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162話 この部屋って
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一久が九郎と玉枝に言う。
「君たちは一度よく話した方がいいと思うよ。」「僕が玉枝さんに自分の気持ちを言うだけですよ。」
「九郎君に貸してる部屋がいい。そうだ、準備があるから待っててくれ。」
一久はそういうと居間を出ていく。九郎は玉枝を見る。玉枝はうつむいている。彼は彼女に言う。
「玉枝さん、僕を見てください。」「私たちの関係はこのままがいいわ。あやめちゃんに言うのよ。あやめの方が好きだって。」
「嘘はつけないよ。僕は玉枝さんのことも好きなんだ。」「続きは部屋でしてくれるかな。」
「迷惑でしたね。」「迷惑じゃないけど。君の部屋でした方がいいよ。」
九郎と玉枝は一久い言われて、借りている部屋へ行く。九郎は中を見て驚く。
「何ですかこれは。」「さあ、入って。」
一久は九郎たちを部屋に押し込む。そして戸を閉められ2人きりになる。部屋の中には布団が一式敷かれ枕は2つある。
九郎が戸惑いながら玉枝に言う。
「これって2人で布団に入れって意味かな。」「これは・・・しろって意味よ。」
玉枝は言って赤くなる。九郎が慌てて言う。
「片づけるよ。」
九郎が布団を片付けようとすると玉枝が九郎の服を掴む。彼女は赤くなり顔をそらしている。
「あの・・・布団に・・・入ろ。」「いいの。」
玉枝はうなづく。九郎は毎晩の添い寝で玉枝と布団に入ることは慣れているのに今はすごく緊張している。
2人は布団に入ると向かい合う。玉枝の顔は白い肌が朱に染まり、いつのも美しさの上に花が咲いたようなあでやかさがある。
九郎は玉枝の美しさに赤くなる。彼は彼女に言う。
「僕は玉枝さんが好きです。」「まだ、言うの。その言葉はあやめちゃんに言って。」
「あやめにも言うよ。」「二股かけるの。」
「僕はどちらも好きなんだ。」「でも私は怨霊よ。」
「そんなこと些末なことだよ。」「私に惚れた男はみんな私に溺れて堕落していったわ。九郎ちゃんにそんな風になって欲しくないの。」
「僕はもう玉枝さんに溺れているのかもしれない。でも玉枝さんを泣かせたくないから大丈夫だよ。」
九郎は玉枝の手を取る。2人は見つめ合う。
「君たちは一度よく話した方がいいと思うよ。」「僕が玉枝さんに自分の気持ちを言うだけですよ。」
「九郎君に貸してる部屋がいい。そうだ、準備があるから待っててくれ。」
一久はそういうと居間を出ていく。九郎は玉枝を見る。玉枝はうつむいている。彼は彼女に言う。
「玉枝さん、僕を見てください。」「私たちの関係はこのままがいいわ。あやめちゃんに言うのよ。あやめの方が好きだって。」
「嘘はつけないよ。僕は玉枝さんのことも好きなんだ。」「続きは部屋でしてくれるかな。」
「迷惑でしたね。」「迷惑じゃないけど。君の部屋でした方がいいよ。」
九郎と玉枝は一久い言われて、借りている部屋へ行く。九郎は中を見て驚く。
「何ですかこれは。」「さあ、入って。」
一久は九郎たちを部屋に押し込む。そして戸を閉められ2人きりになる。部屋の中には布団が一式敷かれ枕は2つある。
九郎が戸惑いながら玉枝に言う。
「これって2人で布団に入れって意味かな。」「これは・・・しろって意味よ。」
玉枝は言って赤くなる。九郎が慌てて言う。
「片づけるよ。」
九郎が布団を片付けようとすると玉枝が九郎の服を掴む。彼女は赤くなり顔をそらしている。
「あの・・・布団に・・・入ろ。」「いいの。」
玉枝はうなづく。九郎は毎晩の添い寝で玉枝と布団に入ることは慣れているのに今はすごく緊張している。
2人は布団に入ると向かい合う。玉枝の顔は白い肌が朱に染まり、いつのも美しさの上に花が咲いたようなあでやかさがある。
九郎は玉枝の美しさに赤くなる。彼は彼女に言う。
「僕は玉枝さんが好きです。」「まだ、言うの。その言葉はあやめちゃんに言って。」
「あやめにも言うよ。」「二股かけるの。」
「僕はどちらも好きなんだ。」「でも私は怨霊よ。」
「そんなこと些末なことだよ。」「私に惚れた男はみんな私に溺れて堕落していったわ。九郎ちゃんにそんな風になって欲しくないの。」
「僕はもう玉枝さんに溺れているのかもしれない。でも玉枝さんを泣かせたくないから大丈夫だよ。」
九郎は玉枝の手を取る。2人は見つめ合う。
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