不器用な双子の恋

アオト★★

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第十二話 「二人の関係」

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第十二話 「二人の関係」
自宅に帰ったら祭がいた。
「ただいま~」「おかえり、遅かったね・・。紅林君の風邪大丈夫だった?」
祭が夕飯の支度をしながら私に聞いた。
私は今起きたことを祭に話した。
「え~!!紅林君ってやっぱりそういう人だったんだね~
あまりいい噂聞かないからさ、お姉ちゃんもう紅林君には関わらないほうがいいよ」
「でも好きになっちゃったかも」私は顔を赤らめながら言った・・・。
「え~。やめときな!!」って祭は言うけど「え~。無理だよお」って私は言った。
その夜私は紅林君のことをずっと考えていて寝れなかった。

次の日の放課後なんと紅林君に校庭に呼び出されてキスされて告白を私からして
付き合うことになった。それを祭に言ったら「どうなっても知らないよ」て言われたけど
私の頭の中にはもう紅林君しか見えなかった。
だから付き合ったのだ。こうして紅林君との恋人同士の甘い時間が始まって
二か月くらいたった時だった。
「なあ、夏海お金貸して!」「え~!?またなの?こないだ貸したお金
まだ返してもらってないよ」って言ったけど紅林君は「そうだっけ?
まあ、いいじゃん。そのうち返すよ」って平然と言った。
二人が会うときは決まって紅林君の部屋だった。
そして毎回必ず身体の関係を求められた。嫌だったけど断って彼の機嫌を損ねるのは
嫌だったのでなるべく逆らわないようにしていた・・・。
一度喧嘩したら何度も謝ってもなかなか紅林君は許してくれなかった。
どこかに出かけても割り勘といいながらほとんど私が支払いをしていた。
「ねえ、紅林君とはその後うまくいってるの?」
祭がいつものように台所で料理をしながら私に聞いた・・。
「も、もちろんだよ。うまくいってるよ」私は嘘をついた。
私は暗くならないように明るく祭に言った・・。
祭は「そう・・・」としか言わなかった。
本当に紅林君に愛されているのかわからなくなっていた。
自分の部屋で祭に気がつかれないように毎日泣いた。
そんな日々が続いたある日中学の時の元カレヒロにまた会った。
つづく
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