風の魔法。
それはわかるが、それは悪手だ。
ギューーーーーン!ーー
「しまった」
「これは、私の魔法が吸い込まれてるんですか!」
リーファさんの風が吸われていた。
ヴァンプコヨーテたちは、せっかく起こした風の壁を、まるで吸引するみたいに、舌を左右に動かして、壁を取り払う。その動きはまるで掃除だよ。
「魔法が吸い込まれるなんて。きゃあっ!」
「危ないよ」
僕はヴァンプコヨーテの舌を、ナイフで切り裂いた。
すると赤い物が吐瀉する。
「リーファさん、魔法は使えないよ。だから一旦下がって」
「わ、わかりました。ここはお任せしますね」
「うん、任せてよ。すぐに片付けるからさ」
僕は笑顔でいられた。
瞳の色はまだ黒い。きっとこれ以上やれば、僕の瞳孔は赤く変わるだろう。
しかしリーファさんたちはそれを知らない。
だからこそ僕はウインクをして、目を隠すことにした。そんな状態ですぐさまナイフを抜くと、僕はヴァンプコヨーテを一手に引き受ける。
僕たちを格好の獲物と見ているのか、目がとろけている。
黄色い目。
生々しい血の臭い。これは、ヴァンプコヨーテだ。
僕はそれを悟ると、すぐにナイフを抜いた。
それからリーファさんにチェリムさんを任せる。適材適所というやつで、リーファさんの風の魔法はヴァンプコヨーテとは相性が最悪だからだ。
「リーファさん、ここは僕に任せてよ」
「しかし、この数を一人は無理です。私も手伝います」
「いや、逆にやめてほしいな。リーファさんは、ヴァンプコヨーテの特徴、知ってる?」
「い、いえ。知りませんが」
「じゃあ、退避を勧めるよ。ヴァンプコヨーテはね……」
そうこう言っている内に、ヴァンプコヨーテたちは、群れを成して襲ってきた。
遠吠えで連絡を取り合い、集団で襲い掛かる。その数は十匹以上にものぼっていた。
「マズいね、先に攻められた」
「私も前線に」
「だから下がっててよ。危ないよ?」
リーファさんは、それでも前線に立とうと尽力してくれた。
その気持ちはありがたいし、カチャ! と剣を抜こうとする音もした。
しかしそれじゃあ駄目なんだ。だって、
シュアッ!ーー
ヴァンプコヨーテの下が伸びた。真っ赤な舌だった。
血のように濡れていて、先が吸盤のようになっている。気持ち悪い。
「その舌で、あの子を襲ったんですね。吹き荒べ!」
リーファさんは、風の魔法を発動させた。木々の合間を柔らかい風が、心地よく吹き抜けて、まるで天然の壁を形成する。
これがリーファさんの風の魔法。
それはわかるが、それは悪手だ。
ギューーーーーン!ーー
「しまった」
「これは、私の魔法が吸い込まれてるんですか!」
リーファさんの風が吸われていた。
ヴァンプコヨーテたちは、せっかく起こした風の壁を、まるで吸引するみたいに、舌を左右に動かして、壁を取り払う。その動きはまるで掃除だよ。
「魔法が吸い込まれるなんて。きゃあっ!」
「危ないよ」
僕はヴァンプコヨーテの舌を、ナイフで切り裂いた。
すると赤い物が吐瀉する。
「リーファさん、魔法は使えないよ。だから一旦下がって」
「わ、わかりました。ここはお任せしますね」
「うん、任せてよ。すぐに片付けるからさ」
僕は笑顔でいられた。
瞳の色はまだ黒い。きっとこれ以上やれば、僕の瞳孔は赤く変わるだろう。
しかしリーファさんたちはそれを知らない。
だからこそ僕はウインクをして、目を隠すことにした。そんな状態ですぐさまナイフを抜くと、僕はヴァンプコヨーテを一手に引き受ける。
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