人外さんに選ばれたのは私でした ~それでも私は人間です~

こひな

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色々とあり、すぐ退院ともいかないので、今日はとりあえず帰宅することにした私達。
退院前に、その呪いの原因を取り除かねば…とは思うけれど、その後をどうしようかと悩む。まぁ、とりあえずはを見つけなければいけないのだけれど……。


「なぁ…さっきの土産物の話しってなんかあんのか……?」


不審者を見るような目付きで見る弟の視線に負けそうになった頃、ようやく口に出した疑問に躊躇なく応える。


「前に言ったことあるじゃん…私の肩に妖精さんがいるって」


一段と視線がキツくなった気がするけど、自分としては嘘をついているわけではないので続きを話す。


主治医から聞いた病状の事、検査の結果の事…そして、これ以上この病院ではどうにもならないので退院を勧められ、首都圏の病院への紹介状も書かれた事を話した。


「退院を勧められていた時に、この子が『胸の辺りに黒いモヤがある』って…それのせいじゃないかって教えてくれたのよ」


勇樹の視線が『なんだコイツ』みたいな事を言っているように見えるけど気にしない。
気にしたら負け…なんて思わないけど、今はそれじゃないしね。


「とりあえずウチ帰って捜し物してみない事には、今はなんとも言えないのよ」


そう言いきって勇樹の質問を無理無理終わらせた。『肩に乗る妖精さん』の話しは社長との出会いの時に話したことがある。


まぁぶっちゃけ、あの時に『頭のイタイ子』扱いされた事もあり、これ以上説明する気も起きないっていうのもあるんだけど。


帰宅の道すがらスーパーに寄り夕飯の買い物をしていく。いつもは一人なので適当に済ましてしまうのだけど、今日は勇樹もいるので久々に何か作ろうと思ったからなのだけれど、思い浮かべるメニューがつまみばかりだったせいか、ちょっと呆れられた。

「美里姉ちゃん、自炊できないと嫁に行けないぞ?」

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