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第2章 上級魔法士

第9話 「アニエス様の瞳」の初仕事

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 午後、俺はアニタと共に昨日の裏通りに行く。俺たちが立ち止まると取り囲むように少年たちが出てくる。14人おり、仲には少女が3人いる。
 「アニエス様、こんにちわ。「アニエス様の瞳」全員揃いました。」「あの、「アニエス様の瞳」とは何ですか。」
 「俺たちのチーム名です。気に入らなければ「アニエス様の下僕」でも構いません。」「いえ、「アニエス様の瞳」にしてください。」
 「アニエス様のお許しが出たぞ。俺たちは今日から「アニエス様の瞳」だ。」
こいつら「アニエス様をあがめ隊」と一緒だと思う。俺はまず給料を渡すことにする。
 「今から1人につき銀貨1枚を渡します。」「おおっ。」
 「2日分の給料だから無駄遣いしないように。」「はい。今日は何をすればよろしいですか。」
 「あなたたちのように通行人を襲っているグループを教えてください。特に凶悪な方たちがいいです。」「じゃ、西地区のあいつらだな。」
 「でも、人殺しもするというぞ。」「アニエス様どうしますか。人殺しをする連中ですが・・・」
 「アニタ行けますか。」「お任せください。」
俺たちは西地区へ移動する。こちらは表通りも人通りが少ない。また、ごみがところどころ落ちている。こういう所は治安が悪そうだ。
 裏通りに入って5分も歩かないうちに青年たちに囲まれる。リーダーらしい青年が言う。
 「お前たち東地区のちびどもじゃないか。いいところのお嬢さんもいるな。」
リーダーは俺を値踏みするように見る。すると態度が変わる。
 「おい、俺の女になってくれ。」「カンツずるいぞ、俺の女だ。」
青年たちはもめ始める。俺のチャームの力が引き起こしたのだ。ベンが怒鳴る。
 「アニエス様は俺たちの天使なんだぞ。」「ちびは黙っていろ。」
俺は少女に手紙を渡して、衛兵の所へ行き、手紙を渡して連れてくるように頼む。手紙を受け取った少女は衛兵の所に走って行く。アニタが待ちかねたように言う。
 「このロリコンたちを片付けても良いですか。」「お願いします。」
アニタは背中の木剣を抜くと青年たちに向かって行く。青年は5人だが体格差がある。
 彼女は1人目を腹を撃ち動けなくする。青年たちは素早く反応してナイフを取り出す。
 しかし、アニタの勢いは止まらない。2人目を上段から頭を殴りつけるとナイフを腰だめに突っ込んできた青年をかわしながら胴を撃ち込む。ここまで数秒の出来事である。
 青年2人はアニタから距離を取ると1人は俺に近づきナイフを突きつける。青年2人は形勢が逆転したと勘違いする。
 「木剣を捨てろ。」「聞こえませんね。」
 「お嬢さんがどうなってもいいのか。」「アニエス様、1人あげます。」
俺はナイフを突きつけている青年をサンダーボルトで失神させる。
 アニタは青年が驚いた隙に木刀で突きを入れる。俺はベンに聞く。
 「こいつら5人しかいないの。」「あと5人いるはずです。」
 「では衛兵が来たらアジトに乗り込みましょ。」「衛兵とですか。」
 「いやなの。」「俺たち衛兵から白い目で見られているから嫌なんです。」
 「あなたたちは、私の目なのよ。堂々としていればいいのよ。」
少女が衛兵を5人連れてくる。衛兵が俺に言う。
 「アニエス様、これは何ですか。」「通行人を襲う連中を捕まえました。連行してください。」
 「あ、はい。」「あとこれからこの方たちのアジトに行きますから2人ついて来てください。」
 「アニエス様、危ないですよ。」「アニタがいます。」「アニタいたのか。それならよいでしょう。」
衛兵は俺の言葉よりアニタがいることに安心したらしい。俺は中級魔法士なのだが忘れられているらしい。
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