人外さんに選ばれたのは私でした ~それでも私は人間です~

こひな

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何をどう言ったらいいのか……社長がやけにこだわる理由が解って、ちょっと納得した。


社長は立場上、色々な人と会食だったり個人的に会ったりしている。人間でも人外さんでも綺麗な人はいっぱいいる。その中から、なぜ私なんだろうと……いくら出会いで何かの契約を結んでしまったとしても契約の破棄ができるだろうに……と。


「美里はもう決めているんだろう?」


余計な事は言わず、ゆっくり私の話を聞いてくれる伯父さんは、きっと一人で悩んだのだろう。それに比べたら、私は身近に聞いてくれる人がいることが分かった。そして、おじいちゃんの会社のこともきっと、一緒に考えてくれる。


「私は凄く運が良いんだと思うの。社長とのことだって、仕事のことだって伯父さんと聡さんが色々相談乗ってくれそうだし……社長には明日にでも返事をしようと思うの。おじいちゃんの会社の事はその後にまた相談させて貰えると嬉しいなぁ」



⚫〇⚫〇



昨日伯父さんと会ったことを母にSNSで連絡した。勿論、聡さんと会ったことも。
あまりSNSが得意でない母からは『今度詳しくね』と実にあっさりした返事が返ってきたけど、色々思うことはあるのだと思う。


ちなみに……善は急げと言うか、熱が冷めない内にと言うかどう言ったら上手く伝わるか解らないまま…社長への返事は今日の夜、食事をしながらすることにした。


返事して終わりとかだと、何となく適当に見られるんじゃんいかと思ったからなんだけどね。
個人的に、昨日は懐石料理だったので、今日はフレンチで……なんてベタは無しで、私らしくイタリアン。


本当なら昨日のように静かな所が良いのかもしれないけれど、賑やかに明るく!
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