約束の時

igavic

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進展

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東北道から帰った時、3時を回っていた。
眠そうな彼女を寝室へ案内して
自分のベッドに寝かせてから、
私はソファーで横になった。
オールナイトで遊んだ十代の頃のように
吸い込まれるように眠りにつけた。

目が覚めたのは7時を過ぎたくらいで、
彼女はまだぐっすり眠っている。
かなり疲れさせてしまったようだ。

コーヒーを入れ、ベーコンと玉子で
定番の朝食が出来た頃、彼女は起きてきた。

「おはよう、いい匂い」

「コーヒー飲む?」

「うん、それも食べたい」

まるで少女のように甘える彼女が
愛おしくてたまらなくなった。
完全に彼女の術中にハマったようだ。
二人でゆっくり朝食を取りながら
彼女にこう質問をくり出した。

「でもどうして急に来ようと思ったの?
 何かあった?」

「そうだよね、そうなるよね
 でももう大丈夫、いつか話すね」

「わかった、少しは元気になった?」

「そうね、久し振りによく眠れたから
 ありがとう」

恋人なら何を置いても聞き出すところだが
ここは深く聞かないほうがいいと悟った。

「話したくなったらいつでも聞くよ」

と言い終わるのを待てないかのように
彼女は突然抱きつき唇を押し付けてきた。

「大好き、大好き」

その後、何度も何度も唇を重ねてきた。
初めてのキスは苦いコーヒー味だった。


次に目が覚めた時はもう夕方になっていた。
バスタオルを彼女に手渡し浴室へ案内した。

「シャンプーとか男用しかないけど
 今日だけ我慢して」

「五十嵐くんのシャンプー
 いい匂いだから大丈夫
 それにお泊まりセットあるしね」

彼女が持ってきた大きめのヴィトンは
そういうことだったのかと納得した。

彼女がシャワーを浴びている間、
既に泣きそうになっていた。
離婚して数ヶ月、こんな日が来るとは
夢にも思っていなかった。
急な展開に多少戸惑いを感じながらも
私はこの幸せを噛みしめていた。


この先歩むであろう苦難の道も知らずに。




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