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121 ~父は悩む~
しおりを挟む『髪が黒く変わってしまった』
隣国へ留学中の娘、ミーリアから火急の手紙だった……『カラスのピーちゃん』とミーリアが呼ぶ鳥を使って……。
先日、婚約者の元に挨拶に行っていた息子のアーサーが言うには『魔法生物』というものらしい。
アーサーの侍従として付き従うマーキスの周りを飛び交う『何か』が見え、十中八九ミーリア絡みだと思ったアーサーが聞き出して来たようだ。
ただその時に、シャーロット王女とカール殿下の言葉の何かがショックだったのか、魔力暴走を起こして倒れたそうだ。
王宮の中・結界の中そして強い魔法士の存在があったから大事にならなかったが、あの子の魔力量で暴走などと、災害級になってもおかしくはなかったのに、運が良かったとしか言い様がない。
それからしばらく昏睡状態が続き、最近目が覚めたと報告があったばかりなのに……だ。
隠してはいたが、ミーリアは今の王族より魔力量が多い。あの湖の事件後から爆発的に魔力量が増えたのだが、魔法士兼侍女として付けたギルバートの嫁が、魔力の抑え方、操作の仕方をみっちり教え込んで今に至る。
あの時、アーサーと共に危惧していた『聖女問題』が今になって出てくるとは思わなかった。それほどミーリアの魔力操作は上手かったなのに何故?
カール殿下から輿入れの打診があり、話し合いの為何度かアルメニアを訪ね、もうすぐ整うという所で、今度はカール殿下が襲撃され魔力暴走を起こす。
あの国には魔力暴走を起こす何かがあるのか?……と思う程であった。
カール殿下が昏睡状態の今、あちらにミーリアを置くのは危険な為、急遽呼び戻したのだが………。
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