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42 ~出会い、そして…2~
しおりを挟む結果的に言えば……あの時、どうやってあの蔵を出たのか……いや、出られたのか、正確に覚えていない。あの時、美里と目が合った事は覚えている。覚えているけれど……。
自分が何かをしたのだろう事は確かなのだけれど……。
美里に聞いても、気が付いたら肩に乗っていて一緒にいるのが普通になっていた……らしい。
あのあと、記憶に封印が解かれるまで…いや…解かれてから今まで…四年程一緒にいるけれど……あの時……あの蔵での出会いの時、俺と種族を超えた『婚姻の契約』をまだ気付いていないらしい。
もっとも…いくら人外の者が見えるとは言っても、美里は人間。俺と美里を繋ぐこの赤い糸は見えないのだからしょうがないのだけれど。
⚫〇⚫〇
『社長……まさかと思いますが…渡利様にまだ告げていないのですか?』
美里が倒れるように眠りに入り六時間ほど経った。時間も時間だったので、通常の睡眠に入った可能性もあったのだが…気のせいか、眠りがいつもより深い気がしたので、念の為ツヅキを呼んだのだけれど、やはり睡眠ではなかったようだった。
『どういう過程でこうなったのか分かりませんが、早々に社長と渡利様の結び付きをご理解頂けるようご説明して下さい』
「つい……な」
思わず声に出してしまい、ツヅキに叱られる。ここは美里の実家になので、念話で話さなければいけない事をすっかり忘れていた。
『しかしな……説明するにも、美里が目覚めないと説明もできない。早くこの眠りの呪いを解いてくれ』
解呪に関しては自分が知る限り、ツヅキの右に出る者はいないから呼んだのだけれど、何故か呆れた視線を向けられた。
『朴念仁にもほどがありますよ社長。"眠り姫"と言えば定番でございますので、あとはお任せ致します』
そう言って姿を消してしまった。
まぁ……こんな時間、家人に気取らてしまうのは不味いので有難いのだけれど…。
「眠り姫……か……」
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