混沌な世界でも僕は平穏を貫きたい所存であります(なりません)

あーひる

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パラレルワールド

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「―――あぁ...行ってしまった」
私女神 アルテナは今日二度の失態を犯してしまった。新人女神だった私が先輩
メルテナさんやミネルバさん達を押しのけ数ある猛者が集う天の川銀河 通称生命のピラミットと名高いここで栄えある1000にランクインしたのだ。

そう初めての快挙であり、手放しでとっても喜んだ いや、手放してしまった
まさか偶然にも普段観察するポータルに雑誌が入ってしまうなんて...しかも人を巻き込んでしまった...別世界の転移をお願いし承諾してくれたまでは良かったのだが
甘露寺さんは気づいているのか定かではないが現実世界でもモデル並の美貌を持っている持ち主だ、そんな世界で生きていくのはとても大変なのは火を見るより明らかである...うぅ...
「あぁこれから始末書と報告書を提出しないと...うっ...胃が痛い..薬ぃ...」

―――――――――――――――――
.....................................................................
.................................................
................................
..................
.......
.....
なんの音だろう.....?「 テン.....テン....」とメトロノームのように規則的な音が響いている。
ーー目を開けると知らない天井があった。
(異世界系みたいなこと言っちゃったな)脳がまだ眠っているのか倦怠感がすごい。
上体を起こし辺りをじっくり観察していると文明レベル...?とでも言うのだろうか
どうやら僕のいた世界とはあまり変わらないようだ(たぶんだけどね)
あれ?病院って何人もの患者がいてって
感じじゃないっけ?
病院とは無縁の生活を送ってきたことやこの世界に来たばかりでわからないが目の前に広がる光景は誰ひとりおらずというか人間お一人様専用...いわゆる個室の部屋だ。
大体150㎡くらいの大きさ..かな? 大型のテレビに高級感のあるソファに電動ベット 絨毯の色は穏やかな色で部屋全体が安心感に包まれるように和を一貫とした内装となっている。加えて外の景色は都市を一望できる眺望が開放的できっと夜の景色もさぞいいだろうなぁ。
思いを巡らしているとコツ コツ と軽快な足跡が聞こえノック音が響いた

「甘露寺さん入りますよ~」
あ、看護師さんが来たのかこの世界の人と対話をする初めてだ
「はーい」
「甘露寺さん目覚めたんですか!?お体は大丈夫ですか?!!??!」
勢いよくドアを開け前のめりに入ってくる。
大体20代前半だろうか灰みの橙系の色のニュアンスパーマの髪をした人がいた。
「はい、おかげさまで体調がとても良くなりました。」
と看護師に向けて笑顔を向け答える
「はぅ...テンシサマ」
最後もごもごと言っていたのでよくわからなかったがその場で倒れ込む
「だ、大丈夫ですか」
「す、すいません!!あまりにもかっこよすぎって...というか神々しくて」

「そ、そうなんですね(?)とりあえず落ち着いてください あ!多分そこの冷蔵庫に飲みのも入っていると思うので飲んでください」
冷蔵庫からペットボトルを取り出し飲んだあと申し訳無さそうにペコペコ頭を下げる
「あ、ありがとうございます すいません男の前で情けない姿を見してしまって」
「だ、大丈夫です頭を上げてください! それにそんな卑下しないでください 
僕人におせっかいというか世話をするのが好きでやってるんです。気にしないでください」ニコッと微笑む。
ぎょっとした目で僕を見て

「甘露寺さんってなんだか年上と話してる気分になります。大人をしているというか
今までの男の人とは違っていてちゃんと
話しているし私みたいな女に嫌な気配すら見せずに話しかけてくれる人は初めてです。」
「いえいえ、看護師さんが親しやすいオーラで優しく話しかけてくれるからですよ!!」

「~ッ!!」頬を赤らめ目をそむけてしまう看護師さん。

「と、とりあえずお母様に連絡と主治医を連れて来ますので少々お待ち下さいね」
上機嫌にリズムをとりながらこの部屋を出ていく、よっぽど嬉しかったのか見えない
尻尾がブンブン振りまくっているのが容易く想像できる。
(なんというか天然?なのか男に慣れていないのかな?全体的に
犬みたいな可愛さがある人だった。)


~~~10分後~~~

カッカッカッと走ってくる音が聞こえやがて僕の病室の前でそれは止まった。
ノック音が聞こえガラガラと音をたてて扉が開き 息を切らしながらスーツ姿の女性が入ってきた。
一抹の憂鬱が顔面に漂いこの世の終わるだと言わんばかりの表情をしている
せっかくの漆を塗ったかのような髪はボサボサで目元にはくっきりと隈がある。

「ツ..!!」僕を見た途端唇を噛み締め言葉を漏らす。
「がえちゃぁぁんん」
僕に抱きついてくる人そう母だ
現実世界の母ではなく記憶がないが脳が直感的に母だと認識した。子を心配し子を思う気持ちそれに嘘偽りなどはない。
それほど母の愛は絶大であり唯一無二なのだと感じた。
「あっ...ツ!!!..ング... 急に抱きついてごめんなさいでもお母さんねほんとにかえちゃんに万に一つでもなにかあったと思うとわだしわだじぃぃいい」
「お、お母さん心配かけてごめんね....」
「~~~ツ!!!!!!!お、お母さんだなんて久しぶりに聞いてわ!!とにかく無事で良かっだぁ」
大泣きしてますます抱きしめてくる。
(お母さんが久しぶり...?この世界の僕は反抗期だったのか?)

言葉の端々から感じられる違和感を読み取りつつ整理しようとしたその時だった
「「「大丈夫ですかなにかありましたか!!!!!!」」」
かなりの叫び声だったためドタドタと騒ぎを聞きつけた看護師数人が駆け込んでくる。
(看護師さんたちに母親に抱きつかれているとこ見られた。ちょっと照れるというか恥ずかしいよぉ..)僕は恥ずかしさもあってか顔に体温が上がっていくがわかる
「д□◎%△$♪*×¥●~&%#ны...あぁ...天使様  ^  -  ^」
僕を見た途端上を見て涙を流す人 その場で崩れ落ち拝む 人白目向いて痙攣する者
(僕のことずっと凝視してて目のやり場がないよ...って最後の人大丈夫なの??
白目...白目向いてるよ!)
更に騒ぎを聞きつけた人たちが駆けつけ ある人は拝み ある人は倒れ込んだ
病室の入口周辺にはすでに何十人もの人が戦闘不能状態で山積みになっている。
カオスである・・・・・・
「なんだこの騒ぎは...おい、お前ら何している!!」
二人の影が見えたあ、さっきの犬っぽい看護師さんと隣にいるのはおそらく
僕の主治医の人かな。
えっとなんでこんな事になったんだ?
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