不器用な双子の恋

第四話 「お揃い」

不器用な双子の恋　第四話　「お揃い」

夏海は暫く茫然としていた・・。
そこに祭がトイレから戻ってきた・・。
「戻ってきたよ～、お腹すいた～！！どうしたの？」戻ってきた祭がハンカチで両手を
拭きながら夏海に聞いた・・。
「あ～、今ヒロがいてさ、声をかけたんだけど何か、私の顔を見るなり
逃げるようにいなくなったんだけど・・・。なんで？」
夏海が不意に落ちないという感じで祭に聞いた
「よいしょっと。そんなこと知らないわよ。そんなことよりどこかでお茶しない？
疲れちゃった」祭が大量の買い物袋をカートに入れてカートを押しながら
カフェができる場所を探す。「ここでいいや、入ろう」そう祭は言って入っていく
「待ってよ」夏海はそう言い祭の後を追い喫茶店に入った。
その後二人でお茶をしてから買い物を終えて二人で自宅に帰った。
自宅に着いてリビングに買ったものを並べた・・。
「じゃあ。これとこれは祭がもらうね。夏海はこれとこれとこれね」
祭が適当に二人で買ったものを仕分けていく
「ああ、ありがとう・・・。」そう言い夏海は買ったものを受け取った。
それをまじまじとみる夏海・・。
「どうしたの？」祭が買ったものを満足げに両手に抱えた。
「部屋に置いてくるから待ってて」そう言い祭は二階の自室に向かった。
暫くして一階のリビングにバタバタと階段を降りて戻ってきた・・。
夏海は買ったものを、まだずっと見ていた。
「どうしたの？夏海・・」祭が不思議そうに夏海に聞いた
「・・・・あのさ、これほとんどお揃いのものしか買ってないんだけど・・・。」と眉間にシワをよせて夏海は祭に言った。
「確かに祭がほとんど選んだけど夏海だってお揃いで良いって言ったよね？」祭が台所の
冷蔵庫からオレンジジュースを取り出してコップに二人分ついだ。
「はい。」オレンジジュースの入ったコップをテーブルに置くと自分の分を飲んだ
「ありがとう」椅子に座り夏海もジュースを飲んだ。
「・・・でも、ハンカチ、洋服、ネックレス・・・買ったもの全部お揃いなんだけど・・・」
夏海が買ったものを見ながら祭に言った。「だから？」祭がキョトンとした顔で夏海を見た。
つづく