7 / 59
6 母の過去
しおりを挟む
「ど、どういう理由で、ジェラルド様とソルトが知り合ったんです? 共通点がないじゃないですか!?」
動揺しすぎて、挨拶をすることも忘れて聞いてしまった。
金色の肩より少し長い髪を後ろで一つにまとめ、切れ長の目に紅色の瞳を持つジェラルド様は、困った顔をして、私の隣に座るソルトを見てから答えてくれる。
「彼と僕との共通点はあるが、君は知らなくても良いことかなと思う」
「ミリエル姉さんは気にしなくて大丈夫ですよ。気になるとは思いますが、知ったら、きっと自分を責めるんじゃないかと思うんです」
「彼はシスコンだからな。察してやってくれ」
二人が理由をあまり話したくなさそうなので、聞いてはいけないことなのだと判断して口を閉ざす。
それにしても、申し出はありがたいけれど、ジェラルド様は私にはもったいなさすぎるわ!
それに、お姉様のこともある。
「ソルトから聞いているかと思いますが、お姉様はなんとしてでも、私の幸せを壊そうとしてくるはずです。ですから……」
「僕と君の仲を裂こうとすると?」
「どんな形になるかはわかりませんが、そうしようとしてくるのでは、と思います」
表情を暗くして頷くと、ジェラルド様は整った顔に笑みを浮かべる。
「その点は気にしなくていい。正式な婚約の契約書に関しては、すでに君のお父上から承諾のサインをいただいている。ただ、相手が僕だとは知らないが」
「……どういうことでしょうか? お父様は相手が誰かもわからずにサインしたということですか?」
「そうだな。正式には名前が空白になっている状態でサインしてくれている」
ジェラルド様の言っておられることの意味がわからなくて困惑していると、ソルトが教えてくれる。
「父上が入院している間に、他の書類に紛れ込ませて、サインだけしてもらったんです」
「お父様は内容も見ずにサインしたの?」
「……お姉様に婚約者なんて見つかるはずがないと思ってるみたいですよ」
「……それはまあ、私もそう思っていたから、お父様を責められないわね。というか、そのおかげで助かったというのもあるわ。相手がジェラルド様だなんて知ったら、お姉様だけじゃなく、お母様までもが何か言い出す可能性はあるわ」
ソルトの言葉に頷くと、ジェラルド様が話し始める。
「君はレジーノ嬢の前ではルドルフ・ダブルという中年の男と仲の良いふりをしてもらいたい。正式に婚約するのは僕だが、それを知られないようにしてほしい。まあ、バレてもかまわないが」
「ルドルフ・ダブル様というと、辺境伯の……?」
「そうなんだ。彼は訳あって、一定の期間だけ婚約者になってくれる人を探している。レジーノ嬢が彼に近付いて面倒くさいことになったら、彼を譲ってあげればいい。君の婚約者は彼じゃないし、彼も自分の婚約者代わりが君じゃなくていいからね」
「ダブル辺境伯のご迷惑にはならないということですね?」
「ああ。レジーノ嬢にたぶらかされる人でもないよ」
詳しく話を聞いてみると、ダブル辺境伯は平民の女性と恋に落ちたのだけれど、令息時代は彼女との結婚を認めてもらえなかった。
けれど、先代の辺境伯が亡くなる前に彼女との結婚を認められたんだそうで、喪に服してからの結婚にしようと決められた。
平民の女性ではあるけれど、社会的地位のある人らしいから認められたのと、息子達の熱意に根負けされたようだった。
でも、それを親戚が認めていないらしく、婚約者を探せとうるさいらしく、結婚まで演技をしてくれる人がほしいのだと教えてくれた。
「でも、いつかはジェラルド様と私が婚約しているという話をしなければなりませんよね?」
「そのことなんだが、君に協力してもらえないかと思っている」
「……協力?」
ジェラルド様は真剣な表情で答える。
「ああ。こんな言い方はしたくないが、今のヨウビル公爵夫人、彼女の名はイアーラと言うんだが、僕と父は彼女に復讐したい。そのためなら、レジーノ嬢を殺すことまではしないけれど、君から遠ざけることは出来る」
「ちょ……待ってください。もしかして……?」
「口にしなくてもいいよ。君の予想は当たっている。でも、あれは不運な事故だった」
公爵家だから出来ることだったんだわ……。
お父様達は大変な人達を敵に回してしまったのね。
だけど、どうしてそこまでされるのかしら?
「君の母上とイアーラ、それから僕の母は親友だった。正確には僕の母だけがそう思ってただけだけど」
ジェラルド様の元々低かった声が一段と低く冷たくなった気がした。
亡きヨウビル公爵夫人の死因は風邪をこじらせたものだったと聞いている。
まさか……。
「私の母は、ジェラルド様のお母様の死に関わっているのですか?」
「レジーノがお姉様のものを奪おうとするのも、遺伝かもしれません」
私の問いかけに、ソルトが答えた。
詳しいことはまだわからない。
でも、予想した内容が当たっているのであれば、私は間接的に人を殺めた人間の血を引いていることになる。
そう思うと吐き気がした。
「ミリエル姉さん、顔色が悪いです」
「悪い。今日はこの話はやめよう。急に色々な話をしてしまってすまない」
「……いいえ。私は大丈夫です。ですから聞かせていただけませんか?」
「……」
ジェラルド様とソルトは困った顔で顔を見合わせた。
「お願いします。ちゃんと知りたいんです」
ジェラルド様の瞳をまっすぐに見つめて言うと、彼は小さく息を吐いてから、過去の出来事について話し始めた。
動揺しすぎて、挨拶をすることも忘れて聞いてしまった。
金色の肩より少し長い髪を後ろで一つにまとめ、切れ長の目に紅色の瞳を持つジェラルド様は、困った顔をして、私の隣に座るソルトを見てから答えてくれる。
「彼と僕との共通点はあるが、君は知らなくても良いことかなと思う」
「ミリエル姉さんは気にしなくて大丈夫ですよ。気になるとは思いますが、知ったら、きっと自分を責めるんじゃないかと思うんです」
「彼はシスコンだからな。察してやってくれ」
二人が理由をあまり話したくなさそうなので、聞いてはいけないことなのだと判断して口を閉ざす。
それにしても、申し出はありがたいけれど、ジェラルド様は私にはもったいなさすぎるわ!
それに、お姉様のこともある。
「ソルトから聞いているかと思いますが、お姉様はなんとしてでも、私の幸せを壊そうとしてくるはずです。ですから……」
「僕と君の仲を裂こうとすると?」
「どんな形になるかはわかりませんが、そうしようとしてくるのでは、と思います」
表情を暗くして頷くと、ジェラルド様は整った顔に笑みを浮かべる。
「その点は気にしなくていい。正式な婚約の契約書に関しては、すでに君のお父上から承諾のサインをいただいている。ただ、相手が僕だとは知らないが」
「……どういうことでしょうか? お父様は相手が誰かもわからずにサインしたということですか?」
「そうだな。正式には名前が空白になっている状態でサインしてくれている」
ジェラルド様の言っておられることの意味がわからなくて困惑していると、ソルトが教えてくれる。
「父上が入院している間に、他の書類に紛れ込ませて、サインだけしてもらったんです」
「お父様は内容も見ずにサインしたの?」
「……お姉様に婚約者なんて見つかるはずがないと思ってるみたいですよ」
「……それはまあ、私もそう思っていたから、お父様を責められないわね。というか、そのおかげで助かったというのもあるわ。相手がジェラルド様だなんて知ったら、お姉様だけじゃなく、お母様までもが何か言い出す可能性はあるわ」
ソルトの言葉に頷くと、ジェラルド様が話し始める。
「君はレジーノ嬢の前ではルドルフ・ダブルという中年の男と仲の良いふりをしてもらいたい。正式に婚約するのは僕だが、それを知られないようにしてほしい。まあ、バレてもかまわないが」
「ルドルフ・ダブル様というと、辺境伯の……?」
「そうなんだ。彼は訳あって、一定の期間だけ婚約者になってくれる人を探している。レジーノ嬢が彼に近付いて面倒くさいことになったら、彼を譲ってあげればいい。君の婚約者は彼じゃないし、彼も自分の婚約者代わりが君じゃなくていいからね」
「ダブル辺境伯のご迷惑にはならないということですね?」
「ああ。レジーノ嬢にたぶらかされる人でもないよ」
詳しく話を聞いてみると、ダブル辺境伯は平民の女性と恋に落ちたのだけれど、令息時代は彼女との結婚を認めてもらえなかった。
けれど、先代の辺境伯が亡くなる前に彼女との結婚を認められたんだそうで、喪に服してからの結婚にしようと決められた。
平民の女性ではあるけれど、社会的地位のある人らしいから認められたのと、息子達の熱意に根負けされたようだった。
でも、それを親戚が認めていないらしく、婚約者を探せとうるさいらしく、結婚まで演技をしてくれる人がほしいのだと教えてくれた。
「でも、いつかはジェラルド様と私が婚約しているという話をしなければなりませんよね?」
「そのことなんだが、君に協力してもらえないかと思っている」
「……協力?」
ジェラルド様は真剣な表情で答える。
「ああ。こんな言い方はしたくないが、今のヨウビル公爵夫人、彼女の名はイアーラと言うんだが、僕と父は彼女に復讐したい。そのためなら、レジーノ嬢を殺すことまではしないけれど、君から遠ざけることは出来る」
「ちょ……待ってください。もしかして……?」
「口にしなくてもいいよ。君の予想は当たっている。でも、あれは不運な事故だった」
公爵家だから出来ることだったんだわ……。
お父様達は大変な人達を敵に回してしまったのね。
だけど、どうしてそこまでされるのかしら?
「君の母上とイアーラ、それから僕の母は親友だった。正確には僕の母だけがそう思ってただけだけど」
ジェラルド様の元々低かった声が一段と低く冷たくなった気がした。
亡きヨウビル公爵夫人の死因は風邪をこじらせたものだったと聞いている。
まさか……。
「私の母は、ジェラルド様のお母様の死に関わっているのですか?」
「レジーノがお姉様のものを奪おうとするのも、遺伝かもしれません」
私の問いかけに、ソルトが答えた。
詳しいことはまだわからない。
でも、予想した内容が当たっているのであれば、私は間接的に人を殺めた人間の血を引いていることになる。
そう思うと吐き気がした。
「ミリエル姉さん、顔色が悪いです」
「悪い。今日はこの話はやめよう。急に色々な話をしてしまってすまない」
「……いいえ。私は大丈夫です。ですから聞かせていただけませんか?」
「……」
ジェラルド様とソルトは困った顔で顔を見合わせた。
「お願いします。ちゃんと知りたいんです」
ジェラルド様の瞳をまっすぐに見つめて言うと、彼は小さく息を吐いてから、過去の出来事について話し始めた。
171
あなたにおすすめの小説
死にかけ令嬢の逆転
ぽんぽこ狸
恋愛
難しい顔をしたお医者様に今年も余命一年と宣告され、私はその言葉にも慣れてしまい何も思わずに、彼を見送る。
部屋に戻ってきた侍女には、昨年も、一昨年も余命一年と判断されて死にかけているのにどうしてまだ生きているのかと問われて返す言葉も見つからない。
しかしそれでも、私は必死に生きていて将来を誓っている婚約者のアレクシスもいるし、仕事もしている。
だからこそ生きられるだけ生きなければと気持ちを切り替えた。
けれどもそんな矢先、アレクシスから呼び出され、私の体を理由に婚約破棄を言い渡される。すでに新しい相手は決まっているらしく、それは美しく健康な王女リオノーラだった。
彼女に勝てる要素が一つもない私はそのまま追い出され、実家からも見捨てられ、どうしようもない状況に心が折れかけていると、見覚えのある男性が現れ「私を手助けしたい」と言ったのだった。
こちらの作品は第18回恋愛小説大賞にエントリーさせていただいております。よろしければ投票ボタンをぽちっと押していただけますと、大変うれしいです。
死を望まれた王女は敵国で白い結婚を望む。「ご安心ください、私もあなたを愛するつもりはありません」
千紫万紅
恋愛
次期女王として王位継承が内定していたフランツェスカ。
だが戦況の悪化を理由に父王に争いの最前線に送られた。
それから一年、命からがら王都へ戻った彼女を待っていたのは労いの言葉ではなく、敵国・シュヴァルツヴァルトの王太子への輿入れ命令。
しかも父王は病弱な異母妹アリーシアを王妃に据え、フランツェスカの婚約者レナードを王にするという。
怒りと絶望の中フランツェスカはかつて敵将であったシュヴァルツヴァルト王太子・フリードのもとへお飾りの妻として嫁ぐことを決意する。
戦地での過去を封じ、王族としての最後の務めを果たすために。
【完結】小国の王太子に捨てられたけど、大国の王太子に溺愛されています。え?私って聖女なの?
如月ぐるぐる
恋愛
王太子との婚約を一方的に破棄され、王太子は伯爵令嬢マーテリーと婚約してしまう。
留学から帰ってきたマーテリーはすっかりあか抜けており、王太子はマーテリーに夢中。
政略結婚と割り切っていたが納得いかず、必死に説得するも、ありもしない罪をかぶせられ国外追放になる。
家族にも見捨てられ、頼れる人が居ない。
「こんな国、もう知らない!」
そんなある日、とある街で子供が怪我をしたため、術を使って治療を施す。
アトリアは弱いながらも治癒の力がある。
子供の怪我の治癒をした時、ある男性に目撃されて旅に付いて来てしまう。
それ以降も街で見かけた体調の悪い人を治癒の力で回復したが、気が付くとさっきの男性がずっとそばに付いて来る。
「ぜひ我が国へ来てほしい」
男性から誘いを受け、行く当てもないため付いて行く。が、着いた先は祖国ヴァルプールとは比較にならない大国メジェンヌ……の王城。
「……ん!?」
『「女は黙って従え」と婚約破棄されたので、実家の軍隊を率いて王都を包囲しますわ』
放浪人
恋愛
「戦場の銀薔薇」の異名を持つ天才的な軍略家、ヴィクトリア・フォン・ローゼンベルク公爵令嬢。彼女は、王国最強と謳われる東部辺境領主の一人娘として、故郷と民を深く愛していた。
しかし、政略結婚の婚約者である第一王子アルフォンスは、彼女の才能と気高さを妬み、夜会の席で公然と侮辱する。
「女は黙って従え」
その一言と共に婚約指輪を奪われたヴィクトリアは、もはや偽りの淑女を演じることをやめた。彼女は、腐敗しきった王家と国を内側から変革するため、たった一人で戦うことを決意する。
故郷ローゼンベルクへと帰還したヴィクトリアは、父であるゲルハルト公爵と、彼女を女神と崇める領民たちの絶大な支持を得て、ついに反旗を翻した。その圧倒的なカリスマ性と軍略の才は、瞬く間に領地を一つの強固な軍事国家へと変貌させ、周りの辺境諸侯をも巻き込んでいく。
一方、王都では聡明な第二王子エリオットが、兄と宰相の暴走を憂い、水面下でヴィクトリアに協力する。二人の間には、国の未来を憂う同志としての固い絆が芽生え、やがてそれは淡い恋心へと変わっていく。
【完結】姉は聖女? ええ、でも私は白魔導士なので支援するぐらいしか取り柄がありません。
猫屋敷 むぎ
ファンタジー
誰もが憧れる勇者と最強の騎士が恋したのは聖女。それは私ではなく、姉でした。
復活した魔王に侯爵領を奪われ没落した私たち姉妹。そして、誰からも愛される姉アリシアは神の祝福を受け聖女となり、私セレナは支援魔法しか取り柄のない白魔導士のまま。
やがてヴァルミエール国王の王命により結成された勇者パーティは、
勇者、騎士、聖女、エルフの弓使い――そして“おまけ”の私。
過去の恋、未来の恋、政略婚に揺れ動く姉を見つめながら、ようやく私の役割を自覚し始めた頃――。
魔王城へと北上する魔王討伐軍と共に歩む勇者パーティは、
四人の魔将との邂逅、秘められた真実、そしてそれぞれの試練を迎え――。
輝く三人の恋と友情を“すぐ隣で見つめるだけ”の「聖女の妹」でしかなかった私。
けれど魔王討伐の旅路の中で、“仲間を支えるとは何か”に気付き、
やがて――“本当の自分”を見つけていく――。
そんな、ちょっぴり切ない恋と友情と姉妹愛、そして私の成長の物語です。
※本作の章構成:
第一章:アカデミー&聖女覚醒編
第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編
第三章:帰郷&魔将・魔王決戦編
※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位)
※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。
俺の婚約者は地味で陰気臭い女なはずだが、どうも違うらしい。
ミミリン
恋愛
ある世界の貴族である俺。婚約者のアリスはいつもボサボサの髪の毛とぶかぶかの制服を着ていて陰気な女だ。幼馴染のアンジェリカからは良くない話も聞いている。
俺と婚約していても話は続かないし、婚約者としての役目も担う気はないようだ。
そんな婚約者のアリスがある日、俺のメイドがふるまった紅茶を俺の目の前でわざとこぼし続けた。
こんな女とは婚約解消だ。
この日から俺とアリスの関係が少しずつ変わっていく。
居候と婚約者が手を組んでいた!
すみ 小桜(sumitan)
恋愛
グリンマトル伯爵家の一人娘のレネットは、前世の記憶を持っていた。前世は体が弱く入院しそのまま亡くなった。その為、病気に苦しむ人を助けたいと思い薬師になる事に。幸いの事に、家業は薬師だったので、いざ学校へ。本来は17歳から通う学校へ7歳から行く事に。ほらそこは、転生者だから!
って、王都の学校だったので寮生活で、数年後に帰ってみると居候がいるではないですか!
父親の妹家族のウルミーシュ子爵家だった。同じ年の従姉妹アンナがこれまたわがまま。
アンアの母親で父親の妹のエルダがこれまたくせ者で。
最悪な事態が起き、レネットの思い描いていた未来は消え去った。家族と末永く幸せと願った未来が――。
異母姉の身代わりにされて大国の公妾へと堕とされた姫は王太子を愛してしまったので逃げます。えっ?番?番ってなんですか?執着番は逃さない
降魔 鬼灯
恋愛
やかな異母姉ジュリアンナが大国エスメラルダ留学から帰って来た。どうも留学中にやらかしたらしく、罪人として修道女になるか、隠居したエスメラルダの先代王の公妾として生きるかを迫られていた。
しかし、ジュリアンナに弱い父王と側妃は、亡くなった正妃の娘アリアを替え玉として差し出すことにした。
粗末な馬車に乗って罪人としてエスメラルダに向かうアリアは道中ジュリアンナに恨みを持つものに襲われそうになる。
危機一髪、助けに来た王太子に番として攫われ溺愛されるのだか、番の単語の意味をわからないアリアは公妾として抱かれていると誤解していて……。
すれ違う2人の想いは?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる