悪役令息な兄に転生しました。

オッドアイ

文字の大きさ
14 / 28

14話

しおりを挟む


 しかし、青年の荷物から察するに、青年はかなり腕に覚えのある人物であろう。この青年と戦う時はフル装備で戦わないとかなり厳しいだろう。うちの弟なら、なんとか勝てるか?いや、いいとこ引き分けだろう。剣も暗器も使えて、魔法もかなりいけるらしい。
 青年のカバンの中に入っていた回復薬各種は上位級のものであった。さらには品質確かな国家承認されているもの。余程の金持ちか、身元のきちんとした者ということになる。
 行動は怪しい癖に、持っているものは上位クラス。しかも国家まで関わってくる始末である。ニヴェンの頭は混乱してくる。
 他にめぼしいものは持っていないようである。青年をちらっと見やり、まだ目覚めそうにないことを確認すると、解析したくてウズウズしていた刺繍を手に取る。さて、どんなものが込められているのだろうか、謎解きパズルの様なワクワク感がある。
 全体的に見て良くバランスが取れているようだ。詳しい者でないと普通の良く出来た刺繍に思えるだろう。
 刺繍自体、丁寧に刺されており、この青年を思いやる気持ちが見て取れる。
 細部を見ていくと、この刺繍には何種類かの効果が混同されているようだ。なかなかの高等テクニックでニヴェンでも上手くいくことは少ない。この刺繍には防御が中心となっていて、少しだけ回復も混じっている?

 詳しく解析していけばいくほど、体から血の気が引いていく。手は震えて冷や汗が止まらない。
 急いで剣の鞘に付いている物の刺繍も確認していく。
 先程はあまり気にしていなかった青年の服の端々を彩る刺繍もじっくりと見ていく。

 予想は最悪の形で裏切られた。
 嫌な符号が揃っていく。

 青年が持っている刺繍の数々、国家承認の上位回復薬、招待状の偽装、青年の近くにいるとどうしても頭を過ぎっていた弟カインの姿。

 情事の際もどこかでニヴェンを気遣っていた不器用さ。青年の本心を伝えてきていた瞳、その色。狂ったように縋り付いて来て縛り上げるくせに、張った腹が苦しくないようにしていたりとか、締め付けすぎて窒息しないようにだとか、苦しくても体勢は痛くないだとか、分かりにくい優しさばかりが目に付く。
 何をされても心のどこかで受け入れていたあの感覚は気のせいではなかった。拒絶できるはずがないのだ。
 青年の逞しい身体も、落ち着く匂いも、繊細な指先も、大好きな甘い色の髪も、ニヴェンを震わせる愛しい声音も、ニヴェンの名を知り、ニヴェン自身をよく知る大切な人、全部全部、気が付きたくなくて、目を逸らしていたものばかりだ。

 ゆっくりと青年に近づく。付けていることを忘れてしまっていたのだろうかと思うほど、青年に馴染んでいる仮面を見る。あどけない寝顔に涙が出そうになる。静かに仮面に手を伸ばし、そっと外して素顔を見る。

 ニヴェンは膝から崩れ落ちてしまった。もう無視のすることの出来ない事実にさまざまな感情が沸き起こり、処理しきれず吐き気が込み上げてくる。残酷な現実を受け入れることが出来ない。なんで、どうして、と答えのない問いばかりが頭を巡り、これからどうしたらいいのだと考えようとすると先の見えない深い暗闇に絶望する。
 震える手を叱咤し、そっと仮面を元に戻す。漁っていた荷物も、他者に敏感な彼に気が付かれないように丁寧に元に戻す。
 自分の痕跡を残さないように神経質に周りを見渡す。誰かと抱き合っていた事実は変わらないにしても、がニヴェンであってはいけない。彼とは深く関係していくにしても、このように関わってはいけない。彼にはこの先明るい未来があり、ニヴェンではない誰かを隣に抱き、ニヴェンという悪を踏み越えて行かなければいけないのである。

 ニヴェンは最後の仕上げに書き置きをしていく。その筆跡は豚子爵のそれ。内容は玩具を返してもらう。豚子爵が来たかのように偽装工作も自然に見えるようにしていく。

 彼はニヴェンに執着している。しかし彼にはニヴェンに構わずに進まなければならない未来がある。その未来へ進んでもらうためにもまずは豚子爵のところにいる闇に気が付いてもらわなければならない。彼がパーティーでどのように過ごしていたかは分からないが、今彼の腕からニヴェンが逃げ出したと分かれば必ず追いかけてくる。ならば行き先を示唆してやればいい。
 あのような書き置きをしていけば逃げられたと冷静さを失った彼は書き置きを見て豚子爵の元へと飛んでいくに違いない。そこに蔓延る闇の一端を見て、正気に戻ってくれればいいが。そうでなくても、嵌められたと気が付いた彼が腹いせに豚子爵を始めとする悪を捕らえてくれればそれでいい。
 彼も単身でニヴェンを取り戻すような愚行はしないであろう。豚子爵の元から取り戻すために騎士団とかと一緒に乗り込んでくれれば御の字だ。

 だんだん冷静さを取り戻していくニヴェン。こんなハプニングは想定していなかったが、物語通りにはいかないことも知っていたではないか。彼を明るい未来に導くために身を粉にして動き回り、要らないプライドも感情も捨てて来た筈だ。まだ修正は効く。まだ道は逸れていない。大丈夫。うまくやれる。

 彼を酷く傷付けてしまったのに、尚もこうやって気遣い、傍にいようとしてくれる。それだけで十分である。今までの幸せな思い出も沢山ある。
 パーティー会場まで彼が辿り着けるようにと少しずつヒントを残していった。早く彼が来てくれることを待ち望んでいた。
 もうダメだと諦めかけていた時、ちゃんと助けに来てくれた。最高のタイミングだ。彼があそこで拾ってくれなかったらニヴェンは今以上に傷付いていただろう。もしかしたら廃人になっていたかもしれない。

 彼の正体が分かってしまった時、嬉しさと、悲しさと、犯してしまった罪の大きさ、自分の不甲斐なさ、それに対する怒り、これから先を思うと寂寥感まで出てくる。ニヴェンの心の中はもうカオスとなっている。もっともっとさまざまな感情が渦巻いて、それぞれがぶつかり合って、混ざり合って、膨れ上がっていく。この場から走り去って、発狂してしまいたい思いに駆られる。

 最後に彼の寝顔をもう一度見て、もう自分の背中で守らなくても大丈夫なぐらいに強く成長したんだと改めて分かってしまった。もう彼にはニヴェンを必要としないほどに立派になった。
 もう守らなければならない弱い彼はいない。彼は自分の力で進んでいける。
 今回の事件でむしろ吹っ切れた気がする。ニヴェンの初めても大好きな彼に貰ってもらうことができた。最悪なシナリオしかないと思っていたが、お釣が来るほどに充分すぎる幸せを感じることができた。

 これからはただひたすらに悪の道を突き進むだけだ。

「に、ヴェ………。にい、さま、ぁ………。」

 立ち去ろうとした時に、ふと彼の口から溢れる言葉。彼はまだ自分を兄と呼んでくれるのか。
 深い眠りに落ちていながら自分を求める声に涙が止まらない。慌てて涙を拭うも一筋、二筋の涙が彼の頬に落ちて弾ける。

 これ以上彼の元にいたら動けなくなる。

 彼を振り払うように急いで立ち上がり、しかしふと止まる。もう止まらない涙はそのままに彼を振り向いたその笑顔は、他者が見れば痛々しく映っていただろう。そんな笑顔で音にならない声で別れを告げる。

「ありがとう。さようなら。………カイン。」

 あとは振り返ることなく静かに部屋を後にする。
 ニヴェンが部屋から出る時に、カインの頬に落ちたニヴェンの涙はカインの瞳からこぼれた涙のように、彼の頬を伝い落ちていった。



 ニヴェンが部屋を出て一時間ほど経った頃だろうか。ニヴェンが出た時はまだ日が昇りかけている頃合いだったが、もうすでに日は昇りきり、朝の早い仕事の人たちは働いている。
 カインはぼんやりとした頭で手元にあるはずの温もりを探る。しかし手は空振ってばかり。そこでハッと頭が覚醒する。布団を蹴り飛ばすように飛び起き、腕の中にいたはずの愛しい人を探す。
 しかし彼のいた場所には彼の温もりは感じられない。部屋を見渡してみても彼の姿はなく、ほかのトイレやシャワー室を覗いても小柄な姿は見られなかった。血の気が引いて頭が混乱する。
 カインは何が起きても大丈夫なように熟睡しないようにしていたはず、と考えてハッとする。カインは浅い眠りにしか付いていないはずだったのに、いつのまにか深く熟睡していなかったか?それでも多少の物音がすれば、あれだけきっちりと腕の中に囲っていた彼が抜け出ようとすれば、いくら熟睡していたとしても起きたはず。
 どこかがおかしいと思い始め、部屋の中に充満している甘い香りに気が付く。ニヴェンからする自然な甘さではなく、人工的なもの。その甘い香りの中に薬品の匂いもする。出所を探すと、ドアの傍に香炉が置かれている。そこから香りがしているようで、薬品臭さは睡眠剤のようである。これで眠らされていたのか。原因は分かったが、ではこの香炉は誰が置いたものなのかと新たな問題が見えてくる。

 部屋を注意深く見ていくと、彼の痕跡が跡形もなく消されていることがわかる。カイン一人分の存在感しかなく、腕の中にいた彼は実は夢で、カイン一人でいるこの状況が現実だったと言われた方がしっくりくるような徹底ぶりである。
 しかし確かにこの腕にニヴェンを抱いていた。一晩愛し合っていた。ニヴェンの薄い腹に孕めばいいのに思いながら沢山の精を注いだ。

 少しでもニヴェンの痕跡を探したくて、また部屋を見渡す。するとベッドサイドのチェストに書き置きがある。開いてみると簡潔な短文が書かれていた。

「玩具は返してもらう。」

 豚子爵の筆跡だろう。玩具一つに彼自身が来たことに苛立ちを覚える。
 ではこの香炉も証拠隠滅も全部豚子爵の策略だったのだろう。
 ニヴェンが来ていた服も、諌めていた玩具も何もなく、豚子爵の執着を現しているようだ。

 自分の油断に苛立ち、カインの端正な顔が苦しく歪む。
 その時、カインの頬が引き攣れたような気がした。本当に些細な違和感だが、気が立っているカインはそんな些細な違和感にも苛立ちを感じる。
 洗面台に備え付けられている鏡で自分の顔を確認する。すぐには分からないがよく見てみると、何かが乾いた後のようだ。
 こんなことをしている暇があればニヴェンを追いかけなければと頭では分かっている。しかしカインの勘がこの違和感の原因を突きとめろと警鐘を鳴らしているのだ。
 逸る心を抑えつけ、よく確認していく。すると涙の後のように見えた。そこで頭の中にフラッシュバックする光景がよぎる。

 兄のニヴェンが痛々しい笑顔で振り向いている。その頬には留まることを知らないかのように涙が流れている。声は聞こえないが、口元は別れを告げているよう。

 これは悪夢だと、起きた時にはすっかり忘れていたのに、涙の後を見た瞬間に唐突に思い出した光景。しかし夢では感じられないリアルさがあり鳥肌が立つ。
 酷い悪夢だと思っていたものが実は現実だったなんて、そんなことはないだろうと思うが、本能が違うと言っている。
 カインは小さい頃から時折眠っていてみていないはずの光景を夢を通して見ることがある。これもその一部なんだろう。
 どくどくと心臓が嫌な音を立てている。夢の中の光景が全てではない。しかし多少なりとも現実に基づいていることを考えればニヴェンは涙を流しながらも自分の意思でカインの元を去ったという事になる。
 豚子爵に連れ去られることも嫌だが、ニヴェン自ら去ったという事がカインを拒絶したように感じられ、見えない攻撃をしているよう。

 ニヴェンは最後までカインだと分かっていなかったようだが、それでもカインがする事は受け入れてくれていたはずである。ニヴェンがカインを見つめるその瞳の中には確かな情が見て取れていた。
 ニヴェンがカインの感情を読み取れるように、カインも伊達にニヴェンの弟を長年やってきていない。
 あれだけ間近でじっと見つめ合っていれば、感情を読み取ることもできる。
 カインは自分の本能的な感情を信じる事にする。

 だとすれば、これらの香炉でも書き置きでもニヴェンが自作自演していたとも考えられる。ニヴェンは自分が思っているよりも器用だ。豚子爵の筆跡ぐらい真似出来てもおかしくない。
 むしろニヴェンはカインがそこまで考えて辿り着くことを期待してヒントを残してくれているのかもしれない。ニヴェンに捨てられたなんて、最後の最期まで認めない。あの優しかった頃のニヴェンを信じている。
 ニヴェンが豚子爵の元に帰りたかったなんて、もっと認めたくない。ニヴェンが豚子爵の元に行っているかは分からないが、ニヴェンがヒントを残してくれているのだ。カインは行かなければならないのだろう。

 徐々に焦りがなくなり、頭は滾っているがどこかで冷静な部分があり、目的を達成するためにはどうすればいいか考えている。
 絶対に手放したくないものだから、何度逃げても捕まえて見せると決意新たに鏡の中の自分と頷きあう。
 まずは王子の元まで戻り、状況を説明し助けを求めよう。きっと力になってくれるはずだ。

 


しおりを挟む
感想 62

あなたにおすすめの小説

番に見つからない街で、子供を育てている

はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。 異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。 現世の記憶は失われているが、 この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。 街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、 ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。 だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。 再会は望まない。 今はただ、この子との生活を守りたい。 これは、番から逃げたオメガが、 選び直すまでの物語。 *本編完結しました

脱落モブ男が人気アイドルに愛されるわけがない

綿毛ぽぽ
BL
 アイドルを夢見るも、デビューできずオーディション番組に出演しても脱落ばかりの地味男、亀谷日翔はついに夢を諦めた。そしてひょんなことから事務所にあるカフェで働き始めると、かつて出演していた番組のデビューメンバーと再会する。テレビでも引っ張りだこで相変わらずビジュアルが強い二人は何故か俺に対して距離が近い。 ━━━━━━━━━━━ 現役人気アイドル×脱落モブ男 表紙はくま様からお借りしました https://www.pixiv.net/artworks/84182395

美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました

SEKISUI
BL
 ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた  見た目は勝ち組  中身は社畜  斜めな思考の持ち主  なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う  そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される    

人族は一人で生きられないらしい――獣人公爵に拾われ、溺愛されて家族になりました

よっちゃん
BL
人族がほとんど存在しない世界に、 前世の記憶を持ったまま転生した少年・レオン。 獣人が支配する貴族社会。 魔力こそが価値とされ、 「弱い人族」は守られるべき存在として扱われる世界で、 レオンは常識の違いに戸惑いながらも必死に生きようとする。 そんな彼を拾ったのは、 辺境を治める獣人公爵アルト。 寡黙で冷静、しかし一度守ると決めたものは決して手放さない男だった。 溺愛され、守られ、育てられる日々。 だが、レオンはただ守られるだけの存在で終わることを選ばない。 学院での出会い。 貴族社会に潜む差別と陰謀。 そして「番」という、深く重い絆。 レオンは学び、考え、 自分にしかできない魔法理論を武器に、 少しずつ“並び立つ覚悟”を身につけていく。 獣人と人族。 価値観も、立場も、すべてが違う二人が、 それでも選び合い、家族になるまでの物語。 溺愛×成長×異世界BL。 読後に残るのは、 「ここに居場所があっていい」と思える、あたたかな幸福。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

英雄の溺愛と執着

AzureHaru
BL
転生した世界は前世でどハマりしたBLゲーム。最推しは攻略対象!ではなく、攻略対象達の剣術の師匠である、英雄の将軍閣下。メチャクチャイケオジでドストライクだった主人公はこのイケオジみたさにゲームをやっていた。その為に、ゲームの内容など微塵も覚えていなかった。 転生したからには将軍閣下を生でみないとというファン根性で付きまとう。 付き纏われていることに気づいていた将軍だか、自分に向けられる視線が他とは違う純粋な好意しかなかったため、戸惑いながらも心地よく感じていた。 あの時までは‥。 主人公は気づいていなかったが、自分達にかけらも興味を持たないことに攻略対象者達は興味をそそられ、次第に執着していく。そのことにいち早く気づいたのは剣術指南役の将軍のみ。将軍はその光景をみて、自分の中に徐々に独占欲が芽生えていくのを感じた。 そして戸惑う、自分と主人公は親子ほどに歳が離れているのにこの感情はなんなのだと。 そして、将軍が自分の気持ちを認めた時、壮絶な溺愛、執着がはじまる。

帝に囲われていることなど知らない俺は今日も一人草を刈る。

志子
BL
ノリと勢いで書いたBL転生中華ファンタジー。 美形×平凡。 乱文失礼します。誤字脱字あったらすみません。 崖から落ちて顔に大傷を負い高熱で三日三晩魘された俺は前世を思い出した。どうやら農村の子どもに転生したようだ。 転生小説のようにチート能力で無双したり、前世の知識を使ってバンバン改革を起こしたり……なんてことはない。 そんな平々凡々の俺は今、帝の花園と呼ばれる後宮で下っ端として働いてる。 え? 男の俺が後宮に? って思ったろ? 実はこの後宮、ちょーーと変わっていて…‥。

平凡な俺が完璧なお兄様に執着されてます

クズねこ
BL
いつもは目も合わせてくれないのにある時だけ異様に甘えてくるお兄様と義理の弟の話。 『次期公爵家当主』『皇太子様の右腕』そんなふうに言われているのは俺の義理のお兄様である。 何をするにも完璧で、なんでも片手間にやってしまうそんなお兄様に執着されるお話。 BLでヤンデレものです。 第13回BL大賞に応募中です。ぜひ、応援よろしくお願いします! 週一 更新予定  ときどきプラスで更新します!

処理中です...