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諦めれない
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ショートショートのつもりが、長くなりそうです。
レイン様との事があって1ヶ月が経とうとしている。
僕は諦めることができず性懲りも無くレイン様への情を抱えたままだ。
僕の諦めが悪いお陰か、レイン様との会話が少し出来る程にまでは関係は進展している。ただ、そこまでだ。
レイン様は僕との関係を交渉相手としか思っていないようで、当たりも強い。いつも冷えきった目で見られ、僕の精神は日に日に削れていった。
執事さんや使用人の方達にも心配されるほどの顔色になっていたらしく、1日ベッドに押し込まれていた日もある。
そんな僕の唯一の楽しみは庭園を眺める事だ。花が僕の挫けた心を元気づけてくれる。レイン様はあんな方ではないはずだ。きっと何かあって、"妻"という存在を警戒されているんだ。そう自分に言い聞かせるために、花を何時間も眺める。いつしか庭園は僕の好きな花が沢山植えられ、僕のお気に入りの場所へとなっていた。
そんな毎日を送っていたある日、レイン様と静かな食事を取っているとレイン様が
「2週間後、結婚の祝いも兼ねて祝宴をあげる。どうせ服を新調する資金などないのだろう?こちらで準備してやるから、そのつもりで。」
と一気にまくし立てられた。あぁ、僕はとことんレイン様に嫌われているのだな、と気持ちが沈み俯いたまま「はい」と小さく答える。美味しかったはずのステーキも味を感じずただ早くこの場から去りたくて黙々とロボットのように咀嚼を繰り返した。
レイン様との事があって1ヶ月が経とうとしている。
僕は諦めることができず性懲りも無くレイン様への情を抱えたままだ。
僕の諦めが悪いお陰か、レイン様との会話が少し出来る程にまでは関係は進展している。ただ、そこまでだ。
レイン様は僕との関係を交渉相手としか思っていないようで、当たりも強い。いつも冷えきった目で見られ、僕の精神は日に日に削れていった。
執事さんや使用人の方達にも心配されるほどの顔色になっていたらしく、1日ベッドに押し込まれていた日もある。
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と一気にまくし立てられた。あぁ、僕はとことんレイン様に嫌われているのだな、と気持ちが沈み俯いたまま「はい」と小さく答える。美味しかったはずのステーキも味を感じずただ早くこの場から去りたくて黙々とロボットのように咀嚼を繰り返した。
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