元聖女になったんですから放っておいて下さいよ

風見ゆうみ

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8  モールス?

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 私は持ってきていたパンを味わう暇もなく食べ終えると、急ぎつつも慎重に結界を張っていき、一段落ついた所で、手紙の内容を確かめる為、リュークと共に屋敷に戻った。

「どういう事ですか!?」
「父上、一体、どういう事なんです!?」

 迎えに出てくれたメイドさん達に当主様の居場所を聞き、当主様の執務室に入るなり、私とリュークは挨拶も忘れて叫んだ。

「二人共、落ち着け。こんな事なら手紙を送るんじゃなかったな。レオナが連絡した方が良いと言うからしたんだが…」

 レオナというのは奥様の名前だ。
 きっと、当主様からこの話を聞いて、少しでも早くに知らせようと思って、当主様を急かして下さったのかもしれない。

 当主様は大きく息を吐いてから続ける。

「以前から、王太子殿下はミーファの様子を執拗に聞いてきていた。自分の名前ではなく、側近の名前を使ってな」
「そ、そうだったんですか…」

 どうして、王太子殿下が私の様子を?
 不幸になっているか確かめたかったのかしら?

「最初は何がしたいかはよくわからなかった。今となっては心当たりがないわけでもないが、あまりにも幼稚すぎて、考えない様にしていた。だが、今日来た手紙は王太子殿下の名前が書かれてあってな」
「王太子殿下の名前って何でしたっけ?」

 王太子殿下と呼び続けていたから、名前がわからない。
 
「モーリス殿下だ」
「モーリス殿下…」

 当主様が教えてくれたので、私が名前を復唱すると、当主様は執務机の引き出しから、四つ折りにされた便箋らしきものを取り出し、私の方に差し出してきた。
 読めという事なのだろうと判断して、無言でそれを受け取り、折りたたまれた便箋を開く。

「俺も一緒に見ていいか?」
「うん」

 リュークと身体を寄せ合って、手紙の内容を確認していく。

 どうやら、王太子殿下から私に宛てた手紙だった様で、いつも通り、最初は私への悪口だった。

『お前のせいで、他の聖女達が俺の所に来てくれない』

 一緒に付いていったらいいじゃない。
 護衛の人は連れずに。

『お前のせいで、最近、宰相達が冷たい気がする』

 宰相がまともだから、この国は成り立ってるんだと思う。
 感謝すべき。

 そこからは私の容姿への罵詈雑言。

 罵詈雑言を読んだリュークが言う。

「なんだよ、これ。ミーファは可愛いよ」
「ありがと。でもね、リューク。最初は傷付いていたけど、言われ始めて一年経ったくらいから、何も感じなくなってるから大丈夫よ」
「それはそれで心配だ」
「でも、ここまで嫌っている私にこんな馬鹿な事を…。追放の意味をわかっていないのかしら」

 最後は、今までもらっていた手紙とは違う内容で「お前と婚約してやってもいいぞ。婚約してほしいなら、俺に手紙を送ってこい。お前は俺に会いたくても王都に入れないんだからな。俺の方から、お前の罪を軽くする様に父上にお願いしてやる」という文章で締めくくられていた。

 え?
 どういう状況で私と婚約なんて言葉が出てくる?
 意味がわからない。

 手紙を持っているのも嫌で、失礼だとわかっていながらも、当主様に返す。
 私の気持ちを察してくれたのか、当主様は苦笑してから受け取ってくれ、処理済みと書かれた箱に、ぽいと投げ入れた。

「どうして私と婚約だなんて寝ぼけた事を、王太子殿下が言い出されたのか、全くわかりません」
「わかっていないのは、ミーファと聖女達くらいだろう」
「どういう事です?」

 当主様が何を言いたいのかがわからず、首を傾げて聞いてみたけれど、その事には答えず、当主様は言う。

「この件については断っておく事にする。あんな男にミーファを嫁には出さん。いくら王太子殿下でも親権者の許可なしの婚姻は難しいはずだ。たとえば国王陛下の命令でも世間的に考えれば難しいだろう。大体、ミーファを追放したのは国王陛下だからな。だが、ミーファ、この調子だと、王太子殿下が、また同じ様な事を言ってくる可能性もある。実際、他の貴族からも、君と婚約したいという手紙が届いている」
「え、えぇ、それは、ちょっと…」
「ミーファには好きな男性はいないのか?」

 当主様に聞かれて焦る。
 そんな事、聖女の活動が忙しすぎて、今まで考えた事なかった。
 だけど、もし、誰と結婚したいかと言われると…。
 
 リューク、かな。

「ミーファ、君が嫌じゃなければ、その、俺と、なんて、どうかな」
「え?」

 突然、横に立っていたリュークが私の考えを読んだみたいに言い出したので、驚いて聞き返した。

「心に決めた人がいないのなら、俺じゃ、駄目かな」
「…え、えっと…、それって?」
「リューク、そういう話は、私がいる前ではなく、二人でしてきなさい。話がついてから戻ってくればいい」

 当主様が咳払いをして、そう言ってくれたので、私とリュークは我に返り、頭を下げてから執務室を出て、廊下で話す。

「ちょ、リューク、本気なの?」
「本気だよ。ミーファが弱っている時につけこむみたいで嫌だけど、なれるなら、俺がミーファの婚約者になりたい。俺、ミーファの事、ずっと好きだったんだ」
「ずっと!?」
「俺が十歳になったくらいから意識し始めた。俺と同じ年なのに、大人みたいに一生懸命働いているミーファがすごくカッコ良くて、でも、うちの家に来たら、びっくりするくらい大食いで、可愛いとこもあって」
「わ、わ、もう大丈夫! そう言ってもらえて嬉しいわ!」

 お互いに顔が赤くなったところで、私が慌ててリュークの言葉を止めて尋ねる。

「私と婚約なんかして、本当に後悔しない?」
「しない!」
「王太子殿下…、なんだっけ、モールス?」
「…モーリスだよ。本当にミーファは自分を嫌ってる人間には興味ないな」
「覚えていても無駄な気がするの」

 私の言葉を聞いて、リュークは呆れた顔をしたと思ったら、すぐに微笑む。

「ミーファらしいな」
「ありがとう? でいいのかしら? で、リュークは私と婚約なんてしたら、モーリス殿下がウザ絡みしてくるかもしれないけど気にならないの?」
「気にならない」
「じゃ、じゃあ、本当にお願いしてもいいの? 私、爵位をもらったと言っても男爵だし、他の人から身分の差がどうだとか言われたりしない?」
「貴族は身分の差がどうとか言うよな。わからない訳でもないけど、それを言ったら王太子殿下との身分差の方が酷いだろう? 身分差については、俺は気にしないし、ミーファの場合は男爵令嬢でも元聖女だろ? 文句を言う人がいても少数派だよ。それに、何を言われても、ミーファが嫌がらない限り、俺は婚約者になりたい。もちろん、その先の事も考えてるけど」

 リュークが頬を染めて微笑んだ。
 今までリュークの事をそんな風に意識した事がなかったのに、胸が高鳴った。

 私はチョロいのか?
 いやいや、よく考えてみたら、困った時に思い出すのはリュークだったし、きっと、そういう事なんだよね。

「では、リューク、よろしくお願いできますでしょうか」
「こちらこそ、よろしくおねがいします」

 お互いにお辞儀し合った後は、顔を見合わせて笑いあった後、執務室の中に入り、話がまとまった事を当主様に連絡して、すんなりと婚約を認めてもらえる事になった。

「リュークはまだ学生だから、結婚はまだ先でいいだろう?」

 当主様に聞かれて、大きく頷く。

「もちろんです! 婚約者がいるだけでも、王太子殿下との婚約はふせげますよね!」
「それについては、王太子殿下から何度言われても断るつもりだ。ここだけの話にしてほしいが、王族という事を盾にしようとするなら、アンナの事もあるから、他に手助けしてくれそうな公爵家と結託して、クーデターでも起こしてやる。城内の人間でも、国王陛下や王太子に呆れている人間は多いから、無抵抗で投降してくれるだろう」

 当主様が物騒な事を言ったので驚いたというのもあるけど、それよりも気になった事があった。

 アンナの事もあるから…?

「あの、当主様、アンナの事っていうのは?」
「アンナから聞いていないのか?」
「えっと、それは、国王陛下が関わる事でしょうか?」
「そうだ。アンナには伝えていないが、大まかな事は把握している」
「やっぱり! だから、危なくなったら、リュークが助けていたんですね!」

 そうかと思っていたら、やっぱりそうだった。

「でも、どうして、アンナには知らないふりを?」
「あの子は良くも悪くも正直だから顔に出るんだ。私達が聞いても、頑なに言わないという事は誰かから言うな、と言われているんだろうと思ったし、私達が知ったとアンナに伝えると、今度は国王陛下がわかってしまう恐れがあるから、知らないふりをしている。もちろん、アンナに手を出せば、状況は変わってくるが」

 そういう事だったのね。
 やっぱり、アンナはちゃんと守られていたんだ。

 国王陛下がアンナの件で当主様達が気付いている事を知ったら、今度はスコッチ家を潰しにかかるかもしれないから、それはそれで厄介だものね。
 当主様の言うとおり、知らないふりをしていた方がいいのかもしれない。

「あ、あと、私がどうしてアンナの事を知ってると思ったんですか?」
「ミーファはパーティーが嫌いだったのに、アンナが行かなければいけないパーティーは付き添うと言っていたのを聞いてな。それに、ここ最近、アンナが事あるごとに、ミーファと出かけているし、ここ最近、明るくなったようだから、悩みを打ち明けてすっきりしたんじゃないかと、レオナが言っていたんだ」

 当主様が柔らかな笑みを浮かべて言った。

 アンナは国王陛下から連絡がある度に、私の所へ来ていたから、それで気付いたのね。
 
「あの子がどれくらいの期間、我慢をしていたかわからないが、これからは父として、出来るだけの事しか出来ないのがもどかしいが、守ってやろうと思う。ミーファには悪いが、よっぽどの事があれば報告してくれないか」
「もちろんです。アンナを守るならお安い御用です」

 大きく頷くと、当主様はまた柔らかな笑みを浮かべてくれた後、はっとした様な顔をして口を開く。

「ミーファ、お前もだぞ」
「はい?」
「ミーファの親権者は私だ。という事は、ミーファは私の娘と同じだからな」
「…ありがとうございます」

 本当の父には、こんな言葉をかけてもらった事がなかった。
 
 この地に来るのが好きだった理由は、リュークに会いたいという気持ちもあったけれど、もしかしたら、当主様と奥様が、私にとっての理想の両親だったのかもしれない。

「俺もいるから」

 感動していると、隣に立っていたリュークが言ってくれた。

 聖女の時よりも、元聖女になった方が、私にとっては幸せなのかもしれない。

 不謹慎かもしれないけれど、そんな事を思ってしまった。
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