124 / 158
第4章 ケズレルモノ
48 希望、手段、それから迷い
しおりを挟む
『どこかで妙な音を聞いたとかの情報は?』
そんな風に犬神さんや風浦さんに言われて俺は滋賀支部のパソコンを借り、調べていた。彼女らもそう。滋賀支部は日本家屋の地下にある。そこに希美子さんのゲートで来て、彼女らも一緒に調べていた。
だが、今の所、奴らの船に関する情報だと分かりそうなものはない……。
俺はそんな時にボソッと。「地震の観測地点で怪しい所は……」
「分かりそうか?」俺に風浦さんが聞いた。
「もしかしたら地面を掘る時の振動で分かるかもなんですけど――」
そしてある時。
「見付けた!」俺は風浦さんに告げた。
北海道でほんの些細な地震。ほかにも地震がありはしたが、時間的に怪しいのはこれ。そしてその地点を中心に、目撃例が出ていないか、あらゆるケータイアプリやネットツールをチェックした。しかし『いつも聞かない音が』というような言葉はなかった。だが、やはり一番怪しいのは時間的にこれ。
ただ、怪しいと睨んだ地震の中心部には山が。その山はあまりにも広い。
「……」
誰もが無言。
最初に口を開いたのは犬神さんだった。「やっぱり無理ですかね」
「そうだなぁ」ひとまずの返事を風浦さんが。そして再度。「連中が動く方が早いだろうな」
「ですよね……」犬神さんの落ち込む声がまた。
「実際これは断定でもないですしね」俺はそれでもと、一応は聞いてみた。「でも、現地の者を動かした方がいい――ですよね? 無謀だと思ってもやらない訳にはいかないですし」
すると風浦さんが。「ああ、諦める訳にはいかないからな。この前後の地震の地点にも人をやろう。俺は北海道に行く」
よく見ると、北海道よりほんの少し前の時間に、奈良でも地震が発生していたようだ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
奈良へは犬神が、希美子さんのゲートで向かった。それを見送ってから、今度は俺。
北海道支部の隈射目に山狩りを依頼。そこへ俺も――風浦敏明と名乗りつつ――参加する旨を伝えた。
それから飛行機で移動。
飛行機を選んだのは北海道支部にゲートを繋げられる者が一人もいなかったからだ。居那正さんは行ったことがあったらしいがそれも昔の話らしい。「今試してみたものの、できませんでした、申し訳ありません」そう言われた。だから飛行機。
代わりにと、居那正さんが、小太刀の鍔の装飾穴を部分的に巨大化させ、ゲートを東京駅の秘密通路に繋いだ。組織・隈射目の秘密通路。とりあえずそこへ。
羽田空港へ着いたのは昼だった。
夕方、旭川に着いた。
北海道支部の組織員も旭川空港に来ていた。嘉納さんが警視総監や防衛大臣に通達するだけで付近の自衛隊と協力する態勢がすぐに整ったからこの状況――そういうことだろう、奈良も同じような状況のはず。
合流すると、俺は一緒に彼らの専用車に同乗し、北海道中心部の山の方へ。そしてそこで山狩り。
空自が上からというのでは接近を気付かれるので動かしたのは陸自のみという話。合流した彼らからそう聞いた。最初に協力した時と同じ部隊の使い方。それがどう転ぶか。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
辺りが暗くなってからも練習を続けた。走りながら放って狙った枝に命中させる練習も。芯を円盤じゃなく丸太状にして積み、いつもの丸い盾ではなく『平らな地形で隙間ができない壁』としての完全な防御を素早くできるようにする練習も。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
夜。その時になって庭を見た。
庇の数か所に設置されたランプが点いてはいるが、その付近以外は真っ暗。そんな庭では彼がまだ練習していた。
まさかまだやっているとは思わなかった。
それに、やっていることのレベルが――。
私はぞくりとした。ゲートの枠を動かす練習について助言はしたけれど、それ以上のことを、もしかしたら彼なら……。
でも、彼は、奴らの標的そのもの。私達はどう出るべきなのか……。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
寝なければならない時間がやってくる。
それでも不安で、とにかく練習を続けていた。色んな体勢から放つ練習。敵の視界を遮る練習。盾を素早く的確に目的の場所に展開する練習も。今日教わったゲート枠の移動は特に何度も。加えてゲートの役割の付与とその解除もだ。
どんな操作方法においても高精度・高速度になるようにと、基礎も怠らない。
拡大速度、移動速度、目標地点への移動の精度、浮遊維持……。一つ一つ的確に……。そしてそれが複数であっても……。
そんな時声を掛けられた。「何をやってる」
イチェリオさんだ。
彼が溜め息をしたあとで『まあしょうがないよな』という顔をしたように見えた。それから真剣な顔をして。「非常時のために練習したくなる気持ちはわかる。怖いだろうしな。だが、君がちゃんと休まないとどうなるか、分かったものではないんだぞ。奴らの思惑通りに事が動いてしまうかもしれない」
確かに、動きながらのマギュートをやって、食事や休憩を挟んでも、こういった練習のやり過ぎでよからぬ弊害が出ないとは限らない。
でも、不安で仕方ないし、今以上に扱えるようになっていればと思ったからで。
……それでもやっぱり、こんな練習をすることで何か変な障害がまた僕の身に起こったら……?
彼も、『今の僕なら休んでいてもいい』くらいの意味で休めと言ったのかもしれない。言うくらいだから勝算がある? もしそうなら……。
「……すみません。もう休みます」
僕がそう言うと、イチェリオさんは念を押すように。「しっかり休んでくれ」そう言ってから彼は僕に背を向けた。
この洋館は誰の目にも触れられない場所にある。庭も当然。山奥の別荘のようなものであるらしい。そんな洋館の中へと、裏庭から、イチェリオさんが入っていく。
それを見送ってから、僕は、最後の鉄の吸収を――。
そのあとで同じく裏口から洋館内に戻った。
言われた通りに休むことに。
ここの執事みたいな人達に布団を与えられていたようで、そんな部屋へ案内され、横になる。が、つい考え込んでしまう。
ちゃんと寝ないと。考えるな何も。眠れ。きっと戦うことになる。コンディションに響いちゃ駄目なんだ。
自分のせいでまた誰か死にやしないかと、つい考えてしまう。
横になって目をつぶっていた。じっとする。宇宙を漂うような感覚の中で、雑念を振り払う。
たまに色々と考えてしまうけれど、振り払いつつ闇を漂うような感覚に身を任せていると、いつの間にか寝ていた。
――そして、また夢を見た。
戦場になんか行ったことないのに、まるで行ったことがあるような、既視感のある荒野。
銃声が響く血の海にいる。そんな夢。
岩陰からの見えない攻撃でも受けたのか、みんなが倒れ、動かなくなる。
僕だけが生きている。僕だけが……。
ガラスのように透明な、それでも壊れることがない壁に囲まれて、そこから、誰かが死ぬのを見ている。見ているだけ……。
何もできない。叫んでも届かない。何か言っても、誰かが死ぬ。それだけの夢。
目が、開いた。
夢から覚めても、何かが僕を締め付けている、そう思った。
――僕は信じたくなかった。ヴェレンさんが死んだこともそう。こんなことになってることも、夢であればと何度思ったか。
僕を前線に出さないと言っていた最初の頃の――その時の彼らには、自信があるように思えた。うまくできそうな雰囲気を感じていた。
犠牲なんてほとんどなくて済むんじゃないか、そう思ってた。
ただ待っていればいい、それだけでいいかも、そんな希望を持っていた。多分そうだ、僕はそう思ってた。だって彼らが『僕を戦場には出さない』って。最初は、それができそうにないって顔には見えなかったから――。
だけど。
だけど今は。
一日が経ち、広い客間や幾つかのリビング、色んな場所にいるみんなと、改めて顔を合わせた。
でも、やっぱりヴェレンさんは帰っていない。
――本当に死んでしまったのか。なんてことなんだよ。
報告を信じない訳じゃない。混乱の中死んだように見えただけだったりしないかと、どこかで期待してしまうだけで……。でも、そんなこともなさそうで……。
どうしても胸が苦しくなってしまう。父さんもいない。奴らの手の中。
反面、その一日で、シリクスラさんやイチェリオさんのサクラは万全になったはず、しっかりと休めたようだったから。
彼らはその回復した状態を、どう噛み締めるんだろう。仲間のために。その死のために。許せないと思って戦う……?
僕もそうだ。僕でさえ。きっと彼らはもっとそうに違いない。がんじがらめの今この状況で、きっと、僕よりも。
彼らは大きくて細長い四角の携帯食を食べていた。青緑色と白のものを数本ずつ。それもルオセウ人の姿で。その方が吸収効率がいいのか? あえての変身。サクラを使ってしまうはず。
聞いてみた。
返答はこうだった。「ああ、その通りだよ。君らの姿に初めて化けた頃にも、どうもうまく摂取できていない気がしてね。その時からこうだ。変身に慣れさえすれば、この方が疲れない」
なるほど……。たまたま気になった――というのも、無駄に消耗しているように見えたからで――だけどむしろこの方がいいと言うのなら、そこにもう疑問はない。
そうは思うけど、どうなんだこの状況。今の質問で何か解決策を閃けた訳でもない。
信じられないことばかりで居ても立っても居られないのに、動けない。ちっとも動けない。
なんでなんだ。
どうするべきなんだ?
なんで……。
ずっとこうなのか?
僕は何もできない?
僕が動けばルオセウ人の未来がどうなるか――。
このままじゃ今までの犠牲だって何もかも無駄に……。しかもこれ以上出続けるなら……。
どうすればいいっていうんだよ。
……もう、僕には何も分からない。
感情も全部捨て去りたい。そう思うくらいの、嫌な気分――。
そんな風に犬神さんや風浦さんに言われて俺は滋賀支部のパソコンを借り、調べていた。彼女らもそう。滋賀支部は日本家屋の地下にある。そこに希美子さんのゲートで来て、彼女らも一緒に調べていた。
だが、今の所、奴らの船に関する情報だと分かりそうなものはない……。
俺はそんな時にボソッと。「地震の観測地点で怪しい所は……」
「分かりそうか?」俺に風浦さんが聞いた。
「もしかしたら地面を掘る時の振動で分かるかもなんですけど――」
そしてある時。
「見付けた!」俺は風浦さんに告げた。
北海道でほんの些細な地震。ほかにも地震がありはしたが、時間的に怪しいのはこれ。そしてその地点を中心に、目撃例が出ていないか、あらゆるケータイアプリやネットツールをチェックした。しかし『いつも聞かない音が』というような言葉はなかった。だが、やはり一番怪しいのは時間的にこれ。
ただ、怪しいと睨んだ地震の中心部には山が。その山はあまりにも広い。
「……」
誰もが無言。
最初に口を開いたのは犬神さんだった。「やっぱり無理ですかね」
「そうだなぁ」ひとまずの返事を風浦さんが。そして再度。「連中が動く方が早いだろうな」
「ですよね……」犬神さんの落ち込む声がまた。
「実際これは断定でもないですしね」俺はそれでもと、一応は聞いてみた。「でも、現地の者を動かした方がいい――ですよね? 無謀だと思ってもやらない訳にはいかないですし」
すると風浦さんが。「ああ、諦める訳にはいかないからな。この前後の地震の地点にも人をやろう。俺は北海道に行く」
よく見ると、北海道よりほんの少し前の時間に、奈良でも地震が発生していたようだ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
奈良へは犬神が、希美子さんのゲートで向かった。それを見送ってから、今度は俺。
北海道支部の隈射目に山狩りを依頼。そこへ俺も――風浦敏明と名乗りつつ――参加する旨を伝えた。
それから飛行機で移動。
飛行機を選んだのは北海道支部にゲートを繋げられる者が一人もいなかったからだ。居那正さんは行ったことがあったらしいがそれも昔の話らしい。「今試してみたものの、できませんでした、申し訳ありません」そう言われた。だから飛行機。
代わりにと、居那正さんが、小太刀の鍔の装飾穴を部分的に巨大化させ、ゲートを東京駅の秘密通路に繋いだ。組織・隈射目の秘密通路。とりあえずそこへ。
羽田空港へ着いたのは昼だった。
夕方、旭川に着いた。
北海道支部の組織員も旭川空港に来ていた。嘉納さんが警視総監や防衛大臣に通達するだけで付近の自衛隊と協力する態勢がすぐに整ったからこの状況――そういうことだろう、奈良も同じような状況のはず。
合流すると、俺は一緒に彼らの専用車に同乗し、北海道中心部の山の方へ。そしてそこで山狩り。
空自が上からというのでは接近を気付かれるので動かしたのは陸自のみという話。合流した彼らからそう聞いた。最初に協力した時と同じ部隊の使い方。それがどう転ぶか。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
辺りが暗くなってからも練習を続けた。走りながら放って狙った枝に命中させる練習も。芯を円盤じゃなく丸太状にして積み、いつもの丸い盾ではなく『平らな地形で隙間ができない壁』としての完全な防御を素早くできるようにする練習も。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
夜。その時になって庭を見た。
庇の数か所に設置されたランプが点いてはいるが、その付近以外は真っ暗。そんな庭では彼がまだ練習していた。
まさかまだやっているとは思わなかった。
それに、やっていることのレベルが――。
私はぞくりとした。ゲートの枠を動かす練習について助言はしたけれど、それ以上のことを、もしかしたら彼なら……。
でも、彼は、奴らの標的そのもの。私達はどう出るべきなのか……。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
寝なければならない時間がやってくる。
それでも不安で、とにかく練習を続けていた。色んな体勢から放つ練習。敵の視界を遮る練習。盾を素早く的確に目的の場所に展開する練習も。今日教わったゲート枠の移動は特に何度も。加えてゲートの役割の付与とその解除もだ。
どんな操作方法においても高精度・高速度になるようにと、基礎も怠らない。
拡大速度、移動速度、目標地点への移動の精度、浮遊維持……。一つ一つ的確に……。そしてそれが複数であっても……。
そんな時声を掛けられた。「何をやってる」
イチェリオさんだ。
彼が溜め息をしたあとで『まあしょうがないよな』という顔をしたように見えた。それから真剣な顔をして。「非常時のために練習したくなる気持ちはわかる。怖いだろうしな。だが、君がちゃんと休まないとどうなるか、分かったものではないんだぞ。奴らの思惑通りに事が動いてしまうかもしれない」
確かに、動きながらのマギュートをやって、食事や休憩を挟んでも、こういった練習のやり過ぎでよからぬ弊害が出ないとは限らない。
でも、不安で仕方ないし、今以上に扱えるようになっていればと思ったからで。
……それでもやっぱり、こんな練習をすることで何か変な障害がまた僕の身に起こったら……?
彼も、『今の僕なら休んでいてもいい』くらいの意味で休めと言ったのかもしれない。言うくらいだから勝算がある? もしそうなら……。
「……すみません。もう休みます」
僕がそう言うと、イチェリオさんは念を押すように。「しっかり休んでくれ」そう言ってから彼は僕に背を向けた。
この洋館は誰の目にも触れられない場所にある。庭も当然。山奥の別荘のようなものであるらしい。そんな洋館の中へと、裏庭から、イチェリオさんが入っていく。
それを見送ってから、僕は、最後の鉄の吸収を――。
そのあとで同じく裏口から洋館内に戻った。
言われた通りに休むことに。
ここの執事みたいな人達に布団を与えられていたようで、そんな部屋へ案内され、横になる。が、つい考え込んでしまう。
ちゃんと寝ないと。考えるな何も。眠れ。きっと戦うことになる。コンディションに響いちゃ駄目なんだ。
自分のせいでまた誰か死にやしないかと、つい考えてしまう。
横になって目をつぶっていた。じっとする。宇宙を漂うような感覚の中で、雑念を振り払う。
たまに色々と考えてしまうけれど、振り払いつつ闇を漂うような感覚に身を任せていると、いつの間にか寝ていた。
――そして、また夢を見た。
戦場になんか行ったことないのに、まるで行ったことがあるような、既視感のある荒野。
銃声が響く血の海にいる。そんな夢。
岩陰からの見えない攻撃でも受けたのか、みんなが倒れ、動かなくなる。
僕だけが生きている。僕だけが……。
ガラスのように透明な、それでも壊れることがない壁に囲まれて、そこから、誰かが死ぬのを見ている。見ているだけ……。
何もできない。叫んでも届かない。何か言っても、誰かが死ぬ。それだけの夢。
目が、開いた。
夢から覚めても、何かが僕を締め付けている、そう思った。
――僕は信じたくなかった。ヴェレンさんが死んだこともそう。こんなことになってることも、夢であればと何度思ったか。
僕を前線に出さないと言っていた最初の頃の――その時の彼らには、自信があるように思えた。うまくできそうな雰囲気を感じていた。
犠牲なんてほとんどなくて済むんじゃないか、そう思ってた。
ただ待っていればいい、それだけでいいかも、そんな希望を持っていた。多分そうだ、僕はそう思ってた。だって彼らが『僕を戦場には出さない』って。最初は、それができそうにないって顔には見えなかったから――。
だけど。
だけど今は。
一日が経ち、広い客間や幾つかのリビング、色んな場所にいるみんなと、改めて顔を合わせた。
でも、やっぱりヴェレンさんは帰っていない。
――本当に死んでしまったのか。なんてことなんだよ。
報告を信じない訳じゃない。混乱の中死んだように見えただけだったりしないかと、どこかで期待してしまうだけで……。でも、そんなこともなさそうで……。
どうしても胸が苦しくなってしまう。父さんもいない。奴らの手の中。
反面、その一日で、シリクスラさんやイチェリオさんのサクラは万全になったはず、しっかりと休めたようだったから。
彼らはその回復した状態を、どう噛み締めるんだろう。仲間のために。その死のために。許せないと思って戦う……?
僕もそうだ。僕でさえ。きっと彼らはもっとそうに違いない。がんじがらめの今この状況で、きっと、僕よりも。
彼らは大きくて細長い四角の携帯食を食べていた。青緑色と白のものを数本ずつ。それもルオセウ人の姿で。その方が吸収効率がいいのか? あえての変身。サクラを使ってしまうはず。
聞いてみた。
返答はこうだった。「ああ、その通りだよ。君らの姿に初めて化けた頃にも、どうもうまく摂取できていない気がしてね。その時からこうだ。変身に慣れさえすれば、この方が疲れない」
なるほど……。たまたま気になった――というのも、無駄に消耗しているように見えたからで――だけどむしろこの方がいいと言うのなら、そこにもう疑問はない。
そうは思うけど、どうなんだこの状況。今の質問で何か解決策を閃けた訳でもない。
信じられないことばかりで居ても立っても居られないのに、動けない。ちっとも動けない。
なんでなんだ。
どうするべきなんだ?
なんで……。
ずっとこうなのか?
僕は何もできない?
僕が動けばルオセウ人の未来がどうなるか――。
このままじゃ今までの犠牲だって何もかも無駄に……。しかもこれ以上出続けるなら……。
どうすればいいっていうんだよ。
……もう、僕には何も分からない。
感情も全部捨て去りたい。そう思うくらいの、嫌な気分――。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる