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9 公爵家からの助言
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荷造りをしていると、閣下とエディ様がやって来て、無事に話はついたと教えてくださった。
そして、私は最小限の荷物だけ持って、ティファス家を後にすることになった。
今まで育ててきてもらったからということもあり、まだ応接室にいた両親に挨拶をしに行くと、「トワナを悲しませる娘などいらない。謝っても許さないし、もうこの家には二度と入れさせないからな」と叫んできた。
両親は言いたいことだけ言うと、閣下たちの視線に気付いたのか、逃げるように部屋から出ていく。
「エディ様に捨てられたら、私には帰る場所がないと言ってきたんですね」
私が呟くと、エディ様が後ろから抱きしめてきた。
「エディ様!?」
「僕はリネを放すつもりはないから安心して?」
「どうせ、エディがトワナとかいう娘に誘惑され、最終的に彼女を選んでリネを捨てると思い込んでいるのだろう。舐められたもんだな。私もエディも」
閣下は不機嫌そうに眉根を寄せたあと「帰るぞ」と促してきた。
外に出ると、雨はいつの間にかあがっていて、青空が広がっていた。
雲一つない晴れ晴れとした青空とは真逆に、不安な気持ちでいっぱいの私は、促されるままにニーソン家の馬車に乗り込んだ。
すると、あとから入ってきたエディ様が笑顔で隣に座る。
しかも、かなり密着した状態で。
「あの、エディ様?」
「婚約者だから、これくらいのスキンシップは良いよね? リネが嫌ならもちろん離れるよ?」
「嫌というわけではないのですが……」
婚約者だったデイリ様とでさえ、こんなに密着したことはなかったので緊張してしまう。
でも、今はエディ様が婚約者なのよね?
それなら、これくらい良いのかも。
「あの、エディ様」
「何かな?」
「私とエディ様は本当に婚約したのですか?」
「うっ!」
突然、エディ様が苦しげな声を上げて胸を押さえた。
「エ、エディ様!?」
「リネの口から、そんな風に言われると嬉しくて死にそう」
「ええっ!?」
エレインは別の馬車に乗っていて、中にいるのは、私とエディ様、そしてニーソン公爵閣下だけだ。
こんな時のエディ様にどう対処したら良いかなんて、再会したばかりで分かるはずがない。
助けを求めて閣下を見ると、閣下は自分の横の空いているスペースを軽く叩く。
「リネはこちらに来なさい」
「は、はい」
大人しく閣下の指示に従うと、エディ様が捨てられた子犬みたいな目で見つめてくる。
「そんなに嫌だった?」
「嫌なんかではありません! ただ、エディ様の健康は損ないたくないです!」
「リネが僕の心配をしてくれてる。嬉しい。可愛い」
エディ様は悲しげな表情から一変して、柔らかい笑みを浮かべた。
そんなエディ様を呆れた顔をして見たあと、閣下が私に話しかけてくる。
「エディの性格は妻に似ている」
「そうなのですね」
「ああ。君の場合は相手にするのが二人になるから大変になるだろう。どうしても耐えられなくなったら私に遠慮せずに相談しなさい」
「……はい。ありがとうございます」
閣下の言う二人という意味がわかったのは、ニーソン公爵邸に着いてすぐのことだった。
大勢の使用人に歓迎ムードで迎えられたあと、まずは閣下の奥様であり、エディ様のお母様であるマナ様にご挨拶することになった。
マナ様が待っておられるという部屋に向かい、閣下がその部屋の扉をノックした。
「帰ってきたぞ。リネも一緒だ」
バタバタという足音が部屋の中から聞こえて、薄いピンク色のシュミーズドレスを着たストレートの長い黒髪にダークブラウンの瞳を持つ目鼻立ちの整った美女が顔を出した。
その人は扉の前にいるのが私たちだけだとわかると、扉を大きく開けて中に招き入れた。
そして、すぐに扉の鍵を締める。
一体、今から何が起きるのかしら。
「リネ、心配しなくて大丈夫だよ。身を委ねるだけで良いから」
「身を委ねる、ですか?」
エディ様が横に立って優しく微笑んでくれたので、聞き返した時だった。
「おかえりなさい、あなた! エディ! 寂しかったわ!」
一般的な身長の私よりも背が低い小柄なマナ様は、満面の笑みを浮かべて閣下に抱きついた。
閣下は、そんなマナ様の頭を撫でながら言う。
「悪かった。でも、リネを連れて帰ってきたから許してくれ」
「ああ! 本当だわ! 昔の面影があるわね! 可愛い!」
ぎゅうっと、マナ様が私に体を向けたと思うと、勢いよく抱きついてきた。
デビュタントの時にマナ様を見たことがあった。
でも、その時のマナ様はクールビューティーといった雰囲気だったのに、エディ様と同じで裏表があるのかしら?
「あら、困惑してるのね? その顔も可愛いわ」
マナ様が私の頬を両手で包んで微笑む。
閣下がエディ様はマナ様似だと言われていたことが本当にわかる。
私を見てデレデレになっているマナ様のお顔はエディ様を彷彿とさせた。
「母上、リネは僕の婚約者です」
「そうね! それはわかっているわよ!」
マナ様は私から離れて、エディ様に抱きついたあと、また私に戻ってくる。
「抱き心地が違うわ。でも、リネはもう少しだけ太ったほうがいいかも。一緒に美味しいスイーツを食べに行きましょうね。それから、お洋服も買いに行きましょう。それから」
「マナ、喜びを爆発させるのは良いが、リネの顔を見てみろ」
閣下に注意されたマナ様は、私を見上げて眉尻を下げる。
「ごめんなさいね、本当に嬉しくって! ただ、一体、何があったの?」
「リネは体罰を与えられていた。だから、連れ帰ってきたんだ」
「なんですって!」
優しげなマナ様の表情が一変して、怒りのものに変わった。
そして、閣下から詳しい話を聞き終えると、エディ様に言う。
「エディ、わかっているわね? 絶対にリネを守らないと駄目よ?」
「もちろんです」
「それから……」
マナ様は私のほうに目を向けて聞いてくる。
「話すことが辛くなければ教えてほしいんだけれど、婚約破棄の真相はどんなものなの? わたし達が聞いている話だと、あなたがシンス卿に自分のような人間はあなたに相応しくないと言って勝手に婚約破棄したと聞いているわ」
「……そうだったのですね」
私のワガママで婚約破棄になり、お姉様に替わったことになっているのね。
だから、デイリ様のご両親は私に何も言って来なかったんだわ。
どちらかというと、私のほうから謝りに来いと思っていたのでしょうね。
部屋の中にあったソファーに座り、実際に起きた出来事を話すと、マナ様は私をまた抱きしめてくれた。
「可哀想に。もう大丈夫だからね。それから、あなたは自分を卑下し過ぎよ。もっと自分を好きにならなくちゃね」
そう言ってくださったあと、マナ様は閣下に尋ねる。
「リネの姉は大人しくしているタイプじゃないから、どうせ、向こうから自爆しに来てくれるでしょう。だから、まずはいじめをしてきた子供たちをどうにかしないといけないわ。手は打っているの?」
「親から攻めるが、関係のない人を巻き込むわけにはいかない。まずは、水面下で動き周りの被害を最小限に食い止める。あとは相手が油断した頃に一気に叩くつもりだ」
「ジワジワと苦しめたほうが良いんじゃないですか?」
エディ様が眉根を寄せて言うと、マナ様も頷く。
「そうよ。簡単に楽にするのは良くないわ。リネさんが受けた傷を彼らにも受けてもらわないと」
今日の朝のことはマナ様も知っているみたいで、不満そうな声を上げた。
「わかった。親は親、子は子でということにしよう。子供のほうは……」
「お任せください、父上。ただでさえ、いじめというと人としてやってはいけない行為をしている上に、僕のリネを傷付けた罪は重いですよ」
エディ様が浮かべた笑顔は、氷のように冷たかった。
こんな風に守られているだけじゃいけないわよね。
「あのっ」
私は勇気を出してエディ様たちにお願いする。
「私の駄目なところ、ちゃんと教えてほしいです。イライラする、ムカつく、それだけじゃ、どうしたら良いかわからなくて。ウジウジしているから苛立つと言われます。でも、一生懸命言葉にすると、私の分際で言い返してきたって言われるんです。私は、どうしたら良いのでしょう」
私が弱いということはわかっている。
でも、勇気を出しても嫌われるのなら意味がない。
それなら黙っていたほうが良いのだと思い込んでいた。
「そうだな。自分で気付けるのが一番だが助言しよう」
閣下が私のほうに身を乗り出して言葉を続ける。
「自分を理不尽なことで嫌いだと言ってくる人間に好かれる努力はしなくていい。すぐには難しいかもしれないが、自分を攻撃してくる奴のために心を痛めなくていいんだ」
閣下の言葉をきっかけに、マナ様やエディ様もこれから私がどうしていけば良いのか、色々と助言してくださったのだった。
そして、私は最小限の荷物だけ持って、ティファス家を後にすることになった。
今まで育ててきてもらったからということもあり、まだ応接室にいた両親に挨拶をしに行くと、「トワナを悲しませる娘などいらない。謝っても許さないし、もうこの家には二度と入れさせないからな」と叫んできた。
両親は言いたいことだけ言うと、閣下たちの視線に気付いたのか、逃げるように部屋から出ていく。
「エディ様に捨てられたら、私には帰る場所がないと言ってきたんですね」
私が呟くと、エディ様が後ろから抱きしめてきた。
「エディ様!?」
「僕はリネを放すつもりはないから安心して?」
「どうせ、エディがトワナとかいう娘に誘惑され、最終的に彼女を選んでリネを捨てると思い込んでいるのだろう。舐められたもんだな。私もエディも」
閣下は不機嫌そうに眉根を寄せたあと「帰るぞ」と促してきた。
外に出ると、雨はいつの間にかあがっていて、青空が広がっていた。
雲一つない晴れ晴れとした青空とは真逆に、不安な気持ちでいっぱいの私は、促されるままにニーソン家の馬車に乗り込んだ。
すると、あとから入ってきたエディ様が笑顔で隣に座る。
しかも、かなり密着した状態で。
「あの、エディ様?」
「婚約者だから、これくらいのスキンシップは良いよね? リネが嫌ならもちろん離れるよ?」
「嫌というわけではないのですが……」
婚約者だったデイリ様とでさえ、こんなに密着したことはなかったので緊張してしまう。
でも、今はエディ様が婚約者なのよね?
それなら、これくらい良いのかも。
「あの、エディ様」
「何かな?」
「私とエディ様は本当に婚約したのですか?」
「うっ!」
突然、エディ様が苦しげな声を上げて胸を押さえた。
「エ、エディ様!?」
「リネの口から、そんな風に言われると嬉しくて死にそう」
「ええっ!?」
エレインは別の馬車に乗っていて、中にいるのは、私とエディ様、そしてニーソン公爵閣下だけだ。
こんな時のエディ様にどう対処したら良いかなんて、再会したばかりで分かるはずがない。
助けを求めて閣下を見ると、閣下は自分の横の空いているスペースを軽く叩く。
「リネはこちらに来なさい」
「は、はい」
大人しく閣下の指示に従うと、エディ様が捨てられた子犬みたいな目で見つめてくる。
「そんなに嫌だった?」
「嫌なんかではありません! ただ、エディ様の健康は損ないたくないです!」
「リネが僕の心配をしてくれてる。嬉しい。可愛い」
エディ様は悲しげな表情から一変して、柔らかい笑みを浮かべた。
そんなエディ様を呆れた顔をして見たあと、閣下が私に話しかけてくる。
「エディの性格は妻に似ている」
「そうなのですね」
「ああ。君の場合は相手にするのが二人になるから大変になるだろう。どうしても耐えられなくなったら私に遠慮せずに相談しなさい」
「……はい。ありがとうございます」
閣下の言う二人という意味がわかったのは、ニーソン公爵邸に着いてすぐのことだった。
大勢の使用人に歓迎ムードで迎えられたあと、まずは閣下の奥様であり、エディ様のお母様であるマナ様にご挨拶することになった。
マナ様が待っておられるという部屋に向かい、閣下がその部屋の扉をノックした。
「帰ってきたぞ。リネも一緒だ」
バタバタという足音が部屋の中から聞こえて、薄いピンク色のシュミーズドレスを着たストレートの長い黒髪にダークブラウンの瞳を持つ目鼻立ちの整った美女が顔を出した。
その人は扉の前にいるのが私たちだけだとわかると、扉を大きく開けて中に招き入れた。
そして、すぐに扉の鍵を締める。
一体、今から何が起きるのかしら。
「リネ、心配しなくて大丈夫だよ。身を委ねるだけで良いから」
「身を委ねる、ですか?」
エディ様が横に立って優しく微笑んでくれたので、聞き返した時だった。
「おかえりなさい、あなた! エディ! 寂しかったわ!」
一般的な身長の私よりも背が低い小柄なマナ様は、満面の笑みを浮かべて閣下に抱きついた。
閣下は、そんなマナ様の頭を撫でながら言う。
「悪かった。でも、リネを連れて帰ってきたから許してくれ」
「ああ! 本当だわ! 昔の面影があるわね! 可愛い!」
ぎゅうっと、マナ様が私に体を向けたと思うと、勢いよく抱きついてきた。
デビュタントの時にマナ様を見たことがあった。
でも、その時のマナ様はクールビューティーといった雰囲気だったのに、エディ様と同じで裏表があるのかしら?
「あら、困惑してるのね? その顔も可愛いわ」
マナ様が私の頬を両手で包んで微笑む。
閣下がエディ様はマナ様似だと言われていたことが本当にわかる。
私を見てデレデレになっているマナ様のお顔はエディ様を彷彿とさせた。
「母上、リネは僕の婚約者です」
「そうね! それはわかっているわよ!」
マナ様は私から離れて、エディ様に抱きついたあと、また私に戻ってくる。
「抱き心地が違うわ。でも、リネはもう少しだけ太ったほうがいいかも。一緒に美味しいスイーツを食べに行きましょうね。それから、お洋服も買いに行きましょう。それから」
「マナ、喜びを爆発させるのは良いが、リネの顔を見てみろ」
閣下に注意されたマナ様は、私を見上げて眉尻を下げる。
「ごめんなさいね、本当に嬉しくって! ただ、一体、何があったの?」
「リネは体罰を与えられていた。だから、連れ帰ってきたんだ」
「なんですって!」
優しげなマナ様の表情が一変して、怒りのものに変わった。
そして、閣下から詳しい話を聞き終えると、エディ様に言う。
「エディ、わかっているわね? 絶対にリネを守らないと駄目よ?」
「もちろんです」
「それから……」
マナ様は私のほうに目を向けて聞いてくる。
「話すことが辛くなければ教えてほしいんだけれど、婚約破棄の真相はどんなものなの? わたし達が聞いている話だと、あなたがシンス卿に自分のような人間はあなたに相応しくないと言って勝手に婚約破棄したと聞いているわ」
「……そうだったのですね」
私のワガママで婚約破棄になり、お姉様に替わったことになっているのね。
だから、デイリ様のご両親は私に何も言って来なかったんだわ。
どちらかというと、私のほうから謝りに来いと思っていたのでしょうね。
部屋の中にあったソファーに座り、実際に起きた出来事を話すと、マナ様は私をまた抱きしめてくれた。
「可哀想に。もう大丈夫だからね。それから、あなたは自分を卑下し過ぎよ。もっと自分を好きにならなくちゃね」
そう言ってくださったあと、マナ様は閣下に尋ねる。
「リネの姉は大人しくしているタイプじゃないから、どうせ、向こうから自爆しに来てくれるでしょう。だから、まずはいじめをしてきた子供たちをどうにかしないといけないわ。手は打っているの?」
「親から攻めるが、関係のない人を巻き込むわけにはいかない。まずは、水面下で動き周りの被害を最小限に食い止める。あとは相手が油断した頃に一気に叩くつもりだ」
「ジワジワと苦しめたほうが良いんじゃないですか?」
エディ様が眉根を寄せて言うと、マナ様も頷く。
「そうよ。簡単に楽にするのは良くないわ。リネさんが受けた傷を彼らにも受けてもらわないと」
今日の朝のことはマナ様も知っているみたいで、不満そうな声を上げた。
「わかった。親は親、子は子でということにしよう。子供のほうは……」
「お任せください、父上。ただでさえ、いじめというと人としてやってはいけない行為をしている上に、僕のリネを傷付けた罪は重いですよ」
エディ様が浮かべた笑顔は、氷のように冷たかった。
こんな風に守られているだけじゃいけないわよね。
「あのっ」
私は勇気を出してエディ様たちにお願いする。
「私の駄目なところ、ちゃんと教えてほしいです。イライラする、ムカつく、それだけじゃ、どうしたら良いかわからなくて。ウジウジしているから苛立つと言われます。でも、一生懸命言葉にすると、私の分際で言い返してきたって言われるんです。私は、どうしたら良いのでしょう」
私が弱いということはわかっている。
でも、勇気を出しても嫌われるのなら意味がない。
それなら黙っていたほうが良いのだと思い込んでいた。
「そうだな。自分で気付けるのが一番だが助言しよう」
閣下が私のほうに身を乗り出して言葉を続ける。
「自分を理不尽なことで嫌いだと言ってくる人間に好かれる努力はしなくていい。すぐには難しいかもしれないが、自分を攻撃してくる奴のために心を痛めなくていいんだ」
閣下の言葉をきっかけに、マナ様やエディ様もこれから私がどうしていけば良いのか、色々と助言してくださったのだった。
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