13 / 57
十三話
しおりを挟む
【俺の妹になってください】
十三話
~ あらすじ ~
合宿が終わり、バスの中で橘という知らない奴が話しかけてきた。他愛のない話をして、いたら、バスが学校につき、家までの帰路につくと、柏木の様子がやっぱり変で訊いてみると逃げられてしまう。
*****
「ただいま」
家に帰ってくると、まだ誰も帰ってきていなかった。
時計は五時半をさし、そろそろカーテンを閉めて電気をつけないと暗いそんな時間帯だ。
そうして、電気をつけていつも飲み食いをするテーブルの上に手紙があるのに気づいた。
(仕事で今日は帰れなくなりそうなの♡だ・か・ら、二人でよろしく頼むねっ!いつでもかっこいい父と世界一美人な母より)
「………姉さん」
「なぁに?」
「これ」
と、そのばかな親の書いた置き手紙をきがえていた姉にすっと渡す。
「着替えてるんだけど?あー。なに?姉に欲じ………」
「うるさい。してない。黙ってそれ見ろ」
姉は顔をしかめてから、それに目を落としてぱーっと笑顔になった。
元気な奴だな。
「じゃー、春樹と二人きりなんだねっ!これは……はぁはぁ。間違いも起きる予感っ!」
なんて言いながら姉はキッチンの方へ行く。
「間違いってのは起きちゃいけないんだ」
俺はいつも飲み食いをしている自分の席に座りながらそう言ってやる。
「あー。春樹。買い物に行きましょうか」
冷蔵庫を開けてそういう姉を、ボケーっと眺めてみていた。
「わかったー。じゃ、行こうか」
そうして、姉と共に家から五分くらいに位置するスーパーに行く。
「姉さん。夕飯はなに?」
「んー。そうだねー。夜は長くなりそうだし……」
姉がなにかを企んでいる顔をして笑っている。これは危ないかもしれない。俺の身が。
家に帰ってくると、姉はルンルン鼻歌を歌いながら料理をし始めた。
なにができるんだろうか?
まあ、なんでもいいや。姉が作った飯に外れはない。そればかりは物心つく前から知っていた。
いっそ料理人になればいいのに。
そんなことを考えていたら、あっという間に飯が食卓に並べられていた。
すっぽん鍋、ニラレバ炒め、ニンニクのホイル焼き。
俺になにをさせようというんだ?
「なにって……ナニでしょ?」
「はぁ………」
大きな溜息が漏れる。さっき俺喋ってたのか。
本当にこんな姉は嫌だ。あざといなんて通り過ぎて下ネタまで使い始める始末だ。
小悪魔じゃなくなった。もう、あれは大魔王サタンとかデーモンとかルシファーとかそこらへんの奴である。
そして、あの嘲るような笑顔。なにかしでかしそうで怖い。
まあ、ご飯は美味かったんだけどね。
そして、満腹になりそれから数分経ってから、風呂に浸かる。
当然一人だ。
風呂はいい。一人でゆっくりできるし考え事だってできるしな。
柏木はどうしてるだろう?元気かな?
そんなことを考えていると、扉が開いた。
「はーるーきーっ!!」
「あぁ!?」
姉が青色の下着姿で風呂場に突っ込んできた。
「変な声出しちゃって。ふふっ!」
「ふふっ!じゃねえんだよっ!お前わかってる?俺思春期、君大人」
と、大切なところを隠しながらそう言ってみると
「えー?心は三歳児だけど?」
姉は無邪気に笑ってそう言う。
「もう黙れ。そして、なんでやるなら全裸にしなかったんだよ」
溜息まじりにそう訊いてみると
「え!?だ、だって……恥ずかしいし………」
姉は頬をボッと赤く染めて俯き、それは純粋無垢な少女のようだった。不覚にも俺はときめき、言葉を失ってしまった。
急に女の子の表情すんなよ。可愛いじゃねえか。
「わ、私、着替えてくる」
「もう来るんじゃねえ」
姉はあたふたとして出て行ってしまった。
一難は去ったな。
でも、姉はまだ何かして来る可能性がある。
あんな精力増強の為の飯を俺にたんまり食わせたんだ。なにもないわけがない。
そして、俺は風呂から出た。
いつも通りに身体を拭い、猫の描かれたパジャマに着替えてから俺は、自分の部屋にトロトロとのんびり行く。
「ひゃんっ!!は、春樹ぃ……」
自分の部屋に戻ると、何かが変な声を上げながら俺の布団の上で蠢いていた。電気も丸電球で薄ら明るいくらいなので、あまり見えないが、姉がなんかしてるんだろう。と、想像することくらいはできた。
「お邪魔しました」
「ま、まって!!これは違うの!」
ドアを閉めてやろうと思ったところで、そんな声がかかる。
「なんだ?姉さん」
「えっ?襲ってくれないの?」
その蠢いていた正体は姉だった。
予想通りである。
電気をカチカチして明るい電気をつけてみると、姉は服をはだけさせてみっともない姿をしていた。
谷間やら下着やらは見えているが、ダメなやつは見えてない。
「色っぽいでしょ?でも、放送出来ちゃうよ?」
「いいんだな?姉よ。その姿を本当にわらわら動画で上げちゃってもいいんだな?」
と、携帯のカメラを向けてそう言ってみると、姉は「春樹のばかぁぁ!!!!」なんて叫びながら部屋から飛び出していった。
姉が去った後、なんだか疲れがどっと出てきて、そのまま布団に飛び込み目を閉じると、すぐに眠れた。
翌朝、足は筋肉痛で痛いし頭ガンガンするが、学校だ。
渋々、俺は制服に着替えて学校に向かう。
柏木が自分の席で本を読んでいた。
まあ、当たり前といえば、当たり前なのに、少し驚いた。なんでだろ?
柏木の前の席なので、俺はそこに座る。
俺がきたことに気づいていないのか、奴は俺にパンチやらキックやらを入れてこなかった。
そして、ホームルームが終わり、授業が始まる。
いつも周りに迷惑をかけないくらいにうるさくする後ろのチビが、今日は静かだ。
それはいいことのはずなのに、俺はなんでか充実感がなく、虚しかった。
そして、昼休み。みんなが学食やらに行って飯を食ったりする時間。俺は柏木といつも一緒に昼飯を取っていたのだが、柏木が声をかけてこない。
こっちから誘うことは一度もなかったので、俺は後ろに座っていた柏木に話しかけれずにいた。
「一緒に昼食べようぜ」
なんて、その一言がなんだか重い。いや、気恥ずかしいのだ。
柏木は自分で持ってきていた弁当を取り出して、一人で黙々と食べ始めた。
「……………あ、あの………」
そんな時。三ヶ森さんがか弱い声で話しかけてきてくれた。
「はっ!な、なに?」
色々テンパりすぎていて、変な声が出た。
「よ、よかったら…………一緒にご飯。………食べませんか?」
上目遣いに俺が少し大きな声を出したから、ちょっと涙目になってるとか、妹(最強)だな。
「いいよ」
そんな三ヶ森さんに目を奪われたが、なんとか踏み止まってそう返す。
「あのさ、柏木も誘っていいか?」
「はい」
「柏木。今から飯どう?」
三ヶ森さんのお陰で誘う訳を見つけれた。
気恥ずかしかったのは、誘う理由がなかったせいだろう。
それから暫くして、柏木が口を開いた。
「………いいわよ。意気地なし」
柏木は笑ってそう言った。
「一言余計だ」
「本当のことを言ったまでですー」
「うるせーチビッ!」
小学三年生くらいが考えそうな悪口であるが、これ以外に悪口を言えそうな箇所が無いので勘弁していただきたい。
「ちっちゃくないもんっ!!」
「どこが小ちゃくねえんだよ。全部ちっちゃいだろうがっ!」
苛立ちに任せてそう言い返すと、柏木は呆れたように首を横に振ってから「心が大きいのよ」と、言い放った。
「そんなこと言ってる時点で小さいよね?わかろうか?」
二人でそんな言い争い。なんだか久々で懐かしい気持ちになって口元が緩む。また、楽しく話せた。
「あ、あの……昼休み終わっちゃいますよ?」
俺の右袖をちょんちょんと引っ張って三ヶ森さんがそう言う。
「そうだね。じゃ、飯食おうか。俺は弁当あるし、三ヶ森さんは?」
「あ、私も弁当ですっ!」
「あ、みなさん。今からお昼ですか?」
歯をキラッとさせて、はにかむイケメンといえば山口しかいない。
「そうだな。一緒に食べるか?」
「あー。じゃ、是非」
そうして、昼飯をあの時の四班のメンツで食べる。
俺も弁当を食べようと弁当箱を開くと、皆が皆、俺の弁当の中身を見て唖然としたのは言うまでもなかった。
十三話
~ あらすじ ~
合宿が終わり、バスの中で橘という知らない奴が話しかけてきた。他愛のない話をして、いたら、バスが学校につき、家までの帰路につくと、柏木の様子がやっぱり変で訊いてみると逃げられてしまう。
*****
「ただいま」
家に帰ってくると、まだ誰も帰ってきていなかった。
時計は五時半をさし、そろそろカーテンを閉めて電気をつけないと暗いそんな時間帯だ。
そうして、電気をつけていつも飲み食いをするテーブルの上に手紙があるのに気づいた。
(仕事で今日は帰れなくなりそうなの♡だ・か・ら、二人でよろしく頼むねっ!いつでもかっこいい父と世界一美人な母より)
「………姉さん」
「なぁに?」
「これ」
と、そのばかな親の書いた置き手紙をきがえていた姉にすっと渡す。
「着替えてるんだけど?あー。なに?姉に欲じ………」
「うるさい。してない。黙ってそれ見ろ」
姉は顔をしかめてから、それに目を落としてぱーっと笑顔になった。
元気な奴だな。
「じゃー、春樹と二人きりなんだねっ!これは……はぁはぁ。間違いも起きる予感っ!」
なんて言いながら姉はキッチンの方へ行く。
「間違いってのは起きちゃいけないんだ」
俺はいつも飲み食いをしている自分の席に座りながらそう言ってやる。
「あー。春樹。買い物に行きましょうか」
冷蔵庫を開けてそういう姉を、ボケーっと眺めてみていた。
「わかったー。じゃ、行こうか」
そうして、姉と共に家から五分くらいに位置するスーパーに行く。
「姉さん。夕飯はなに?」
「んー。そうだねー。夜は長くなりそうだし……」
姉がなにかを企んでいる顔をして笑っている。これは危ないかもしれない。俺の身が。
家に帰ってくると、姉はルンルン鼻歌を歌いながら料理をし始めた。
なにができるんだろうか?
まあ、なんでもいいや。姉が作った飯に外れはない。そればかりは物心つく前から知っていた。
いっそ料理人になればいいのに。
そんなことを考えていたら、あっという間に飯が食卓に並べられていた。
すっぽん鍋、ニラレバ炒め、ニンニクのホイル焼き。
俺になにをさせようというんだ?
「なにって……ナニでしょ?」
「はぁ………」
大きな溜息が漏れる。さっき俺喋ってたのか。
本当にこんな姉は嫌だ。あざといなんて通り過ぎて下ネタまで使い始める始末だ。
小悪魔じゃなくなった。もう、あれは大魔王サタンとかデーモンとかルシファーとかそこらへんの奴である。
そして、あの嘲るような笑顔。なにかしでかしそうで怖い。
まあ、ご飯は美味かったんだけどね。
そして、満腹になりそれから数分経ってから、風呂に浸かる。
当然一人だ。
風呂はいい。一人でゆっくりできるし考え事だってできるしな。
柏木はどうしてるだろう?元気かな?
そんなことを考えていると、扉が開いた。
「はーるーきーっ!!」
「あぁ!?」
姉が青色の下着姿で風呂場に突っ込んできた。
「変な声出しちゃって。ふふっ!」
「ふふっ!じゃねえんだよっ!お前わかってる?俺思春期、君大人」
と、大切なところを隠しながらそう言ってみると
「えー?心は三歳児だけど?」
姉は無邪気に笑ってそう言う。
「もう黙れ。そして、なんでやるなら全裸にしなかったんだよ」
溜息まじりにそう訊いてみると
「え!?だ、だって……恥ずかしいし………」
姉は頬をボッと赤く染めて俯き、それは純粋無垢な少女のようだった。不覚にも俺はときめき、言葉を失ってしまった。
急に女の子の表情すんなよ。可愛いじゃねえか。
「わ、私、着替えてくる」
「もう来るんじゃねえ」
姉はあたふたとして出て行ってしまった。
一難は去ったな。
でも、姉はまだ何かして来る可能性がある。
あんな精力増強の為の飯を俺にたんまり食わせたんだ。なにもないわけがない。
そして、俺は風呂から出た。
いつも通りに身体を拭い、猫の描かれたパジャマに着替えてから俺は、自分の部屋にトロトロとのんびり行く。
「ひゃんっ!!は、春樹ぃ……」
自分の部屋に戻ると、何かが変な声を上げながら俺の布団の上で蠢いていた。電気も丸電球で薄ら明るいくらいなので、あまり見えないが、姉がなんかしてるんだろう。と、想像することくらいはできた。
「お邪魔しました」
「ま、まって!!これは違うの!」
ドアを閉めてやろうと思ったところで、そんな声がかかる。
「なんだ?姉さん」
「えっ?襲ってくれないの?」
その蠢いていた正体は姉だった。
予想通りである。
電気をカチカチして明るい電気をつけてみると、姉は服をはだけさせてみっともない姿をしていた。
谷間やら下着やらは見えているが、ダメなやつは見えてない。
「色っぽいでしょ?でも、放送出来ちゃうよ?」
「いいんだな?姉よ。その姿を本当にわらわら動画で上げちゃってもいいんだな?」
と、携帯のカメラを向けてそう言ってみると、姉は「春樹のばかぁぁ!!!!」なんて叫びながら部屋から飛び出していった。
姉が去った後、なんだか疲れがどっと出てきて、そのまま布団に飛び込み目を閉じると、すぐに眠れた。
翌朝、足は筋肉痛で痛いし頭ガンガンするが、学校だ。
渋々、俺は制服に着替えて学校に向かう。
柏木が自分の席で本を読んでいた。
まあ、当たり前といえば、当たり前なのに、少し驚いた。なんでだろ?
柏木の前の席なので、俺はそこに座る。
俺がきたことに気づいていないのか、奴は俺にパンチやらキックやらを入れてこなかった。
そして、ホームルームが終わり、授業が始まる。
いつも周りに迷惑をかけないくらいにうるさくする後ろのチビが、今日は静かだ。
それはいいことのはずなのに、俺はなんでか充実感がなく、虚しかった。
そして、昼休み。みんなが学食やらに行って飯を食ったりする時間。俺は柏木といつも一緒に昼飯を取っていたのだが、柏木が声をかけてこない。
こっちから誘うことは一度もなかったので、俺は後ろに座っていた柏木に話しかけれずにいた。
「一緒に昼食べようぜ」
なんて、その一言がなんだか重い。いや、気恥ずかしいのだ。
柏木は自分で持ってきていた弁当を取り出して、一人で黙々と食べ始めた。
「……………あ、あの………」
そんな時。三ヶ森さんがか弱い声で話しかけてきてくれた。
「はっ!な、なに?」
色々テンパりすぎていて、変な声が出た。
「よ、よかったら…………一緒にご飯。………食べませんか?」
上目遣いに俺が少し大きな声を出したから、ちょっと涙目になってるとか、妹(最強)だな。
「いいよ」
そんな三ヶ森さんに目を奪われたが、なんとか踏み止まってそう返す。
「あのさ、柏木も誘っていいか?」
「はい」
「柏木。今から飯どう?」
三ヶ森さんのお陰で誘う訳を見つけれた。
気恥ずかしかったのは、誘う理由がなかったせいだろう。
それから暫くして、柏木が口を開いた。
「………いいわよ。意気地なし」
柏木は笑ってそう言った。
「一言余計だ」
「本当のことを言ったまでですー」
「うるせーチビッ!」
小学三年生くらいが考えそうな悪口であるが、これ以外に悪口を言えそうな箇所が無いので勘弁していただきたい。
「ちっちゃくないもんっ!!」
「どこが小ちゃくねえんだよ。全部ちっちゃいだろうがっ!」
苛立ちに任せてそう言い返すと、柏木は呆れたように首を横に振ってから「心が大きいのよ」と、言い放った。
「そんなこと言ってる時点で小さいよね?わかろうか?」
二人でそんな言い争い。なんだか久々で懐かしい気持ちになって口元が緩む。また、楽しく話せた。
「あ、あの……昼休み終わっちゃいますよ?」
俺の右袖をちょんちょんと引っ張って三ヶ森さんがそう言う。
「そうだね。じゃ、飯食おうか。俺は弁当あるし、三ヶ森さんは?」
「あ、私も弁当ですっ!」
「あ、みなさん。今からお昼ですか?」
歯をキラッとさせて、はにかむイケメンといえば山口しかいない。
「そうだな。一緒に食べるか?」
「あー。じゃ、是非」
そうして、昼飯をあの時の四班のメンツで食べる。
俺も弁当を食べようと弁当箱を開くと、皆が皆、俺の弁当の中身を見て唖然としたのは言うまでもなかった。
0
あなたにおすすめの小説
迷子を助けたら生徒会長の婚約者兼女の子のパパになったけど別れたはずの彼女もなぜか近づいてくる
九戸政景
恋愛
新年に初詣に来た父川冬矢は、迷子になっていた頼母木茉莉を助け、従姉妹の田母神真夏と知り合う。その後、真夏と再会した冬矢は真夏の婚約者兼茉莉の父親になってほしいと頼まれる。
※こちらは、カクヨムやエブリスタでも公開している作品です。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
隣人はクールな同期でした。
氷萌
恋愛
それなりに有名な出版会社に入社して早6年。
30歳を前にして
未婚で恋人もいないけれど。
マンションの隣に住む同期の男と
酒を酌み交わす日々。
心許すアイツとは
”同期以上、恋人未満―――”
1度は愛した元カレと再会し心を搔き乱され
恋敵の幼馴染には刃を向けられる。
広報部所属
●七星 セツナ●-Setuna Nanase-(29歳)
編集部所属 副編集長
●煌月 ジン●-Jin Kouduki-(29歳)
本当に好きな人は…誰?
己の気持ちに向き合う最後の恋。
“ただの恋愛物語”ってだけじゃない
命と、人との
向き合うという事。
現実に、なさそうな
だけどちょっとあり得るかもしれない
複雑に絡み合う人間模様を描いた
等身大のラブストーリー。
皇帝陛下の寵愛は、身に余りすぎて重すぎる
若松だんご
恋愛
――喜べ、エナ! お前にも縁談が来たぞ!
数年前の戦で父を、病で母を亡くしたエナ。
跡継ぎである幼い弟と二人、後見人(と言う名の乗っ取り)の叔父によりずっと塔に幽閉されていたエナ。
両親の不在、後見人の暴虐。弟を守らねばと、一生懸命だったあまりに、婚期を逃していたエナに、叔父が(お金目当ての)縁談を持ちかけてくるけれど。
――すまないが、その縁談は無効にさせてもらう!
エナを救ってくれたのは、幼馴染のリアハルト皇子……ではなく、今は皇帝となったリアハルト陛下。
彼は先帝の第一皇子だったけれど、父帝とその愛妾により、都から放逐され、エナの父のもとに身を寄せ、エナとともに育った人物。
――結婚の約束、しただろう?
昔と違って、堂々と王者らしい風格を備えたリアハルト。驚くエナに妻になってくれと結婚を申し込むけれど。
(わたし、いつの間に、結婚の約束なんてしてたのっ!?)
記憶がない。記憶にない。
姉弟のように育ったけど。彼との別れに彼の無事を願ってハンカチを渡したけれど! それだけしかしてない!
都会の洗練された娘でもない。ずっと幽閉されてきた身。
若くもない、リアハルトより三つも年上。婚期を逃した身。
後ろ盾となる両親もいない。幼い弟を守らなきゃいけない身。
(そんなわたしが? リアハルト陛下の妻? 皇后?)
ずっとエナを慕っていたというリアハルト。弟の後見人にもなってくれるというリアハルト。
エナの父は、彼が即位するため起こした戦争で亡くなっている。
だから。
この求婚は、その罪滅ぼし? 昔世話になった者への恩返し?
弟の後見になってくれるのはうれしいけれど。なんの取り柄もないわたしに求婚する理由はなに?
ずっと好きだった彼女を手に入れたかったリアハルトと、彼の熱愛に、ありがたいけれど戸惑いしかないエナの物語。
これって政略結婚じゃないんですか? ー彼が指輪をしている理由ー
小田恒子
恋愛
この度、幼馴染とお見合いを経て政略結婚する事になりました。
でも、その彼の左手薬指には、指輪が輝いてます。
もしかして、これは本当に形だけの結婚でしょうか……?
表紙はぱくたそ様のフリー素材、フォントは簡単表紙メーカー様のものを使用しております。
全年齢作品です。
ベリーズカフェ公開日 2022/09/21
アルファポリス公開日 2025/06/19
作品の無断転載はご遠慮ください。
『冷徹社長の秘書をしていたら、いつの間にか専属の妻に選ばれました』
鍛高譚
恋愛
秘書課に異動してきた相沢結衣は、
仕事一筋で冷徹と噂される社長・西園寺蓮の専属秘書を務めることになる。
厳しい指示、膨大な業務、容赦のない会議――
最初はただ必死に食らいつくだけの日々だった。
だが、誰よりも真剣に仕事と向き合う蓮の姿に触れるうち、
結衣は秘書としての誇りを胸に、確かな成長を遂げていく。
そして、蓮もまた陰で彼女を支える姿勢と誠実な仕事ぶりに心を動かされ、
次第に結衣は“ただの秘書”ではなく、唯一無二の存在になっていく。
同期の嫉妬による妨害、ライバル会社の不正、社内の疑惑。
数々の試練が二人を襲うが――
蓮は揺るがない意志で結衣を守り抜き、
結衣もまた社長としてではなく、一人の男性として蓮を信じ続けた。
そしてある夜、蓮がようやく口にした言葉は、
秘書と社長の関係を静かに越えていく。
「これからの人生も、そばで支えてほしい。」
それは、彼が初めて見せた弱さであり、
結衣だけに向けた真剣な想いだった。
秘書として。
一人の女性として。
結衣は蓮の差し伸べた未来を、涙と共に受け取る――。
仕事も恋も全力で駆け抜ける、
“冷徹社長×秘書”のじれ甘オフィスラブストーリー、ここに完結。
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる