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六章 地域のイベント
4.イベント二日目
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二日目の今日も昨日と同じ段取り。荷物をミニバンに乗せ、会場で合流し、パンを並べて、バーガーを作る。
今日並べたパンはソフトフランス チョコとホワイトチョコ・塩バターパン・五個入りのミニクロワッサン・ベーコンエピ。
どれも美味しいから、今日もきっとすぐに完売するはず。
十時半になり、飲食ブースがオープンすると、昨日以上にお客さんがやってきた。
とまり木にたくさんの人が並び始める。それに驚いている暇もなく、私たちはバーガーを作り、販売していく。
昨日以上に夢中で、集中して対応していると、
「依織~」
懐かしい友人二人が手を振っていた。
「実咲! 杏南!」
藤田実咲と伊東杏南は高校からの友人。今日行くね、とメッセージをもらっていた。
「いらっしゃい! グルメバーガー食べていくでしょ」
二人は目を輝かせて「もちろんだよ」と頷いた。杏南が続ける。
「依織が食べ物を絶賛するなんて珍しいもん。朝ご飯抜いてきたんだから」
「期待してくれていいからね」
私は二人のために、グルメバーガーを作る。とびっきりの友情パワーを込めて。
「お待たせしました。3000円になります」
「重っ!」
バーガーを受け取った二人は楽しそうにして、手を振って離れた。
友達が来る、と以前店長に伝えると、閉店後自由行動をくれた。お店に戻って荷物を片付けるのは二人でやるからと。
私は店長と沙耶さんからの好意を遠慮なく受け取り、友人たちとの再会を心待ちにしていた。
閉店後まで、二人は適当に時間をつぶしてくれることになっている。
とはいえ今は仕事に集中集中。
昨日より三十分早くグルメバーガーは完売。少し残ったパンは、友人用に私が買い取った。
「鈴原さんは、僕たちで片付けるから、今日はもう上がっていいですよ」
店長の優しい言葉に気持ちがぐらついたけど、
「いいえ。車に運ぶまではさせてください」
片付けを終えるまでを仕事、と自分の中で位置付けた。
「完了です。鈴原さん、お疲れ様でした」
「お疲れ様」
「お疲れ様でした」
二日間のイベントは、大きなトラブルもなく無事に終了。とまり木はどの店舗よりも最速で閉店した。
「お待たせ」
「依織、お疲れ様」
二人に連絡して合流する。
実咲と杏南は、グルメバーガーを堪能したあと、地域交流センターの二階で発表会を観覧していた。
「今日の発表会、楽しいのやってた?」
「中学校の吹部が演奏してて、懐かしくなっちゃった」
中高六年間吹奏楽部に所属していた実咲が、楽しそうな笑顔で言った。実咲は役所で働きながら、社会人の吹奏楽団に入り、フルートを続けている。
「子供劇団、可愛かったよ」
子供好きの杏南も待ち時間を楽しんでくれていた。杏南は大学で幼児教育を勉強していたけれど、先生にはならずに子供服のデザイン・販売をする会社に就職した。
飲食ブースの隣にある飲食スペースに移動する。
二人はグルメバーガーを食べているので、お腹はまだいっぱいだと言うので、自分の昼食を買いに行った。
何を食べようかな、とお店を覗く。
昨夜、夜ご飯にした精肉店のコロッケとメンチカツ。とても美味しかった。温め直しでも、素材の良さを感じた。
でもせっかくなら、昨日と違うものを食べたい。
端まで見て回り、ベーグルまでやってきた。
昨日挨拶を交わした〈まんまる〉は、店長のアドバイスを受け入れていて、半分に切断した断面を見せて販売していた。
フルーツサンド系は、まっ白のホイップクリームにイチゴやキウイなどが鮮やかに映えていて、とてもきれい。
食事系はチキンやツナなど、中に何がサンドされているのかよくわかり、食欲をそそられる。
昨日沙耶さんとお昼に食べたサンドイッチ、とても美味しかった。
迷った末に、エビカツタルタルソースにした。半分なので、小食の私にちょうどいいサイズ。二人へのお土産に、サンドされていない方のベーグルも一緒に買った。
「とまり木さんの所のスタッフさんですね。昨日はありがとうございました」
店主さんは私を覚えてくれていて、にこやかに挨拶をしてくれた。今日は奥さんらしき女性も店頭にいた。少しふくよかで、可愛らしい人だった。
「アドバイスのお陰で、今日は好調で、断面が美味しそうだからと、買ってもらえています」
喜んでくれていた。
店長に伝えておきます、と言って別れ、みんなでつまもうとポップコーンのイチゴミルクを買った。
「おかえり」
「ただいま」
自販機で水を買ってテーブルに戻る。
「飲み物はやっぱり水なんだね」
「うん。やっぱり水が一番さっぱりする。でも、たまにお店のジューサーで作った生絞りオレンジジュース飲んでるよ」
杏南に答えた。
二人とも私が小食で、ジュースもほとんど飲まないのを知っている。だけど、とまり木で働き始めてからは、二週間に一度ぐらいのぺースでオレンジジュースだけは飲んでいる。
「依織がジュース飲むようになったんだ」
二人が目を丸くした。
「杏南と言ってたんだけどね」
実咲が遠慮がちに切り出す。なんだろう、と思って顔を向ける。
「依織、良い意味で太ったね。女の子に太ったなんて言ったら失礼だから、いつもは言わないよ。でも依織は痩せすぎなの、気にしてたじゃない? だから依織には嬉しいことなのかなって思って」
実咲がすごく言葉を選んで言ってくれているのがわかる。女性に見た目のことを言うのはタブー。気心知れている関係でも、センシティブな問題だ。
でも二人は私をよく知っている。だからあえて言葉にしてくれたのだろう。
「とまり木のお陰で、食べられる量が増えてきたんだ。とまり木のパンならいくらでも食べられる感じ。美味しくって。でもパンだけだとダメだなって思って、家に住まわせてくれてる人に理教えてもらって、一緒に食べてる。ひとりだと料理は面倒だなって思ってたけど、今は作るようにしてるんだ」
「依織が食に興味持つようになるなんて」
「人って変われるんだね」
杏南の言葉に、実咲が頷いた。
「高校の頃のお弁当、小っちゃかったもんね」
杏南がこんなだったかな、親指と人差し指をくっつけて楕円形を作る。
「もうちょっと小さかったよ」
と実咲に言われて、第一関節まで指を滑らせた。
幼稚園児のお弁当だと笑われたこともあるほど、小さなサイズだった。
高校入学直後、クラスの女子にお弁当を覗きこまれて、「ダイエット? 嫌味? 幼稚園児なの?」と言われたこともある。
冗談っぽい言い方なら気にしなかったけど、悪意のある言い方だったから、言い返せなくて私は黙り込んだ。
代わりに抗議してくれたのが、仲良くなったばかりの杏南と実咲だった。
食べられる量は人それぞれ。小食で悩んでいる人もいるんだと言い返してくれた。
嫌味を言ったクラスメイトも十分スリムだったけど、細い私が羨ましくてつい心の声が漏れてしまったと、謝ってくれた。
「小食なのは変わらないけど、店長のグルメバーガーだけは、完食したんだよ。美味しすぎて、夢中で食べた」
「さっきのバーガーだよね。美味しかったよね」
「むちゃくちゃ美味しかった」
二人にはとまり木で働くことになった経緯は話している。グルメバーガーに惚れて、勢いのまま会社を退職したことも全部。
グルメバーガーを完食したことはなかなか信じてもらえなかった。
「あんなに美味しかったら、ぺろっていっちゃうわ」
杏南が思い返しているのか、うっとりして言った。
「美味しさが背徳感乗り越えてきちゃうもんね」
実咲もうんうんと激しく同意している。
どうやらわかってもらえたらしい。
「これ、店長のパン。ほんとに美味しいから、荷物になるけどお土産に。こっちは来週オープンするベーグル専門店のベーグル」
二人にソフトフランスのホワイトチョコと塩バターパンとベーグルをセットで渡した。
「とまり木のパン食べられるの? やった」
「ありがとう。嬉しいな」
実咲と杏南が喜んでくれた。
「ここまで遠いけどさ、また来てよ。私も実家に帰ったときは買って帰るけど」
「他のパンも食べてみたいから、いつかお店が開いてる日に来るね」
わーいと顔をほころばせて喜んでくれる二人と、十七時のイベント終了まで、気の置けない会話を楽しんだ。
次回⇒取材の申し込み
今日並べたパンはソフトフランス チョコとホワイトチョコ・塩バターパン・五個入りのミニクロワッサン・ベーコンエピ。
どれも美味しいから、今日もきっとすぐに完売するはず。
十時半になり、飲食ブースがオープンすると、昨日以上にお客さんがやってきた。
とまり木にたくさんの人が並び始める。それに驚いている暇もなく、私たちはバーガーを作り、販売していく。
昨日以上に夢中で、集中して対応していると、
「依織~」
懐かしい友人二人が手を振っていた。
「実咲! 杏南!」
藤田実咲と伊東杏南は高校からの友人。今日行くね、とメッセージをもらっていた。
「いらっしゃい! グルメバーガー食べていくでしょ」
二人は目を輝かせて「もちろんだよ」と頷いた。杏南が続ける。
「依織が食べ物を絶賛するなんて珍しいもん。朝ご飯抜いてきたんだから」
「期待してくれていいからね」
私は二人のために、グルメバーガーを作る。とびっきりの友情パワーを込めて。
「お待たせしました。3000円になります」
「重っ!」
バーガーを受け取った二人は楽しそうにして、手を振って離れた。
友達が来る、と以前店長に伝えると、閉店後自由行動をくれた。お店に戻って荷物を片付けるのは二人でやるからと。
私は店長と沙耶さんからの好意を遠慮なく受け取り、友人たちとの再会を心待ちにしていた。
閉店後まで、二人は適当に時間をつぶしてくれることになっている。
とはいえ今は仕事に集中集中。
昨日より三十分早くグルメバーガーは完売。少し残ったパンは、友人用に私が買い取った。
「鈴原さんは、僕たちで片付けるから、今日はもう上がっていいですよ」
店長の優しい言葉に気持ちがぐらついたけど、
「いいえ。車に運ぶまではさせてください」
片付けを終えるまでを仕事、と自分の中で位置付けた。
「完了です。鈴原さん、お疲れ様でした」
「お疲れ様」
「お疲れ様でした」
二日間のイベントは、大きなトラブルもなく無事に終了。とまり木はどの店舗よりも最速で閉店した。
「お待たせ」
「依織、お疲れ様」
二人に連絡して合流する。
実咲と杏南は、グルメバーガーを堪能したあと、地域交流センターの二階で発表会を観覧していた。
「今日の発表会、楽しいのやってた?」
「中学校の吹部が演奏してて、懐かしくなっちゃった」
中高六年間吹奏楽部に所属していた実咲が、楽しそうな笑顔で言った。実咲は役所で働きながら、社会人の吹奏楽団に入り、フルートを続けている。
「子供劇団、可愛かったよ」
子供好きの杏南も待ち時間を楽しんでくれていた。杏南は大学で幼児教育を勉強していたけれど、先生にはならずに子供服のデザイン・販売をする会社に就職した。
飲食ブースの隣にある飲食スペースに移動する。
二人はグルメバーガーを食べているので、お腹はまだいっぱいだと言うので、自分の昼食を買いに行った。
何を食べようかな、とお店を覗く。
昨夜、夜ご飯にした精肉店のコロッケとメンチカツ。とても美味しかった。温め直しでも、素材の良さを感じた。
でもせっかくなら、昨日と違うものを食べたい。
端まで見て回り、ベーグルまでやってきた。
昨日挨拶を交わした〈まんまる〉は、店長のアドバイスを受け入れていて、半分に切断した断面を見せて販売していた。
フルーツサンド系は、まっ白のホイップクリームにイチゴやキウイなどが鮮やかに映えていて、とてもきれい。
食事系はチキンやツナなど、中に何がサンドされているのかよくわかり、食欲をそそられる。
昨日沙耶さんとお昼に食べたサンドイッチ、とても美味しかった。
迷った末に、エビカツタルタルソースにした。半分なので、小食の私にちょうどいいサイズ。二人へのお土産に、サンドされていない方のベーグルも一緒に買った。
「とまり木さんの所のスタッフさんですね。昨日はありがとうございました」
店主さんは私を覚えてくれていて、にこやかに挨拶をしてくれた。今日は奥さんらしき女性も店頭にいた。少しふくよかで、可愛らしい人だった。
「アドバイスのお陰で、今日は好調で、断面が美味しそうだからと、買ってもらえています」
喜んでくれていた。
店長に伝えておきます、と言って別れ、みんなでつまもうとポップコーンのイチゴミルクを買った。
「おかえり」
「ただいま」
自販機で水を買ってテーブルに戻る。
「飲み物はやっぱり水なんだね」
「うん。やっぱり水が一番さっぱりする。でも、たまにお店のジューサーで作った生絞りオレンジジュース飲んでるよ」
杏南に答えた。
二人とも私が小食で、ジュースもほとんど飲まないのを知っている。だけど、とまり木で働き始めてからは、二週間に一度ぐらいのぺースでオレンジジュースだけは飲んでいる。
「依織がジュース飲むようになったんだ」
二人が目を丸くした。
「杏南と言ってたんだけどね」
実咲が遠慮がちに切り出す。なんだろう、と思って顔を向ける。
「依織、良い意味で太ったね。女の子に太ったなんて言ったら失礼だから、いつもは言わないよ。でも依織は痩せすぎなの、気にしてたじゃない? だから依織には嬉しいことなのかなって思って」
実咲がすごく言葉を選んで言ってくれているのがわかる。女性に見た目のことを言うのはタブー。気心知れている関係でも、センシティブな問題だ。
でも二人は私をよく知っている。だからあえて言葉にしてくれたのだろう。
「とまり木のお陰で、食べられる量が増えてきたんだ。とまり木のパンならいくらでも食べられる感じ。美味しくって。でもパンだけだとダメだなって思って、家に住まわせてくれてる人に理教えてもらって、一緒に食べてる。ひとりだと料理は面倒だなって思ってたけど、今は作るようにしてるんだ」
「依織が食に興味持つようになるなんて」
「人って変われるんだね」
杏南の言葉に、実咲が頷いた。
「高校の頃のお弁当、小っちゃかったもんね」
杏南がこんなだったかな、親指と人差し指をくっつけて楕円形を作る。
「もうちょっと小さかったよ」
と実咲に言われて、第一関節まで指を滑らせた。
幼稚園児のお弁当だと笑われたこともあるほど、小さなサイズだった。
高校入学直後、クラスの女子にお弁当を覗きこまれて、「ダイエット? 嫌味? 幼稚園児なの?」と言われたこともある。
冗談っぽい言い方なら気にしなかったけど、悪意のある言い方だったから、言い返せなくて私は黙り込んだ。
代わりに抗議してくれたのが、仲良くなったばかりの杏南と実咲だった。
食べられる量は人それぞれ。小食で悩んでいる人もいるんだと言い返してくれた。
嫌味を言ったクラスメイトも十分スリムだったけど、細い私が羨ましくてつい心の声が漏れてしまったと、謝ってくれた。
「小食なのは変わらないけど、店長のグルメバーガーだけは、完食したんだよ。美味しすぎて、夢中で食べた」
「さっきのバーガーだよね。美味しかったよね」
「むちゃくちゃ美味しかった」
二人にはとまり木で働くことになった経緯は話している。グルメバーガーに惚れて、勢いのまま会社を退職したことも全部。
グルメバーガーを完食したことはなかなか信じてもらえなかった。
「あんなに美味しかったら、ぺろっていっちゃうわ」
杏南が思い返しているのか、うっとりして言った。
「美味しさが背徳感乗り越えてきちゃうもんね」
実咲もうんうんと激しく同意している。
どうやらわかってもらえたらしい。
「これ、店長のパン。ほんとに美味しいから、荷物になるけどお土産に。こっちは来週オープンするベーグル専門店のベーグル」
二人にソフトフランスのホワイトチョコと塩バターパンとベーグルをセットで渡した。
「とまり木のパン食べられるの? やった」
「ありがとう。嬉しいな」
実咲と杏南が喜んでくれた。
「ここまで遠いけどさ、また来てよ。私も実家に帰ったときは買って帰るけど」
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