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第5話 煩悶
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図書館でわたしは色々な本を手に取った。
この国の歴史書、貴族名鑑、周辺国の地理や歴史などが書かれた本などなど。
その間、アイリスはずっとわたしの隣にいてくれて、オススメの本を次々と紹介してくれている……のだが。
「あ、これなんてどうです?『淫れた夜の愛憎劇』」
「最悪ね」
「じゃあじゃあ、『蜜夜にとろける淫らなキスを』とか!」
「なんで淫らな本ばっかりなのよ」
「なら、『淫魔と育む愛の種』とか!」
「淫らなのは変わってないわよ!なによ、この図書館そういう本しか置いてないの!?」
……なんて茶番はともかく。
「あ、これはどうですか?読みやすいですよ」
そう言って手渡されたのは、『結ばれない恋の糸』。
「あ、やっと普通の本になったわね」
「結構いいですよ、これ。ヘタレな騎士が王女様に恋をして……って感じです。じれったいんですけど、それがいいんですよね。騎士萌えです」
「騎士もえ……?」
もえ、とやらは分からなかったが、騎士といわれて真っ先に、ディラスの顔が思い浮かぶのは病気だろうか。……でも。
「……少しだけ。ほんの少しだけ読んでみようかしら」
「はい!じゃ貸出手続きしてきますね!姫様はそこにいてください!」
アイリスに本を渡して、わたしはアイリスの言う通りにした。
少しの間本を物色していたら、アイリスが戻ってきた。
「お待たせいたしました!」
「いいえ、全然待っていないわ。むしろ早かったわね」
「……なにこれマジモンのデートじゃん」
「何か言ったかしら?」
「いえ何も。……この後はどうします?」
「そうね、わたしの部屋……の前にはディラスが倒れているし、昼食には早すぎるし……」
「なら、庭園に出ますか?薔薇が見頃ですよ」
「薔薇!いいわね、行きましょ!」
わたしは薔薇が好きなのだ。中でも、庭師――ヴィンセントという、何故か燕尾服で、しかもよく似合っている白髭白髪のおじいちゃん――が独自に開発したピンク色の薔薇は、わたしのお気に入りだ。
「ヴィンセントってば、また新しい品種の薔薇を作ったみたいですよ」
「あらそうなの!どんな品種なのかしら」
「それは見てからのお楽しみです!」
「そう、なら楽しみにしておこうかしら」
わたしは足取り軽く庭園に向かった。
庭園に出るとすぐ、ふわりと薔薇の香りがした。
庭園を彩る赤、ピンク、そして青の薔薇。……え、青?今までなかった薔薇ね……あぁ、新しい品種の薔薇をつくったった言っていたわね。
そんなことをぼんやり考えながら、わたしはその美しさに思わず呟いていた。
「まぁ……本当にすごいわね」
「おや、姫様。こんにちは」
「こんにちは、ヴィンセント。すごいわ、青薔薇までつくったのね!」
「儂、姫様のために寝る間も惜しんで頑張っちゃいましたよ。……なんて。本当はクローム様がほとんど作ってくれたようなものなんですけどね」
か、可愛い……!全身から「褒めて褒めて」というオーラを放ちながら笑うヴィンセント(おじいちゃん)……最高ね!
「ありがとうヴィンセント!すっごく嬉しいわ!」
「ほっほっほ、姫様にそれだけ喜んでいただけたら、儂も頑張った甲斐がありますわい」
全身からは「やったー!褒められたー!」と嬉しげなオーラが出ているのに、顔には全くそれが出ない……最っ高じゃないの!
……おじいちゃん、好きかもしれない。
いや、それより深刻なのは、アイリスの口調が伝染ってしまったかもしれないことだろう。
こう……一気に感情を解き放ってたたみかけるような話し方。
姫としてあるまじき話し方だ。直そう。
「ヴィンセント。庭園を使いたいんですけど、今大丈夫ですか?」
アイリスがそう尋ねると、ヴィンセントは「大丈夫ですよ」と笑った。
「あぁ、テーブルと椅子が必要ですね。持ってきましょう」
「手伝いましょうか?」
「大丈夫です。儂、こう見えても筋肉はあるんですよ」
そう言ってヴィンセントは離れていき……椅子を2脚、肩にのせて帰ってきた。
「ひとまず椅子だけでもどうぞ」
「ありがとう」
繊細な意匠が施された白い椅子は、普通に重かった。椅子を引こうとしても、重くてなかなか引けない。
……わたしだけではない、アイリスだって……あ、なんの苦もなく引いてた。じゃあわたしだけ?もしかしてわたしだけひ弱なの?
「お待たせしました。テーブルはこちらでよろしいですかな?」
「ええ。ありがとう」
えっ、今テーブル置いた時えげつない音したけど?ドカンって言ったけど?それもめちゃくちゃ重いんじゃ……。
いや、考えるのはやめておこう。
そんな重そうなものを片手でひょいと持ち上げてたヴィンセントが何者かだなんて、もう考えないでおこう。
わたしはヴィンセントが(どこからともなく)用意してくれた椅子に座り、(これまたどこからともなく)用意してくれたテーブルに本を置き、わたしはめいっぱい息を吸った。……うん、いい香り。
わたしは本を手に取り、開いた。
普段はこういった恋愛系の本は読まないのだが、アイリスが太鼓判を押したものにハズレはないと思っている。
わたしは読書を始めた。
◇◆◇
「……ふぅ」
読み終えたわたしは、本をテーブルに置いて、んーっと伸びをした。
「お疲れ様でございました。いかがでしたか、『結ばれない恋の糸』」
「……最高だったわ」
この本のヒーローである騎士、ルシャークが最高にカッコよかった。
ルシャークは、主人公の王女、ハルティアと結ばれてはいけない仲なのだと分かっていながら、気持ちを抑えることができず葛藤を続けるのだ。
舞踏会で他の男性に手を取られる王女が見たくなくて、でも自分はハルティアの騎士だから……とモヤモヤしている場面は、もう最高であった。
また、ハルティアは王女として隣国の王子と政略結婚させられそうになるのだが、今まで積もりに積もったハルティアへの想いが爆発し、遂にルシャークはハルティアを攫おうとするのだ。
ハルティアもルシャークのことが好きなので、「あなたのためならすべて捨てるわ」と優しく微笑み、彼の手を取るのだ。
……とまぁそんな感じの話なのだ。
「ヘタレっぷりと見た目がディラスに似てるもんですから、ルシャークのモデルはディラスなんじゃないかって疑ったことさえありますよ」
「……確かに、言われてみればそうね。ヘタレかどうかはともかく、見た目はそっくりね」
金髪碧眼、髪の長さまでそっくりだった。
そう言われた途端、わたしは顔が熱くなった。
まるで今のわたしみたい、と。
わたしたちは絶対に結ばれない関係だ。
騎士と、姫。
これがもし小説の世界なら、愛し合うふたりはどんなことも乗り越えていけるだろう。
だが、ここは現実の世界だ。
そしてなにより、わたしたちは愛し合ってなんかいない。むしろわたしはディラスに嫌われている。
「……いっそ、この世界が小説の世界ならよかったのに」
そう呟くと、アイリスはギョッとしたようにこちらを見た。
「あら、どうしたの?」
「……いえ、なんでもありません。それより、そろそろ時間ですよ」
そう言われてやっと気づいた。太陽がわたしたちの真上あたりにあることに。
「あら、もうこんな時間なのね。お父様……いえ、国王陛下の部屋に行きましょうか」
わたしは椅子から立ち上がり、傍に控えていたらしいヴィンセントに「ありがとう、助かったわ」と言う。
「おやおや、儂はなにもしておりませんよ」
そう言いながら、ヴィンセントは「少々お待ちくださいね」とどこかへ消え、帰ってくるとヴィンセントの手には青薔薇があった。
「どうぞ、姫様。薔薇はお好きでしょう?」
そう言って、ヴィンセントはわたしに青薔薇を差し出した。
自然とわたしの顔がほころんだ。
「えぇ、すごく好きよ!ありがとう!」
「……姫様、やっとちゃんと笑ってくれましたね」
柔らかな笑顔で、アイリスはそう言った。
「なんだか、今日はずっと沈んでいらしたものですから、わたくし心配で心配で。でも、やっと笑顔になってくれました。わたくし、とても嬉しいです」
そう言われ、自分でもようやく気づいた。
確かに今日は、ずっと顔がこわばっていた。なかなか心の底から笑おうという気にもならなかった。
そんなわたしに気づいて、アイリスはわたしを笑わせようとしてくれていたのか。
「……アイリス、ありがとう」
わたしはアイリスを抱きしめた。
「ひひっ、ひっ、ひ、姫様!?」
「……いつもあなたに救われてるわ。本当に、ありがとう」
庭園の香りなのか、それとも庭園で染み付いたアイリスの香りなのか、とても優しい薔薇の香りがした。
この国の歴史書、貴族名鑑、周辺国の地理や歴史などが書かれた本などなど。
その間、アイリスはずっとわたしの隣にいてくれて、オススメの本を次々と紹介してくれている……のだが。
「あ、これなんてどうです?『淫れた夜の愛憎劇』」
「最悪ね」
「じゃあじゃあ、『蜜夜にとろける淫らなキスを』とか!」
「なんで淫らな本ばっかりなのよ」
「なら、『淫魔と育む愛の種』とか!」
「淫らなのは変わってないわよ!なによ、この図書館そういう本しか置いてないの!?」
……なんて茶番はともかく。
「あ、これはどうですか?読みやすいですよ」
そう言って手渡されたのは、『結ばれない恋の糸』。
「あ、やっと普通の本になったわね」
「結構いいですよ、これ。ヘタレな騎士が王女様に恋をして……って感じです。じれったいんですけど、それがいいんですよね。騎士萌えです」
「騎士もえ……?」
もえ、とやらは分からなかったが、騎士といわれて真っ先に、ディラスの顔が思い浮かぶのは病気だろうか。……でも。
「……少しだけ。ほんの少しだけ読んでみようかしら」
「はい!じゃ貸出手続きしてきますね!姫様はそこにいてください!」
アイリスに本を渡して、わたしはアイリスの言う通りにした。
少しの間本を物色していたら、アイリスが戻ってきた。
「お待たせいたしました!」
「いいえ、全然待っていないわ。むしろ早かったわね」
「……なにこれマジモンのデートじゃん」
「何か言ったかしら?」
「いえ何も。……この後はどうします?」
「そうね、わたしの部屋……の前にはディラスが倒れているし、昼食には早すぎるし……」
「なら、庭園に出ますか?薔薇が見頃ですよ」
「薔薇!いいわね、行きましょ!」
わたしは薔薇が好きなのだ。中でも、庭師――ヴィンセントという、何故か燕尾服で、しかもよく似合っている白髭白髪のおじいちゃん――が独自に開発したピンク色の薔薇は、わたしのお気に入りだ。
「ヴィンセントってば、また新しい品種の薔薇を作ったみたいですよ」
「あらそうなの!どんな品種なのかしら」
「それは見てからのお楽しみです!」
「そう、なら楽しみにしておこうかしら」
わたしは足取り軽く庭園に向かった。
庭園に出るとすぐ、ふわりと薔薇の香りがした。
庭園を彩る赤、ピンク、そして青の薔薇。……え、青?今までなかった薔薇ね……あぁ、新しい品種の薔薇をつくったった言っていたわね。
そんなことをぼんやり考えながら、わたしはその美しさに思わず呟いていた。
「まぁ……本当にすごいわね」
「おや、姫様。こんにちは」
「こんにちは、ヴィンセント。すごいわ、青薔薇までつくったのね!」
「儂、姫様のために寝る間も惜しんで頑張っちゃいましたよ。……なんて。本当はクローム様がほとんど作ってくれたようなものなんですけどね」
か、可愛い……!全身から「褒めて褒めて」というオーラを放ちながら笑うヴィンセント(おじいちゃん)……最高ね!
「ありがとうヴィンセント!すっごく嬉しいわ!」
「ほっほっほ、姫様にそれだけ喜んでいただけたら、儂も頑張った甲斐がありますわい」
全身からは「やったー!褒められたー!」と嬉しげなオーラが出ているのに、顔には全くそれが出ない……最っ高じゃないの!
……おじいちゃん、好きかもしれない。
いや、それより深刻なのは、アイリスの口調が伝染ってしまったかもしれないことだろう。
こう……一気に感情を解き放ってたたみかけるような話し方。
姫としてあるまじき話し方だ。直そう。
「ヴィンセント。庭園を使いたいんですけど、今大丈夫ですか?」
アイリスがそう尋ねると、ヴィンセントは「大丈夫ですよ」と笑った。
「あぁ、テーブルと椅子が必要ですね。持ってきましょう」
「手伝いましょうか?」
「大丈夫です。儂、こう見えても筋肉はあるんですよ」
そう言ってヴィンセントは離れていき……椅子を2脚、肩にのせて帰ってきた。
「ひとまず椅子だけでもどうぞ」
「ありがとう」
繊細な意匠が施された白い椅子は、普通に重かった。椅子を引こうとしても、重くてなかなか引けない。
……わたしだけではない、アイリスだって……あ、なんの苦もなく引いてた。じゃあわたしだけ?もしかしてわたしだけひ弱なの?
「お待たせしました。テーブルはこちらでよろしいですかな?」
「ええ。ありがとう」
えっ、今テーブル置いた時えげつない音したけど?ドカンって言ったけど?それもめちゃくちゃ重いんじゃ……。
いや、考えるのはやめておこう。
そんな重そうなものを片手でひょいと持ち上げてたヴィンセントが何者かだなんて、もう考えないでおこう。
わたしはヴィンセントが(どこからともなく)用意してくれた椅子に座り、(これまたどこからともなく)用意してくれたテーブルに本を置き、わたしはめいっぱい息を吸った。……うん、いい香り。
わたしは本を手に取り、開いた。
普段はこういった恋愛系の本は読まないのだが、アイリスが太鼓判を押したものにハズレはないと思っている。
わたしは読書を始めた。
◇◆◇
「……ふぅ」
読み終えたわたしは、本をテーブルに置いて、んーっと伸びをした。
「お疲れ様でございました。いかがでしたか、『結ばれない恋の糸』」
「……最高だったわ」
この本のヒーローである騎士、ルシャークが最高にカッコよかった。
ルシャークは、主人公の王女、ハルティアと結ばれてはいけない仲なのだと分かっていながら、気持ちを抑えることができず葛藤を続けるのだ。
舞踏会で他の男性に手を取られる王女が見たくなくて、でも自分はハルティアの騎士だから……とモヤモヤしている場面は、もう最高であった。
また、ハルティアは王女として隣国の王子と政略結婚させられそうになるのだが、今まで積もりに積もったハルティアへの想いが爆発し、遂にルシャークはハルティアを攫おうとするのだ。
ハルティアもルシャークのことが好きなので、「あなたのためならすべて捨てるわ」と優しく微笑み、彼の手を取るのだ。
……とまぁそんな感じの話なのだ。
「ヘタレっぷりと見た目がディラスに似てるもんですから、ルシャークのモデルはディラスなんじゃないかって疑ったことさえありますよ」
「……確かに、言われてみればそうね。ヘタレかどうかはともかく、見た目はそっくりね」
金髪碧眼、髪の長さまでそっくりだった。
そう言われた途端、わたしは顔が熱くなった。
まるで今のわたしみたい、と。
わたしたちは絶対に結ばれない関係だ。
騎士と、姫。
これがもし小説の世界なら、愛し合うふたりはどんなことも乗り越えていけるだろう。
だが、ここは現実の世界だ。
そしてなにより、わたしたちは愛し合ってなんかいない。むしろわたしはディラスに嫌われている。
「……いっそ、この世界が小説の世界ならよかったのに」
そう呟くと、アイリスはギョッとしたようにこちらを見た。
「あら、どうしたの?」
「……いえ、なんでもありません。それより、そろそろ時間ですよ」
そう言われてやっと気づいた。太陽がわたしたちの真上あたりにあることに。
「あら、もうこんな時間なのね。お父様……いえ、国王陛下の部屋に行きましょうか」
わたしは椅子から立ち上がり、傍に控えていたらしいヴィンセントに「ありがとう、助かったわ」と言う。
「おやおや、儂はなにもしておりませんよ」
そう言いながら、ヴィンセントは「少々お待ちくださいね」とどこかへ消え、帰ってくるとヴィンセントの手には青薔薇があった。
「どうぞ、姫様。薔薇はお好きでしょう?」
そう言って、ヴィンセントはわたしに青薔薇を差し出した。
自然とわたしの顔がほころんだ。
「えぇ、すごく好きよ!ありがとう!」
「……姫様、やっとちゃんと笑ってくれましたね」
柔らかな笑顔で、アイリスはそう言った。
「なんだか、今日はずっと沈んでいらしたものですから、わたくし心配で心配で。でも、やっと笑顔になってくれました。わたくし、とても嬉しいです」
そう言われ、自分でもようやく気づいた。
確かに今日は、ずっと顔がこわばっていた。なかなか心の底から笑おうという気にもならなかった。
そんなわたしに気づいて、アイリスはわたしを笑わせようとしてくれていたのか。
「……アイリス、ありがとう」
わたしはアイリスを抱きしめた。
「ひひっ、ひっ、ひ、姫様!?」
「……いつもあなたに救われてるわ。本当に、ありがとう」
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