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第五章 初恋の人の正体
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ロゼリアと話ができないラブックは、どうしても彼女とコンタクトを取ろうとして、彼女宛に手紙を書いた。ラブックから手紙を渡された騎士はルディウスに相談し、ルディウスからロゼリアにそのことが知らされた。
ルディウスの執務室で書類仕事をしていたロゼリアは、話を聞いて眉をひそめた。
「やっとノエルファ様を疑う気になったのね」
「父上が危惧していた通りになったし、部屋を移動しておいて良かったな」
「本当にそうね。付きまとわれても困るもの。それにしても、ラブック殿下は私と話をしてどうするつもりなのかしら」
「どうする? 気になるのなら手紙を読んでみるか? 一応、俺が預かってるんだ」
そう言って、ルディウスがロゼリアに手紙を差し出してきた。
読んでも別にどうこうなるわけではないしね。
手紙を睨むように見つめてから、ロゼリアはルディウスに視線を移し、やんわりと断る。
「今は読む気にはなれないの」
「わかった。返しておくよ」
「ありがとう」
微笑んで礼を言ったロゼリアだったが、すぐこんなことをしても、また同じことをされるだけだろうかと考え、険しい表情になった。そんな彼女の様子に気がついたルディウスが尋ねる。
「何か気になることでもあるのか?」
「いつまでこの状態が続くのかと思うのよ。思いを引きずられても困るの」
「なら、伝言を伝えようか」
「どうせ本人の口から聞きたいと言うに決まっているわ」
「そうだろうけど、それなら、機会を作って話をするか?」
「そんなことをしなくても、どうしても顔を合わせなければならない時があるでしょう?」
「……婚約披露パーティーか」
ルディウスの呟きにロゼリアはうなずく。
「ラブック殿下は王位を継承する権利はなくなったけれど、あなたの兄であることに変わりはない。パーティーに出席することは可能よ。だから、あなたも含めてみんなの前で、ラブック殿下と話をするわ」
「ノエルファのことはどうする? 彼女を出席させるつもりはないんだが」
「あの人のことだもの。入りたいと会場の前で暴れるに違いないわ。情けで会場に入れてあげて、言いたいことだけ言わせてあげましょう。ただ、会場の前で暴れた時点で彼女の望む華やかな人生は、一生送れないことになるけどね」
「暴れずに大人しくしていたらどうする?」
「その時はラブック殿下の相手をするだけでいいだけよ」
ルディウスに答えたロゼリアは立ち上がって続ける。
「勝手に決めるわけにはいかないから、国王陛下に話をする時間を作ってもらわなくちゃ」
「俺も行くよ」
「大丈夫よ。マロンと一緒に行くから。ねえ、マロン」
ロゼリアが声を掛けようとすると、ロゼリアの後ろに控えていたマロンが叫ぶ。
「た、大変です! お腹が痛くなってきました! しばらくお手洗いにこもってきてもいいでしょうか?」
「え? あ、大丈夫?」
「お手洗いに行けば何とかなると思います!」
「ならすぐに行って!」
ロゼリアが許可を出すと、マロンは「失礼します!」と言って部屋を出て行った。
「大丈夫かしら。突然腹痛なんて何か悪いものでも食べたの?」
「……どうだろうな」
あからさまな行動にルディウスは呆れていたが、マロンの労力を無駄にしないようにロゼリアを促す。
「マロンは忙しいみたいだし、俺が一緒に行くよ」
「……ありがとう。お願いします」
一人でも行けるんだけど、せっかくだもの。一緒に行ってもらおう。
そう思ったロゼリアは、ルディウスに微笑んだ。
ルディウスの執務室で書類仕事をしていたロゼリアは、話を聞いて眉をひそめた。
「やっとノエルファ様を疑う気になったのね」
「父上が危惧していた通りになったし、部屋を移動しておいて良かったな」
「本当にそうね。付きまとわれても困るもの。それにしても、ラブック殿下は私と話をしてどうするつもりなのかしら」
「どうする? 気になるのなら手紙を読んでみるか? 一応、俺が預かってるんだ」
そう言って、ルディウスがロゼリアに手紙を差し出してきた。
読んでも別にどうこうなるわけではないしね。
手紙を睨むように見つめてから、ロゼリアはルディウスに視線を移し、やんわりと断る。
「今は読む気にはなれないの」
「わかった。返しておくよ」
「ありがとう」
微笑んで礼を言ったロゼリアだったが、すぐこんなことをしても、また同じことをされるだけだろうかと考え、険しい表情になった。そんな彼女の様子に気がついたルディウスが尋ねる。
「何か気になることでもあるのか?」
「いつまでこの状態が続くのかと思うのよ。思いを引きずられても困るの」
「なら、伝言を伝えようか」
「どうせ本人の口から聞きたいと言うに決まっているわ」
「そうだろうけど、それなら、機会を作って話をするか?」
「そんなことをしなくても、どうしても顔を合わせなければならない時があるでしょう?」
「……婚約披露パーティーか」
ルディウスの呟きにロゼリアはうなずく。
「ラブック殿下は王位を継承する権利はなくなったけれど、あなたの兄であることに変わりはない。パーティーに出席することは可能よ。だから、あなたも含めてみんなの前で、ラブック殿下と話をするわ」
「ノエルファのことはどうする? 彼女を出席させるつもりはないんだが」
「あの人のことだもの。入りたいと会場の前で暴れるに違いないわ。情けで会場に入れてあげて、言いたいことだけ言わせてあげましょう。ただ、会場の前で暴れた時点で彼女の望む華やかな人生は、一生送れないことになるけどね」
「暴れずに大人しくしていたらどうする?」
「その時はラブック殿下の相手をするだけでいいだけよ」
ルディウスに答えたロゼリアは立ち上がって続ける。
「勝手に決めるわけにはいかないから、国王陛下に話をする時間を作ってもらわなくちゃ」
「俺も行くよ」
「大丈夫よ。マロンと一緒に行くから。ねえ、マロン」
ロゼリアが声を掛けようとすると、ロゼリアの後ろに控えていたマロンが叫ぶ。
「た、大変です! お腹が痛くなってきました! しばらくお手洗いにこもってきてもいいでしょうか?」
「え? あ、大丈夫?」
「お手洗いに行けば何とかなると思います!」
「ならすぐに行って!」
ロゼリアが許可を出すと、マロンは「失礼します!」と言って部屋を出て行った。
「大丈夫かしら。突然腹痛なんて何か悪いものでも食べたの?」
「……どうだろうな」
あからさまな行動にルディウスは呆れていたが、マロンの労力を無駄にしないようにロゼリアを促す。
「マロンは忙しいみたいだし、俺が一緒に行くよ」
「……ありがとう。お願いします」
一人でも行けるんだけど、せっかくだもの。一緒に行ってもらおう。
そう思ったロゼリアは、ルディウスに微笑んだ。
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