幸せなお飾りの妻になります!

風見ゆうみ

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50 お飾りの妻は卒業します

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 私の誕生日から、数日後、サマンサから手紙が送られてきた。
 彼女からの手紙には、もう思い出したくないかも知れないけれど、という前置きのあとに、ロバートがどうなったかということが書かれていた。

 あの日捕まったロバートは留置場に入れられ、今は罪が確定するのを待っているところらしい。

 サマンサが聞いた噂では、一般的な事例よりも重い罪がかされるのではないかと言われているとのことだった。

 公爵家に不法侵入自体も重い罪だけれど、リアムのことだから、命は奪わないまでも、私の前に二度と現れないようにさせるんでしょうね。

 命を奪ったりはしないでしょうけれど、極寒の地か灼熱の地に送らせて労役といったところかしら。
 
 なぜ、ロバートの情報がサマンサからの情報なのかというと、リアムも含め、屋敷の人が私が嫌なことを思い出してはいけないと、過保護になって、まったく教えてくれないから。

 お父様達がどうなったかもわからない。
 森の中に暮らしているみたいだけど、リアムの援助がなくなったから、食べるものもないだろうし、まさか、飢え死にとかしてないわよね?

「アイリス、ドレスを持ってきたってさ」

 寝室のベッドに寝転んでサマンサからの手紙を読んでいると、リアムが中に入ってきて、身を起こした私の額にキスをした。

「ゆっくりしている時にごめん」
「かまいません。予定してましたし」
「何着も持ってきたって言ってたけど、とりあえず、全部着るよね?」
「とりあえず全部ってなんですか! 嫌ですよ。着るとしても、2着か3着です」
「せっかくだし、全部着て見せてよ」
「疲れるから嫌です!」

 きっぱりと答えると、リアムは少し残念そうな顔をした。

 今日はウエディングドレスの試着日だ。
 以前、お義母さまにお願いされて着たこともあるのだけれど、今回はリアムに選んでもらって、大勢は呼ばないけれど、結婚式を挙げることにした。

「じゃあ、全部買って何日かで着ていったらどうかな?」
「お金がもったいないから駄目です!」
「じゃあ、今度、デートしてくれる?」
「じゃあの意味がわかりませんが、デートなら良いですよ」
 
 頷くと、リアムは嬉しそうに笑って、私の手を取って歩き出した。
  
 もしかしたら、リアムの心が変わって、いつかまた、お飾りの妻になる日が来るかもしれない。
 そうなったとしても、私の生活は変わることはないだろうし、きっと、幸せなお飾りの妻になれるでしょう。
 
 ……でもやっぱり、リアムを好きになってしまった今となると、お飾りの妻はやっぱり寂しいわ。

 だから、リアムが私を好きでいてくれるように、私も頑張らないとね。









ーーーーーーー

これにて第一部完結となります。

第一部でリタイア、という方は、ここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。

第二部にお付き合いいただける方は下記を読んでいただけますと幸せです。

改稿前では番外編あわせて7万文字弱でしたが、今回は11万文字弱ということで、かなり文字数が増えました!

ノマド家へのざまぁですが、これだけでは弱いと思われた方もいらっしゃるかと思いますので、新規で投稿しております「辺境伯令息の婚約者に任命されました」にて、追加のざまぁをいたします。

お話的には、婚約破棄された気が強いヒロインをワンコ系のピュアなヒーローが一方的に溺愛しているラブコメになりますが、リアムとアイリスも出てまいりますので、読んでいただけますと嬉しいです。

そして、「幸せなお飾り~」につきましても明日から早速、第二部の更新に移ります。
お気に入りがゴリゴリ減るのも覚悟しております……。
あと、やはり、ざまぁ要素の話は必要かと思いますので、甘めのお話が続いた後に、ざまぁキャラも出てまいります。
そこはお許しくださいませ!
あと、お飾りの妻ではなくなりましたが、このまま続けさせていただきます!


そして、この作品を小説家になろうさんでも投稿をはじめました。

第一部の最後に入れるはずだったイチャイチャ話が、R15に引っかかると嫌なので、全年齢のこちらにのせないことにしました。
小説家になろうさんの方ではR15にしましたので、なろうさんでの最終話は第51話になる予定です。
第二部はなろうさんでは連載する予定はありません。

感想やたくさんのエールをありがとうございました。

長々と書きましたが、また明日に、第二部でお会いできましたら嬉しいです。

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