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第一章
第十五話 特攻隊長
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騒ぎの起きている場所は華屋の裏手を囲うように点在する池の辺りだった。
出目金がふよふよと飛んでいて、人々は走って逃げ出している。
「小さいのが多いわね」
「赤ん坊だね。生まれる前に死んじゃったケースだ。現世は少子化してるんじゃないのこれ」
「生まれる前なのに出目金になっちゃうの?」
「生を得られなかったことへの執着だね。助けてくれなかった医師への恨みとか。大人と違って諦めることを知らない子供は出目金になりやすい」
それでも出目金は出目金だ。追い付かれた何人かは噛みつかれたようで、あちこちから血を流し悲鳴を上げている。
「助けないと!」
「大丈夫だよ。ここら辺は大丈夫」
若旦那はあそこ、と池の向こう側にある林を指差した。がさがさと木々が大きく揺れていて、まさかまだ出目金が出て来るのかと思ったけれど飛び出てきたのは全く違うものだった。
現れたのは黒いジャケットに黒のパンツ、手には西洋剣を構えた青年だ。青年は素早く出目金を切りつけ、それが地に落ちると同時に跳躍してまた次の出目金を切り捨てた。とても人間とは思えない身体能力で、まるでゲームでも見ているような気分だ。
それを追うように他にも数名現れ、その中には楓さんもいる。先陣を切って現れた青年に比べればとてものんびりしているように見えるけれど、私のような凡人に比べればずっと身体能力は高い。
「あの人は?」
「破魔屋の神威君だよ。常夜最強と言われてるね」
「あ、楓さんが追いかけて相手にして貰えてないというあの」
「うるさいわよ!」
うわ、地獄耳。こんな遠くにいるのに聴こえるなんて凄いわね。
*
破魔屋のみんなは人々を建物の中に非難させ、武器を持ってる数名でどんどん出目金を切っていく。
はらはらしながら見ていると、林の奥で何かが煌めいた。
また出目金か破魔屋のヘルプかと思ったけれど、見えたのは黄金に輝く帯に簪。とても高級な着物を着こなしているのは一人の女性だった。
……紫音お嬢さん?
遠目でよくは見えないけど、薄暗い林の中でも輝く薄墨色の艶やかな髪は間違いなく紫音お嬢さんだ。
あんなところにいたら危ないじゃない。こっちに呼んだ方が――
「危ない!」
「きゃあっ!」
人の心配をしている場合ではなかった。
若旦那が肩を抱くようにして引っ張ってくれて、そこに神威さんが落ちて来るようにして出目金を切りつけていた。どうやら私は食べられる直前だったらしい。
「大丈夫?」
「う、うん。有難う」
「さすがの神威君でも多勢に無勢みたいだ。僕も出よう」
「出るって、まさか戦う気? 何言ってんのよ」
「大丈夫。君は下がってて」
若旦那はぽんっと私の頭を撫でると羽織を脱いで私に放り投げた。
「ちょっと!」
あろうことか若旦那は出目金の群れの方へ駆け出した。
ゲームじゃないんだから素人が気合い入れただけじゃ無理に決まってるでしょ!
「馬鹿っ! 戻りなさい!」
「大丈夫だ。下がっていなさい」
「白練さん!?」
くいっと後ろから私の肩を引いたのは白練さんだった。一体いつから見てたの。
「何が大丈夫なのよ! お坊ちゃんがあんなのと戦えるわけないじゃない! どうみても指揮官タイプでしょあれ!」
力いっぱい白練さんを睨み付けたけれど、白練さんはくすっと面白そうに笑った。
「それは大きな認識違いだ。見てごらん」
白蓮さんは若旦那の後ろ姿を指差した。
するとそこには若旦那と、若旦那の周りに何かが飛んでいた。
「錦鯉!?」
若旦那は両手を広げてするりと宙を泳ぐ錦鯉を撫で、投げるように出目金を指示した。すると錦鯉は出目金へ飛び掛かり、若旦那は舞うように錦鯉へ指示を出している。それはとても美しく、けれど的確に速攻で出目金を減らしていく。
「彼は指揮官ではない。特攻隊長さ」
錦鯉はくるくると渦を作るように出目金を倒していく様はとても迅速で、縦横無尽に動き回る破魔屋が無駄に思えるほどだった。
「すごい……」
「かつて他国と戦争をしたが、その時も彼は二人の部下と錦鯉を数匹だけ連れて出てわずか十日で制圧し戻って来た。おかげで鯉屋の被害はゼロ。自らが盾であり鉾。常に先陣を切るのが我らの若旦那だ」
*
それから二、三分もすれば出目金は全て消え去った。その頃には神威さんを除いた破魔屋の全員は戦闘に加わっておらず、人々の避難に徹していた。彼らが戦う必要など無いほど若旦那は強かったのだ。
「終わった……」
「お見事」
白練さんはぱちぱちと拍手をして、非難したはずの人々はいつの間にか野次馬となり若旦那の活躍に歓声を上げている。若旦那はアイドルなのか皇族なのか、ひらひらと優雅に手を振って応えている。神威さんは呆れたようにため息を吐いて、二人連れ立って私の元へ戻ってきた。
「いつもいつも。総大将がのこのこ出て来るんじゃねえよ」
「たまたまだよ。彼女を案内してたところなんだ」
「あぁ?」
若旦那は私を紹介するように神威さんの前に引っ張りだした。
ぱちりと目が合うと、神威さんはギロリと私を睨んでから、ああ、と小さく頷いた。
「ああ、玻璃の姉貴か」
「玻璃って、私の妹とかいう? 知り合いなの?」
「個人的な知り合いじゃねえよ。警備を任されただけだ。あんた本当に玻璃のことを知らないのか? 何も?」
「知らないわ。母親とは離婚したって聞いてるけど妹がいるなんて初耳だわ。あんたらこそ何で知ってるのよ」
「黒曜さんから聞いてたんだよ。双子のうち一人しか力を受け継がなかったって」
「その力ってなんなの? 私は特別なことは何もしてないわ」
「そんなのは僕も知りたいよ。分かってたらとっくに出目金鎮圧くらいやってる」
「そりゃそうよね。あ、それを玻璃が知ってるかもって?」
「可能性はあるね。双子が揃わなければ黒曜さんの全てを発揮できないとなれば僕は否が応でも二人を守る必要がある。黒曜さんのやりそうなことだ」
「それで常夜最強が守ってると」
「ふん! どうして神威様があんな女のために! 放っておけばいいのよ!」
「止せ、楓。結が決めたことだ」
ここは完全に色恋沙汰ね。いっそ素直でいいわ……
楓さんは私を睨むと、ぷいっと顔を背けた。
「さて、と。楓は怪我人の治療をして。神威君はあっちへ確認に行ってきて」
あっち?
「瑠璃はひよちゃん呼んで来てくれる? 怪我人がいるって伝えて」
「あ、ああ、うん」
私にできるのは破魔矢を作ることだけだ。戦うことはできても治療や手当の心得はないし、正直言って血を流すほどの大怪我を直視する自身はない。
私は戦争なんて知らない平和な日本で生まれ育った。見てただけの奴が怪我人を前に怯えでもしたら不愉快な思いをさせるだけだ。
……そうだ。白練さんと紫音お嬢さんも連れて帰った方が良いわよね。
あのお嬢さんがこんな光景に耐えられるとは思えない。林の方を振り返ったけれどそこには誰もいなくて、いつの間にか白練さんも姿が無い。
連れて帰ったのかな……
「君は戻ってこなくていいからね。全部片付くまで金魚屋で待ってること」
「うん……」
ぐっと唇を噛んで、私は若旦那の言葉に甘えて怪我人が横たわる現場に背を向けた。
出目金がふよふよと飛んでいて、人々は走って逃げ出している。
「小さいのが多いわね」
「赤ん坊だね。生まれる前に死んじゃったケースだ。現世は少子化してるんじゃないのこれ」
「生まれる前なのに出目金になっちゃうの?」
「生を得られなかったことへの執着だね。助けてくれなかった医師への恨みとか。大人と違って諦めることを知らない子供は出目金になりやすい」
それでも出目金は出目金だ。追い付かれた何人かは噛みつかれたようで、あちこちから血を流し悲鳴を上げている。
「助けないと!」
「大丈夫だよ。ここら辺は大丈夫」
若旦那はあそこ、と池の向こう側にある林を指差した。がさがさと木々が大きく揺れていて、まさかまだ出目金が出て来るのかと思ったけれど飛び出てきたのは全く違うものだった。
現れたのは黒いジャケットに黒のパンツ、手には西洋剣を構えた青年だ。青年は素早く出目金を切りつけ、それが地に落ちると同時に跳躍してまた次の出目金を切り捨てた。とても人間とは思えない身体能力で、まるでゲームでも見ているような気分だ。
それを追うように他にも数名現れ、その中には楓さんもいる。先陣を切って現れた青年に比べればとてものんびりしているように見えるけれど、私のような凡人に比べればずっと身体能力は高い。
「あの人は?」
「破魔屋の神威君だよ。常夜最強と言われてるね」
「あ、楓さんが追いかけて相手にして貰えてないというあの」
「うるさいわよ!」
うわ、地獄耳。こんな遠くにいるのに聴こえるなんて凄いわね。
*
破魔屋のみんなは人々を建物の中に非難させ、武器を持ってる数名でどんどん出目金を切っていく。
はらはらしながら見ていると、林の奥で何かが煌めいた。
また出目金か破魔屋のヘルプかと思ったけれど、見えたのは黄金に輝く帯に簪。とても高級な着物を着こなしているのは一人の女性だった。
……紫音お嬢さん?
遠目でよくは見えないけど、薄暗い林の中でも輝く薄墨色の艶やかな髪は間違いなく紫音お嬢さんだ。
あんなところにいたら危ないじゃない。こっちに呼んだ方が――
「危ない!」
「きゃあっ!」
人の心配をしている場合ではなかった。
若旦那が肩を抱くようにして引っ張ってくれて、そこに神威さんが落ちて来るようにして出目金を切りつけていた。どうやら私は食べられる直前だったらしい。
「大丈夫?」
「う、うん。有難う」
「さすがの神威君でも多勢に無勢みたいだ。僕も出よう」
「出るって、まさか戦う気? 何言ってんのよ」
「大丈夫。君は下がってて」
若旦那はぽんっと私の頭を撫でると羽織を脱いで私に放り投げた。
「ちょっと!」
あろうことか若旦那は出目金の群れの方へ駆け出した。
ゲームじゃないんだから素人が気合い入れただけじゃ無理に決まってるでしょ!
「馬鹿っ! 戻りなさい!」
「大丈夫だ。下がっていなさい」
「白練さん!?」
くいっと後ろから私の肩を引いたのは白練さんだった。一体いつから見てたの。
「何が大丈夫なのよ! お坊ちゃんがあんなのと戦えるわけないじゃない! どうみても指揮官タイプでしょあれ!」
力いっぱい白練さんを睨み付けたけれど、白練さんはくすっと面白そうに笑った。
「それは大きな認識違いだ。見てごらん」
白蓮さんは若旦那の後ろ姿を指差した。
するとそこには若旦那と、若旦那の周りに何かが飛んでいた。
「錦鯉!?」
若旦那は両手を広げてするりと宙を泳ぐ錦鯉を撫で、投げるように出目金を指示した。すると錦鯉は出目金へ飛び掛かり、若旦那は舞うように錦鯉へ指示を出している。それはとても美しく、けれど的確に速攻で出目金を減らしていく。
「彼は指揮官ではない。特攻隊長さ」
錦鯉はくるくると渦を作るように出目金を倒していく様はとても迅速で、縦横無尽に動き回る破魔屋が無駄に思えるほどだった。
「すごい……」
「かつて他国と戦争をしたが、その時も彼は二人の部下と錦鯉を数匹だけ連れて出てわずか十日で制圧し戻って来た。おかげで鯉屋の被害はゼロ。自らが盾であり鉾。常に先陣を切るのが我らの若旦那だ」
*
それから二、三分もすれば出目金は全て消え去った。その頃には神威さんを除いた破魔屋の全員は戦闘に加わっておらず、人々の避難に徹していた。彼らが戦う必要など無いほど若旦那は強かったのだ。
「終わった……」
「お見事」
白練さんはぱちぱちと拍手をして、非難したはずの人々はいつの間にか野次馬となり若旦那の活躍に歓声を上げている。若旦那はアイドルなのか皇族なのか、ひらひらと優雅に手を振って応えている。神威さんは呆れたようにため息を吐いて、二人連れ立って私の元へ戻ってきた。
「いつもいつも。総大将がのこのこ出て来るんじゃねえよ」
「たまたまだよ。彼女を案内してたところなんだ」
「あぁ?」
若旦那は私を紹介するように神威さんの前に引っ張りだした。
ぱちりと目が合うと、神威さんはギロリと私を睨んでから、ああ、と小さく頷いた。
「ああ、玻璃の姉貴か」
「玻璃って、私の妹とかいう? 知り合いなの?」
「個人的な知り合いじゃねえよ。警備を任されただけだ。あんた本当に玻璃のことを知らないのか? 何も?」
「知らないわ。母親とは離婚したって聞いてるけど妹がいるなんて初耳だわ。あんたらこそ何で知ってるのよ」
「黒曜さんから聞いてたんだよ。双子のうち一人しか力を受け継がなかったって」
「その力ってなんなの? 私は特別なことは何もしてないわ」
「そんなのは僕も知りたいよ。分かってたらとっくに出目金鎮圧くらいやってる」
「そりゃそうよね。あ、それを玻璃が知ってるかもって?」
「可能性はあるね。双子が揃わなければ黒曜さんの全てを発揮できないとなれば僕は否が応でも二人を守る必要がある。黒曜さんのやりそうなことだ」
「それで常夜最強が守ってると」
「ふん! どうして神威様があんな女のために! 放っておけばいいのよ!」
「止せ、楓。結が決めたことだ」
ここは完全に色恋沙汰ね。いっそ素直でいいわ……
楓さんは私を睨むと、ぷいっと顔を背けた。
「さて、と。楓は怪我人の治療をして。神威君はあっちへ確認に行ってきて」
あっち?
「瑠璃はひよちゃん呼んで来てくれる? 怪我人がいるって伝えて」
「あ、ああ、うん」
私にできるのは破魔矢を作ることだけだ。戦うことはできても治療や手当の心得はないし、正直言って血を流すほどの大怪我を直視する自身はない。
私は戦争なんて知らない平和な日本で生まれ育った。見てただけの奴が怪我人を前に怯えでもしたら不愉快な思いをさせるだけだ。
……そうだ。白練さんと紫音お嬢さんも連れて帰った方が良いわよね。
あのお嬢さんがこんな光景に耐えられるとは思えない。林の方を振り返ったけれどそこには誰もいなくて、いつの間にか白練さんも姿が無い。
連れて帰ったのかな……
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