ミステール・エコール

たtsuや!!

文字の大きさ
9 / 16
第3章 Another Side

姉妹

しおりを挟む
 自分で言うのも何だか不思議な感じがするのだが、私の家はかなり裕福だ。でも「裕福」であっても「自由」はきかないのだ。どこかへ行くにも必ず行き先を言わなければならないし、コンビニに行くことすらも中学に入るまでは許されなかった。ゲームセンターなんて行ったことないし、映画館も小さい時に母に連れられて数回いっただけだ。過保護という訳ではないらしいのだが民度が低くなるという理由をつけて行かせてはくれない。
 高校生になったことで、少しでもの過ごすような生活が送れたらいい。







今日は4月の8日。私の高校、緑明高校の入学式。ここ最近は天気の良い日が続き、天気予報では今日もまた晴天らしい。こんな日はカーテンを開けて太陽の光を浴びたいところではあるが、現在はまだ5時を少し回ったほど。まだ陽は出ていない。
「あ!お姉ちゃんおはよ!」
「おはよう、れいか」
居間へ行くと妹の麗火れいかが既に長椅子を陣取っていた。
我が音無家では皆だいたい5時頃に起床する。そこから朝の支度などを済ませ、適当な時間になると各々の仕事に取り掛かるのだ。毎朝、私と母は朝食を作っている。


朝食の支度ができると麗火が慌てたように食卓に座った。
「いっただきまーす!」
麗火は味噌汁をズズズと音を立て、茶碗をカチャカチャ言わせながら朝食を食べ始めた。
「こらこら、麗火、お行儀よく食べなさい」
「はーい」
麗火は母に咎められ静かに食べ始める。
それから私も朝食を食べ始める。
これがだいたいの音無家の朝の様子だ。私はこの雰囲気が大好きだ。穏やかで賑やかでぬくもりを感じることができるから。
「いただきます」
そう言って私は家族のぬくもりを噛みしめながら、朝食を味わった。






「怜花、そろそろ出ましょう」
「うん、わかった」
 朝食を食べ終え、歯を磨くともう手頃な時間になっていた。時計の針は7時30分を少しまわったところ。入学式は8時30分からだ。家から車で40分ほどかかるのでそろそろ出発しなければならない。
 支度はすでに終えているので、出発の準備は制服の胸のリボンを整えるくらいだった。
「じゃあ、いってきまーす」
「いってらっしゃ~い!」
広い玄関に麗火の大きな声が響いた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

処理中です...