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🌹『翠玉のケエス:芽吹』🌹 本編 💎 The HANGED MAN:U 💎
Drop.013『 The HANGED MAN:U〈Ⅰ〉』【3】
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「――なんか~……、――書類の処理してんのかな~と思ったら、ぼけ~っとしてるだけだったり~……、――コーヒー淹れ終わってんのに、そのまま突っ立ってたり~……、――ってな感じっすかねぇ……」
法雨は、それにしばし考える様にしながらも、まずは率直な意見を返した。
「――そう……。――まぁ……、――それは確かに、あの雷さんらしくはない感じはするけれど……、――でも、雷さんだって“ヒト”なんだから、――そんな時も、あるんじゃないの? ――後は、単純に疲れてるとか……」
「う~ん……、――そうなんすかねぇ……。――でも、ここしばらくは、忙しい感じも一切なかったんすよ……? ――むしろ、暇なくらいって感じでしたし……」
そんな京に、法雨はまたひとつ添える。
「――あぁ。――じゃあ、その暇にボケちゃってるんじゃない? ――ほら、常に忙しくないとダメな人も、意外と居るでしょ?」
「――あぁ~、まぁ~……、――じゃあ、雷さんもそうなんすかねぇ……。――でもなぁ~……。――俺、――あんな雷さん見るの、初めてなんすよ……」
「――あのねぇ……」
法雨はそこで、京の言葉にひとつ溜め息をつく。
「“初めて”ってアンタ、――雷さんとは、まだ数か月くらいしか一緒に居ないでしょ? ――その程度の付き合いじゃ、例え毎日顔合わせてても、知らない事の方が多いわよ」
「――まぁ、それもそうなんすけどねぇ……。――でも~、――やっぱ、あまりにも変な感じで……」
法雨の意見を聞いてもなお、納得のゆく答えに辿り着けなかったらしい京は、カクテルグラスを撫でながら、ひとつ鳴いては考え込む。
そんな様子に見兼ねた法雨は、悩める助手に、また一つ選択肢を与える事にした。
「――もう、――そんなに悩むくらいなら、本人に直接訊いてみたらいいじゃない。――いずれにしても、雷さんって、自分から疲れてるって言わないどころか、自分が疲れてるとか、具合が悪いとか、気付かないタイプな気がするわ。――だから、アナタから、身体の調子についてでもなんでも、とにかく思った事を尋いてみなさいな」
すると、そんな法雨の言葉に、ついに踏ん切りがついたらしい京は、気持ちを切り替える様な素振りで短く息を吐くと、言った。
「――はぁ、――やっぱ、そうっすよね。――っし、――俺、明日にでも尋いてみます!」
法雨は、それに頷きながら微笑む。
「えぇ、――そうしてみなさい」
そうして――、法雨に背を押され、決心がつけられたらしい京は、法雨から次のカクテルを受け取ると、笑顔で礼を言った。
「ありがとうございますっ」
「――いいえ」
そして、受け取ったカクテルに京が口をつけたその時――、休憩からカウンター内に戻ってきた桔流が、京の前を通過した。
すると、京は、グラスに口を付けたまま――ンンと鳴くなり、口に含んだカクテルを一気に飲み干すと、意気揚々と桔流を呼ぶ。
「――桔流、桔流!」
「――あ~?」
それに対し桔流は、あくまでも客である京に対し、接客と云うには程遠い応答をした。
法雨は、それにしばし考える様にしながらも、まずは率直な意見を返した。
「――そう……。――まぁ……、――それは確かに、あの雷さんらしくはない感じはするけれど……、――でも、雷さんだって“ヒト”なんだから、――そんな時も、あるんじゃないの? ――後は、単純に疲れてるとか……」
「う~ん……、――そうなんすかねぇ……。――でも、ここしばらくは、忙しい感じも一切なかったんすよ……? ――むしろ、暇なくらいって感じでしたし……」
そんな京に、法雨はまたひとつ添える。
「――あぁ。――じゃあ、その暇にボケちゃってるんじゃない? ――ほら、常に忙しくないとダメな人も、意外と居るでしょ?」
「――あぁ~、まぁ~……、――じゃあ、雷さんもそうなんすかねぇ……。――でもなぁ~……。――俺、――あんな雷さん見るの、初めてなんすよ……」
「――あのねぇ……」
法雨はそこで、京の言葉にひとつ溜め息をつく。
「“初めて”ってアンタ、――雷さんとは、まだ数か月くらいしか一緒に居ないでしょ? ――その程度の付き合いじゃ、例え毎日顔合わせてても、知らない事の方が多いわよ」
「――まぁ、それもそうなんすけどねぇ……。――でも~、――やっぱ、あまりにも変な感じで……」
法雨の意見を聞いてもなお、納得のゆく答えに辿り着けなかったらしい京は、カクテルグラスを撫でながら、ひとつ鳴いては考え込む。
そんな様子に見兼ねた法雨は、悩める助手に、また一つ選択肢を与える事にした。
「――もう、――そんなに悩むくらいなら、本人に直接訊いてみたらいいじゃない。――いずれにしても、雷さんって、自分から疲れてるって言わないどころか、自分が疲れてるとか、具合が悪いとか、気付かないタイプな気がするわ。――だから、アナタから、身体の調子についてでもなんでも、とにかく思った事を尋いてみなさいな」
すると、そんな法雨の言葉に、ついに踏ん切りがついたらしい京は、気持ちを切り替える様な素振りで短く息を吐くと、言った。
「――はぁ、――やっぱ、そうっすよね。――っし、――俺、明日にでも尋いてみます!」
法雨は、それに頷きながら微笑む。
「えぇ、――そうしてみなさい」
そうして――、法雨に背を押され、決心がつけられたらしい京は、法雨から次のカクテルを受け取ると、笑顔で礼を言った。
「ありがとうございますっ」
「――いいえ」
そして、受け取ったカクテルに京が口をつけたその時――、休憩からカウンター内に戻ってきた桔流が、京の前を通過した。
すると、京は、グラスに口を付けたまま――ンンと鳴くなり、口に含んだカクテルを一気に飲み干すと、意気揚々と桔流を呼ぶ。
「――桔流、桔流!」
「――あ~?」
それに対し桔流は、あくまでも客である京に対し、接客と云うには程遠い応答をした。
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