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第1章 1度目の婚約破棄
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とある日の昼下がり、エルテ公爵家の次女であるわたし、セフィリアは、お気に入りのカフェで婚約者と待ち合わせをしていた。
空は雲一つない青空で、爽やかな風が時おり吹くような過ごしやすい気温の日だった。
カフェの窓から見える外の景色は木々も青々としていて、その木の枝に止まる鳥たちもリラックスしているように見えた。
カフェの一番奥の窓際の席で、約束した時間よりもかなり早くに着いたわたしは、背筋を伸ばし、緊張した面持ちで婚約者が来るのを待っていた。
店内はカップルや女性だけのグループで満席だった。
それでも、店内が静かに保たれているのは、公爵令嬢であるわたしが黙っていた座っているからだろう。
約束の時間よりも少し遅れて、婚約者が店の中に入ってきたのが見えた時は、思わず顔がほころんだ。
もしかして、来てくれないかもしれないと思っていたから、顔を見た瞬間、一気に安堵感が押し寄せてきた。
「先日のデートの時はごめんね。ソレーヌが躓いて足を痛めたっていう連絡が入ったんだ。居ても立っても居られなくなって君をあの場に置いて帰ってしまった。可愛い妹を持つと困るね」
金色の長い髪を、瞳の色と同じ空色のリボンで後ろに一つにまとめたロイアン伯爵家の長男のデスタは、わたしの向かい側の席に着くなり、両手を合わせて謝ってきた。
前回は劇場でお芝居が始まってすぐに、彼は誰かに呼ばれて出ていくと、そのまま席には戻らなかった。
その時のことを思い出して、胸がずきりと痛む。
でもすぐに、ダークブラウンの背中に垂らした長い髪を揺らして、首を横に振る。
「いいんです。家族を大事にする人は素敵だと思います。でも、できれば控えてもらえると嬉しいです。せめて、一緒に出席したパーティーで置いて帰るのはやめてください」
本当はデートしていた場所に置いていかれて悲しかった。
命の危険ならまだしも、躓いただけならば、一緒にお芝居を見て、約束していたディナーをキャンセルして、わたしを家に送り届けてから、自分の家に帰れば良かったのではないかと思ってしまう。
彼が私を置いて帰るのことは、一度や二度のことではない。
デートでは五回目。
パーティーでは二回だった。
まともなデートをしたことは記憶にない。
正直な気持ちを伝えて、冷たい人だと思われてしまうかもしれないのは嫌だった。
だから、笑顔を作って気にしていないふりをしてきた。
幼い頃に母を亡くしたわたしは、家族はかけがえのないものだと理解している。
だからこそ、妹ばかりを優先するのは悲しいだなんて言ってはいけないと思っていた。
結婚するまでは、まだ、わたしとデスタは婚約者同士というだけで、家族ではない。
だから、デスタが家族を優先してもしょうがないと思うようにしていた。
でも、そろそろ限界に近づいてきたので、口に出してしまった。
「わかってる。普通は怒られて当然のことをしているからね。セフィリアは本当に優しい。そういうところ、本当に大好きだよ」
デスタはそう言って、白いテーブルクロスが敷かれた丸テーブルに身を乗り出し、手を伸ばしてわたしの頬を優しく撫でた。
それだけで胸が熱くなる。
彼は妹を優先しすぎる気もするけれど、わたしにも優しかった。
わたしの専属侍女や友人たちに言わせれば『デート中に婚約者を放りだして帰る人間を優しいとは言わない』らしい。
それについて、わたしだって頭ではわかっていた。
わかっているつもりだ。
だけど、好きだから、その事実から目を逸らそうとしてしまう。
私よりも妹を優先する以外に関しては、彼に特に文句はなく、好きという気持ちを抑えることができなかった。
デート中に帰るという嫌な点はあっても、わたしにとって、デスタは王子様のような人だった。
そして、恋愛感情としての『大好き』という言葉はわたしだけに言ってくれているものだと思いこんでいた。
「わたしは優しくなんかないわ」
微笑んでから、わたしも大好きだと伝えようと思った時だった。
「お客様の中にロイアン様はいらっしゃいますでしょうか」
エプロンドレスを着たカフェの店員が、店の出入り口付近で叫んだ。
嫌な予感がしたと同時に、わたしが口を閉ざすと、デスタは立ち上がる。
「僕はデスタ・ロイアンだが?」
「あの、外でお客様がお待ちです」
「……誰なんだろう。今はそれどころじゃないんだけどな」
「あの、ソレーヌ様という御方です」
「ソレーヌが!?」
デスタは大きな声を上げると、わたしのほうを振り返って、眉尻を下げて申し訳無さそうな顔をする。
「少しだけ席を外しても良いかな。ソレーヌが来ているみたいだから」
「はい。待っています。でも、ここに戻ってきてくださいね?」
「もちろんだよ」
笑顔で頷き、デスタは店の外へ出て行った。
今日こそはデートを成功させたい。
そう思って、この後の予定を考えながら、彼が席に戻ってくるのを静かに待った。
お茶が冷めきってしまっても、デスタは戻ってこなかった。
おかしいと思ったわたしの侍女が様子を見に行ってくれた。
でも、すぐに浮かない顔で戻ってきて、外にはデスタもソレーヌ様もいなかったと教えてくれた。
「……帰ったほうが良いわよね」
諦めきれずに少しだけ待っていたところ、デスタから、わたし宛の手紙が遣いの者から届けられた。
封を開けてもらって手渡されたのは、ソレーヌ様の好きそうな可愛いピンク色の花がらの便箋だった。
『何も言わずに帰って本当にごめん。ソレーヌが今すぐ一緒に家に帰って遊んでほしいって言うんだ。お詫びに花を家に送っておくね』
「そんなのいらないわ」
目に涙が一瞬のうちに溜まり、ぽろりと手紙の上にこぼれ落ちた。
手紙には次々と丸い染みが出来ていく。
涙のせいで、髪と同じ色のダークブラウンの瞳が見せる世界は、どんどんぼやけていく。
わたしがほしいのは花束なんかじゃない。
「今日のデートも無理になったって、そんなことさえも自分で伝えられないほど、わたしに時間を割くことができないの?」
ソレーヌ様はわたしと同じ18歳だ。
二つ年上の兄に遊んでほしいと駄々をこねる年齢ではない。
ソレーヌ様は、デスタのことが好きなのだ。
そして、デスタもソレーヌ様のことを大事に思っている。
「お嬢様、今日は美味しいケーキを買って帰りましょう」
専属侍女であり、幼馴染みのエルファが私の背中を撫でて、優しく促してくれた。
「伯爵令息が公爵令嬢にこんな仕打ちをするだなんて信じられない。当主様に報告しましょう」
同じく幼馴染みのマディアスは、わたしの専属の騎士だ。
そんな彼は整った顔を歪めて口をへの字に曲げた。
「お父様にも報告はするわ。心配してくれてありがとう、エルファ、マディアス」
二人にお礼を言った後に立ち上がる。
「もう帰りましょう」
ここにいても、デスタはわたしの所には来てくれない。
どんな状況になれば、デスタはソレーヌ様ではなく、わたしを優先してくれるのかしら?
考えるだけ悲しくなって、わたしは悲しい気持ちを振り払い、どんなケーキを買って帰ろうかと、楽しいことを考えることにした。
空は雲一つない青空で、爽やかな風が時おり吹くような過ごしやすい気温の日だった。
カフェの窓から見える外の景色は木々も青々としていて、その木の枝に止まる鳥たちもリラックスしているように見えた。
カフェの一番奥の窓際の席で、約束した時間よりもかなり早くに着いたわたしは、背筋を伸ばし、緊張した面持ちで婚約者が来るのを待っていた。
店内はカップルや女性だけのグループで満席だった。
それでも、店内が静かに保たれているのは、公爵令嬢であるわたしが黙っていた座っているからだろう。
約束の時間よりも少し遅れて、婚約者が店の中に入ってきたのが見えた時は、思わず顔がほころんだ。
もしかして、来てくれないかもしれないと思っていたから、顔を見た瞬間、一気に安堵感が押し寄せてきた。
「先日のデートの時はごめんね。ソレーヌが躓いて足を痛めたっていう連絡が入ったんだ。居ても立っても居られなくなって君をあの場に置いて帰ってしまった。可愛い妹を持つと困るね」
金色の長い髪を、瞳の色と同じ空色のリボンで後ろに一つにまとめたロイアン伯爵家の長男のデスタは、わたしの向かい側の席に着くなり、両手を合わせて謝ってきた。
前回は劇場でお芝居が始まってすぐに、彼は誰かに呼ばれて出ていくと、そのまま席には戻らなかった。
その時のことを思い出して、胸がずきりと痛む。
でもすぐに、ダークブラウンの背中に垂らした長い髪を揺らして、首を横に振る。
「いいんです。家族を大事にする人は素敵だと思います。でも、できれば控えてもらえると嬉しいです。せめて、一緒に出席したパーティーで置いて帰るのはやめてください」
本当はデートしていた場所に置いていかれて悲しかった。
命の危険ならまだしも、躓いただけならば、一緒にお芝居を見て、約束していたディナーをキャンセルして、わたしを家に送り届けてから、自分の家に帰れば良かったのではないかと思ってしまう。
彼が私を置いて帰るのことは、一度や二度のことではない。
デートでは五回目。
パーティーでは二回だった。
まともなデートをしたことは記憶にない。
正直な気持ちを伝えて、冷たい人だと思われてしまうかもしれないのは嫌だった。
だから、笑顔を作って気にしていないふりをしてきた。
幼い頃に母を亡くしたわたしは、家族はかけがえのないものだと理解している。
だからこそ、妹ばかりを優先するのは悲しいだなんて言ってはいけないと思っていた。
結婚するまでは、まだ、わたしとデスタは婚約者同士というだけで、家族ではない。
だから、デスタが家族を優先してもしょうがないと思うようにしていた。
でも、そろそろ限界に近づいてきたので、口に出してしまった。
「わかってる。普通は怒られて当然のことをしているからね。セフィリアは本当に優しい。そういうところ、本当に大好きだよ」
デスタはそう言って、白いテーブルクロスが敷かれた丸テーブルに身を乗り出し、手を伸ばしてわたしの頬を優しく撫でた。
それだけで胸が熱くなる。
彼は妹を優先しすぎる気もするけれど、わたしにも優しかった。
わたしの専属侍女や友人たちに言わせれば『デート中に婚約者を放りだして帰る人間を優しいとは言わない』らしい。
それについて、わたしだって頭ではわかっていた。
わかっているつもりだ。
だけど、好きだから、その事実から目を逸らそうとしてしまう。
私よりも妹を優先する以外に関しては、彼に特に文句はなく、好きという気持ちを抑えることができなかった。
デート中に帰るという嫌な点はあっても、わたしにとって、デスタは王子様のような人だった。
そして、恋愛感情としての『大好き』という言葉はわたしだけに言ってくれているものだと思いこんでいた。
「わたしは優しくなんかないわ」
微笑んでから、わたしも大好きだと伝えようと思った時だった。
「お客様の中にロイアン様はいらっしゃいますでしょうか」
エプロンドレスを着たカフェの店員が、店の出入り口付近で叫んだ。
嫌な予感がしたと同時に、わたしが口を閉ざすと、デスタは立ち上がる。
「僕はデスタ・ロイアンだが?」
「あの、外でお客様がお待ちです」
「……誰なんだろう。今はそれどころじゃないんだけどな」
「あの、ソレーヌ様という御方です」
「ソレーヌが!?」
デスタは大きな声を上げると、わたしのほうを振り返って、眉尻を下げて申し訳無さそうな顔をする。
「少しだけ席を外しても良いかな。ソレーヌが来ているみたいだから」
「はい。待っています。でも、ここに戻ってきてくださいね?」
「もちろんだよ」
笑顔で頷き、デスタは店の外へ出て行った。
今日こそはデートを成功させたい。
そう思って、この後の予定を考えながら、彼が席に戻ってくるのを静かに待った。
お茶が冷めきってしまっても、デスタは戻ってこなかった。
おかしいと思ったわたしの侍女が様子を見に行ってくれた。
でも、すぐに浮かない顔で戻ってきて、外にはデスタもソレーヌ様もいなかったと教えてくれた。
「……帰ったほうが良いわよね」
諦めきれずに少しだけ待っていたところ、デスタから、わたし宛の手紙が遣いの者から届けられた。
封を開けてもらって手渡されたのは、ソレーヌ様の好きそうな可愛いピンク色の花がらの便箋だった。
『何も言わずに帰って本当にごめん。ソレーヌが今すぐ一緒に家に帰って遊んでほしいって言うんだ。お詫びに花を家に送っておくね』
「そんなのいらないわ」
目に涙が一瞬のうちに溜まり、ぽろりと手紙の上にこぼれ落ちた。
手紙には次々と丸い染みが出来ていく。
涙のせいで、髪と同じ色のダークブラウンの瞳が見せる世界は、どんどんぼやけていく。
わたしがほしいのは花束なんかじゃない。
「今日のデートも無理になったって、そんなことさえも自分で伝えられないほど、わたしに時間を割くことができないの?」
ソレーヌ様はわたしと同じ18歳だ。
二つ年上の兄に遊んでほしいと駄々をこねる年齢ではない。
ソレーヌ様は、デスタのことが好きなのだ。
そして、デスタもソレーヌ様のことを大事に思っている。
「お嬢様、今日は美味しいケーキを買って帰りましょう」
専属侍女であり、幼馴染みのエルファが私の背中を撫でて、優しく促してくれた。
「伯爵令息が公爵令嬢にこんな仕打ちをするだなんて信じられない。当主様に報告しましょう」
同じく幼馴染みのマディアスは、わたしの専属の騎士だ。
そんな彼は整った顔を歪めて口をへの字に曲げた。
「お父様にも報告はするわ。心配してくれてありがとう、エルファ、マディアス」
二人にお礼を言った後に立ち上がる。
「もう帰りましょう」
ここにいても、デスタはわたしの所には来てくれない。
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