128 / 216
第十章
二人の手作り餃子と、新しいスタート⑪
しおりを挟む
「あら、たさ…っ」
「来未、好きだ」
「私も…っ」
「っ」
「んぁ…っ」
今日もベッドの中で甘く溶かされた私は、グッタリして新太さんに身を委ねた。
「最後の顔、エロかった」
「そういうの言わなくていいから…」
「恥ずかしがるところが見たい」
「意地悪っ」
「嫌い?」
「好き」
「だろ?」
新太さんは嬉しそうに喉を鳴らして、私をギュッと抱き締めた。
こんなことをするのは、正直まだ恥ずかしいし慣れない。応えるのに必死できっと変な顔をしているだろうし、足だってあんなに開かなくちゃいけないし、それに私の中に新太さんの…
「わぁっ!」
急に大声出したから、新太さんの肩がビクッと震える。
「な、なに」
「お、思い出し照れです」
「ふぅん、なに思い出したの?」
「え?」
途端に、新太さんの形のいい唇がくにーっと意地悪く弧を描いた。
「そんな大声出すくらいの恥ずかしいことって、なに?」
「そ、れは…別に大したことじゃ」
「だったら言えるよな?」
本能が、これはダメだと警鐘を鳴らす。新太さんがいじめっ子モードに入ったら、私は絶対勝てない。
そうならないように、私は頭から勢いよくタオルケットを被って、ダンゴムシのように丸まった。
「来未」
「…」
(そんな甘い声で名前呼んだってダメ!)
だって今日はもう二回も…ゴニョゴニョ。
「来未」
「やだ」
「分かった。呼んでも出てきてくれないんじゃあ、仕方ないよな」
新太さんのそんなセリフと共に、ベッドが軽く軋む音が聞こえた。
もしかして、私の態度が可愛くないから怒ってしまったんだろうか。けれど新太さんはこんなことで気分を害するような人ではない。
「ひゃ…っ」
いつのまにか、タオルケットから私の足がはみ出ていたようで。
ふくらはぎを指でツーッとなぞられて、思わず声が漏れた。
「来未、好きだ」
「私も…っ」
「っ」
「んぁ…っ」
今日もベッドの中で甘く溶かされた私は、グッタリして新太さんに身を委ねた。
「最後の顔、エロかった」
「そういうの言わなくていいから…」
「恥ずかしがるところが見たい」
「意地悪っ」
「嫌い?」
「好き」
「だろ?」
新太さんは嬉しそうに喉を鳴らして、私をギュッと抱き締めた。
こんなことをするのは、正直まだ恥ずかしいし慣れない。応えるのに必死できっと変な顔をしているだろうし、足だってあんなに開かなくちゃいけないし、それに私の中に新太さんの…
「わぁっ!」
急に大声出したから、新太さんの肩がビクッと震える。
「な、なに」
「お、思い出し照れです」
「ふぅん、なに思い出したの?」
「え?」
途端に、新太さんの形のいい唇がくにーっと意地悪く弧を描いた。
「そんな大声出すくらいの恥ずかしいことって、なに?」
「そ、れは…別に大したことじゃ」
「だったら言えるよな?」
本能が、これはダメだと警鐘を鳴らす。新太さんがいじめっ子モードに入ったら、私は絶対勝てない。
そうならないように、私は頭から勢いよくタオルケットを被って、ダンゴムシのように丸まった。
「来未」
「…」
(そんな甘い声で名前呼んだってダメ!)
だって今日はもう二回も…ゴニョゴニョ。
「来未」
「やだ」
「分かった。呼んでも出てきてくれないんじゃあ、仕方ないよな」
新太さんのそんなセリフと共に、ベッドが軽く軋む音が聞こえた。
もしかして、私の態度が可愛くないから怒ってしまったんだろうか。けれど新太さんはこんなことで気分を害するような人ではない。
「ひゃ…っ」
いつのまにか、タオルケットから私の足がはみ出ていたようで。
ふくらはぎを指でツーッとなぞられて、思わず声が漏れた。
1
あなたにおすすめの小説
『冷徹社長の秘書をしていたら、いつの間にか専属の妻に選ばれました』
鍛高譚
恋愛
秘書課に異動してきた相沢結衣は、
仕事一筋で冷徹と噂される社長・西園寺蓮の専属秘書を務めることになる。
厳しい指示、膨大な業務、容赦のない会議――
最初はただ必死に食らいつくだけの日々だった。
だが、誰よりも真剣に仕事と向き合う蓮の姿に触れるうち、
結衣は秘書としての誇りを胸に、確かな成長を遂げていく。
そして、蓮もまた陰で彼女を支える姿勢と誠実な仕事ぶりに心を動かされ、
次第に結衣は“ただの秘書”ではなく、唯一無二の存在になっていく。
同期の嫉妬による妨害、ライバル会社の不正、社内の疑惑。
数々の試練が二人を襲うが――
蓮は揺るがない意志で結衣を守り抜き、
結衣もまた社長としてではなく、一人の男性として蓮を信じ続けた。
そしてある夜、蓮がようやく口にした言葉は、
秘書と社長の関係を静かに越えていく。
「これからの人生も、そばで支えてほしい。」
それは、彼が初めて見せた弱さであり、
結衣だけに向けた真剣な想いだった。
秘書として。
一人の女性として。
結衣は蓮の差し伸べた未来を、涙と共に受け取る――。
仕事も恋も全力で駆け抜ける、
“冷徹社長×秘書”のじれ甘オフィスラブストーリー、ここに完結。
冷酷総長は、彼女を手中に収めて溺愛の檻から逃さない
彩空百々花
恋愛
誰もが恐れ、羨み、その瞳に映ることだけを渇望するほどに高貴で気高い、今世紀最強の見目麗しき完璧な神様。
酔いしれるほどに麗しく美しい女たちの愛に溺れ続けていた神様は、ある日突然。
「今日からこの女がおれの最愛のひと、ね」
そんなことを、言い出した。
ハイスぺ幼馴染の執着過剰愛~30までに相手がいなかったら、結婚しようと言ったから~
cheeery
恋愛
パイロットのエリート幼馴染とワケあって同棲することになった私。
同棲はかれこれもう7年目。
お互いにいい人がいたら解消しようと約束しているのだけど……。
合コンは撃沈。連絡さえ来ない始末。
焦るものの、幼なじみ隼人との生活は、なんの不満もなく……っというよりも、至極の生活だった。
何かあったら話も聞いてくれるし、なぐさめてくれる。
美味しい料理に、髪を乾かしてくれたり、買い物に連れ出してくれたり……しかも家賃はいらないと受け取ってもくれない。
私……こんなに甘えっぱなしでいいのかな?
そしてわたしの30歳の誕生日。
「美羽、お誕生日おめでとう。結婚しようか」
「なに言ってるの?」
優しかったはずの隼人が豹変。
「30になってお互いに相手がいなかったら、結婚しようって美羽が言ったんだよね?」
彼の秘密を知ったら、もう逃げることは出来ない。
「絶対に逃がさないよ?」
黒瀬部長は部下を溺愛したい
桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。
人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど!
好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。
部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。
スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。
俺様外科医の溺愛、俺の独占欲に火がついた、お前は俺が守る
ラヴ KAZU
恋愛
ある日、まゆは父親からお見合いを進められる。
義兄を慕ってきたまゆはお見合いを阻止すべく、車に引かれそうになったところを助けてくれた、祐志に恋人の振りを頼む。
そこではじめてを経験する。
まゆは三十六年間、男性経験がなかった。
実は祐志は父親から許嫁の存在を伝えられていた。
深海まゆ、一夜を共にした女性だった。
それからまゆの身が危険にさらされる。
「まゆ、お前は俺が守る」
偽りの恋人のはずが、まゆは祐志に惹かれていく。
祐志はまゆを守り切れるのか。
そして、まゆの目の前に現れた工藤飛鳥。
借金の取り立てをする工藤組若頭。
「俺の女になれ」
工藤の言葉に首を縦に振るも、過去のトラウマから身体を重ねることが出来ない。
そんなまゆに一目惚れをした工藤飛鳥。
そして、まゆも徐々に工藤の優しさに惹かれ始める。
果たして、この恋のトライアングルはどうなるのか。
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
隠れオタクの女子社員は若社長に溺愛される
永久保セツナ
恋愛
【最終話まで毎日20時更新】
「少女趣味」ならぬ「少年趣味」(プラモデルやカードゲームなど男性的な趣味)を隠して暮らしていた女子社員・能登原こずえは、ある日勤めている会社のイケメン若社長・藤井スバルに趣味がバレてしまう。
しかしそこから二人は意気投合し、やがて恋愛関係に発展する――?
肝心のターゲット層である女性に理解できるか分からない異色の女性向け恋愛小説!
『身長185cmの私が異世界転移したら、「ちっちゃくて可愛い」って言われました!? 〜女神ルミエール様の気まぐれ〜』
透子(とおるこ)
恋愛
身長185cmの女子大生・三浦ヨウコ。
「ちっちゃくて可愛い女の子に、私もなってみたい……」
そんな密かな願望を抱えながら、今日もバイト帰りにクタクタになっていた――はずが!
突然現れたテンションMAXの女神ルミエールに「今度はこの子に決〜めた☆」と宣言され、理由もなく異世界に強制転移!?
気づけば、森の中で虫に囲まれ、何もわからずパニック状態!
けれど、そこは“3メートル超えの巨人たち”が暮らす世界で――
「なんて可憐な子なんだ……!」
……え、私が“ちっちゃくて可愛い”枠!?
これは、背が高すぎて自信が持てなかった女子大生が、異世界でまさかのモテ無双(?)!?
ちょっと変わった視点で描く、逆転系・異世界ラブコメ、ここに開幕☆
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる