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第3章 Another Side
姉妹
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自分で言うのも何だか不思議な感じがするのだが、私の家はかなり裕福だ。でも「裕福」であっても「自由」はきかないのだ。どこかへ行くにも必ず行き先を言わなければならないし、コンビニに行くことすらも中学に入るまでは許されなかった。ゲームセンターなんて行ったことないし、映画館も小さい時に母に連れられて数回いっただけだ。過保護という訳ではないらしいのだが民度が低くなるという理由をつけて行かせてはくれない。
高校生になったことで、少しでも友達の過ごすような生活が送れたらいい。
今日は4月の8日。私の高校、緑明高校の入学式。ここ最近は天気の良い日が続き、天気予報では今日もまた晴天らしい。こんな日はカーテンを開けて太陽の光を浴びたいところではあるが、現在はまだ5時を少し回ったほど。まだ陽は出ていない。
「あ!お姉ちゃんおはよ!」
「おはよう、れいか」
居間へ行くと妹の麗火が既に長椅子を陣取っていた。
我が音無家では皆だいたい5時頃に起床する。そこから朝の支度などを済ませ、適当な時間になると各々の仕事に取り掛かるのだ。毎朝、私と母は朝食を作っている。
朝食の支度ができると麗火が慌てたように食卓に座った。
「いっただきまーす!」
麗火は味噌汁をズズズと音を立て、茶碗をカチャカチャ言わせながら朝食を食べ始めた。
「こらこら、麗火、お行儀よく食べなさい」
「はーい」
麗火は母に咎められ静かに食べ始める。
それから私も朝食を食べ始める。
これがだいたいの音無家の朝の様子だ。私はこの雰囲気が大好きだ。穏やかで賑やかでぬくもりを感じることができるから。
「いただきます」
そう言って私は家族のぬくもりを噛みしめながら、朝食を味わった。
「怜花、そろそろ出ましょう」
「うん、わかった」
朝食を食べ終え、歯を磨くともう手頃な時間になっていた。時計の針は7時30分を少しまわったところ。入学式は8時30分からだ。家から車で40分ほどかかるのでそろそろ出発しなければならない。
支度はすでに終えているので、出発の準備は制服の胸のリボンを整えるくらいだった。
「じゃあ、いってきまーす」
「いってらっしゃ~い!」
広い玄関に麗火の大きな声が響いた。
高校生になったことで、少しでも友達の過ごすような生活が送れたらいい。
今日は4月の8日。私の高校、緑明高校の入学式。ここ最近は天気の良い日が続き、天気予報では今日もまた晴天らしい。こんな日はカーテンを開けて太陽の光を浴びたいところではあるが、現在はまだ5時を少し回ったほど。まだ陽は出ていない。
「あ!お姉ちゃんおはよ!」
「おはよう、れいか」
居間へ行くと妹の麗火が既に長椅子を陣取っていた。
我が音無家では皆だいたい5時頃に起床する。そこから朝の支度などを済ませ、適当な時間になると各々の仕事に取り掛かるのだ。毎朝、私と母は朝食を作っている。
朝食の支度ができると麗火が慌てたように食卓に座った。
「いっただきまーす!」
麗火は味噌汁をズズズと音を立て、茶碗をカチャカチャ言わせながら朝食を食べ始めた。
「こらこら、麗火、お行儀よく食べなさい」
「はーい」
麗火は母に咎められ静かに食べ始める。
それから私も朝食を食べ始める。
これがだいたいの音無家の朝の様子だ。私はこの雰囲気が大好きだ。穏やかで賑やかでぬくもりを感じることができるから。
「いただきます」
そう言って私は家族のぬくもりを噛みしめながら、朝食を味わった。
「怜花、そろそろ出ましょう」
「うん、わかった」
朝食を食べ終え、歯を磨くともう手頃な時間になっていた。時計の針は7時30分を少しまわったところ。入学式は8時30分からだ。家から車で40分ほどかかるのでそろそろ出発しなければならない。
支度はすでに終えているので、出発の準備は制服の胸のリボンを整えるくらいだった。
「じゃあ、いってきまーす」
「いってらっしゃ~い!」
広い玄関に麗火の大きな声が響いた。
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