俺は隣の席のツンデレちゃんとヤンデレちゃんに好かれてるらしい。

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休日

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ふぅーーーー。


目が覚めたのは10時くらいだった。

ぎょえっ!?そんなに寝てたの俺!!
昨日早く寝たのに…。

まぁだいぶ疲れてたからしょうがないか…。

俺はベッドを整えることも無く
1階に下りていった。

「おはよう母さん。」

「あらおはよう。
皆とっくに朝ごはん食べちゃったわよ。」

「そうだよね、ごめんごめん。」

「まったく…学校行く時起きられなくなるわよ。」

「まだ1日あるよ。」

「はぁ…。じゃあ明日は早く起きるのよ?」

「分かった分かった。」

トースターのチンという音が響いた。
母さんが皿にパンをのせる。

「パンは何塗る?」

「自分で出すよ。」

「あら、そう。」

何気ない会話。
いつも思うけど母さんは俺を子ども扱いし過ぎて
いると思う。

「そういえば父さんは?」

「銀行行ってくるって。
近くだからすぐ帰ってくるわよ。」

「ふーん。」

「私もそろそろ買い物行ってくるわね。」

「うん。」

俺はパンを頬張りながら聞く。
いつもと変わらない朝だが
俺の気持ちはいつもと違う。

昨日から不安が心の隅にずっとある。

加藤は弱虫であんなに加藤に酷くした
俺を許してはくれるだろうか。

佐倉はいいかげんこんな事やめると
言ってくれるだろうか。

加藤に謝るのは絶対直接の方がいいだろう。

でも佐倉には直接言っても俺が負けてしまう。
電話してみようか。
いやでも大袈裟すぎるような…。

第一女子に電話なんてした事ないのに
そんなこと出来るだろうか。

いや俺だって流石にそれくらいできる…

…できるはずだ。うん。

あぁどうしよう…。

俺がそんなことを考えてる間に母さんは
買い物に出かけたようで気づけばしんとしていた。

俺は朝ご飯を食べると自分の部屋に戻った。













結局俺はこの日考えるばかりで行動を起こすことはできなかった。

今日も改めて自分の無力さを感じる。

なんて事だ…。

せめて電話じゃなくても佐倉に
連絡くらいすれば良かった。

もうこの時間だと非常識だよな…
特別仲が良いわけでもないし…。

というか明日は早く起きなきゃいけないんだ。
こんな事考えてる場合じゃない。

よし、目を閉じるぞ。











「ねぇ、佐藤くん。」

ん…?佐倉…。

「あっ、佐藤やっと起きた。」

加藤もいる…。

「あれっ、加藤…俺のしたこと怒ってないのか?」

「だって佐藤がそうしたの、佐倉のせいなんでしょ?佐倉が正直に話してくれたの。」

「そうなの…。佐藤くん、本当にごめんね。」

「加藤…。佐倉…!
良かった…俺の思いが通じたんだね…!
平和に皆で生きよう…。平和が1番だよ…。」

「佐藤の言う通りだよ!皆で仲良くしよう!」

「うん!加藤ちゃん、よろしくね!」

「おまえら…。本当は良い奴だったんだな…。」


うふふ…あはは…


うふふ…あはは…



俺は気づけば泣いていた。
うぅ、あいつら…………

……ん?

涙のせいで視界がぼやけている。

そして俺は数秒かかって全てを理解した。

「夢かよっ!!!!!!!!!!!」

あぁ、せっかく平和的解決をしたと
思っていたのに…。

まぁ、あんなに上手くいくわけないよな…
今考えたらそうだわ…うん………。

俺は夢でこんなにがっかりしたことは初めてだ。

俺は時計を見た。
時計は8時を過ぎたところだった。

おお!今日は休日の俺にしては早いぞ!

よし、早く下に下りよう。


「母さん、父さんおはよう!」

「おはよう。」

「おはよう。ちゃんと早い時間起きれたのね。」

「もっちろん!」

「今日父さんとショッピングモール行くけどあんたも行く?
昼もそっちで食べようと思ってるけど。」

「んー。俺はいいや。」

「そう。じゃあ昼は昨日の残り物、
冷蔵庫に置いていくから食べてね。」

「ほーい。」



俺は朝ご飯を食べ終わるとすぐ部屋に戻った。








「じゃあ行ってくるわね。」

「何かあったら連絡するんだぞ。」

「わかってるよ旅行じゃあるまいし大丈夫だって!
いってらっしゃい!」

俺は追い出すようにしてドアを閉めた。

ふぅーーー。
兄弟でもいれば子ども扱いも
緩和されるんだろうけどな。

そんなことを考えながら部屋に戻る。

よし、午後は佐倉だって出かけてるかもしれないし
今この時間、10時半くらいがちょうどいいよな。

佐倉はイメージだけど起きるの早そうだし。

ふぅーーーーーーーーー。

よし、かけるぞ。

プルルルルルルルル…プルルルルルルルル…

「はい、もしもし。佐藤くん…?」

「あっ、佐倉…あのさぁ…。」

「見てたよ佐藤くん。私の言う通り加藤さんの事
無視してくれたよね。ってことは私の事選んでくれたって事でいいのかな?」

「いや、だから俺は別に…。」

「私すっごく嬉しかった…。なんか、
加藤さんだけには負けたくないっていうか…。」

「俺はどっちの事も好きじゃないって!」

「え…?」

言った。ついに言えた。

「だって佐藤くん…。私のために加藤さんと
話さないでいてくれたんじゃ…。」

「違うよ。俺はただ佐倉怖かったんだ。
俺が加藤と喋ったら倒れるとかいうから。」

「そんな…。」

涙声だ。やめてくれ。俺が悪いみたいじゃないか。
うぅ…。そんなヒックヒックされると何も言えないから…ほんとに…。

「あっ、佐倉…泣かないでよ…。
俺はたださ好きとかは関係なく…。」

「嘘つき!佐藤くんは逃げてるだけじゃない!!」

なんで俺が嘘つき呼ばわりされなきゃいけないんだよ…。

「佐倉落ち着い…。」

「落ち着けるわけないじゃない!」

「わかったから…。俺は佐倉の事好きに
ならないとは言ってないし…。」

「え…?」

あぁ、なんてことを言ってしまったんだ…。

「ほら、俺って佐倉と話してるけど佐倉のこと何も知らないって言うか…。」

「うん…。」

「俺、やっぱりよく相手のこと知ってからの方が
いいと思うんだ…。」

「…そうだよね…。」

「うん…。」

「ごめんね、佐藤くん…そんなこと
思っててくれたとも知らずに…。」

「分かってくれればいいんだよ。」

お?これは成功か??

「加藤さんと喋るなとか言って困らせちゃって
ほんとにごめんなさい。今度からそんなことしないから。」

きたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!
そうだよ!!そうしてくれよ!!!!
君は正しい!!!!うん!!

「だから私の事嫌いにならないで…お願い…!」

「もちろんだよ!分かってくれればいいからさ。」

「じゃあ、加藤さんにも認めてもらえるように
お互いの事いっぱい知って
それから付き合おうね!」

「うん!!!」

そうだよ!!!それが一番!!!!!
付き合っ……え?????

「じゃあまた明日!ばいばーい!」

「ちょま…付き合うって…」

ブツッ ツーツーツー

…切れた。

とりあえず解決した…けど俺は
付き合う気なんてさらさらないからな…?

まぁその時はその時だ。
とりあえず一件落着っと。

窓の外を見ると雲ひとつない空だった。
太陽が眩しい。

今日はいい日だ。
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