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第1章 刻印覚醒編
第22話 運も実力のうち?運の勝利者ウィナー(3)
しおりを挟む「変わったスキルをお持ちのようだね」
「へへ……俺だって、この謎の力を手に入れた運の持ち主でな」
巨大な噴石を持ち上げて、一気にウィナーへと投げつけた。
「うぉぉぉりゃぁぁぁ!!」
投げつけた巨大噴石はウィナーの真上から落ちてきた。
顔直前に迫った瞬間、無数の拳が噴石を亀裂を入れつつ殴り上げて、胸部分のビームで半分に割った。これにより、ウィナーへの直接的な接触は一切なかった。
「ちっ……やはり簡単には当たらんか」
「さぁさぁ攻めてきてよ!!運がない人!!」
「誰が運がない奴だよ」
シーカーは拳を握りしめて、刻印の力を解放して一気にウィナーの元へと飛び出した。
「てやぁぁぁ!!」
大声をあげながら勇ましく拳を振り上げた。
「効かないよ、そんなの」
ウィナーに近づいた途端、自動防衛システムが働き、無数の拳が再び繰り出された。
その拳は先程攻撃を仕掛けた時と同じ数、同じ場所を狙っていた。それを完璧に見ていたシーカーは、拳を手で弾きながら攻撃を受けずにウィナーの元へとたどり着いた。
「防衛システムの攻撃をかわしている!?」
「これで攻撃が届く!!」
驚くウィナーをよそ目に、蹴り上げの攻撃を繰り出した。
すると、左手が光輝き瞬時にシーカーの蹴りを左腕で受け止めた。
「ちっ」
「更にぃ」
ウィナーの右手がシーカーの足を掴み、思いっきり地面に投げつけた。
重い衝撃が走り、軽くバウンドした。
立ち上がり、再びウィナーの方を見ると、胸部分が光始めた。
「あれは……」
「ビーム発射ぁ!!」
号令と共に胸部分より、直線上に細いビームが放たれた。その速度は肉眼では捉えられることは出来ず、シーカーもウィナーが号令を言ったお陰でギリギリで避ける事に成功したが、横腹を少しばかり掠ってしまった。もしウィナーが何も言わずに発射していたら心臓部分を貫かれていただろう。と内心ヒヤヒヤしていた。
「あっぶねぇ……」
「くそぉ!!惜しい!!」
再び構えながらシーカーは考えた。確率で自動防衛システムが発動するとはいえ、相手は強運の持ち主。対して今の自分は、先ほどの通り色々と運が悪い。シーカー自身占いとかは結構信じる方であり、結構気にしている。
「とにかく今は……」
そう言いながら、右拳に力を入れ始め、炎が溜まっていく。
そして溜まった炎ごと一気にその手を前に突き出した。
「これでも喰らえ!!極炎!!」
巨大な炎の渦巻きはそのまま真っ直ぐとウィナーを飲み込もうとした。
やはりウィナーは微動だにせずに、静かに佇んでいた。
「ふっ……防衛システム発動」
ニヤリと笑いながら言った。
その瞬間、スーツから球体型の透明なバリアが貼られて、そのまま炎に飲み込まれた。
付近一帯に大爆発を起こし、辺りを煙で充満させた。その衝撃は至る所の地面からマグマを噴火させるほどだった。
「バリアを張りやがったか」
「くっくっく……またまた僕の運が勝ったようだねぇ~」
「獄炎も回避されたかぁ」
「なら、次は僕の番だ……自動攻撃作動だ!!」
ウィナーの目線からシーカーの体温や姿を捉えて、ターゲットとして標準を定めた。
今度は右腕が光り出して、自動的に動いて手を突き出した。手の平から無数のビームがシーカー目掛けて何十発も放たれた。
「くっ!!」
その速さは野球を投げる速度よりも遥かに速く、最初の数発は避けられても、残り全てのビームはシーカーへと直撃して、辺り一面に煙が舞った。
だが、胸部分から放たれたビームよりは威力が落ちているため、致命傷は何とか避けたが、身体中擦り傷が出来るほどの大ダメージを負った。
「更に左手もだ!!」
防御しながらもダメージを受けて片膝を地面につくシーカー。
つぎにウィナーは追撃の如く、右手からビームを出したままで左腕が光輝き、手を突き出した。両手からビーム攻撃を繰り出し、シーカーを更に攻撃を加えた。
「喰らえ!!」
何十秒もの間、シーカーへとビーム攻撃を加えた。攻撃が過ぎ去り、全身ボロボロになるシーカーであった。
「近づくと防衛システムが働き、遠距離用のビーム攻撃もある……厄介すぎるぜ」
「こりゃまた僕の運が勝ったようだね。君は本当に可哀想だよ、僕の運を少し分けてあげたいよぉ~」
「ふざけやがって……このやろう……」
余裕のある挑発にシーカーは我を忘れたように特攻を仕掛けた。
防衛システムはやはり発動し、無数の拳が襲いかかった。だがシーカーは三度目の防衛システムを完全に読み切っていた。全てを紙一重で避け、再びウィナーの元へと届いた。そしてウィナーの顔面へと拳を正面から繰り出した。
これも予想通り防御された。だが、シーカーは更に真正面から手を開き、獄炎を放った。タメ時間が少ない為、威力は弱いがバリアする暇もなく攻撃をもろに受けた。
「少しは効いたか」
シーカーは一旦距離を取り、ウィナーの様子を伺った。
煙が晴れると、ウィナーのパーフェクトスーツから煙を出していた。
「くぅ……でも僕のスーツはまだまだ丈夫さ」
「本当にそうかな?」
「はぁ?」
シーカーはニヤリと笑いながら言った。ウィナーにはその意味が分からず、不思議そうにしていた。
「自分の腹を良く見るんだな」
「えっ?」
よぉく自分は腹の部分を見ると、スーツの中央にシーカーの刀である名刀村虎が刺さっていた。
シーカーが至近距離での獄炎を放ち、その煙の中に乗じて、更に刀を強力なビームを放つ胸部分へと攻撃した。胸部分の光は点滅を繰り返して完全に発動出来る状態ではなくなった。
「す、すげぇシーカーの奴……」
この状況にSyoも唖然として見ていた。
それにコメントもこの戦いに多くの視聴者も見入り、コメントが極端に少なくなった。
ウィナーは刺さった刀をすぐに抜き、投げ捨てた。
「運がないならその運を自分で作る。それに、そのスーツのパーフェクトな所は名前だけって事だな」
「く、くぅ~!!よくも僕のスーツを!!」
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