僕は☓っぽいけど○だから☓子校に行くなんて間違ってる!

だらけたい

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60.再度のアナウンス

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 僕達が座る頃には他の生徒はほとんど座っていたので、僕達が座ってから30秒もしないうちに、

「ただいまより、女子高校の入学式を始めます」

 そのアナウンスが響いた。

「一同起立!」

 その言葉にみんなぞろぞろと立ち上がった。

「着席!」

 まさかのアナウンス。

 えっ?礼すらせずに着席ってどういうこと?

 僕と同じことをみんなが思っているのだろう。戸惑いのざわつきが起きながらもとりあえずみんな言われた通りに座り直した。

「え~。起立と言われたら全員キレイに揃って立つように」

 なんと無茶な要求をしてくる先生だろうか。

 今日入学式を迎えて、1度も練習などしていない新入生に求めることではないだろう。

 というか、1発で揃ってビシッと立てたらそれはそれで怖いだろう。

「では、いきますよ。一同起立!」

 まさかの無茶振りアナウンスに新入生全員さらに戸惑っていると、

「一同起立!」

 再度のアナウンス。

 やっぱり無茶振りでしかないだろう、と内心では思った。

 とはいえ、やらないと先に進まない、ということは全員理解したのか、かなりキレイに揃ってみんな立ち上がった。

「礼!」

 みんなの揃った行動に満足はしたのだろう。先に進んではくれたが、ここでも乱れた礼をすればやり直させられそうという考えにいたったので、みんな揃って礼をした。

「着席!」

 みんなで揃って着席すると、ホッとした雰囲気とちょっとした一体感が生まれた気がした。

 もしかしたら、このためにあえて厳しくしたのかも、とか思えてきた。

「それでは、まず初めに理事長兼校長の理事校チョウの挨拶です」

 そのアナウンスの直後、体育館が真っ暗になったかと思えば、舞台のほうから何か音が聞こえてきた。

 暗くて見えないが、音からして奈落から何かせり上がってきている音かな?なんて予測を立ててみる。

 しかし、予測を立ててはみたが、入学式で挨拶をするだけだというのに奈落でせり上がってきて登場するなんて、チョウちゃんは一体何を考えているのだろうか。

 ………。

 一瞬だけ考えてみたが、結論はすぐに出た。

 うん。何も考えてないだろうな。考えているならそもそも奈落でせり上がって登場なんて考えるわけもないからね。
 どうせみんなの注目をあびつつ、新入生の度肝を抜きたいとか思っていきついた結果だろうね。

 しかし、そんなことをしなくてもチョウちゃんの容姿では理事長兼校長と思われることもないので、普通に出てくるだけでも十分注目をあび、新入生の度肝を抜くだろう。

 とはいえ、普通に登場した場合は理事長兼校長だと信じてもらえないという結果になると思うけどね。

 そんなことを考えている間にせり上がってくる音が止まったので奈落は上がりきったのだろう。
 あとは、どんな風な姿でチョウちゃんが登場してきたのか、ということだけだね。

 わざわざ体育館を暗くして登場するということは、普通の服装で登場はありえないだろう。

 直後、上からではなく下からのライトが舞台を照らしだし、照らしだられたチョウちゃんの姿に生徒達が色んな意味でざわつきだした。

 なぜならチョウちゃんはグラサンに白い手袋をして黒い上着に赤いシャツという服装で、両手を鼻くらいの高さで組んで両肘は光る机につくという、某有名アニメのゲリオンに登場する主人公の父親の司令官の姿だったからだ。さらにいえば、後ろにはヒサコさんが立っているので、余計にそう見えてきてしまう。

 だからこそ、知らない生徒はわけがわからずに混乱してざわつき、知っている生徒はだからこそ余計にわけがわからずにさらに混乱したり、その姿に興奮してざわついたりしていた。

 そんなざわつきの中で冷静になってヒサコさんを見ると、無表情で正面を向いて立っているように見えるけど、ほんのりと頬が赤くなっているので恥ずかしがっているのだろう。

 まぁ、当然ヒサコさんが自分からあの場所に立っているわけがないので、チョウちゃんに無理矢理連れていかれたのだろうから、恥ずかしがるのもムリはないだろう。

 しかし、こんなコスプレで入学式に出てくるとは予想外だったので、確かに僕も少し驚かされた。

 そんなみんなのざわつきがよっぽど気持ちよかったのか、サングラスで目、両手で口元は見えないけどニヤついてるのは雰囲気でわかった。

 しかし、すぐにその雰囲気はなくなったので、ようやく挨拶を始めるのかと思い、僕はチョウちゃんの言葉を待った。
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