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第二部 炎嬢編
アリオス
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──アリオス・フレイザーは文武両道に秀で、かつ好奇心旺盛な少年だった。
訓練用地下迷宮は上級生向け特別カリキュラムという形で、資格さえ有すれば自由に活用できた。そこに実現されている奇蹟のような魔紋機構は、彼の知的好奇心を果てしなく刺激するのだった。
あれほどの広大な迷宮を完全自律制御し、魔物を発生させて飼いならす。もしそれらの技術を迷宮の領域外にも応用できたなら、絶対的な防衛システムを構築できるかも知れない。
親友である魔学専攻の秀才クラウス・マイヤーと共に、その可能性について喧々諤々する日々の末に彼は、迷宮最深部を実地調査するしかないという結論に至る。そこは当時、あまりに強力すぎる番人の存在から立ち入りを禁じられていた。
「俺は行くぞ、クラウス。手を貸してくれるだろう?」
禁を破れば、以降の迷宮の利用は出来なくなるだろう。
その一度だけのチャンスに、信頼できる人選と完璧な戦略、そして親友謹製の魔具の力を借りて、彼はからくも番人を打ち倒した。
疲弊したパーティメンバーを先に帰らせ、彼はひとり最深部の調査をはじめる。
立てていた仮説の通り、制御用魔紋盤はあくまで迷宮の難易度や報酬など設定操作用に後付けされたものだった。やはり魔瘴槽こそが、この迷宮の中枢を担う存在なのだろう。
そしてサンプルを採取しようと魔瘴槽を覗き込んだ瞬間──水面が盛り上がって形成された赤黒い手が彼の腕を掴み、抵抗する隙もなく、魔瘴の澱みのなかへと引きずり込んでいた。
──ああ、ようやく終わる。今日このときから、おまえが迷宮だ。
ドロドロの魔瘴──いや、蠢く瘴粘に呑み込まれ肉体を蝕まれながら、赤黒い闇の中で彼は声を聞いた。それを皮切りにして脳内に声が、情報がなだれ込んできた。
アリオスは望み通り、迷宮の全てを知ることができた。自身が迷宮の主──いや、迷宮そのものになることと、引き換えに。
その根幹は、いわば人間と魔物の合成とでも言うべき禁断の術だった。
魔紋で覆われた巨大なプールいっぱいの瘴粘に、捕り込ませた人間の自我を複写して、そこに宿った知性を制御用システムとして活用する。
それはまさに狂魔学者の所業、「転移門」や「擬神化」と並ぶ第三の禁呪と呼ばれてもおかしくない代物だった。
災厄前の魔法文明時代。王国お抱えの天才魔学者が目指したのは奇しくも、アリオスと同様の、魔物を以って魔物を制する仕組みだった。最初は。
しかし彼の目指すものは誰からも理解されず、見下され、嘲けられ続けた。その末に彼の心がいったい如何なる変遷を辿ったのか、それはもう定かではない。
ただ事実として、実験用の地下施設は広大な地下迷宮に拡張され、その最深部にて彼は、初代の迷宮の主として我が身を魔瘴槽に投じたのである。
進むにつれて少しずつ強くなる魔物、強者に与えられる報酬と迷宮の主からの賞賛。研鑽され、導かれた先に待ち受ける最強の番人を倒した者は──新たな、より優れた迷宮の主として、魔瘴槽に取り込まれる。
──まるで食虫植物のような、それがこの迷宮の真の姿だった。
アリオスは襲い来る膨大な情報と、強力な「迷宮たれ」という暗示に心を塗り潰されながら、人間であったことを手放さないため必死で自身の記憶の中に手を伸ばしていた。
「絶対に無理しないこと。そして、ちゃんと戻ってきなさい。約束だからね、アリオス」
親友の幼馴染としていつも話に割り込んできては、自分自身の夢を語るだけ語って去っていく面白いやつ──エリーゼ・ダンケルハイト。
彼女の艶やかな黒髪と、なぜか心配そうに柳眉をひそめていた白く美しい面影が、そのとき、彼の自我をシステムの片隅にぎりぎりで縫い留めた。
しかし、記録上では彼は自主退学として処理され、迷宮は封印されてしまう。そこにいかなる経緯があったかは、いずれお父様に訊いてみることにしよう。
とにかく以降の約三十年、彼は訪れる者のない地下迷宮の主として孤独の中を過ごしてきたのだ。
「──そうか。五年、経つのか」
五年は彼にとって長いのか、短いのか。
魔瘴槽の縁に立ち、私はアリオスの意志を宿した赤黒い人型と言葉を交わしていた。
彼が滔々と語る数奇な境遇を聞き、それから──彼を縫い留めたお母様が、五年前にこの世を去ったことを伝えた。
魔力切れで魔鎧はすでに消滅している。銀の短髪のウィッグを外した私の背には、お母様と同じ艶やかな黒髪が流れていた。
「きみはまだ小さかったろう。つらかったんじゃないか」
「……私は、あなたみたいに独りじゃなかったから。影狐もいてくれたし」
その影狐は少し離れた場所に控えている。
さきほど彼女が駆け寄りざま放った十本の苦無が、アリオスの顔面にすべて容赦なく命中したときはさすがに焦ったけれど、そこは瘴粘、物理攻撃は貫通して無効らしい。
「強い子だ。さすがエリーゼの娘だな」
ちなみに私の無事を確認したマリカは、先行パーティの面々と共に、いまだ目覚めないリヒトを連れてセーフポイントに向かった。
アリオスの話によれば、第五区郭のセーフポイントからは城内の庭園の一角に脱出できるということだ。
私が番人──招かれざる先客によって「絶対に倒せない」強さに設定されていた──を倒したことで、迷宮は「システム更新」のため自由な行動が可能な状態に移行した。
──本来なら、自分から魔瘴槽に落ちた私を新たな人格として取り込み迷宮の呪縛から解放される好機だったはず。
それをしなかったのは、なぜだろう。彼はこれから、どう生きていくのだろう。
「それがあいつの話していた夢か。俺の親友もそうとう頑張ったんだろうな」
なのに、私の右腕の輪具に視線を向けた彼の、目も口もない顔に薄っすらと浮かぶ面影だけの表情は、とても穏やかに見えた。
「まったく、三人そろって面白いやつらだよ」
そのとき、私の唇から自然とこぼれたのは、きっと衿沙よりエリシャが伝えたかった言葉。
「ありがとう。──おかえりなさい、アリオス」
なにも答えず、しばらく沈黙してから、彼の面影が微笑む。
「……この体で何よりありがたいのは、どんなにみっともなく泣いてもバレないことだな」
訓練用地下迷宮は上級生向け特別カリキュラムという形で、資格さえ有すれば自由に活用できた。そこに実現されている奇蹟のような魔紋機構は、彼の知的好奇心を果てしなく刺激するのだった。
あれほどの広大な迷宮を完全自律制御し、魔物を発生させて飼いならす。もしそれらの技術を迷宮の領域外にも応用できたなら、絶対的な防衛システムを構築できるかも知れない。
親友である魔学専攻の秀才クラウス・マイヤーと共に、その可能性について喧々諤々する日々の末に彼は、迷宮最深部を実地調査するしかないという結論に至る。そこは当時、あまりに強力すぎる番人の存在から立ち入りを禁じられていた。
「俺は行くぞ、クラウス。手を貸してくれるだろう?」
禁を破れば、以降の迷宮の利用は出来なくなるだろう。
その一度だけのチャンスに、信頼できる人選と完璧な戦略、そして親友謹製の魔具の力を借りて、彼はからくも番人を打ち倒した。
疲弊したパーティメンバーを先に帰らせ、彼はひとり最深部の調査をはじめる。
立てていた仮説の通り、制御用魔紋盤はあくまで迷宮の難易度や報酬など設定操作用に後付けされたものだった。やはり魔瘴槽こそが、この迷宮の中枢を担う存在なのだろう。
そしてサンプルを採取しようと魔瘴槽を覗き込んだ瞬間──水面が盛り上がって形成された赤黒い手が彼の腕を掴み、抵抗する隙もなく、魔瘴の澱みのなかへと引きずり込んでいた。
──ああ、ようやく終わる。今日このときから、おまえが迷宮だ。
ドロドロの魔瘴──いや、蠢く瘴粘に呑み込まれ肉体を蝕まれながら、赤黒い闇の中で彼は声を聞いた。それを皮切りにして脳内に声が、情報がなだれ込んできた。
アリオスは望み通り、迷宮の全てを知ることができた。自身が迷宮の主──いや、迷宮そのものになることと、引き換えに。
その根幹は、いわば人間と魔物の合成とでも言うべき禁断の術だった。
魔紋で覆われた巨大なプールいっぱいの瘴粘に、捕り込ませた人間の自我を複写して、そこに宿った知性を制御用システムとして活用する。
それはまさに狂魔学者の所業、「転移門」や「擬神化」と並ぶ第三の禁呪と呼ばれてもおかしくない代物だった。
災厄前の魔法文明時代。王国お抱えの天才魔学者が目指したのは奇しくも、アリオスと同様の、魔物を以って魔物を制する仕組みだった。最初は。
しかし彼の目指すものは誰からも理解されず、見下され、嘲けられ続けた。その末に彼の心がいったい如何なる変遷を辿ったのか、それはもう定かではない。
ただ事実として、実験用の地下施設は広大な地下迷宮に拡張され、その最深部にて彼は、初代の迷宮の主として我が身を魔瘴槽に投じたのである。
進むにつれて少しずつ強くなる魔物、強者に与えられる報酬と迷宮の主からの賞賛。研鑽され、導かれた先に待ち受ける最強の番人を倒した者は──新たな、より優れた迷宮の主として、魔瘴槽に取り込まれる。
──まるで食虫植物のような、それがこの迷宮の真の姿だった。
アリオスは襲い来る膨大な情報と、強力な「迷宮たれ」という暗示に心を塗り潰されながら、人間であったことを手放さないため必死で自身の記憶の中に手を伸ばしていた。
「絶対に無理しないこと。そして、ちゃんと戻ってきなさい。約束だからね、アリオス」
親友の幼馴染としていつも話に割り込んできては、自分自身の夢を語るだけ語って去っていく面白いやつ──エリーゼ・ダンケルハイト。
彼女の艶やかな黒髪と、なぜか心配そうに柳眉をひそめていた白く美しい面影が、そのとき、彼の自我をシステムの片隅にぎりぎりで縫い留めた。
しかし、記録上では彼は自主退学として処理され、迷宮は封印されてしまう。そこにいかなる経緯があったかは、いずれお父様に訊いてみることにしよう。
とにかく以降の約三十年、彼は訪れる者のない地下迷宮の主として孤独の中を過ごしてきたのだ。
「──そうか。五年、経つのか」
五年は彼にとって長いのか、短いのか。
魔瘴槽の縁に立ち、私はアリオスの意志を宿した赤黒い人型と言葉を交わしていた。
彼が滔々と語る数奇な境遇を聞き、それから──彼を縫い留めたお母様が、五年前にこの世を去ったことを伝えた。
魔力切れで魔鎧はすでに消滅している。銀の短髪のウィッグを外した私の背には、お母様と同じ艶やかな黒髪が流れていた。
「きみはまだ小さかったろう。つらかったんじゃないか」
「……私は、あなたみたいに独りじゃなかったから。影狐もいてくれたし」
その影狐は少し離れた場所に控えている。
さきほど彼女が駆け寄りざま放った十本の苦無が、アリオスの顔面にすべて容赦なく命中したときはさすがに焦ったけれど、そこは瘴粘、物理攻撃は貫通して無効らしい。
「強い子だ。さすがエリーゼの娘だな」
ちなみに私の無事を確認したマリカは、先行パーティの面々と共に、いまだ目覚めないリヒトを連れてセーフポイントに向かった。
アリオスの話によれば、第五区郭のセーフポイントからは城内の庭園の一角に脱出できるということだ。
私が番人──招かれざる先客によって「絶対に倒せない」強さに設定されていた──を倒したことで、迷宮は「システム更新」のため自由な行動が可能な状態に移行した。
──本来なら、自分から魔瘴槽に落ちた私を新たな人格として取り込み迷宮の呪縛から解放される好機だったはず。
それをしなかったのは、なぜだろう。彼はこれから、どう生きていくのだろう。
「それがあいつの話していた夢か。俺の親友もそうとう頑張ったんだろうな」
なのに、私の右腕の輪具に視線を向けた彼の、目も口もない顔に薄っすらと浮かぶ面影だけの表情は、とても穏やかに見えた。
「まったく、三人そろって面白いやつらだよ」
そのとき、私の唇から自然とこぼれたのは、きっと衿沙よりエリシャが伝えたかった言葉。
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