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◇203 VS久々のスライム
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アキラは1人、草原にやって来た。
久々にやって来たので心地よい涼しい風と、色味が変わった草原の芝が生えていた。
「うーん、何だか初心に帰った気分。レベルは……かなり上がったけど」
ちなみに私のレベルもかなり上がった。
ここまでの戦いで、ついにレベルは45。
Nightのレベルは55。ついにここまで来たって感じだけど、レベルってあんまり関係ないんだよね。アキラは項垂れていた。
「最近ステータスとかパラメータが信用できなくなってきたけど……スキルは裏切らないよね!」
《ヒューマン》のスキルは使った記憶ないけど、奪って来たスキルは全部使える。
そこで今回は初心に帰って、ここで試しをしてみることにした。
「ってことはやっぱり……あっ、いた」
アキラはキョロキョロ周囲を見回す。
するとスライムがいた。
青いプルンプルンのゼリー質の物体がピョコピョコと跳ね回っている。可愛い。
「あんなモンスターと最初は戦って来たんだ。何だか懐かしいなぁー」
今と比べたら天と地ほどの差がある。
最近は殺伐とした命削りの戦いばっかりだったので、景気よく【半液状化】で接近してみた。
「久々にスライムになったけど、こんなに視線が低いんだ」
私はピョコピョコスライムに近づいてみた。
青いスライムと目が合う。
黒い目でお互いを観察し合い、キョロキョロしてみたり、お辞儀を交わしたりした。
モンスターの状態だと意思疎通が取りやすいのか、油断してくれていたので、近づいてくれるのを待った。すると好都合とばかりに、スライムは近づいてくれる。
「せやっ!」
その瞬間奇襲攻撃とばかりに、【半液状化】を解除。鞘から抜刀した剣を叩き込んだ。
スライムは目が×マークになると、光になって消えてしまった。
いつもよりも楽。いや、これこそゆるふわ感だよ。
「よし、このまま遊ぶぞ!」
今日のアキラは息抜き気分。
次に見つけた黄色いスライムも【甲蟲】で武装した腕で楽々撃破。
赤い炎を吐いて来るスライムもしっかりガードしつつ、【泥腕】で握り潰して撃破した。
「あれ? もしかして私も強くなったのかな?」
意識を切り替えるまでもなく強くなっていた。
装備は何も変わっていないのに、特に意味もなく上がるレベルにステータス。
それからスキルと何故かよくわからないけど、どんどん洗練されていく動きのおかげでアキラはかなり強くなっていた。
「よし、このまま色んなモンスターを倒すぞ!」
普通に楽しく遊んでいたアキラは拳を振り上げた。
すると何か気配を感じた。【気配察知】のスキルはないので、普通に意識的に捉えたんだ。
「今の感じ、何だか嫌な予感が……あっ!」
どうやらアキラ自身ではないらしい。
見れば金色に輝くスライムが犬のモンスターに襲われていた。
全身ボロボロで今にもやられてしまいそう。1匹相手に集団で囲い込んでいる。
「あのモンスター、珍しそうだね。でも可愛そう」
犬のモンスターはかなり怖かった。
鋭い牙と発達した前脚で金色スライムを襲っている。
アキラは可哀そうと思い、少し助けてあげることにした。
「うーん。そうだ、私が倒せばいいよね。経験値も素材も手に入るもん!」
ここは戦闘狂の意識に切り替えた。
アキラは力強く地面を蹴ると、早速犬のモンスター達の前に躍り出た。
それから蹴散らすように、拳を地面に叩きつける。
「せーのっ!」
すると犬のモンスターは覚えて距離を取った。
追い返せるなら尚好。見たところ、レベルの差が圧倒的に開いていた。
流石にスライムを倒した後だから可哀そうって言うのは今更感があるけど、やっぱり可愛そうだった。
「ほら、どっか行って。そうじゃないと倒すよ!」
アキラは拳を作ってみせた。
すると犬のモンスターたちは怯えて後退りをしていく。
これなら戦わずに済みそうだ。そう思った瞬間、犬のモンスターたちはアキラ目掛けて突っ込んできた。
「って、結局こうなるんだね!」
やっぱりモンスターとの会話は成立しないのかな。
結局アキラは犬のモンスターと戦った。そして勝った。
超楽ちんで勝ってしまった。
「あ、あれれ?」
犬のモンスターに噛み付かれたり、引っ掻かれたりしたけど全く痛くない。
甘噛みレベルの攻撃にアキラは愕然として、犬のモンスターたちを腕に噛み付かせると、ポイっと軽く放り投げた。
すると声がしなくなってしまったので、どうやらアキラは勝ったらしい。
いや、何だか居た堪れない気持ちになったのは置いておくとして、意識を切り替えることにした。
「ま、まあいいよね。こうなるんだもんね」
もう少し遊んで撫でておくんだったと後悔した。
久々にやって来たので心地よい涼しい風と、色味が変わった草原の芝が生えていた。
「うーん、何だか初心に帰った気分。レベルは……かなり上がったけど」
ちなみに私のレベルもかなり上がった。
ここまでの戦いで、ついにレベルは45。
Nightのレベルは55。ついにここまで来たって感じだけど、レベルってあんまり関係ないんだよね。アキラは項垂れていた。
「最近ステータスとかパラメータが信用できなくなってきたけど……スキルは裏切らないよね!」
《ヒューマン》のスキルは使った記憶ないけど、奪って来たスキルは全部使える。
そこで今回は初心に帰って、ここで試しをしてみることにした。
「ってことはやっぱり……あっ、いた」
アキラはキョロキョロ周囲を見回す。
するとスライムがいた。
青いプルンプルンのゼリー質の物体がピョコピョコと跳ね回っている。可愛い。
「あんなモンスターと最初は戦って来たんだ。何だか懐かしいなぁー」
今と比べたら天と地ほどの差がある。
最近は殺伐とした命削りの戦いばっかりだったので、景気よく【半液状化】で接近してみた。
「久々にスライムになったけど、こんなに視線が低いんだ」
私はピョコピョコスライムに近づいてみた。
青いスライムと目が合う。
黒い目でお互いを観察し合い、キョロキョロしてみたり、お辞儀を交わしたりした。
モンスターの状態だと意思疎通が取りやすいのか、油断してくれていたので、近づいてくれるのを待った。すると好都合とばかりに、スライムは近づいてくれる。
「せやっ!」
その瞬間奇襲攻撃とばかりに、【半液状化】を解除。鞘から抜刀した剣を叩き込んだ。
スライムは目が×マークになると、光になって消えてしまった。
いつもよりも楽。いや、これこそゆるふわ感だよ。
「よし、このまま遊ぶぞ!」
今日のアキラは息抜き気分。
次に見つけた黄色いスライムも【甲蟲】で武装した腕で楽々撃破。
赤い炎を吐いて来るスライムもしっかりガードしつつ、【泥腕】で握り潰して撃破した。
「あれ? もしかして私も強くなったのかな?」
意識を切り替えるまでもなく強くなっていた。
装備は何も変わっていないのに、特に意味もなく上がるレベルにステータス。
それからスキルと何故かよくわからないけど、どんどん洗練されていく動きのおかげでアキラはかなり強くなっていた。
「よし、このまま色んなモンスターを倒すぞ!」
普通に楽しく遊んでいたアキラは拳を振り上げた。
すると何か気配を感じた。【気配察知】のスキルはないので、普通に意識的に捉えたんだ。
「今の感じ、何だか嫌な予感が……あっ!」
どうやらアキラ自身ではないらしい。
見れば金色に輝くスライムが犬のモンスターに襲われていた。
全身ボロボロで今にもやられてしまいそう。1匹相手に集団で囲い込んでいる。
「あのモンスター、珍しそうだね。でも可愛そう」
犬のモンスターはかなり怖かった。
鋭い牙と発達した前脚で金色スライムを襲っている。
アキラは可哀そうと思い、少し助けてあげることにした。
「うーん。そうだ、私が倒せばいいよね。経験値も素材も手に入るもん!」
ここは戦闘狂の意識に切り替えた。
アキラは力強く地面を蹴ると、早速犬のモンスター達の前に躍り出た。
それから蹴散らすように、拳を地面に叩きつける。
「せーのっ!」
すると犬のモンスターは覚えて距離を取った。
追い返せるなら尚好。見たところ、レベルの差が圧倒的に開いていた。
流石にスライムを倒した後だから可哀そうって言うのは今更感があるけど、やっぱり可愛そうだった。
「ほら、どっか行って。そうじゃないと倒すよ!」
アキラは拳を作ってみせた。
すると犬のモンスターたちは怯えて後退りをしていく。
これなら戦わずに済みそうだ。そう思った瞬間、犬のモンスターたちはアキラ目掛けて突っ込んできた。
「って、結局こうなるんだね!」
やっぱりモンスターとの会話は成立しないのかな。
結局アキラは犬のモンスターと戦った。そして勝った。
超楽ちんで勝ってしまった。
「あ、あれれ?」
犬のモンスターに噛み付かれたり、引っ掻かれたりしたけど全く痛くない。
甘噛みレベルの攻撃にアキラは愕然として、犬のモンスターたちを腕に噛み付かせると、ポイっと軽く放り投げた。
すると声がしなくなってしまったので、どうやらアキラは勝ったらしい。
いや、何だか居た堪れない気持ちになったのは置いておくとして、意識を切り替えることにした。
「ま、まあいいよね。こうなるんだもんね」
もう少し遊んで撫でておくんだったと後悔した。
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