人外さんに選ばれたのは私でした ~それでも私は人間です~

こひな

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82 ~姉の出産~

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あれから姉は無事マークに、赤ちゃんのことを話し、マークと母そして当人である姉を交えて、出産に向けての準備や心得そして出産方法を、担当医師と話した。


通常出産であれば、自然分娩の選択もあったが、今回は姉の年齢や体力、そして胎児の安全も考慮し、帝王切開一択だったようだ。


昨今は出産時の医療過誤などのことも多々ある為、担当医師もだいぶ慎重になっていたらしい。だって、相手はあのマークだ。医療過誤・医療ミスなどあっては、訴えられて病院まで潰されかねない。担当医師の方から担当替えや、転院の話しが出そうになった……とは母の話しだ。


そんなわけで……切迫早産で入院していた姉は、そのまま退院せず入院したまま出産まで過ごすことになった。
私も色々調べたり聞いたりしたけれど、胎児が二人とも元気な場合でも姉のように小柄だと、早期に入院することも多いらしく、とりわけて『要注意扱い』ではないようだ。
ただ、今回は胎児の発育不良がある為、場合によっては予定日より早く出産の可能性もあるらしい。
なるべく長くお腹の中で成長するのが理想だけれど、今回の場合はそれも中々に難しいかも知れないと……。



●○●○


姉一家の問題も、出産まではとりあえず落ち着いたかに思えた日の朝、あまり体調が思わしくなく午後から出勤した私は、出勤記録に打刻後いつものように、いまや当たり前になっている副社長室へ。
入社当初は応接室だったはずなのに、なぜか部屋の案内板も『副社長室』となっている。
そして、副社長室があるのに、なぜか社長室がない。
まぁ…ここの人達は大半が人じゃないし、社長や都築川さん側だ。それに、社長はなんだかんだと言って、社内にいる事がほとんど無いので、だと思っているのだろう。


「あぁ……なんもこんな日に女の子の日って……」


ここ最近の怠さに加え、今朝起きたら月に一度のお客様がいらっしゃっていた。
自宅にはいつも買い置きがあるので、その辺は何の問題もないんだけれど、怠いし下腹部は痛いしで体調的にはすっちゃかめっちゃかだ。まだ始まったばかりだけれど、月のモノの痛みが重い方の美里には中々辛い一週間だ。


「…朝なのに…来たばかりなのに帰りたい…」


こんなことをぼやきながら、いつも通りに部屋に入ると、既に中に人がいたのでびっくりした
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