4 / 6
プロローグ1.8
新しい世界は二日酔いから始まる
しおりを挟む
もう一回目を覚ますと、木製のおんぼろな部屋にいた。窓から漏れる月明かりを視界の導に、部屋の天井の四隅をよく見れば全部に蜘蛛の巣が張っていた。
床を見れば開いたワインボトルが散乱している。グラスは………ないみたいだ。誰かがラッパ飲みをしたのか。
とりあえず、現状を把握する為に起き上がるが、酷い筋肉痛と頭痛、胃痛に苛まれて、何をするにも力がいる状態だった。
まさか、このワインボトルを開けたのは俺自身―――なのか。
自分の口を押さえて口から息吐いて、鼻で吸う。酒臭い。飲んだのは俺らしい。
思考も纏まらない程飲んでいたのか、なんでここで寝ているのか記憶がない。所謂、二日酔いって奴。
酒の飲み方も忘れていたのか、俺にそんなに良くない事が起きたのかは分からんが、転がっているワインボトルは少なくとも14本。普通の人間にとってはまともじゃない量だ。これだけあれば八岐大蛇を酔っ払わせて草薙剣で抹殺出来る。それでも生きてる俺八岐大蛇より強いの確定………なんて言い方は置いといて、とりあえず頭が痛い。自分が発したジョークに自信が無くなる位の激痛だ。
なんとか起き上がって、周囲がどうなっているのか確認………したかったが、次に訪れたの強烈な吐き気だ。これだけは抑えたかったが、どうやら俺の胃は俺の意思より強い反骨精神を発揮しているせいか、この逆流は止められ無さそう。
急いで水場に出なければ――――――と、思ったが、この小屋の間取りなど分からない。急いで吐いても良い場所を目で追う。窓。外。
口を押さえて、吐き気を無理矢理誤魔化しつつ、窓から上半身だけ外に出して、口から吐瀉物をげろげろ。途中息が詰まって窒息するんじゃないのかって位腹に力が入ったが、なんとか収まり、胃のムカムカ感は解消した。
まぁ、頭のズキズキは治ってないんですけどね。とりあえず、外に出よう。
と、小屋の扉を開けた。
夜はいつも寝る性分なんだが、目覚めたのが夜となるとこれから寝るにも、寝付き辛さがあるし、無理に寝ようとして寝れないと返ってストレスが溜まる。
んで、穏やかな夜の景色をこの目に収めようとしたんだが、どうやらここは森の中らしく、鬱蒼と草原と木々が連なっていて、想像するような夜景らしい夜景は拝めなかった。
それでも、このまま夜を明かしても退屈だし、散歩でもしようという判断に至ったので、俺の家と思わしき小屋の戸を閉める為に、扉の方へ振り返って鍵を取りに返ろうとした。
すげえもんが映ってた。俺なんでこんな所に住んでるんだ。ってなったよね。
俺の住んでる小屋には落書きがあった。それもすっげえデカい落書き。屋根一面にそれ書いてあって、手の込んだいたずらを画作する輩は、不良が集う工業高校生以外にもいたんだなぁ、と実感した。
これもありがた迷惑に薄らと輝いてる月明かりが照らしてくれた。
『死ね! 愚者!』
どうやら俺は範馬○牙の家に住んでいたようだ。
床を見れば開いたワインボトルが散乱している。グラスは………ないみたいだ。誰かがラッパ飲みをしたのか。
とりあえず、現状を把握する為に起き上がるが、酷い筋肉痛と頭痛、胃痛に苛まれて、何をするにも力がいる状態だった。
まさか、このワインボトルを開けたのは俺自身―――なのか。
自分の口を押さえて口から息吐いて、鼻で吸う。酒臭い。飲んだのは俺らしい。
思考も纏まらない程飲んでいたのか、なんでここで寝ているのか記憶がない。所謂、二日酔いって奴。
酒の飲み方も忘れていたのか、俺にそんなに良くない事が起きたのかは分からんが、転がっているワインボトルは少なくとも14本。普通の人間にとってはまともじゃない量だ。これだけあれば八岐大蛇を酔っ払わせて草薙剣で抹殺出来る。それでも生きてる俺八岐大蛇より強いの確定………なんて言い方は置いといて、とりあえず頭が痛い。自分が発したジョークに自信が無くなる位の激痛だ。
なんとか起き上がって、周囲がどうなっているのか確認………したかったが、次に訪れたの強烈な吐き気だ。これだけは抑えたかったが、どうやら俺の胃は俺の意思より強い反骨精神を発揮しているせいか、この逆流は止められ無さそう。
急いで水場に出なければ――――――と、思ったが、この小屋の間取りなど分からない。急いで吐いても良い場所を目で追う。窓。外。
口を押さえて、吐き気を無理矢理誤魔化しつつ、窓から上半身だけ外に出して、口から吐瀉物をげろげろ。途中息が詰まって窒息するんじゃないのかって位腹に力が入ったが、なんとか収まり、胃のムカムカ感は解消した。
まぁ、頭のズキズキは治ってないんですけどね。とりあえず、外に出よう。
と、小屋の扉を開けた。
夜はいつも寝る性分なんだが、目覚めたのが夜となるとこれから寝るにも、寝付き辛さがあるし、無理に寝ようとして寝れないと返ってストレスが溜まる。
んで、穏やかな夜の景色をこの目に収めようとしたんだが、どうやらここは森の中らしく、鬱蒼と草原と木々が連なっていて、想像するような夜景らしい夜景は拝めなかった。
それでも、このまま夜を明かしても退屈だし、散歩でもしようという判断に至ったので、俺の家と思わしき小屋の戸を閉める為に、扉の方へ振り返って鍵を取りに返ろうとした。
すげえもんが映ってた。俺なんでこんな所に住んでるんだ。ってなったよね。
俺の住んでる小屋には落書きがあった。それもすっげえデカい落書き。屋根一面にそれ書いてあって、手の込んだいたずらを画作する輩は、不良が集う工業高校生以外にもいたんだなぁ、と実感した。
これもありがた迷惑に薄らと輝いてる月明かりが照らしてくれた。
『死ね! 愚者!』
どうやら俺は範馬○牙の家に住んでいたようだ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業
ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。
猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る
マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
チート魔力はお金のために使うもの~守銭奴転移を果たした俺にはチートな仲間が集まるらしい~
桜桃-サクランボ-
ファンタジー
金さえあれば人生はどうにでもなる――そう信じている二十八歳の守銭奴、鏡谷知里。
交通事故で意識が朦朧とする中、目を覚ますと見知らぬ異世界で、目の前には見たことがないドラゴン。
そして、なぜか“チート魔力持ち”になっていた。
その莫大な魔力は、もともと自分が持っていた付与魔力に、封印されていた冒険者の魔力が重なってしまった結果らしい。
だが、それが不幸の始まりだった。
世界を恐怖で支配する集団――「世界を束ねる管理者」。
彼らに目をつけられてしまった知里は、巻き込まれたくないのに狙われる羽目になってしまう。
さらに、人を疑うことを知らない純粋すぎる二人と行動を共にすることになり、望んでもいないのに“冒険者”として動くことになってしまった。
金を稼ごうとすれば邪魔が入り、巻き込まれたくないのに事件に引きずられる。
面倒ごとから逃げたい守銭奴と、世界の頂点に立つ管理者。
本来交わらないはずの二つが、過去の冒険者の残した魔力によってぶつかり合う、異世界ファンタジー。
※小説家になろう・カクヨムでも更新中
※表紙:あニキさん
※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ
※月、水、金、更新予定!
婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました
kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」
王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。
転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。
不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。
14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる