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◇63 新しい家具2
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とりあえず、見せてもらえることになった。
すると倉庫と化した惨状が見える。
凄まじい量の木製家具たちだ。独特なセンスを感じられる。
「ここにあるものは、売れなかったやつ。捨てるのももったいないから、持って行ってくれていいよ」
「いいんですか?」
「うん。だって、ギルド間で連携取っているんでしょう?」
突然何を言い出すんだと思った。
するとソウラは思い出したみたいに、ポンと手を叩き、アキラの前にウィンドウを寄越した。
「アキラ、これ見てくれない?」
「これって、ギルド間での連合みたいなものですか?」
「そうなの。ずっと忘れていたけど、これからも色々と言うことで、組まない? ほら、私たちは見ての通り、生産系のギルドだから、色々と材料がかさむのよ」
「はぁー」
「だから採って来る仲間が欲しい。如何かな?」
如何かなと言われてもわからない。
そこでアキラは一旦Nightに連絡を取った。
すると超高速で返事が返る。
『いいんじゃないか。相手が信頼に足るならな』
信頼に足るかどうかか。
アキラはその点に関しては、誰よりもずば抜けて勘が鋭い。
そこでチラッとソウラの顔を見たところ、にこやかに笑みを浮かべられた。つまり、信頼できる。ほぼ確実に、頼る関係になると確信した。
「ちなみに、うちは他のギルドとの関係はない」
「そうなのよね。うちみたいな新参者の弱小ギルドはね」
「それはうちもですよ」
「「いや、それはないでしょ」」
ソウラとピーコは同じツッコみを返した。
しかしアキラの勘は当たっていた。
Deep skyの人たちとは、今後も良好な関係を築いていけることを、既に見越していた。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
島に戻ってきた。
アキラは貰って来た家具たちをインベントリから取り出す。
すると、何故か微妙な顔をされてしまった。
「「あ、ああ……」」
「皆んな如何したの!」
「いや、如何したというか……」
「なんだろう、期待していたのと違う気がする……のかな?」
とんでもない反応だった。
確かにアキラ自身も微妙な顔になっているけど、今更断るわけにもいかなかった。
それもそのはず、売れないのは明白だった。
「これって、えーっとテーブルなんだけど。凄いね、脚の部分がどくろになってる」
「彫は凄いが、誰が買うんだ?」
「さ、さぁー。あはは」
共感しずらい部分があった。
おまけに、テーブルだけじゃなくて、ここで問題なのは、何も統一感がなかったことだった。
それもそのはず、テーブルはかなりロックなのに、貰ったたんすは桐たんす。何故?
「この辺りはヴィジュアル系じゃないんだね。おまけに椅子はかなり座りやすいのに」
「そうだな。クッションまで付いているのに、この色は売れないだろ」
「で、でも利便性は高いよ。ほら、プラスチックみたいに軽くて柔らかいのに、こんなに丈夫」
「でも色に統一感が……確か、全部一個ずつ残ってたんでしょ?」
「う、うん。二個ずつペアで作ったのに、一個ずつ残っちゃってだってさ」
「夫婦になっていないのか」
夫婦茶碗みたいなノリなのはわかるが、それが残るのは縁起が悪い。
とは言っても貰ったものは仕方ないので、それぞれ好きな色の椅子に座った。
アキラは薄いピンク色(白強め)に、Nightは黒。フェルノは、燃える赤だった。まぁ、らしいですよね。
すると倉庫と化した惨状が見える。
凄まじい量の木製家具たちだ。独特なセンスを感じられる。
「ここにあるものは、売れなかったやつ。捨てるのももったいないから、持って行ってくれていいよ」
「いいんですか?」
「うん。だって、ギルド間で連携取っているんでしょう?」
突然何を言い出すんだと思った。
するとソウラは思い出したみたいに、ポンと手を叩き、アキラの前にウィンドウを寄越した。
「アキラ、これ見てくれない?」
「これって、ギルド間での連合みたいなものですか?」
「そうなの。ずっと忘れていたけど、これからも色々と言うことで、組まない? ほら、私たちは見ての通り、生産系のギルドだから、色々と材料がかさむのよ」
「はぁー」
「だから採って来る仲間が欲しい。如何かな?」
如何かなと言われてもわからない。
そこでアキラは一旦Nightに連絡を取った。
すると超高速で返事が返る。
『いいんじゃないか。相手が信頼に足るならな』
信頼に足るかどうかか。
アキラはその点に関しては、誰よりもずば抜けて勘が鋭い。
そこでチラッとソウラの顔を見たところ、にこやかに笑みを浮かべられた。つまり、信頼できる。ほぼ確実に、頼る関係になると確信した。
「ちなみに、うちは他のギルドとの関係はない」
「そうなのよね。うちみたいな新参者の弱小ギルドはね」
「それはうちもですよ」
「「いや、それはないでしょ」」
ソウラとピーコは同じツッコみを返した。
しかしアキラの勘は当たっていた。
Deep skyの人たちとは、今後も良好な関係を築いていけることを、既に見越していた。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
島に戻ってきた。
アキラは貰って来た家具たちをインベントリから取り出す。
すると、何故か微妙な顔をされてしまった。
「「あ、ああ……」」
「皆んな如何したの!」
「いや、如何したというか……」
「なんだろう、期待していたのと違う気がする……のかな?」
とんでもない反応だった。
確かにアキラ自身も微妙な顔になっているけど、今更断るわけにもいかなかった。
それもそのはず、売れないのは明白だった。
「これって、えーっとテーブルなんだけど。凄いね、脚の部分がどくろになってる」
「彫は凄いが、誰が買うんだ?」
「さ、さぁー。あはは」
共感しずらい部分があった。
おまけに、テーブルだけじゃなくて、ここで問題なのは、何も統一感がなかったことだった。
それもそのはず、テーブルはかなりロックなのに、貰ったたんすは桐たんす。何故?
「この辺りはヴィジュアル系じゃないんだね。おまけに椅子はかなり座りやすいのに」
「そうだな。クッションまで付いているのに、この色は売れないだろ」
「で、でも利便性は高いよ。ほら、プラスチックみたいに軽くて柔らかいのに、こんなに丈夫」
「でも色に統一感が……確か、全部一個ずつ残ってたんでしょ?」
「う、うん。二個ずつペアで作ったのに、一個ずつ残っちゃってだってさ」
「夫婦になっていないのか」
夫婦茶碗みたいなノリなのはわかるが、それが残るのは縁起が悪い。
とは言っても貰ったものは仕方ないので、それぞれ好きな色の椅子に座った。
アキラは薄いピンク色(白強め)に、Nightは黒。フェルノは、燃える赤だった。まぁ、らしいですよね。
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