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27 元王女の後悔 ②
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その日の晩はシスターの言葉が頭から離れず、眠ることができなかった。明日の朝早くにここを出なければいけないことと、これからはどこで寝泊まりすればいいのかという不安で、シスターからの申し出を断ったことをすでに後悔し始めていた。
「逃げなければ」
そう思ったが、夜に出ていけば違う意味で身に危険が迫る。そのことを考えると、教会から出ることができなかった。そしてそのまま、知らぬ間に眠ってしまっていたのか、気づいた時には太陽の光が窓から差し込んでいた。教会の外が騒がしくなった。礼拝の人が来たのかと思ったが、扉が開かれ、入って来た人物たちを見た瞬間、エルンは絶望した。
入って来た四人の男のうちの一人が、呆然としているエルンに話しかける。
「あなたの過去の行動が容疑にかけられています。詳しい話を聞きたいので、ご同行願えますか」
「い、嫌だ! 私は何も悪いことはしていない!」
「そうおっしゃるのでしたら、大人しくご同行願います」
「嫌だ! 絶対に捕まってやるものか!」
エルンは泣き叫びながら、彼らがいる入り口とは逆方向に向かって走り出す。だが、その方向には逃げ場がなく、彼女は騎士に取り押さえられたのだった。
*******
シアルリアが父に送った手紙の返事が来たのは、エルンが捕まってから二日後のことだった。寝る暇も惜しんで手紙を届けてくれた使いを客室に案内させてから、シアルリアは父からの手紙の内容を確認した。
彼女が元気にしているかの確認の後、まずはガズクのことが書かれていた。彼は無期限の幽閉に決まっただけでなく、そこで内職をして、自分の食事代を稼ぐことになった。彼には個人的な資産はあったが没収され、その金で困窮している人たちのための支援施設を作ることになった。ガズクは資産で罰金を払って幽閉から逃れようとしていたようだが、多くの貴族がそれを許すはずがなかった。
「捕まってやっと、国民のためになるなんて困った国王ね。反面教師にさせてもらいましょう」
シアルリアはため息を吐いてから続きを読んでいくと、エルンについて書かれていた。
※
話が短くて申し訳ございません。
私事で話が書きづらい状態が続いております。
明日には完結させますので、もう少しだけお付き合いくださいませ。
「逃げなければ」
そう思ったが、夜に出ていけば違う意味で身に危険が迫る。そのことを考えると、教会から出ることができなかった。そしてそのまま、知らぬ間に眠ってしまっていたのか、気づいた時には太陽の光が窓から差し込んでいた。教会の外が騒がしくなった。礼拝の人が来たのかと思ったが、扉が開かれ、入って来た人物たちを見た瞬間、エルンは絶望した。
入って来た四人の男のうちの一人が、呆然としているエルンに話しかける。
「あなたの過去の行動が容疑にかけられています。詳しい話を聞きたいので、ご同行願えますか」
「い、嫌だ! 私は何も悪いことはしていない!」
「そうおっしゃるのでしたら、大人しくご同行願います」
「嫌だ! 絶対に捕まってやるものか!」
エルンは泣き叫びながら、彼らがいる入り口とは逆方向に向かって走り出す。だが、その方向には逃げ場がなく、彼女は騎士に取り押さえられたのだった。
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シアルリアが父に送った手紙の返事が来たのは、エルンが捕まってから二日後のことだった。寝る暇も惜しんで手紙を届けてくれた使いを客室に案内させてから、シアルリアは父からの手紙の内容を確認した。
彼女が元気にしているかの確認の後、まずはガズクのことが書かれていた。彼は無期限の幽閉に決まっただけでなく、そこで内職をして、自分の食事代を稼ぐことになった。彼には個人的な資産はあったが没収され、その金で困窮している人たちのための支援施設を作ることになった。ガズクは資産で罰金を払って幽閉から逃れようとしていたようだが、多くの貴族がそれを許すはずがなかった。
「捕まってやっと、国民のためになるなんて困った国王ね。反面教師にさせてもらいましょう」
シアルリアはため息を吐いてから続きを読んでいくと、エルンについて書かれていた。
※
話が短くて申し訳ございません。
私事で話が書きづらい状態が続いております。
明日には完結させますので、もう少しだけお付き合いくださいませ。
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