不器用な双子の恋

アオト★★

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第二十三話 「先生のマンション」

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第二十三話 「先生のマンション」
私はその頃、緒方先生と恋愛物の映画を見ていた。
主人公の女の子と教師との禁断の恋。
まるで私達みたい。私はうっとりしながらすっかり映画の世界に入り込んでいた。
緒方先生が映画の後半くらいから私の手を握ってきたので
握り返した。二時間の長編恋愛映画は最高だった・・・
「あ~!面白かった!!最高でした」私は緒方先生を見ながら言った。
「ああ、なかなか良かったよ」緒方先生が言った。
映画館を出て時計をみたら正午を過ぎた13時くらいだった。「お腹すいた~」って
私が言ったら「よし、俺のマンションに行こう・・。なにかご馳走するよ」って
緒方先生は言った。
「そっか、南台駅から緒方先生は学校に通勤してるんだね・・」って私が言ったら
「まあ、電車じゃなくて、車だけどな!」って先生は言った。
私達は二人並んで、私は先生と腕を組んでマンションまでの道のりを歩いた。
南台駅から先生のマンションまでは徒歩10分くらいだった。
高層マンションの505号室が緒方先生の部屋だった。
鍵を開けて緒方先生が入ってそれから私が入った。
「お邪魔します」って私は言って玄関で靴を脱いで揃えた。
先生の部屋は結構広い綺麗な部屋だった。
「緒方先生、すごい良いお部屋に住んでるんだね!!」
私は興奮してあちこち見た。緒方先生は笑いながら、その辺に座って
今、お茶入れるからって言った。私は暫く部屋を探検してからリビングにある大きな
黒いソファーに座った。暫くしてから先生がお茶を持ってきてくれた。
「ありがとうございます。」そういって私はお茶を受け取って呑んだ
「夏海何が食べたい?お前が食いたいもの作るからさ」そう言って先生は冷蔵庫の中身を
見た。「私も何か手伝います!!」私はそう言い、緒方先生に駆け寄ろうとしてつまずいて
転びそうになった所を緒方先生が抱きとめた。
「おっと。大丈夫か?」先生は私の肩を掴んでいた・・・。
「・・・先生・・・・大好き!!」私はそう言い緒方先生に抱きついた・・・。

つづく

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