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21.実力と時間さへ
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キョウも落ち着いたので次の決め事について話そう。
「3つ目だけど、戦闘するかどうかの判断はみんなで話しながら最終的には僕が決めるけど、戦闘中の指示は基本カレンがすること」
「私が、ですか?」
カレンは驚いていた。
多分、カレンの考えでは戦闘中の指示も僕がするものだと思っていたのだろ。
もちろんそれでもいいのだけれど、それだと多分あとあと困ってくると僕は思っている。
「僕が戦闘中の指示をしない理由としては、冒険者としてパーティを組んでいる間は僕も一緒に戦闘の場にいるけど、貴族と従者としている間は僕が常に一緒にいるとは限らないからね。その時に戦闘になった場合、カレンが指示をするって決めておいたほうが僕の指示を待つことなくスムーズに戦闘に入れると思うの。だから、冒険者としてパーティを組んでいる間から、戦闘中はカレンが指示をする。これは決定事項だよ」
冒険者の時は僕、それ以外はカレンとか分けるといざという時に混乱するからね。それなら最初から全部を統一していたほうがいい。
「しかし、それなら私じゃなくションゴンが指示したほうがいいと思います」
僕の意見に申し訳なさそうに反論してくるカレン。
別に申し訳なく思う必要はないんだけどな。
僕的には全く意見されないより色々と意見を出してくれるほうがありがたいし。
そして、指示役をションゴンではなくカレンにしたのにもしっかりと理由がある。
「もちろんみんなに意見を聞いても全然いいんだよ。
でも、カレンっていつもみんなのことをちゃんと見ているから色々気づいたりするし、判断力もあるから指示役に向いているよ。
それに、ションゴンには基本中衛として前後のバランスとか取るために動き回ってもらうつもりだから、後衛で全体を見渡せるカレンのほうが指示役はいいんだよ」
僕の説明にションゴン達も頷いていた。
そんなみんなを見てカレンの決心がついたのか、大きく頷いた。
「わかりました。指示役やってみます」
「うん。お願いね」
カレンが指示役を引き受けてくれてホッとしながら次の決め事へいく。
「4つ目だけど、最初のうちはダンジョンに行くのは2日に1回で、慣れてきたら2日行って1日休むみたいに連続して行く日を増やし、最終的には4日行って1日休むまで増やしていくつもりだね」
「毎日は行かないの」
やっぱりやる気満々のオリフィスには苦笑してしまう。
「行かないよ。そんなに毎日行ってたら疲れて取り返しのつかないことになるかもしれないからね」
元々ダンジョンに行くのは魔物との戦闘に慣れるためだから、毎日行くことでもないしね。
オリフィスもそこら辺はしっかりと理解しているのだろう。しょんぼりしつつも文句を言ったりダダをこねることはない。
だったら最初からそのやる気を出さないでほしいとも思うのだけど、それだけ楽しみにしているということなので、水を差すようなことは言わない。
「もちろんダンジョン内での戦闘も基本的には連戦はなし。魔物のほうから襲ってきた場合はその都度考えながら撤退するか戦うか決めて、戦う場合はより慎重に戦うこと」
慣れれば連戦だって苦にはならないだろうけど、それでも疲労は溜まるし装備品の消耗、魔力の残り具合なども考えないといけないので出来ることならしたくない。
「戦闘が終わったらその都度状況確認をするよ。戦闘での疲れ具合や魔力や装備品の消耗をどれくらいしたかとかね。
もしその時に装備品の消耗があれば僕が応急処置出来るなら応急処置をして、出来ない場合は撤退する。
これぐらいならとか安易な考えで戦闘して戦闘中に装備品が壊れたら、それこそ死んでしまう可能性が出てくるからね」
僕が気をつけないといけないのはそこら辺の判断であり、撤退するなら撤退する、戦うなら戦う、としっかりと判断しないといけないだろう。
もしその判断を間違えたなら、僕だけではなくみんなの命も危険にさらすから中途半端な判断だけは絶対にしてはいけないと自分に言い聞かせる。
「決め事としてはそれぐらいだけど、なにか質問や意見はあるかな?」
「はい!」
勢いよく手を挙げたのはリコフィス。
「なに?」
「1度でダンジョンにもぐる時間はどれくらいにするの?」
期待するような目でリコフィスは見つめてくるけど、あいにくとその期待に答える回答は出来ないだろう。
「戦闘での消耗具合にもよるけど、遅くても7の鐘までには帰ってくるつもりではいるね」
部屋に戻る時に母さんから渡された時計のような魔導具のお陰で、鐘の音が聞こえないダンジョン内でもある程度の時間はわかるので、時間を忘れて潜り続けることはない。
「潜る階層はどこまで行くつもりなの?」
さらに質問してくるリコフィス。
ギルナキルのダンジョンは10階層までしかないダンジョンだ。
「それは実力と時間次第かな」
「つまり、実力と時間さへあれば10階層にも行くの!?」
テンションが上がって身を乗り出してきたリコフィスの額をキョウが叩いた。
「落ち着きなさい、リコフィス」
「う~。ごめんなさい」
額をおさえながら椅子に座りなおすリコフィスを見ながら苦笑しつつ頷く。
「そうだね。ゆっくりと実力をつけながら、いずれは10階層に行くつもりだよ」
その答えに小さくガッツポーズをするリコフィス。
まさか、リコフィスがここまで戦闘狂だとは思わなかったな。
「3つ目だけど、戦闘するかどうかの判断はみんなで話しながら最終的には僕が決めるけど、戦闘中の指示は基本カレンがすること」
「私が、ですか?」
カレンは驚いていた。
多分、カレンの考えでは戦闘中の指示も僕がするものだと思っていたのだろ。
もちろんそれでもいいのだけれど、それだと多分あとあと困ってくると僕は思っている。
「僕が戦闘中の指示をしない理由としては、冒険者としてパーティを組んでいる間は僕も一緒に戦闘の場にいるけど、貴族と従者としている間は僕が常に一緒にいるとは限らないからね。その時に戦闘になった場合、カレンが指示をするって決めておいたほうが僕の指示を待つことなくスムーズに戦闘に入れると思うの。だから、冒険者としてパーティを組んでいる間から、戦闘中はカレンが指示をする。これは決定事項だよ」
冒険者の時は僕、それ以外はカレンとか分けるといざという時に混乱するからね。それなら最初から全部を統一していたほうがいい。
「しかし、それなら私じゃなくションゴンが指示したほうがいいと思います」
僕の意見に申し訳なさそうに反論してくるカレン。
別に申し訳なく思う必要はないんだけどな。
僕的には全く意見されないより色々と意見を出してくれるほうがありがたいし。
そして、指示役をションゴンではなくカレンにしたのにもしっかりと理由がある。
「もちろんみんなに意見を聞いても全然いいんだよ。
でも、カレンっていつもみんなのことをちゃんと見ているから色々気づいたりするし、判断力もあるから指示役に向いているよ。
それに、ションゴンには基本中衛として前後のバランスとか取るために動き回ってもらうつもりだから、後衛で全体を見渡せるカレンのほうが指示役はいいんだよ」
僕の説明にションゴン達も頷いていた。
そんなみんなを見てカレンの決心がついたのか、大きく頷いた。
「わかりました。指示役やってみます」
「うん。お願いね」
カレンが指示役を引き受けてくれてホッとしながら次の決め事へいく。
「4つ目だけど、最初のうちはダンジョンに行くのは2日に1回で、慣れてきたら2日行って1日休むみたいに連続して行く日を増やし、最終的には4日行って1日休むまで増やしていくつもりだね」
「毎日は行かないの」
やっぱりやる気満々のオリフィスには苦笑してしまう。
「行かないよ。そんなに毎日行ってたら疲れて取り返しのつかないことになるかもしれないからね」
元々ダンジョンに行くのは魔物との戦闘に慣れるためだから、毎日行くことでもないしね。
オリフィスもそこら辺はしっかりと理解しているのだろう。しょんぼりしつつも文句を言ったりダダをこねることはない。
だったら最初からそのやる気を出さないでほしいとも思うのだけど、それだけ楽しみにしているということなので、水を差すようなことは言わない。
「もちろんダンジョン内での戦闘も基本的には連戦はなし。魔物のほうから襲ってきた場合はその都度考えながら撤退するか戦うか決めて、戦う場合はより慎重に戦うこと」
慣れれば連戦だって苦にはならないだろうけど、それでも疲労は溜まるし装備品の消耗、魔力の残り具合なども考えないといけないので出来ることならしたくない。
「戦闘が終わったらその都度状況確認をするよ。戦闘での疲れ具合や魔力や装備品の消耗をどれくらいしたかとかね。
もしその時に装備品の消耗があれば僕が応急処置出来るなら応急処置をして、出来ない場合は撤退する。
これぐらいならとか安易な考えで戦闘して戦闘中に装備品が壊れたら、それこそ死んでしまう可能性が出てくるからね」
僕が気をつけないといけないのはそこら辺の判断であり、撤退するなら撤退する、戦うなら戦う、としっかりと判断しないといけないだろう。
もしその判断を間違えたなら、僕だけではなくみんなの命も危険にさらすから中途半端な判断だけは絶対にしてはいけないと自分に言い聞かせる。
「決め事としてはそれぐらいだけど、なにか質問や意見はあるかな?」
「はい!」
勢いよく手を挙げたのはリコフィス。
「なに?」
「1度でダンジョンにもぐる時間はどれくらいにするの?」
期待するような目でリコフィスは見つめてくるけど、あいにくとその期待に答える回答は出来ないだろう。
「戦闘での消耗具合にもよるけど、遅くても7の鐘までには帰ってくるつもりではいるね」
部屋に戻る時に母さんから渡された時計のような魔導具のお陰で、鐘の音が聞こえないダンジョン内でもある程度の時間はわかるので、時間を忘れて潜り続けることはない。
「潜る階層はどこまで行くつもりなの?」
さらに質問してくるリコフィス。
ギルナキルのダンジョンは10階層までしかないダンジョンだ。
「それは実力と時間次第かな」
「つまり、実力と時間さへあれば10階層にも行くの!?」
テンションが上がって身を乗り出してきたリコフィスの額をキョウが叩いた。
「落ち着きなさい、リコフィス」
「う~。ごめんなさい」
額をおさえながら椅子に座りなおすリコフィスを見ながら苦笑しつつ頷く。
「そうだね。ゆっくりと実力をつけながら、いずれは10階層に行くつもりだよ」
その答えに小さくガッツポーズをするリコフィス。
まさか、リコフィスがここまで戦闘狂だとは思わなかったな。
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