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36.ため息と一緒に
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それからさらに5分程歩いただろうか。住宅街の中でもすごく見慣れた場所までやってきていた。
「あっ、ここが私の家だよ」
チョウちゃんが1つの家を指さしたのだが、その家を見て僕は驚いた。
「えっ?ここ?」
「そう。ここ」
チョウちゃんはニコニコ顔で頷いたので、僕はもう1度家を見上げた。
今立っている場所からして、そこは僕が小説町にいた時に住んでいた家のはずだ。はずなのだけど、
「え?え?どういうこと?」
驚きながらチョウちゃんを見ると、僕の驚き顔を見れたチョウちゃんは満足そうにニヤニヤと笑っていた。
「どうしてだと思う?」
チョウちゃんの性格からしてあっさりと答えてくれることはないと思っていたけど、ニヤニヤしながら聞き返されるとうざったくてしょうがない。
「いや、チョウちゃんがこの家に住んでる理由は考えればわかるよ」
僕がそう言うと、チョウちゃんはニヤニヤ顔から一転、驚きの表情で固まった。
「じゃあ理由を言ってみてよ!」
チョウちゃんが腕に力を入れて顔を近づけてきた。
「僕達が小説町から引っ越しする時に母さんから譲り受けたか買ったかしたのでしょ」
チョウちゃんがさらに驚いたところを見ると、僕の考えは正解だったのだろう。
「そこまでわかっていながらなんでコウは驚いてるの?」
リンが後ろから問いかけてきた。
あぁ。チョウちゃんもリンも、僕がチョウちゃんの家が昔僕が住んでいた家だったことに驚いていると思っていたのか。
しかし、チョウちゃんがなぜこの家に住んでいるのかは、さっきも言った通り考えればわかることだから驚くことではない。
なら、僕が何に驚いていたかというと、僕は再度家を見上げた。
「僕達が住んでいた時の家は2階建てだったのに、今は3階建てになっていたことに驚いていてたんだよ」
昔僕が住んでいた時の家は2階建てだったのに3階建てになっていることに驚いたのだ。
いや、3年間も帰ってきてなかったし、その間に3階建てに増築することは出来るよ。出来るだろうけど、でもだ。
「まさかチョウちゃん一人暮らしなのに3階建てに増築したの?」
そうだとしたら、お金がかかるだけだし、空き部屋も増えるだけでなんかムダな気がするのだけど。
でも、チョウちゃんなりに考えてのことで、何か理由があってのことかもしれないし確認だけはしとかないとね。
「あぁ、そのこと。
私が増築するわけないじゃん」
笑いながら僕の肩を叩いてくるチョウちゃん。
その姿から、増築したのはチョウちゃんではないことは理解した。
理解したからこそじゃあ誰が増築したのか、という疑問がさらに深くなる。
「いや、そうだろうとは思っていたよ。
でも、現に家は3階建てになっているわけだし、だったら誰が3階建てに増築したの?」
他人の家を誰が好き好んで増築しようと思うのだろうか。
僕ならそんなこと絶対しないし、たとえ誰かがしてくれると言ってくれたところで怖くて「お願いします」とは普通言えないね。
「増築したんじゃなくて1階が生えてきたんだよ」
「はい?生えてきた?」
家が生えてくるなんて普通ありえないわけで、チョウちゃんの答えが理解出来なかった。
「そう。1階が地面から生えてきたの。竹が伸びるみたいに1晩でニョキッと」
1階が生えてきたってことはつまり、元々の1階は今は2階で、2階は3階だと。そして、今の1階は元々地下にあって、それが1晩でせり上がってきて1階になった、と。
しかし、昔この家に住んでいた時のこの家には地下室なんてものはなかったし、たとえあったとしてもそれがせり上がってきて1階になるのんてありえないし、ホントに一体どうなってい………………。
「………」
チョウちゃんの言葉が理解出来なさすぎてとうとう思考が止まってしまった。
「コウ。コ~ウ」
「ハッ!」
リンに頬をつつかれて僕はハッとした。
「まぁ、普通わけがわからないから思考停止するよね。
ちなみに、チョウちゃんの言ってることは本当だからね」
「え~」
まさかのリンからの肯定がきた。
「さらに言えば、それをやったのは町内テレビを作った神ね」
「いや、なんで?町内テレビを作ること自体神のすることじゃないはずなのに、なんで人の家まで2階建てから3階建てにするわけ?
そんな神、聞いたことないのだけど!」
神という定義がわからなくなってきた。
いや。神だからなんでもありなのかもしれないけど、なんでこうもピンポイントななんでもありな行動をするわけかな。何か僕に恨みでも持っているわけ?だったら直接言いに来てほしいのだけど。
「それは私に聞かれてもね」
苦笑するリン。
確かにリンに聞いてもわかるわけないか。やった本人というか本神ではないわけだし。
「それに、2階建てが3階建てになったところで困ることはないからいいじゃん」
のんきに言ってくるチョウちゃんの言う通り困ることはないのだが、これでも小説町にいた12年間住んでいた思い出のある家なので、そこまで割り切ることが出来るわけでもなかった。
しかし、元に戻せないのも確かなので、割り切れない気持ちをため息と一緒に吐き出した。
「あっ、ここが私の家だよ」
チョウちゃんが1つの家を指さしたのだが、その家を見て僕は驚いた。
「えっ?ここ?」
「そう。ここ」
チョウちゃんはニコニコ顔で頷いたので、僕はもう1度家を見上げた。
今立っている場所からして、そこは僕が小説町にいた時に住んでいた家のはずだ。はずなのだけど、
「え?え?どういうこと?」
驚きながらチョウちゃんを見ると、僕の驚き顔を見れたチョウちゃんは満足そうにニヤニヤと笑っていた。
「どうしてだと思う?」
チョウちゃんの性格からしてあっさりと答えてくれることはないと思っていたけど、ニヤニヤしながら聞き返されるとうざったくてしょうがない。
「いや、チョウちゃんがこの家に住んでる理由は考えればわかるよ」
僕がそう言うと、チョウちゃんはニヤニヤ顔から一転、驚きの表情で固まった。
「じゃあ理由を言ってみてよ!」
チョウちゃんが腕に力を入れて顔を近づけてきた。
「僕達が小説町から引っ越しする時に母さんから譲り受けたか買ったかしたのでしょ」
チョウちゃんがさらに驚いたところを見ると、僕の考えは正解だったのだろう。
「そこまでわかっていながらなんでコウは驚いてるの?」
リンが後ろから問いかけてきた。
あぁ。チョウちゃんもリンも、僕がチョウちゃんの家が昔僕が住んでいた家だったことに驚いていると思っていたのか。
しかし、チョウちゃんがなぜこの家に住んでいるのかは、さっきも言った通り考えればわかることだから驚くことではない。
なら、僕が何に驚いていたかというと、僕は再度家を見上げた。
「僕達が住んでいた時の家は2階建てだったのに、今は3階建てになっていたことに驚いていてたんだよ」
昔僕が住んでいた時の家は2階建てだったのに3階建てになっていることに驚いたのだ。
いや、3年間も帰ってきてなかったし、その間に3階建てに増築することは出来るよ。出来るだろうけど、でもだ。
「まさかチョウちゃん一人暮らしなのに3階建てに増築したの?」
そうだとしたら、お金がかかるだけだし、空き部屋も増えるだけでなんかムダな気がするのだけど。
でも、チョウちゃんなりに考えてのことで、何か理由があってのことかもしれないし確認だけはしとかないとね。
「あぁ、そのこと。
私が増築するわけないじゃん」
笑いながら僕の肩を叩いてくるチョウちゃん。
その姿から、増築したのはチョウちゃんではないことは理解した。
理解したからこそじゃあ誰が増築したのか、という疑問がさらに深くなる。
「いや、そうだろうとは思っていたよ。
でも、現に家は3階建てになっているわけだし、だったら誰が3階建てに増築したの?」
他人の家を誰が好き好んで増築しようと思うのだろうか。
僕ならそんなこと絶対しないし、たとえ誰かがしてくれると言ってくれたところで怖くて「お願いします」とは普通言えないね。
「増築したんじゃなくて1階が生えてきたんだよ」
「はい?生えてきた?」
家が生えてくるなんて普通ありえないわけで、チョウちゃんの答えが理解出来なかった。
「そう。1階が地面から生えてきたの。竹が伸びるみたいに1晩でニョキッと」
1階が生えてきたってことはつまり、元々の1階は今は2階で、2階は3階だと。そして、今の1階は元々地下にあって、それが1晩でせり上がってきて1階になった、と。
しかし、昔この家に住んでいた時のこの家には地下室なんてものはなかったし、たとえあったとしてもそれがせり上がってきて1階になるのんてありえないし、ホントに一体どうなってい………………。
「………」
チョウちゃんの言葉が理解出来なさすぎてとうとう思考が止まってしまった。
「コウ。コ~ウ」
「ハッ!」
リンに頬をつつかれて僕はハッとした。
「まぁ、普通わけがわからないから思考停止するよね。
ちなみに、チョウちゃんの言ってることは本当だからね」
「え~」
まさかのリンからの肯定がきた。
「さらに言えば、それをやったのは町内テレビを作った神ね」
「いや、なんで?町内テレビを作ること自体神のすることじゃないはずなのに、なんで人の家まで2階建てから3階建てにするわけ?
そんな神、聞いたことないのだけど!」
神という定義がわからなくなってきた。
いや。神だからなんでもありなのかもしれないけど、なんでこうもピンポイントななんでもありな行動をするわけかな。何か僕に恨みでも持っているわけ?だったら直接言いに来てほしいのだけど。
「それは私に聞かれてもね」
苦笑するリン。
確かにリンに聞いてもわかるわけないか。やった本人というか本神ではないわけだし。
「それに、2階建てが3階建てになったところで困ることはないからいいじゃん」
のんきに言ってくるチョウちゃんの言う通り困ることはないのだが、これでも小説町にいた12年間住んでいた思い出のある家なので、そこまで割り切ることが出来るわけでもなかった。
しかし、元に戻せないのも確かなので、割り切れない気持ちをため息と一緒に吐き出した。
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