異世界、皇子です

晴れのち曇り

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三章、帝国内乱

謁見

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「皇位継承権第六位、フリート=ヴァン=ガウル、皇帝陛下の御前に罷り越してございます」

とある城の謁見の間にて、そう名乗った年若い少年は恭しく、玉座に座る豪奢な装飾を施した服を着ている老齢な男性に対し片膝をついた。

「うむ、ご苦労であった。フリートよ」

そう言いながら軽く頷いた男性は更に言葉を重ねる。

「さて、既に使者から聞き及んでいるとは思うが、今日お前を呼んだのは他でもない。
我が帝国に刃を向けた愚かなる叛逆者達を武力により鎮圧してもらいたい」

まるで重しでも飲み込まされたような感覚に陥りながらも、問い返す。

「無礼を承知で一つお聞きしたい事がございます。
武力、と解決法を限定したのはどの様な御考えがあってのことなのでしょうか。
お聞かせ願います。

元々皇帝は過激な言動が目立つ人物であったので、予想はしていた。
しかし、実際に言われると多少動揺してしまうのは仕方のない事だろう。

「……本来ならば、この場で私に質問など許されんことではあるが…………良い特別に許す。
武力と限定したのは当然、その者らに生きる価値など無いからだ」

「しかし、彼等にとってはこの国を想っての行動かもしれないのです。
それを力で押し潰すのは帝国臣民に不安や不信を抱かせる要因になりかねません!
そう私は愚考いたします」

フリートの言葉に気を悪くした様に声を荒らげる。

「何故私が民に対してそのように気を使わなくてはならないのだ!
民とは草だ!幾ら刈り取ろうと際限無く生えてくる草だ!
それらに対話など不要!疾く駆除してくるが良い!!」

皇帝は帝国という大地に巣くう毒草は全て根元から処理すれば良い、と考えているのだ。

しかし、当然民は無限にいるわけでは無いが皇帝は幾らでも生まれてくるものだと心底から思っている。

「しかし……!」

「くどい!これ以上は叛逆とみなし、貴様も排除する!」

なおも言い募ろうとしたが、これ以上は時間の無駄だ、とでも言うようにフリートの言葉を遮った。

「…………かしこまりました。直ぐに部隊を編成し、暴徒の鎮圧に向かいます……」

流石にこれ以上はまずいと思ったのか、了承の意を示すフリート。

「うむ、では早急に向かえ!時間をかけることは許さんぞ!」

そう釘を刺すように言った。








「…………クソッ!」

フリートは口惜しそうな表情を浮かべながら、嫌になる程長い廊下を速足で歩いて行った。












「この街も解放できたようだな……帝都まであと少しだ、頑張ってくれ!
あと少し、あと少しなんだ!それで終わる!!

この国に正義と平和を!
『救済は血と鉄ブラッド・アイアンによって成し遂げられる!』

帝国に救済を!!」

「「「「帝国に救済を!!!」」」」




帝国皇子と黄金の少女の邂逅はまで、後少し。
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