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61.ライトアップで
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「新入生諸君!我女子高校への入学おめでとう!」
役になりきろうとしているからなのか、チョウちゃんは出来る限り低い声で喋りだした。
そんなチョウちゃんの言葉でざわつきがピタッと止まった。
「ここに入学することを決めた諸君らはわかっているだろうが、この学校の授業選択は少しの制限はあるが、その制限さえ守れば好きに教科を選べる、といった風にかなり特殊だ」
確かに、初めて聞いた時は驚いたね。
「だからこそ、自分達の将来のことをきちんと考えた上で教科を選べ!
適当に楽そうな教科でいいや。なんて考えで教科は選ぶな!」
とはいえ、大半の人が楽したいとかそういった考えで教科を選んでしまうだろうね。
「なりたい職業がある者はそれに必要だと思う教科を選べ。
もし今なりたい職業がないものは得意を伸ばしていくのか、苦手を克服するのか、そういった2択でもいいから意味のある考えのもとで教科を選べ!」
なるほどね。そういった考え方で選べば意味ある選択が出来るかもね。とはいえ、それでも楽したいと思って選ぶヤツも出てくるだろうね。
「まだ高校生だからそんな難しく考える必要ないだろう、なんて思った諸君。
時間っていうのは諸君らの思っている以上に早く過ぎていき、過ぎたあとに後悔しても時間は1秒だって戻ってはこないぞ!
そんな後悔をしたくないのなら今からしっかりと考えることを意識しろ!」
何も考えずに生きている人間が何を言ってるんだって言いたくなった。
僕と同じ気持ちなのだろう。ヒサコさんがジト目でチョウちゃんを見ていた。
しかし、そんな僕の思いやヒサコさんのジト目に気づいていないチョウちゃんは言葉を続けた。
「ただし、私は何も遊ぶな、青春するなと言ってるわけじゃないぞ。
しっかりと未来を見据え、先のことを考えて行動出来ているのならそれ以外の時間では思いっきり遊び、青春すればいい
ただし!周りに迷惑をかけるようなことはするな!
もしハメを外しすぎて周りに迷惑をかけるようなら、当然ながら相応のバツを受けてもらう!
たがら、常識の範囲内で秩序を持って遊び、青春しろ!
私から言うべきことは以上だ」
チョウちゃんがそう言い終えると、今度はライトがついたままの状態で奈落の機能が動き出し、チョウちゃん達は舞台の下へと消えていった。
その光景にリンやユウといったチョウちゃんのことを知っている人以外の新入生達が呆然としている中、僕は内心ため息を吐いた。
改めてチョウちゃんの言っていた言葉を思い返してみたが、まぁまぁいいことを言っていたと思うよ。
とはいえ、普通に舞台袖から歩いて出てきて、コスプレせずに喋っていたらもっとよかったけどね!
暗闇の中で奈落からせり上がってきてライトアップでコスプレドン、からの言葉では流石に入ってこないから!コスプレの方に意識が持っていかれて入ってこないから!
だからこそ、ユウやリン以外の新入生達はまだ固まったままで驚きから返ってこれてないよ。
あと、最後の話の内容には「おい!」とツッコミたいところはあったけど。
ハメを外しすぎて周りに迷惑をかけるな。
いや、今まさにハメを外しすぎてヒサコさんに迷惑をかけている人間が言うな!
さらに言えば、僕に迷惑をかけていることも忘れないでよね!
というわけで、チョウちゃん的には新入生達にインパクトを残しつついい言葉を言って理事長兼校長らしさも見せれて大満足していることだろうけど、僕からすればダメなところのほうが多いスピーチだったので、帰ったらしっかりとおしおきだね。
役になりきろうとしているからなのか、チョウちゃんは出来る限り低い声で喋りだした。
そんなチョウちゃんの言葉でざわつきがピタッと止まった。
「ここに入学することを決めた諸君らはわかっているだろうが、この学校の授業選択は少しの制限はあるが、その制限さえ守れば好きに教科を選べる、といった風にかなり特殊だ」
確かに、初めて聞いた時は驚いたね。
「だからこそ、自分達の将来のことをきちんと考えた上で教科を選べ!
適当に楽そうな教科でいいや。なんて考えで教科は選ぶな!」
とはいえ、大半の人が楽したいとかそういった考えで教科を選んでしまうだろうね。
「なりたい職業がある者はそれに必要だと思う教科を選べ。
もし今なりたい職業がないものは得意を伸ばしていくのか、苦手を克服するのか、そういった2択でもいいから意味のある考えのもとで教科を選べ!」
なるほどね。そういった考え方で選べば意味ある選択が出来るかもね。とはいえ、それでも楽したいと思って選ぶヤツも出てくるだろうね。
「まだ高校生だからそんな難しく考える必要ないだろう、なんて思った諸君。
時間っていうのは諸君らの思っている以上に早く過ぎていき、過ぎたあとに後悔しても時間は1秒だって戻ってはこないぞ!
そんな後悔をしたくないのなら今からしっかりと考えることを意識しろ!」
何も考えずに生きている人間が何を言ってるんだって言いたくなった。
僕と同じ気持ちなのだろう。ヒサコさんがジト目でチョウちゃんを見ていた。
しかし、そんな僕の思いやヒサコさんのジト目に気づいていないチョウちゃんは言葉を続けた。
「ただし、私は何も遊ぶな、青春するなと言ってるわけじゃないぞ。
しっかりと未来を見据え、先のことを考えて行動出来ているのならそれ以外の時間では思いっきり遊び、青春すればいい
ただし!周りに迷惑をかけるようなことはするな!
もしハメを外しすぎて周りに迷惑をかけるようなら、当然ながら相応のバツを受けてもらう!
たがら、常識の範囲内で秩序を持って遊び、青春しろ!
私から言うべきことは以上だ」
チョウちゃんがそう言い終えると、今度はライトがついたままの状態で奈落の機能が動き出し、チョウちゃん達は舞台の下へと消えていった。
その光景にリンやユウといったチョウちゃんのことを知っている人以外の新入生達が呆然としている中、僕は内心ため息を吐いた。
改めてチョウちゃんの言っていた言葉を思い返してみたが、まぁまぁいいことを言っていたと思うよ。
とはいえ、普通に舞台袖から歩いて出てきて、コスプレせずに喋っていたらもっとよかったけどね!
暗闇の中で奈落からせり上がってきてライトアップでコスプレドン、からの言葉では流石に入ってこないから!コスプレの方に意識が持っていかれて入ってこないから!
だからこそ、ユウやリン以外の新入生達はまだ固まったままで驚きから返ってこれてないよ。
あと、最後の話の内容には「おい!」とツッコミたいところはあったけど。
ハメを外しすぎて周りに迷惑をかけるな。
いや、今まさにハメを外しすぎてヒサコさんに迷惑をかけている人間が言うな!
さらに言えば、僕に迷惑をかけていることも忘れないでよね!
というわけで、チョウちゃん的には新入生達にインパクトを残しつついい言葉を言って理事長兼校長らしさも見せれて大満足していることだろうけど、僕からすればダメなところのほうが多いスピーチだったので、帰ったらしっかりとおしおきだね。
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